加藤大臣会見概要

(令和元年10月25日(金)9:15 ~ 9:27 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず冒頭、本日、大臣、副大臣、大臣政務官の人事異動に伴う資産公開がありまして、資産公開資料をお配りしておりますので、ご覧いただければと思います。私の方からは、以上です。

質疑

記者:
昨日、ハンセン病元患者家族の補償の基本方針が、最大180万円ということで決まりました。今後、偏見や差別の解消に向けて、大臣の決意、意気込みを改めてお伺いしたいと思います。
大臣:
今般、超党派の議員懇談合同会議において、ハンセン病家族の訴訟関係法案の骨子をまとめていただきました。本件については、ハンセン病の元患者の皆さん、そしてご家族の皆さん方が隔離政策の下で、言われなき差別、偏見の中で大変なご苦労をされてこられました。そういう歴史の中で、これにどう対応していくのか、先般の熊本地裁の判決をも踏まえて、それに対して総理から方針が出され、補償措置、それから偏見解消の中身について議論をしていただいた、その骨子をこうしてまとめていただきました。まず、そのとりまとめにあたっていただいた委員の皆さん方のご努力、この間のそうした訴訟等を継続されてこられたご家族、弁護団の皆さん、そして皆さんのご努力の成果という認識をしておりますので、我々としては、これは、議員立法で出されていくと承知をしておりますが、そうした法案の成立に向けて、また、成立した場合の対応に対して万全の対応を取っていきたいと思っております。そういう中で、補償措置については、今回、具体的に数字を持って決めているわけでありますので、この詳細はもう少し詰めなくてはいけないところ、具体的な手続き等で詰めなければいけないところもあると思います。それは、鋭意作業を進めるとともに、偏見解消に関する具体的な対応については、今月に私どもの橋本副大臣をヘッドに、文科省、法務省、それから、弁護団・原告団の皆さんとの協議の場も設定したところであります。そうした場における話の中で検討させていただきながら、具体的な対応というものを詰めていきたいと思いますし、こうした補償に係る中においても、また偏見差別が広がらないようにしっかり留意しながら対応していきたいと思います。
記者:
菅原経産大臣の問題で、秘書が地元有権者に香典などを配っていたという疑惑を巡り菅原大臣が先ほど辞表を提出しました。内閣の一員として、大臣の受け止めをお願いします。
大臣:
今日は閣議で一緒でありまして、その話は、こちらに戻ってきたニュースの中で承知をしたところでありますので、ただ驚いているというのが今の状況であります。いずれにしても、色々と我々として取り組むべき課題がありますので、内閣全体でその取組みに対して一つひとつ答えを出すべく努力していきたいと、その思いは変わるところはありません。
記者:
菅原大臣の関係です。選挙区内の有権者にメロンなどを配り、秘書が葬式で香典を手渡していたことなど、公選法違反を疑われる行為を行っていたということが週刊誌で報じられていました。こうした姿勢について、政治家としてはどのようにお考えでしょうか。また、閣僚一か月での辞任ということに対して政権運営への影響をどうお考えでしょうか。
大臣:
まず、前段については、具体的な内容を承知しておりませんので、コメントはできないわけですが、ただ、それぞれ政治資金規制法等々、我々の法律等があるわけでありますから、それをしっかり遵守していくということは当然だと思いますし、仮にそれに違えるようなことが指摘をされれば、しっかりと説明をしていく、これは、個別の話ではなくて一般論としてそういう対応をしていかなくてはならないと思っております。それから、政権運営については先ほど申し上げましたように、内閣として一緒に取り組んできた大臣が辞任されるという、こういう事態が残念ながら生じたわけでありますが、これに対してまた新たな大臣が任命され、内閣全体として当面の課題を一つひとつ解決すべく努力をしていくという姿勢で取り組んでいくことが必要だと思います。
記者:
ハンセン病の件なのですが、今お話のあった普及啓発の会議で、今後のスケジュール感ですとか、どのようなことを目指していかれるか、いつ頃にとりまとめなどお考えでしょうか。
大臣:
まだ具体的な次回の予定は私のところまで来ておりませんけれども、いずれにしても私も直接お話を聞かせていただいて、そういうことがあったんだと、改めてそうした大変なご苦労、あるいは差別、その実態といったことを本当に一部でありますけれども承知をさせていただきましたので、引き続き原告団と家族の皆様の声をしっかりと聞かせていただきながら、偏見のない社会をどう作っていくのか、そのためにどう対応していけばいいのか、中身を詰めていきたいと思います。
記者:
資産公開の関係で、大臣規範に基づいて資産公開をされていると思うのですけれども、制度の意義などについて大臣のご所見というか感じられるところがあれば教えていただけますか。
大臣:
これはやはりいささかの疑問も持たれることなく政策を進めていく、特に大臣、副大臣、政務官というのはやはり役所の中でそれぞれの役割を持っているわけですから、それにあたって今申し上げたように疑わしい部分があったのでは政策の円滑な遂行というのにも支障があるということで作られてきた、色々な経緯の中で今申し上げたような観点に立って作られてきたと承知をしておりますから、私も何回も出させていただいておりますけれども、引き続き必要な説明を含めて対応していきたいと思います。
記者:
ハンセン病に関してお伺いします。国の推定では補償の対象となる家族が2万から3万人ということなのですが、この方たちについて補償する際に差別偏見を恐れて名乗り出られないのではないかという指摘もあります。そのような中で厚労省として具体的にどのような措置、対応をされていくのかその辺についてお願いいたします。
大臣:
今おっしゃった点については十分配慮しながらやっていかなければいけないと思っておりますけれども、今の段階でご本人からも郵送等による申請等を検討しているようでありますから、具体的な手続きの中においてそうした、例えば名前が知れてしまうことによってさらに差別を受けてしまうのではないか等のご懸念があること、そのことを十分承知をしながら具体的な手続きあるいはその手前におけるご相談においても電話とかメールとかそういう匿名性を持って質問ができるそのような対応も考えていきたいと思います。
記者:
大阪医科大学の元講師だった医師が再生医療安全性法に基づく手続きを経ずに再生医療を行っていたということで厚労省も立ち入りをしたということですけれども、再生法の下で再びこういうことが起きたことについての大臣の受け止めと、刑事告発も含めた厚労省としての今後の対応についてのお考えをお聞かせください。
大臣:
案件としては大学に所属をされていた研究者の方が再生医療等提供計画の届け出などを行わずに再生医療を行っていたということと承知をしております。厚労省としては事実確認のため当該大学に対して立ち入りを行って、また大阪府警とも連携をとりながら対応をしているということは承知をしております。今その具体的な内容について調査をしている段階でありますから、それを踏まえながら今後必要なことがあれば対応を考えていかなければならないと思いますし、今後の展開についてもまさに立ち入りをしたところでありますから、この段階で先行きについて申し上げるのは適切ではないと思います。
記者:
安全性確保法が今年で施行5年ということで今見直しの議論が進んでいますけれどもこうした中で再びその網をかいくぐってこうした再生医療が行われた疑いがあるということについての受け止めいかがでしょうか。
大臣:
今疑いがあるということですから、これから具体的な中身を調査していかなければならないと思いますし、それからそれぞれ中の、今回で言えば大学なのか病院なのか、どういうところで行われたか承知をしておりませんけれども、そういうところでのガバナンスがどうなっていたのかとかなど色々なことをよく調べていかなければいけないと思います。
記者:
資産公開の関係でお伺いします。大変恐縮なのですが、ご自身の資産内容について何かコメントをいただければと思います。
大臣:
いや、特段、何回も出させていただいておりますので、こういうものだろうと思います。

(了)