ホーム> 報道・広報> 報道発表資料> 2015年10月> ICH(医薬品規制調和国際会議)が新しくなりました。
平成27年10月26日 【照会先】 医薬・生活衛生局審査管理課 企画官 中島 (内線 4223) 調整官 高梨 (内線 4224) (代表電話) 03 (5253) 1111 (直通電話) 03 (3595) 2431 |
報道関係者各位
ICH(医薬品規制調和国際会議)が新しくなりました。
~改革された組織の下、参加メンバーを拡大し、薬事規制の国際調和をさらに推進~
ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)については、グローバル化する医薬品の開発や規制に対応していくため、厚生労働省/PMDAを含む参加メンバーの間で、会議の管理及び運営の方法、新メンバーの参加手続等の組織改革に関する議論が続けられてきました。こうした議論を踏まえ、平成27年10月23日(金)に電話会議で、新しい組織のもとICHの創設総会が行われ、スイス法に基づく新しいICH法人(以下、「ICH新法人」という。)が設立されましたので、その概要をお知らせします。
1.ICH新法人について
ICH新法人(新しい正式名称:International Council for Harmonization of Technical Requirements for Pharmaceuticals for human use、日本名:医薬品規制調和国際会議)は、次の特徴を有しています。
法人格の取得
以前のICHには法人格はありませんでした。しかし、ICH新法人はスイス法に基づく国際的な非営利法人になりました(本部:スイス(ジュネーブ))。ICH新法人は定款を有しており、運営資金は、ICH新法人に参加する規制当局と製薬業界団体の出資によりまかなわれることとなっています。
組織体制
ICH新法人は、全ての参加メンバーにより構成され、法人の主体となる総会と、総会の議論の準備や法人の運営を担う管理委員会、専門家がガイドラインの議論を行う各作業部会等から成り立っています(下図参照)。また、10月23日の創設総会で、初代の総会議長にはレニータ・リンドストーム氏(欧州委員会保健・食品安全総局)、総会副議長には富永俊義氏(PMDA)、管理委員会議長にはテレサ・ムーリン氏(米国食品医薬品庁)が選出されました。
参加メンバー
ICH新法人には、参加メンバーとして、本日現在、日本、米国、EU、スイス、カナダの規制当局と日本、米国、EUの製薬業界団体のほか、オブザーバーとしてWHO及びIFPMA(国際製薬団体連合会)が参加しています。また、新しく参加メンバー又はオブザーバーになることを希望する規制当局や業界団体は、総会の承認を受けることにより参加が認められることとなります。新たな参加メンバーが決まるのは本年12月の第1回ICH新法人総会(於:米国(ジャクソンビル))以降になる予定です。
活動
ICH新法人の活動は、引き続き、薬事規制の国際調和を推進するため、医薬品の承認審査や市販後安全対策等にかかる共通のガイドラインを作成することです。今後、参加メンバー等が拡大していくことに伴い、ICH新法人で作成されたガイドラインが世界のより広い地域に普及し、活用されていくことが見込まれます。
2.厚生労働省/PMDAの関与について
ICH新法人総会の初代副議長には、厚生労働省/PMDAを代表してPMDAの富永俊義上席審議役(国際担当)が選出されました。
また、厚生労働省/PMDAは総会及び管理委員会において主要な決定事項に関する拒否権を確保するとともに、管理委員会の常任メンバーとなっています。
厚生労働省/PMDAとしては、ICHが新しく改組された組織でも、これまで同様に積極的にプレゼンスを発揮しながら、薬事規制の国際調和をさらに推進していきます。