閣議後記者会見概要

H21.02.17(火)08:46 ~ 08:57 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議については特別にご報告することはございません。私の方から一つ、例の骨髄採取用キット、バクスター社製品の欠品の問題についてですが、先週2月14日、土曜日に成田着の便でバイオアクセス社製品の第2便160キットが成田空港に到着いたしました。以前お話しましたように、1月28日に米国バイオアクセス社から同社製品の製品販売承認申請が提出されているところでして、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、PMDAにおいて迅速に承認審査を行っているところです。また、米国のバイオアクセス社製品の承認申請手続きを行っているバクスター社はバイオアクセス社製品の承認が得られ次第迅速に供給する予定と聞いております。国におきましては現場における骨髄移植の支障が生じることのないように2月、3月の各医療機関における個別の移植予定を把握して、必要なキットの確保にあたっているところです。現在の2月、3月の骨髄移植予定件数とキットの確認状況については別紙の記者発表資料のとおり後ほどお配りして御報告いたします。いずれにしましても、この問題で骨髄移植が阻害されるとか、予定されている方ができないということは絶対に避けるということで、省を挙げて万全の体制を取りたいと思いますので、どうか関係の皆様はご安心いただきたいと思います。私の方からは以上です。

質疑

記者:
中川財務大臣のG7の記者会見での発言問題で、国際会議で、かつ、現下の世界的経済情勢の悪化の中で日本の恥だという国民の意見もありますが、同じ閣僚としてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
どういう健康状態であったのか、どういうお薬を飲まれたのかとか細かいことを直接本人にお伺いしたのではありませんので、その状況がよく分かりませんから何とも申し上げにくいのですが、ただ、良いことではないと思います。やはり、映像や写真であのような形で流れるというのはよろしくないと思います。きちんと反省をして国際社会における日本の地位を高める努力は今後とも行っていく必要があると思っております。
記者:
閣僚に総理からのなんらかの注意喚起はあったのでしょうか。
大臣:
特別ございません。
記者:
閣議若しくは閣僚懇談会の中で、中川大臣の方から何か釈明のようなものはあったのでしょうか。
大臣:
ございません。
記者:
近年、家族を介護するための会社を辞めてしまう「介護離職」が増えて来ているようなのですが、仕事と介護を両立するために厚生労働省として何か支援策等を考えてますでしょうか。 (大臣) 介護に関するいろいろな検討会、外の審議会、それから、私の下での「安心と希望の介護ビジョン」も作りました。やはり、家族の介護力に頼れない。子供の数も少なくなっておりますし、今おっしゃられたように仕事を辞めないといけない。だから、地域の介護力を高める。そのためにこの前の「安心と希望の介護ビジョン」で地域のコーディネーターを作るということを行っております。これは予算措置も行っておりますが、やはり、NPOの皆様を含めて地域の方がしっかり面倒を見てくださる。例えば、私の場合のように息子が東京にいて、福岡に母親がいた時に何かあったときすぐに行けませんから、隣近所の皆様がよくやってくれた。それと在宅と施設を有機的にどう組み合わせるかが大事ですね。私の場合は週末に帰れたので、週末は在宅で見る、しかし、私がいないウィークデイの時には老健施設に見て貰うことが可能でしたので遠距離介護が可能でした。本当に今深刻なのは、離職ということもあるとともに、外交官とか、企業の方々で海外に駐在する方々が親の介護のために海外に行けなくなってしまうのです。これは国家的問題ですので、先般まとまりました「安心と希望の介護ビジョン」を基にして、特に地域の介護力を高めるということで行っていきたいと思います。例えば、エコマネーのような地域通貨のような試みがあったりしますので、少しこれは省を挙げて様々な分野から行っており、問題意識を持っております。
記者:
元々は社会全体で介護を見ようということで介護保険制度が始まったのですが、給付がどちらかと言えば抑制されている方向にあって、また、「家族の負担が増えているのではないか」という意見もあるのですが、大臣はその辺はどうお考えでしょうか。
大臣:
私は常に申し上げておりますように、「介護はプロに任せましょう。家族は愛情を」と。家族が介護をやっていると、自分が疲れ切ってやさしい言葉を親にかけられなくなる。だから、介護する方も自分の体が大事なのです。介護はプロに、家族は愛情というスローガンが活きるように全力を挙げて行きたいと思っております。
記者:
