田村大臣閣議後記者会見概要
H25.12.26(木)10:21 ~ 10:33 省内会見室
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。私の方から今日はですね、冒頭1点御報告をさせていただきます。保育士確保に関する大臣からのメッセージということでございまして、お手元に資料を配らせていただきましたけれども、保育士の方々に向けた文書をホームページに掲載をさせていただきます。今待機児童を解消ということで、加速化プランを進めておりますけれども、何て言いましてもやはり保育士の方々をしっかり確保できないと保育所自体が開設できない。また、枠を拡げられないわけでありまして、そのような意味からいたしまして、重要な保育士の御資格をお持ちであるにもかかわらず、現場等々で御活躍をいただいていない方々も多々おられるわけでありますから、そういう方々も含めて、お力をお貸しをいただきたいということで、メッセージを出させていただきます。なぜこの時期かといいますと、例年大体1月、2月にこの保育士の求人が増えてくるわけでありますので、そういう意味で、この時期に私の方からメッセージを出させていただくことが一助になればなというふうな思いでありますのと同時に、1月には政府広報といたしまして、動画においてもメッセージを発信をさせていただきたいというふうに思います。私からは以上でございます。それでは、御質問を頂きます。
質疑
- 記者:
- 泉南アスベストのことに関して、昨日判決が出ました。大臣の受け止めと、上告するかどうかのお考えをお聞かせください。
- 大臣:
- 大変厳しい内容の判決を頂きました。国の主張が認められなかった部分が多々あったわけでありますが、一方でですね、先発といいますか先導でやっている大阪高裁の方の判決ではですね、国が多くの部分で主張が認められておるわけでありまして、そこが今般の判決と違いが出てきておるということも事実であります。そういういろんな観点を踏まえながら、関係省庁、法務省とこれからどうするかということをしっかりと検討をさせていただきたいなというふうに思います。上告期限は1月8日だったと思いますけれども、それまでには方向性を出さなければならないなというふうに思っております。
- 記者:
- アスベストの件で事実関係の確認なんですけれども、昨日原告団が会見をして、第1陣の訴訟が民主党政権下で判決が出ていて、その後与野党の中で政治的解決を求める超党派の議員の動きがあって、今でもあるんですけれども、大臣が野党時代には政治的解決を求める動きに、呼びかけ人として入っていたという趣旨の説明があったんですけれども、これは事実として。
- 大臣:
- それは、部会長をやっていましたので、部会長として入っていたというか、当て職じゃありませんけれども、党部会長として関連があるということでありまして、超党派であったかどうかはちょっと覚えていませんけれども、佐田議員がやられておられるところで、佐田議員の方から部会長として中に参加してくれという形で、参加をいたしておりますけれども。
- 記者:
- その時には大臣御自身としては、政治的解決を求める。
- 大臣:
- 党の部会長として、そういうような原告団といいますか、原告団だけじゃなかったと思う。いろんなアスベスト関係の。そこで、これだけではなくて、アスベスト関係のいろんなことを、議員連盟だったのか、勉強会だったのか私もよく分からなかったんですけれども、佐田先生に部会長だから入ってくれと、関係する部分があるからということで参加させていただいてですね、原告団だけではなくて、アスベスト関連の方々の御意見をお聞かせをいただいておったということですね。
- 記者:
- 必ずしも政治的な救済システムを作るべきだというお考えをお持ちではなかったと。
- 大臣:
- 部会長ですから、党の言うなれば、厚生労働行政関係の責任者でございましたので、そういうような求めに応じていろんなお話をお聞かせをいただいておったということです。
- 記者:
- 保育士の確保で大臣はかねてから処遇改善などに取り組まねばということをおっしゃってこられたんですけども、改めてその、どうして保育士がなかなかそのなり手が不足しているのか。あと今年度予算でもまた、多少予算増えてますけども、これで何とかインセンティブがつけられるものなのか、いかがなんでしょうか。
- 大臣:
- なぜ保育士がなかなか職場に、現場に御復帰いただけないか。一つはやはり保育士の処遇という問題は、これは保育士のみならず福祉職全体ですね、決して処遇が高い方々ばかりではないので、処遇の問題が一つあるのと、それからやはりその業務自体が非常にお忙しいということでございまして、ある意味女性という立場の方々が多い中においてですね、結婚であるとか出産であるとかということがあればですね、当然それぞれのイベントの中において、今の環境ですとなかなかまだ働きやすい環境が整っていないというような問題もあるでありましょうし、そもそも保育士の皆様方自身がお子さんをどこかの保育所に預けなきゃいけないけれどもそれが預かってもらえないというような、何かブラックジョークのような、そういう話も実際問題あるわけで、やっぱり保育所の方々自体が働きやすい環境が整備されていないという部分もあるんだと思います。これは看護師の方々にも共通の問題なのかも分かりません。