塩崎大臣会見概要
H28.4.1(金)8:46 ~ 8:52 ぶら下がり
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。私の方からは二つございまして、まず、AMRに関してでございます。薬剤耐性、いわゆるAMRの問題につきまして、抗菌薬の不適切な使用を背景といたしまして、薬剤耐性菌が世界的に増加しております。一方で、新たな抗菌薬の開発自体は減少傾向にあって、抗生物質の開発が遅れているという事実があります。感染症にかかっても、抗菌薬による十分な治療ができないというおそれがありまして、G7のドイツ保健大臣会合の時も、これが大きなテーマの一つでありました。WHO(世界保健機関)から、各国に対してアクションプランの策定を去年の総会時に求められておりましたけれども、我が国も保健大臣会合後に精力的に検討を進めてまいりまして、この度、我が国のアクションプラン案を取りまとめたところでございます。このプランは、来週にも関係閣僚会議で正式に決定したいと思っております。このプランを踏まえて、今月16日のAMRアジア保健大臣会合を予定しております。それに加えて、5月の伊勢志摩サミットでも、議長国として、この問題に関してリーダーシップを発揮して、議論したいと思っております。詳細は、後ほど事務方からお願いいたします。もう一つは、厚生労働省におけるテレワークの抜本的拡大であります。働き方・休み方改革の加速化でありますが、厚生労働省では、昨年3月から「厚生労働省働き方・休み方改革」を推進しております。平均退庁時間の短縮や、毎月の有給休暇の取得率が増加していることで、一定の成果が出ているわけでありますが、今日から働き方・休み方改革の加速化をスタートさせたいと思っております。具体的には、28年度のテレワークの利用者の目標数値を前年度と比較いたしまして、約20倍の6,800人日として、なおかつテレワーク勤務に必要な機器も整備いたしまして、テレワーク勤務における霞が関のナンバーワンを目指すということでございます。フレックスタイム制の活用促進などを行って、長時間勤務の一層の削減やワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでまいりたいと思いますが、働き方改革は、厚生労働省がまず「隗(かい)より始めよ」ということで加速したいと思っております。以上、私からでございました。
質疑
- 記者:
- 子宮頸がんワクチンについてうかがいます。被害を訴える高校生などが、今後、国を提訴するという考えを表明しておりますが、大臣の受け止めをお願いいたします。
- 大臣:
- 現時点では、報道ベースで聞いているとともに、私の議員会館の事務所には、弁護団とともに何人かおいでいただいたと聞いておりますが、いずれにしても正式提訴がまだなされていない段階でございまして、内容についてはまだ承知しておりませんので、コメントは差し控えたいと思います。現在、HPVワクチンの接種後に生じたとされる多様な症状、苦しんでいらっしゃる方々がおられるわけでありますが、同様の症状が通常どのくらい生じているのかについて調べる疫学調査をやっております。要するに、ワクチンを打った方と打ってない方の間での発症率の差異などについての調査が疫学調査になるわけでありまして、これを進めております。昨年の9月に、厚生労働省としてのHPVワクチンへの対処についての基本方針を公表したところでございまして、まずは速やかな救済を行う、寄り添った医療支援をしっかりと患者の皆様方に行う、そして学校などの生活面は、何よりも子どもさん達は学校に行きたいというのが一番の思いでありますので、これもしっかりやる。病院での扱いも、短時間の問診が多かったようでありますが、ここはやっぱり先生方にはしっかりと話を聞いていただくということをお願いしたいということを明確にしているわけでありますので、その基本方針に則って進めていきたいと思いますし、何よりも患者の皆様方の声にはしっかりと耳を傾けて、寄り添いながら必要な支援はやっていくということでございます。
- 記者:
- 今日から、女性活躍推進法が施行になりますけれども、大企業に行動計画策定を義務付ける意義と、これから運用していく上で力をいれなければならないと感じられるところをお願いいたします。
- 大臣:
- やはりお題目だけではだめだと。やはり自ら女性活躍についての目標値を定めて、少なくとも大企業に関してはそれを公表して自らがどこまでやってるのかということを分かるようにするということをお願いする中で、日本の文化を変えていこうという意味合いではないかと思います。いずれにしても、これからの新しい時代に女性の考えがより一層反映された社会にするということは非常に大事でありますし、これからの働き方改革を通じて、女性の活躍をさらに進めていきたいと思います。
(了)