塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.4.10(金)8:57 ~ 9:04 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方からは特にありません。

質疑

記者:
一昨日の消費者庁の発表で、市販薬の副作用が原因とみられる死亡例というのが過去5年で15件あったと報告されました。この件についての厚労省としての受け止めと対応策があれば教えてください。
大臣:
いわゆるOTCと呼ばれる一般用のお薬屋さんで売っている薬で、過去5年間の数値だと聞いておりますが、重篤な副作用が生じうるということが、こういう統計でわかったわけで、やはり適正使用や早期対応というのが非常に大事だということで、今後も薬剤師会や関係団体などともよく連携しながら、医薬品の適正使用というものに努めていかなければならないと思っております。添付文書というものが必ず薬の中には入っていますが、そこに注意事項がありますが、それをよく読まないといけないということで、中身を厚労省としても充実してもらうようにしてまいりましたし、リスクに応じた販売規制というのはやってきて、いろんな議論がありますが、こういうことが起こりうるということを念頭に入れたうえで規制を正しくやっていかなければならない、こういうふうに思います。
記者:
先ほどの質問に続きますが、厚労省もこういう報告をしてきたと思いますが、消費者庁が今回発表したときに大々的に報じられたということで、広報の仕方で、やはり危険なと言いますか、適正に使ってもらおうとか、これだけ副作用ありますよとか、広報の工夫でいろいろと国民に発信すべきかと思うんですが、いかがでしょうか。
大臣:
厚労省としても、一般用医薬品による重篤な副作用についてというので、「医薬品・医療機器等安全性情報」という雑誌に、これは(20)12年の8月ですけれども、出しておりましたが、おっしゃるように広報は大事だというふうに思います。したがって、これは事あるごとに申し上げていることでありますけれども、例えば、何年か前に一般のOTCになったロキソニンという痛み止めでも、本剤または他の解熱鎮痛薬、風邪薬を服用して喘息を起こしたことがある方ということが書いてあって、実際、事故例は喘息になられた方がおられたというようなこともありますので、喘息をお持ちの方は、やはり注意していただかなければいけませんし、薬剤師の方、あるいは医師とよく相談するということを、言ってみれば、リマインドするということを私たちももっとやっていいかなというふうに、御指摘のように私も思うところでございますので、何ができるか考えてみたいというふうに思います。
記者:
昨日、今年度予算が成立しました。社会保障費が31兆円台ということで、過去最大に上ってきていると、そうした中で、医療費の抑制などが喫緊の課題となっていますが、今後どのように取り組まれるか、どのような方向性などあれば、お聞かせください。
大臣:
おかげさまで、昨日、(平成)27年度予算が成立いたしました。多くの皆様方に感謝を申し上げたいと思います。今、医療費、社会保障の、言ってみれば財政的に持続可能になるようにも、制度的にも持続可能になるようにどうするんだという話でありますが、今国会でおそらく来週にでも審議入りをお願いしたいと思っている、この医療保険の改革。これは、これまでの議論の積み重ねで、大きな改革を考えているわけでありまして、これから国民の負担として持続可能にもなるように、医療をどう工夫していくのか。それは、やはり健康は増進するけれども、できる限り国民の負担は増えていかないように、あるいは増えても抑制されるようにということで、言ってみれば、二兎を追わなければいけないというふうに思っているわけで、そういう意味では例えば、医療のビジョンを今年度から作り始めてもらう、そのためのガイドラインは厚労省で作りましたが、それから保険者として、国民健康保険が市町村から都道府県になる。これは制度的には(平成)30年度からとは言えども、これまで以上に保険者としての役割を果たしてもらうようにすることによって、健康を増進し、なおかつ国民負担を持続可能なものにしていくということの、いろんな工夫があると思います。私も、ですからここは非常に大事なことだと思っておりますので、先進的な事例については、しっかりと私も自分の目で見て、自分の耳で聞いて、これからさらにどうするのか、おそらく保健医療2035の中でも、そういう提言は20年後の医療のビジョンということで、保険のビジョンということで、提案していただけるのではないかと思っておりますけれども、これから地域包括ケアシステムを構築するということを含めて、かなり大きな社会保障、医療の構造的な、介護の構造的な改革が、これからいよいよ進み出すということのスタートが今年度予算だと思いますので、いくつかの法律改正、制度改正が伴っていきますので、心してこれを進めていくのが将来世代にとっても、とても大事なことになるだろうというふうに思っています。

(了)