田村大臣閣議後記者会見概要

H26.7.22(火)11:01 ~ 11:11 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私からは1点御報告をさせていただきます。いわゆる脱法ドラッグ対策についてでありますけれども、前回の記者会見でも申し上げましたとおり、先日の薬物対策推進会議で決定をいたしました緊急対策を踏まえて、積極的に取り組むことといたしておりますが、本日の国民の皆様方から御意見等々を頂こうということで、募集しておりました脱法ドラッグの、これに代わる新しい名称ということでございますが、国家公安委員長とも協議の上、「危険ドラッグ」ということに選定させていただきました。危険という言葉が、いただいた言葉が、総数2万近く御応募いただいたわけでありますけれども、危険を使っている呼称が多かったというのと、あとドラッグという言葉が非常に多かったということでございますので、いろんな提案があったんですけれども、「危険ドラッグ」というのが、一番いわゆる脱法ドラッグの本質をしっかりと国民の皆様方にわかっていただくという意味ではよいのではないかということで、今回、決めさせていただきました。いずれにいたしましても、非常に毒性の強い、精神毒性の強いドラッグでありますし、御本人だけではなくて、何度も申し上げましておりますけれども、自動車運転等々も含めて、他の方々にもいろんな被害、危害が加わるわけでございますので、そのような意味では興味本位でこのような危険なドラッグに手を出していただきたくないということでございますので、改めて新しく「危険ドラッグ」という名前、これを選定をさせていただくことにあたりまして、国民の皆様方にお願いをさせていただきたいというふうに思います。私からは以上でございます。

質疑

記者:
ただいまの発表された案件ですけれども、ある意味直接的な表現の仕方で、「危険ドラッグ」と名前を付けたということなんですけれども、そういった名前を付けた狙いというものをもうちょっと話していただきたいのと、これはもう国民の皆様に広く周知するというのが大事な点だと思うので、今後の取組も併せてお願いします。
大臣:
まずいろんな名前で呼ばれているというか、使われておるわけで、ハーブみたいなものは合法ハーブ。合法ハーブというと、ハーブは普通体に良いイメージで、しかも合法ですから、全く何ら悪くないものではないかという誤解を招くわけです。それから脱法という使われ方もしていますから、脱法、法を脱けているわけでございまして、捕まらないというようなイメージで、興味本位で手を出しやすくなってしまうと。ドラッグ、薬物等々いろんな問題点があるわけでありますけれども、興味本位で使われる方々はその違法ではないであろうというのと、覚醒剤だとか、麻薬ではないから、それほど体に悪くないんじゃないかというような誤った理解の下で使われると、これは非常に問題。しかも最近は、御承知のとおり店頭なんかでも普通に売られているというような、お店を商店街に構えて売っているというような実態もあったわけでございますので、危険ドラッグという名前になれば、危険ですからね、聞いていただいたら非常に危ないということが分かっていただけるということで、誤った認識。それから、それほど深刻ではないんではないかというような認識を持っていただかないために、あえて今回危険ドラッグという名前にさせていただきました。周知は、危険ドラッグという名前を選定をさせていただきましたので、いろんな広報を含めてこれから統一をさせていただいて、危険ドラッグということを周知徹底をしてまいりたいと思っておりますし、重ねてでありますけれども、非常に危険な薬物でございますから、これに手を出していただくと後々大変なことになるということを御理解をいただくような、そういう広報をさせていただきたいというふうに思っております。
記者:
今の名称についてなんですけれども、危険ドラッグという名称は危険を伝えるためということなんですが、他にも廃人ドラッグとか、強烈な名前もありますけれども、危険ドラッグというので本当に怖さが伝わるのかというところで、大臣のお考えのほど。
大臣:
危険というのは、もちろん本人にも危険でありますし、使用した方の周りにおられる方に対しても、これは危険だというようなことでございますので、一番趣旨が伝わるのではないのかなと。直接的な表現だというふうに我々としては認識いたしております。やはり、応募された方々も、我々も2万近くこの期間で名前を応募していただいたということで、非常に国民の皆様方がこの問題に対して、マスコミの皆様方も広く報道していただきましたので、非常に今危ないということを認識をいただいておるというふうに思いますから、そんな中で危険という言葉をたくさんの方々がお使いになられたということで、これが一番ストレートに国民の皆様方に御理解をいただけるものと、そういう意図が伝わるのではないかというふうに考えております。
記者:
いわゆる追い出し部屋問題で、先週末に、事務機器大手のリコーの方で不本意な異動をさせられて不本意な仕事をさせられていた社員に対して、出向命令を取り消すという意味での和解が成立しました。一連の追い出し部屋問題で、こうした不本意な異動ですとか、退職勧奨に追い込むような手口での異動というのが相次いだと思うんですが、改めて、今回この和解を受けて、大臣の受け止めを教えていただけないでしょうか。
大臣:
これは個別の案件でございますので、私の方からこの件に関して申し上げるというわけにはいかないわけでありますが、一般論で考えますと、こういう出向命令等々に関しましては企業側からしてみれば人事権の濫用にならないようにこれを使っていただかなければならないわけであります。いずれにいたしましても、労使でその点で納得をしていただく中においてそのような形が採られるような、そういうことを我々としても望んでおりますし、何かございました時にはまた、個別のものが我々の訴えがあればですね、それは我々の方でまたいろいろと御相談に乗りたいというふうに思いますが、やはりこれはリーマンショックの後だったんですね。まずは景気全般を良くしていく中において、リーマンの時のような、全ての仕事がなくなってしまうというようなものに近い状況であったわけでありますけれども、やはり経済が成長していくということを作っていくこと自体が企業にとってももちろん、働く労働者の方々にとってもそのような環境の方がいいわけでございますので、そのような状況を我々としては作ってまいりたいというふうに思っております。
記者:
改めて一般論なんですが、今、国としても労働移動支援型ということで、転職する場合の転職を促すような施策を採ってらっしゃるかと思います。そうした中でこういった働き手が不本意な異動を強いられないように、厚労省としてこれから取り組んでいくようなことがありましたら、教えていただけないでしょうか。
大臣:
労働移動支援というのは、やはりこれから伸びゆく産業、人手が足らない産業の方に、一方でいろんな事情で人を整理しなければならないというような企業から移していく。これは御本人も納得の上で移していくというような話になるんだというふうに思うわけでありますけれども、そういうようなことを意図して、労働移動支援という形で助成金といいますか、そういうものを今回枠を広げてきたわけであります。やはり、御本人が持っておられる能力というものを、それが企業であろうが次の企業であろうがしっかり生かしていただいて、御本人は御本人で自己実現に向かっていただきたいと思いますし、あわせて、それによって日本の国の経済が強くなっていく、それぞれの企業がより生産性を伸ばしていく、強くなっていくということが必要であろうというふうに思いますので、これからも我々としてはそのような施策を厚生労働省としてでありますけれども、進めてまいりたいというふうに思っております。
記者:
本人の納得を大事にするようにということで、助成金を使う場合も指導していくということでしょうか。
大臣:
基本的にはこの場合はその企業を去られる場合にいろんな計画を立てていただいて、次のところに移っていただくということでございますから、御本人は基本的には御納得いただいてその会社を去られるわけでございます。その能力、それから御本人の意欲というものをしっかりと生かして、次の職場で次の仕事をしっかりとやっていただくというようなこと支援していこうということでございます。

(了)