ですからそういうところもやっぱりしっかり整備していかなきゃなりませんし、全体として処遇改善をしながら働きやすい環境というものをつくっていくということ。そういう意味ではですね、保育士の職場環境の整備みたいなこともやはり必要になってくるのかなというふうに思います。あとはそうですね、全体としてやっぱり情報がですね、辞めたんだけどまた戻ってもいいと思いながらも、うまくそこはマッチングできないというようなところもありますので、そこはそこでですね、マッチングできるような仕組を作ろうということで今取り組んでおりますから、求人情報がうまく資格者の方々に渡っていくようにというようなこともやっていかなきゃならんのかなというふうに思います。いろんな部分を改善しながら、保育士の方々がですね、やっぱり力をお貸しをいただかないと待機児童の問題解消もできませんので、職場に復帰しやすいような、そういうようなことに努めてまいりたいなというふうに思いますね。
- 記者:
- 安倍政権発足1年となりましたけども、就任されて1年の御感想などあれば。あと安倍政権のですね、これまでの成果、どのように考えてらっしゃるかお願いします。
- 大臣:
- 今日の夕方6時ぐらいに丸1年になるんですかね。そういう意味じゃもういよいよ本当に丸1年になるぎりぎりぐらいまで来てるんですけれども、実際問題、厚生労働大臣という職務は非常に幅が広いものでありますから、どっかでこう一息つくなんていうこともなくですね、次から次へといろんな難題山積の中で自分自身精一杯走り続けて来た、もちろん十分に職務を務められた部分と自分自身反省しなきゃいけない部分と、いろいろとそれはあるわけでありますけれども、しかし全力で走ってきたかなというような感じであります。とは言いながら、まだまだこれから通常国会に向かっていろんな大きな問題、法律改正もありますので、更に来年に向かってですね、気を引き締めてこの職務が全うできるように精進していきたいなというふうに思っております。安倍政権1年間どういうような成果があったか、感想はっていう話でありますけれども、やはり何よりもいろんな諸問題があるんですけども、経済の再生という部分がやはり1番大きな柱であったことは間違いないわけでありまして、そのような意味ではいろんな指標を見ますとですね、かなり改善してきております。中小の指標を見ても、かなりの改善が見られてきておるわけでありますし、製造業・非製造業問わず改善がされてきておると。ただ一方で、まだそれが全国津々浦々までね、行き渡っているかというと、まだうちまでは、うちにはそこまでの景気が良くなったというような実感はないよと言われるような地域もあれば職種もあるということでございますので、この安倍内閣の経済政策が全国津々浦々いろんな産業に行き渡るように、これから更に努力を我々していかなきゃならんと思っておりますし、何と言いましても我が省は厚生労働省でございますから、働いておられる方々のですね、処遇の改善というもの。有効求人倍率の上昇でありますとか失業率の低下、このようなですね、雇用労働環境というものがですね、改善をしていくように、更に努力をしていかなければならないというふうに思っております。
- 記者:
- 労働関係でまた恐縮なんですが、朝方、大臣も出席されたですね、産業競争力会議の雇用・人材分科会で中間整理が出まして、西村(内閣府)副大臣が一定の方向性をまとめられたっていう話があったんですけども、大臣自身ですね、この雇用・人材分科会の中間整理、総論的なもので恐縮なんですが、その評価と言いますか、どういうふうに受け止めてらっしゃるかお聞かせ願えないでしょうか。
- 大臣:
- 世界の中でですね、働きやすい環境をつくろうということでございますので、そういう意味ではですね、労働者に焦点を当てていただいた、そのような切り口からのいろんな御提案、それをすり合わせてですね、今般の中間整理としてですね、お出しをいただいたということであります。中身いろいろ見ますと、当然日本の労働慣行と世界の労働慣行、世界もいろいろあるんですが、ヨーロッパ、アメリカいろいろあるんですけれども、いろんな違いがあります。そういうものに関していろんな研究をしていこうではないかというような部分があるので、この研究というのはやはり我々がこれから日本の労働施策を進めていく中においてもですね、いろんな参考にはなってこようと思いますから、そのような部分は我々もこの中間整理に書かれておりますとおり、しっかりと進めてまいりたいなというふうに思っております。それからあと、今労働政策審議会でですね、いろいろと御議論をいただいております諸課題についてもですね、いろんな言及をいただいております。いずれにいたしましても、そういう問題に関しましては、労働政策審議会の中でですね、一定の方向性をお出しをいただけるものだというふうに思っております。いろんな御提案を頂くということ自体は我が省も刺激になってですね、その部分は非常にありがたい部分はございますが、一方で、やはり日本の労働者を守るという観点。この観点は我が省としてはですね、しっかりその中にも持っていかなければならないというふうに思っておりますので、我が省は我が省の観点からこの労働分野に関しましてもですね、必要な改革は進めてまいりたいと思いますし、その根底には労働者をしっかりと守る、権利を守るということを根底に持ちながらやってまいりたいと、このように思っております。
(了)