GDPの下げ幅が戦後最悪ということが昨日明らかになりましたけれども、今後、新たな経済対策を求める声も自民党内からも上がっていますが、雇用の面で、更に厚生労働省としてどのような対策を打ち出せるとお考えでしょうか。
大臣:
非常に今の経済情勢、深刻に思っております。特に実体経済、それから雇用については、派遣とか非正規とかだけではなくて、正規の労働者まで問題がいっている。これは労使とよく相談をして、何ができるか、例えば、ワークシェアリングのようなことにもう一歩踏み込めるのかどうなのか。それから、今だけでも相当な大がかりな雇用対策をやっております。例えば、内定取消は絶対に無効ですからやってはいけません。ただ、中小企業の方々も、なんとか若い優秀な人を抱えておきたいのだけれどもお金がない。そこで、これは雇用調整助成金で8割まで見ますから是非雇って、そして職業訓練を半年くらいやっておいて下さい。全力挙げて景気を上向きにさせますから、その段階でそういう若い戦力が更にスキルアップしてできるよう、雇用調整助成金をもっと活用する方法を考えています。20万円払わないといけないのを16万円は国が見ますから、2割の4万円だけ、例えば、中小企業の経営者が払う。そして、どちらにしても新卒の大学生は半年くらい訓練をしないといけない。それが国家のお金で訓練してもらって半年後景気が良くなって、「さあ人手がいるよ」という時にその人たちが職業訓練から帰ってきて戦力になってくれる。こういう良い制度があります。これをもっと使います。これの条件緩和とか皆知らないのです。それから、不幸にして会社が潰れて、内定取消もなくなったのだから、こういう人を雇ってくれる会社に採用一人について100万円助成金を出しますから、こういう制度を更に拡充できればやっていく。やはり全力を挙げて雇用対策を行いたい。これは未曾有の危機ですから、未だかつて無いような雇用対策をやって、雇用を守ることが一番。そして雇用を創出する、新しい仕事を作っていかないといけない。例えば、厚生労働省の分野だと、薬です。素晴らしい薬があるのです。資源を外から買っている以上、加工品を外に出してお金を稼がないと日本全体がやっていけない。厚生労働省の管轄下の薬とか医療機器、こういうものには素晴らしいものがありますから、これを外に出してお金を稼いでいく。この産業政策もやらないといけないので、雇用をまず守っていく。そして新しい雇用を生み出していくための産業を作っていく。そういう国家の大戦略をやらないといけないと思っております。いつも申し上げているように、失業者が自分の家にいる。病で苦しむ人がいる。これが一番やはり家庭を暗くする。こういうことをきちんと対応するというのが厚生労働省の役割だと思いますから、医療崩壊に対して戦う、そして雇用に対してきちんと手を打つ。今、一番国民が期待して待っているのは、我が厚生労働省の仕事だと思います。全力を挙げてその職を全うしたいと思っております。
記者:
非常にいろんな対策を打っているにもかかわらず、なかなか中川大臣の発言等があって伝わらないその政権の状況というのは大臣どのように受け止めていらっしゃいますか。
大臣:
麻生総理大臣以下、閣僚が一致団結してこの国難に当たらないといけないので、それはそれぞれが一所懸命汗をかくということですし、国民にやはりきちんと説明をする。自分の体調管理をきちんとやるということは責任なのです。政治家になる以上は。交通事故にあったりとか、突然病気になることは生身の身体だからありますけれど、しかし、自己で管理できることはしっかりやるということが必要なのです。私は、元々外交防衛が専門ですし、ずっとフランスとの外交交渉を若い時にやって、パリと東京、二ヶ月に一回行ったり来たりして、時差は大変、ワインを飲まないといけない。こういうことも大変ですけど、フランス料理というのは何のためにあるかというと、外交交渉で難しい時にちょっとワインでも飲みながら裏で話をまとめる。この前の新潟のG8の時も食事を摂りながら最後まとめたわけです。だから、食事の場というのはこういうことのためにある、ワインというのはこういうことのためにあるのだというのは、若い時にずっとフランスに居ましたので徹底して鍛えられました。そういうことを含めて、やはり自己管理、自己の体調管理、自分のできる範囲でやはりきちんとやる。そうでないと本質的な大事なこの国家の危機の時に国家戦略をきちんと、今申し上げた雇用の創出、雇用の維持、経済対策をやらないといけない時に、やはりこういうことで政府が揺らいでは駄目だと思いますから、私の反省も込めて、皆一人一人閣僚もきちんと気を引き締め直して国民のために働くという大前提に立たないといけないと思っております。
記者:
中川大臣続投を指示された麻生総理の判断というのは大臣どのように受け止めて。
大臣:
それは総理の御判断ですし、今予算の審議をしている時にそう簡単に担当大臣が替わるということは、これはこれでまたマイナスありますから、それはもう総理の御判断ですから閣僚の一員としてはそれに従うということです。

(了)