塩崎大臣会見概要

H29.4月4日(火)8:49 ~ 8:54 ぶらさがり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私からは特にございません。

質疑

記者:
先週取りまとまりました「働き方改革実行計画」で、運輸業に関しては5年後の適用、それから上限は960時間と決まったわけでありますが、これに対して昨日、交通労連や運輸労連から5年後であることは致し方ないけれども、上限は一般と同じようにして欲しいと要望も出ています。現場のドライバーの方からも、もう少し厳しくしてくれないかという声もあるわけでありますが、これに対しての大臣のお受け止めや今後の政策がありましたらお聞かせ下さい。
大臣:
今、ご指摘になられました自動車運転業務、建設事業もございますが、これらについては、大臣告示の適用除外となっているわけでありまして、一般とは異なる取扱いをしてまいりました。今回の実行計画で決まったことは、これらの業種について、猶予期間は設けますが、その上で、罰則付きの時間外労働規制を適用するという、今まで罰則付きではない告示の適用除外であったところから、罰則付きの規制の適用ということで私どもとしても大きな前進であると思っております。一方で、自動車の運転業務は週60時間を超えて働く方、月の時間外労働に換算しますとだいだい80時間以上の方が雇用者の40パーセントぐらいになっているわけであります。このような実態があるということをしっかりと直視をしなければいけません。その背景は取引慣行の問題や、あるいは個々の事業主の努力だけでは解決がなかなか出来ない力関係ということがあります。それから、運輸業以外にも建設業も今まで別の扱いをしてきたわけでありますけれども、これは天候不順などの自然的な条件や作業日程が詰まっていることや施主から工期を厳格に守ることを求められていることもあり、業務の特性である取引慣行上の課題があるため、別の扱いをしてきたわけであります。実行計画ではこうした実態を踏まえた上で、荷主や発注者を含めた業界ごとの対策を実施することとしております。今後とも国土交通省としっかり連携しながら取り組んでいかなければならないと思っております。
記者:
5年間の猶予期間の間も労働時間を短くして欲しいという声もあるわけでありますが、大臣は国土交通省と連携ということもおっしゃられていましたが、今の時点で国土交通省と連携して、具体的に例えば合同の審議会を立ち上げるなどのそのようなお考えはございますか。
大臣:
この合意に至るまで、労使を含めて様々な話合いをやってまいりました。まずはそのような形でやっていくと思いますが、今後のことについては国土交通省とよく相談をして進め方についても合意を得ていきたいと思っております。
記者:
先日、自民党の委員会で「こども保険」の創設について提言がありました。今後、党で煮詰めて結論を出す方向になると思いますけど、「こども保険」の考え方について大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
子育て支援がいかに大事かという意識の高さを表したものだと思っております。子ども子育ての支援のための安定的な財源、必要な費用を社会全体で支えるということが重要なわけでありまして、今回子ども子育て支援のための安定財源を確保するという観点から、具体的な提言をされたのだろう思います。そのような意味では、評価されるべきものだと思います。ただ、この保険制度を仕組むことができるかどうかについては、被保険者の範囲をどうするのか、あるいは保険料の滞納等への対応をどうするのかといったようなことなど、保険制度の仕組みには課題があると思っています。給付の内容については、幼児教育あるいは、保育の実質無償化につかうのか、あるいは待機児童問題に対応すべく保育需要に応じた保育サービスの拡充につかうのか、いろいろな問題があるだろうと思います。子ども子育て支援の拡充には安定財源の確保が不可欠であって、いずれにしても、最優先課題のひとつである子育て支援に対応するための安定財源が必要だということの表れだと思いますので、それはそれで大事だと思っています。

(了)