塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.9.25(金)9:41 ~ 9:52 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から二つございまして、一つは「赤い羽根共同募金運動」についてでありますが、「赤い羽根共同募金運動」が10月1日から全国でスタートをいたします。今日の閣議におきまして、各大臣に当募金への御支援、御協力をお願いしたところでございます。昭和22年に始まった赤い羽根共同募金というのは、長年にわたって、社会福祉に対する理解と関心を深めるとともに、地域福祉の充実、発展に貢献しております。国民の誰もが住み慣れた地域で生きがいをもって、安心して暮らすことができるように社会全体が連帯をし、支え合う地域社会を構築するために、今年も国民の皆様方のより一層の御支援と御協力をお願いしたいというふうに思っています。それから独立行政法人の長の人事につきまして、閣議で独立行政法人の長の人事について了解をされました。厚生労働省所管の法人としては、独立行政法人勤労者退職金共済機構、この理事長の水野正望さん、それから独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の理事長の和田慶宏さん、独立行政法人福祉医療機構の理事長の中村裕一さん、それから独立行政法人労働政策研究・研修機構理事長の菅野和夫さんの皆々様でございまして、10月1日付けで任命をすることとし、閣議の了解を得たところでございます。それから続きまして、今日の閣議で厚生労働省の局長級以上の幹部職員の人事異動について、内閣の承認が得られました。その内容につきましては、お配りをしている資料のとおりでございますけれども、これらの人事は10月1日付けで発令をいたします。今回の内閣の方針に対応する人事として、2点紹介をいたします。まず、幹部職員の女性の登用でございますが、政策統括官でございます石井淳子を、鈴木俊彦社会・援護局長の後任にあてます。それから雇用均等・児童家庭局長であります安藤よし子を、石井淳子政策統括官の後任にあてることにいたしました。女性2人を局長級以上のポストに登用いたしまして、審議官級のポストでは女性3名を登用いたします。次に省庁間の人事交流といたしまして、政府全体の幅広い視点から厚生労働省の施策を遂行するために、昨年に引き続き五つのポストで人事交流することとしております。私からは以上でございます。

質疑

記者:
今発表がありました局長級以上の異動についておうかがいします。村木次官が2年間事務次官を務められましたけれどもその評価と、新しい二川次官に期待されることをお願いします。
大臣:
村木次官にはいろいろな事件もありましたが、その後きちっとした仕事を2年間事務次官としてやっていただいて厚生労働省の事務方のまとめをしっかりやっていただいたと思って私は高く評価をしているところでございます。二川新次官は、この間まで医療法の改正の担当の医政局長として頑張ってきていただいておりましたが、大臣官房の総括審議官、官房長などを、国会対応から始まって政策調整、豊富な経験を持った行政マンとして、その力を私どもとしては高く評価をして今回事務次官になられるということでございます。
記者:
新しく二川さんが事務次官になられましたけれども、二川さんは昭和55年入省で、新しく雇児局の局長になられる香取さんも昭和55年入省で、おそらくここに書いていないので留任だと思いますが、保険局長の唐澤さんも昭和55年で、そうすると次官と同期の方が二人局長におられるということで、霞ヶ関の慣例からすると珍しい人事という印象を受けるのですが、この人事の背景についてお聞かせください。
大臣:
これはすべて適材適所というか、能力に応じてお仕事をお願いするということですので、年次にあまりこだわることはないというのが基本的な考え方でございます。
記者:
今日で事実上国会が閉じられますけれども、今国会は非常に長かったのですが、(労働者)派遣法の改正等ありましたけれども、受け止めと大臣が掲げていた重要法案の労働基準法が審議入りしませんでしたけれども、今後の労働基準法の改正案をどのように扱いたいかということをお願いします。
大臣:
今国会は極めて長い国会でございました。いろいろな重要法案があって、その中で残念ながらいくつか法案が成立をしないということがございます。継続になって参議院に残っているものもありますが、これらについては次期国会で速やかに成立をさせたいと思いますし、労働基準法の改正につきましては、まだ衆議院で審議入りができていないという状態で大変残念な思いをしております。世界は、やはり日本の労働市場が本当に変わるのかということに大変注目をしていて、これはまさに昨日総理が新たな3本の矢を提案いたしましたが、その1番目にきているのが、やはり経済の再生で、その経済の再生ができるかどうかというときに、世界はどこを見ているかというと、たくさん見ていると思いますが、最も注目しているのが労働市場の改革が進むかどうか、ここが新しい世界の経済の中で新しい日本の経済としてどこまできちっとした潜在的な力を発揮して成長できるのかという所を注目しているだろうというふうに思います。そういう意味では、柔軟な働き方を選択肢の一つとして労働基準法の改正の中で、高度プロフェッショナル制度などを入れ込んでいるわけでありますが、もちろんその他にも休暇の取り方や、残業代の確保などについて働く方にとって極めて大事なことも入っていますし、そういう意味で、この法案についてはきちっと国会で審議をして、1日も早く成立をさせたいという思いでございます。
記者:
今、総理の新しい3本の矢の話がありましたけれども、残り二つで子育てと社会保障というのが入っています。特に「介護離職ゼロ」という極めて高いハードルの目標を掲げられていますけれども、これについて所管大臣としての受け止めと、どのように進めていかれるかお聞かせください。
大臣:
「介護離職ゼロ」というのは、極めて大事な目標だと思います。それは、まだ十分働けるのに介護のために離職をしなければならないということが早晩起きてしまうようなことでは困るというのが、総理の先見性を持った問題提起だというふうに思います。もちろん、今まで数々手立てを打ってきているわけでありますし、施設の整備計画等あるわけでありますから、それを確実に、離職しないでも十分地域包括ケアシステムの中で、それぞれの地域で働くこともでき、そして介護を受けられる方も十分な介護が受けられるということを同時達成していかなければならないということであろうかと思いますので、改めて、こうした問題について私たちはしっかりと正面から取り組むということが大事であり、それはひいては労働力が元々減りつつあるわけでありますから、介護離職をするということは労働力として市場から出てしまうことになりますので、そうすると経済全体にも影響を出てきて、成長にもマイナスの影響が出るということであると、社会保障を支えるということも難しくなってくるわけでありますから、私たちとしてはそういう問題提起を受けてしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

(了)