田村大臣閣議後記者会見概要

H25.10.08(火)10:50~11:00 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私の方からは報告はございませんので、御質問いただきたいと思います。

質疑

記者:
前回も質問させていただきましたが、改めて雇用に関する国家戦略特区の関係についてお伺いさせていただきます。無期転換の特例と解雇ルールの明確化につきまして、弁護士などの一定の対象者に限定するという案が示されましたが、改めて現時点でのこの案に関する大臣の受け止めをお願いいたします。
大臣:
働く方が安心して意欲や生きがいを持って働けるような、そういうことが前提でですね、どういうことができるのかできないのかということをしっかりと勘案しながら、やれることは協力をしていきたいというふうに思いますので、そういう立場から提案の中身をよく精査をさせていただきたいというふうに思います。弁護士だとか、公認会計士だとか、博士号を取った人、それからあと何かありましたよね。公認会計士や弁護士もなかなか今大変な状況というのもありますけれども、そういうようなことも含めてよく検討させていただいて、協力できる部分は協力していきたいというふうに思います。
記者:
朝日新聞の報道で、先日認知症の入居者に過剰な診療がされたという報道があったんですけれども、2点伺います。まず当該施設については架空の請求の疑いもあるということで御対応を伺えればというのが1点目。もう一つ全体的なお話で、なかなか認知症の方に毎日行くのが悪いとは直ちに言えないので、なかなか判断が難しいところだとは思うんですが、こうした事案について何か御対応というのがあれば、お伺いできればと思います。2点お願いします。
大臣:
1点目はですね、朝日さんの報道を我々も拝見させていただいて、どうも読む限りは制度を不適切に利用しているみたいな部分があると我々も思っていますので、これは厚生局の方がしっかりと対応をさせていただく案件かなというふうに思いますので、その対応をさせていただきたいというふうに思います。それから全体的な部分に関しましては、これからどういう対応があるのか、ただ単に診療報酬を調整するというよりかは、そもそもあまり回数、頻回にですね、訪問診療をやるということ自体は、例えば末期がんの方々ですとか、そういう方々に対しては毎日ということも病状が非常に変化しますので、それはあるんだと思いますが、普通は最大でも週3回みたいな話になっておりますし、週3回も必要ではない方々もおられるんだと思いますから、そういうものも含めて、例えば回数が多い場合にそれに対して何らかの本人の同意があるとか、何かの書類であるとかを提出をいただくとかね。これは一例ですけれども、そういう対応をしながら、そういうことが防げるようにしていかなければならないと、制度としてもというふうに思いますし、併せて、いろんな施設があるんですが、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)でありますとか有料老人ホームでありますとか、いろんな施設に対しましてこういうようなやり方は駄目ですよみたいなことを、やはりこちらの方から案内を出させていくような形で、こういうこと自体は制度に反してますよと、制度の趣旨に反していますよというようなものを送らせていただき御理解をいただくというようなこともやらないとですね、本当に悪意でやっている場合もありますし、そういうことを吹っかけておられる業者といいますか、方々もおられるんでありましょうけども、安易にそういうやり方があるんだと言って、その手口に乗っていただくのも困りますので、こういうものは本来良くないやり方ですからみたいなものを御理解いただくようなものを、送らせていただくということも考えなきゃいけないなというふうに思っておりますので、そういう中において対応をさせていただきたいなというふうに思います。
記者:
薬のネット販売の件でお伺いします。ネット上の販売ルールについてはもうすでにだいたい結論が出ておりまして、あとは28品目をどうするかという専門家の御意見だと思います。その結果については厚労省としては出て来た結論に基づく対応をそのままお考えという理解でよろしいでしょうか。
大臣:
日本再興戦略の中の一応取決めといいますか、そういうものに従った対応を今させていただいているわけでありまして、薬の安全性という観点のですね、特に医療用医薬品からスイッチ直後でありますから、非常にまだ十分に安全性というものが確認されていないといいますかね、そういうものに関しての移行期間になるわけですよね、スイッチというのは。だからそういうものに関しての医薬・薬学の専門家の方々に入っていただいて今御議論いただいておるということでございますので、基本的には日本再興戦略に則って対応していくということになると思います。
記者:
それはつまり再興戦略に則って判断した場合に専門家が出した結論が多少なりとも変わる可能性があるということなんでしょうか。
大臣:
こう書いてあるんです。「ただし、「スイッチ直後品目」及び「劇薬指定品目」については、他の一般用医薬品とその性質が異なるため、医療用に準じた形での慎重な販売や使用を促すための仕組みについて、その成分、用法、用量、副作用の発現状況等の観点から、医学・薬学等それぞれの分野の専門家による所要の検討を行う。秋頃までに結論を得て、所要の制度的な措置を講ずる。」と。これに則って対応をさせていただくということです。文章のままでございますので、御理解ください。
記者:
関連してお聞きしたいのですけれども、規制改革会議の方が意見書を28品目に対して出したりしていますけれども、やはり政府内での調整というものも必要になってくると考えていいのでしょうか。厚生労働省だけの判断ではないという。
大臣:
規制改革会議からいろんな御意見を頂いておるということは重く受け止めさせていただいております。その上で今この日本再興戦略の中で読ませていただいた文書、今のお話も含めてですね、この中において書かれておる中においての対応をさせていただくということでございます。政府調整という言葉もあられましたけれども、それも含めてこの文書に書いてある対応をさせていただくということであります。
記者:
高額療養費制度の見直しについて、昨日の医療保険部会で厚労省案が3案示されました。議論を聞いているとやはり被用者保険の方から反発の声が上がって、特に協会けんぽの方がですね、特別な措置や対策を講じない限りはいずれの案も受け入れられないとおっしゃってましたが、何か追加で被用者保険向けの対策を講じる考えはあるかということと、4か月目以降の長期療養者に関しては負担が減らない部分もあるかと思うんですが、これについての対応も併せて追加で何か考える余地はあるんでしょうか。
大臣:
これはいろんなそれぞれ関係者、関係団体の御意見があると思います。追加的な何かという話になると当然費用が発生する話でございますので、よくよく団体の方とですね、特に協会けんぽの話でありましたけれども、御意見を伺いながらしっかりと対応をさせていただきたいなというふうに思います。今具体的にではどうかという案があるわけではないので、後段の部分は後段の部分としてあるんでしょうけれども、特に前段の部分に関しましてはですね、よくよく話を聞かせていただきながら関係者と詰めてまいりたいというふうに思います。
記者:
長期療養者の関係も。
大臣:
これはなかなか難しい話で、じゃあどういう方法をするんだという話になればですね、またこれもお金が絡んでくる部分でございますので、なかなか勝手に我々がこうだと決められる話ではございませんから、よくよく御意見をお聞かせをいただきながら判断をさせていただきたいというふうに思います。

(了)