塩崎大臣会見概要
H28.8.5(金)9:48 ~ 9:56 省内会見室
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。特に私からはございません。
質疑
- 記者:
- 相模原市の事件についてですが、今回の事件の容疑者は薬物を使用していたとの情報があります。一方、厚生労働省で措置入院前後の対応を検証されていることもあり、一部で精神障害に起因する犯罪ではないのかという見方がされています。こういったことに関して、障害者の方や支援者の方から懸念する声も上がっておりますが、こうした懸念に対して大臣はどのように御説明されるのか、お考えをお聞かせください。
- 大臣:
- 既に申し上げてきましたように、措置解除の判断に係る対応や措置解除後の本人に対するフォローアップのあり方などについて、まず事実関係をよく調べるということが一番大事だと思います。これは既に法律に則って、北里東病院に行って話を聞くなどやっているわけでありまして、こういう検証の上で再発防止策を検討するというのが我々の基本的なスタンスであります。検討の方向性について、予断を持って臨むことは好ましいとは思わないわけで、あらゆることの事実関係を検証するということが第一です。厚労省は、かつて社会的入院が問題になったときから、精神障害者の方を地域にどのようにスムーズに戻していくかということに力を入れてきているわけでありまして、この方向性は全く変わらないと思います。問題はその後のケアをどうするかということであって、今回の事件では措置解除後のフォローアップのあり方などに問題があったのではないかという指摘がございますので、事実関係をしっかりと調べて、何が今後の再発防止策として必要なのかをしっかりと考えていきたいと思います。
- 記者:
- 今朝の報道でも出ておりますが、就活選考について2018年春入社の方々の選考の解禁日を経団連が6月とする方向で調整していると報じられております。これまでにも選考時期の変更で一部混乱があった時もありましたが、こういったことについての大臣のお考えをお聞かせください。
- 大臣:
- これは企業がお決めになることでありますが、一方で、学生さんは大学で勉強するということが一番大事なことでありますので、学業はしっかりとやってもらわなければなりませんし、アメリカなどの大学では平日に勉強以外のことをやっている暇は全くないというのが普通であります。自分が希望する仕事を得たいという学生さんの気持ちをしっかりと踏まえた上で、企業の皆様も自主的に御判断いただければと思っております。原点を忘れないようにすることが大事ではないかと思います。
- 記者:
- 東京都の小池新都知事が、待機児童のゼロを目標に保育所の受入れ年齢や広さ制限などの規制を見直すという公約を掲げております。また、保育ママなどを活用して、地域の育児支援体制を促進するという公約も掲げておりますが、このような都知事の考えをどのように受け止めて国の政策に反映していくのか、お考えをお聞かせください。
- 大臣:
- 基本的には東京都が一番待機児童が多く、全体の3分の1くらいを占めるということでありますから、市区町村の皆様が一義的責任を負っていることが多いので、地域で行政を担っている皆様方としっかりと意思疎通を図りながら、有効な対策を打っていくことが一番大事だろうと思います。小池新都知事がおっしゃっていることの多くは3月の緊急対策に入っている、もしくはそれに近いことをおっしゃっていると思いますけれども、それ以外のこともございますから、良いアイデアをお互い出し合うことが大切だと思っております。現在、御案内のように、「待機児童解消加速化プラン」に基づいて保育の受け皿の拡大を私どもはやっているわけでありますが、今後、女性の就業が進む、女性活躍推進法も通り、施行されているわけでありますけれども、この加速化プランに基づいて平成29年度末までの整備目標を40万人から50万人に引き上げることを一億総活躍社会づくりのプランの中で言っているわけであります。今般の経済対策がございましたが、平成29年度に予定をしている増分が約4万人分あります。これの2万人分を28年度の補正予算で前倒そうと考えておりますし、保育士などの保育人材の確保策を併せた総合的な取組みを進めてまいりたいと私どもは思っているわけであります。ですから、我々としても既にある計画を加速化する、前倒すということをやっていきたいと思っておりますが、それぞれ地方自治体の長の皆様方のお考えはしっかりと受けて、待機児童の解消が達成されるように保育の受け皿整備、そして保育人材の確保をより力を込めてやっていきたいと思います。
- 記者:
- 関連ですが、保育士不足が非常に深刻で、特に東京都の有効求人倍率が5以上ということになっていますけれども、その中で前倒しというのは具体的には何か手を打たないと現実的には非常に厳しい気がしますが、どのようにお考えでしょうか。
- 大臣:
- 前倒すと申し上げた2万人分について、保育士の確保がついていくのかという御質問かと思いますが、これについてはもう既に準備のための支度金とかいろいろな形で、保育士の資格を持っていながら、いったん離れてそのままになっている方々への対応を含めてやっておりますので、さらにそこはしっかり力を込めてやっていかなければいけないと思います。
(了)