塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.8.25(火)8:50 ~ 8:57 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方からは特にありません。

質疑

記者:
先週末、日本年金機構の情報流出問題で、(日本年金機構における不正アクセスによる情報流出事案)検証委員会が報告書をまとめました。これについての受け止めと、4月22日に今回の攻撃の予兆とされる標的型メールが、厚生労働省に対して送られていたことも併せてお願いします。
大臣:
甲斐中委員会、第三者検証委員会(日本年金機構における不正アクセスによる情報流出事案検証委員会)から金曜日に報告書が出てまいりました。徹底検証していただいて、大変我々にとっては厳しい、そして(日本年金)機構にとってはさらに厳しい御指摘をたくさんいただいて、これを受けてしっかりと国民の信頼回復を年金に関して行っていかなければならないというふうに思います。特に厚労省、もちろん日本年金機構は当然のことながら、厚労省もガバナンスの問題も含めて抜本的に改革をしていかなければならない、特に今回、指導・監督の面においてもいろいろ問題があった、そしてまた、(日本年金)機構の中でも、省内でも情報の共有がなされていない、検証委員会の言葉を借りれば、「一体感の無い対応をしていた」ということについては、深く反省をしないといけないのだろうと思います。このうえは、日本年金機構が再生本部を作って再生を図るという決意を自ら明らかにしているわけでありますから、これを徹底的にやっていただくとともに、厚労省も様々、係長から上に情報が上がらないといった、基本的なガバナンスの問題が存在していることが明らかになったわけであります。したがって、かねてから社会保険庁時代から言われていた、ガバナンスの問題を(日本年金)機構がしっかりとこれを克服する、厚労省も同じように今回改革をやるということとともに、改めて日本年金機構とそして厚労省、すなわち公的年金制度をつかさどる厚労省とその最も大事な執行を担っている(日本年金)機構との間の関係の再定義というものを私はやらなければならないのではないかと思っていますので、これからそれをもう一回検証し、自分たちで今度はどういうふうにやるかを考えて、今後信頼回復を1日も早くできるように対策をしていかなければならないと思っています。もちろん、サイバーセキュリティの体制がなっていなかった、これについては双方ともに同じように言えるわけでありますので、これについても人員体制、あるいは専門家の活用方法等、危機感が無かったというのが検証委員会の結論だったと思います。4月22日の問題は、もちろん私どもがこの検証委員会の報告を見るまで知らなかったということも大問題だと思いますが、何よりも大事なことは、4月22日の攻撃が5月8日に活かされきれなかったという所が最大の問題であろうかと思いますので、今日は参議院で集中審議もあり、明日も衆議院の方でこの問題についての審議が行われるというふうに聞いておりますので、しっかりとそれについては説明をし、議論をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
記者:
関連してなのですが、厚労省としての再発防止策というのはいつぐらいまでに出されて、今ガバナンスの問題ということをおっしゃってましたけれども、厚労省の組織の改革等もそこに含まれるのでしょうか。
大臣:
まず第一に、情報セキュリティの問題として、厚労省は今の仕組みを考え直さないといけない、つまり専門性のない一部の人に偏った責任があったりしていること、これについては直さなければいけないので、概算要求も視野に入れてどういうふうに具体的にやるかというのはまだ、この間NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)からもサイバーセキュリティの戦略本部で新たな戦略が出ましたから、そういうものに照らしてみてどういう省内体制を組み直すかということを考えていかなければいけないというふうに思いますので、この再発防止策についても、今回の検証委員会の報告書を含めて三つの報告書がありますから、どこまでのタイミングでできるのかはまだ明確ではありませんけれども、今、鋭意検証を詰めているというところであります。
記者:
4月22日の件ですけれども、ことの発端は厚労省だったというのが改めて分かって、これまでの国会での議論なども覆されるような新事実なんじゃないかなと思っているんですが、これについて改めて大臣のお考えを聞きたいのと、確認なんですが、大臣がこの件をお知りになったのは報告書が出た時ということでよろしいでしょうか。
大臣:
まず知ったタイミングは、報告書を読んで初めて知ったというのが実態でございます。今のお尋ねでありますけれども、甲斐中委員長も記者会見で言っているように、5月8日の前の予兆的な動きということをおっしゃっているので、関係があるということは、ドメインが同じだったものが一部あるということが分かっているので、そういう予兆的な動きがあったということは重要な事実として認識をしなければいけない、そういうことだろうと思います。

(了)