閣議後記者会見概要

H19.03.27(火)08:37~08:55省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
   本日の閣議ですけれども、ちょっと長引きました。年度末で、政令等の案件が非常に多いものですから、ご迷惑をおかけしたことかと思いますがお詫びします。案件として、閣僚発言ですが、東ティモールの国際平和協力、ネパールの国際平和協力、外交白書、それから19年度予算の成立に際して財務大臣から話がありました。国立大学法人の人事がございました。閣僚懇談会にいきまして、能登半島地震の報告、それから、公務員制度改革のとりまとめと、近々閣僚懇談会があるというような話がありました。以上です。

質疑

記者:
   公務員制度改革については、どんな意見が今日は出てたんでしょうか。
大臣:
   要するに、近々閣僚懇談会で議論しましょうということでしたので、そちらの方にみんなゆずろうと。
記者:
   C型肝炎と原爆症の関係の裁判がこの間ありましたが、原告の人たちが今日、もしくは4月から厚生労働省の前で座り込みをすると、大臣に面会を求めたいと言っているんですが、それについて大臣、どういうふうに。
大臣:
   判決そのものについては、今まだよく子細に分析をするということで、その結果関係各省とも協議をして判決についての態度を決定すると、こういう運びになります。それ如何ということですが、これまでの判決の例などを考えると、そちらの方で控訴していることもあるというようなこともありまして、この裁判外でいろいろ話し合いをするというのは、やはり、混乱を招く恐れもあるということで、これはしないということにしているわけですけど、それ以外のいろんな対策、あるいは実情を聞く等については、これは、それぞれの担当で会うようにということを、これは私が判断して指示を出すことはあると、こういうことで対処しているわけです。ですから、今回も、同じようにしていきたいと思っております。
記者:
   中国残留孤児の訴訟では国は勝ったわけですね。今回C型と原爆では負けたわけですけど、勝ってそれでも会うと、負けてやっぱり会わない、これは原爆訴訟、しかもB型、C型と孤児を分けるものというのは何なんでしょうか。
大臣:
   これは、やはり何と言っても、総理の判断というものがあって、それに基づいて私に指示が下って、その翌日、その指示を受けて総理がお会いになったと、こういうことですね。ですから、そういう一連の動きがある中で、そうしたことが行われたと、こういうふうにご理解いただけたらと思います。
記者:
   C型肝炎訴訟も、原爆症の訴訟も、繰り返し厚生労働省の判断が判決では否定されているという面がありますけれども、いずれにしても高齢であって、原告の方は高齢であったり、あるいは進行性の病気を抱えていらっしゃるという中で、厚生労働省は今後この裁判についてはどのように対応していくか。
大臣:
   それは今申したように分析をして、そして各省、関係の役所とも協議をして決めるということを、この段階では申し上げる他ないと思いますね。
記者:
   特に原爆症なんですけれども、与党の自民党からも政治決着で救済すべきだという声が出てますけれども、この点については大臣どう捉えていますか。
大臣:
   これは、そういう声があるのは、私もよく承知をしています。承知をしていますが、今まで我々が裁判の場で主張してきた科学的な認定基準というものについて、それをどうするのかというようなことについての話ではないように見えますね。今の与党の方がですね。そうすると、なかなか、この話が噛み合わないかなというような気がして、私としては、今そういう感じを持っているんですが、また、与党にもそうしたことを我々の方としては、事務当局を通じて、申し上げておりますので、いろいろ考えてくれることもあり得ると思っております。
記者:
   しかし、C型は3回ですよね、国の責任を指摘したのは。原爆は5回ですよね、3回と5回というのは、相当なボリュームだと思うんですね、当然裁判・控訴審、最高裁までありますけど。3回、5回という非常に多数の判決の積み重ねで、まだ争うというのは、ちょっと理性的な感じがちょっとしないんですが。
大臣:
   それぞれに、私どもの言い分というものは、過去の事案についても、主張すべきところを主張させていただいてますので、それをご覧になっていただけばどういうところで国側としてなかなか地裁の判決を受け入れられないかということもご理解いただけるかと思います。少しづつ、また判決の方も変わってきてますので、そうしたことをどういうふうに分析し、結論を出していくかと、こういうことで、回数から言うと、今おっしゃったようなことになるわけですけれども、判決内容そのものも少しづつ変わったところがありますから、そういったこともこれからの分析の中でどういうふうに考えていくかということとなろうと思いますね。
記者:
   控訴はされるんでしょうか。
大臣:
   いや、それは今言ったとおり。今ここで私が予断を持って申し上げるわけにはいかないと。
記者:
   インフルエンザの副作用について調査研究している研究班から、中外製薬から寄付を受けている研究者を外すという発言をされましたけれども、その点について、お考えを改めて教えていただけますでしょうか。
大臣:
   これは、まず基本的に、これまで個別の事案についての評価・検討というものをされてきた、そういう班もあるわけです、班というかそういう部会ですね。それもあるし、それからまた、班の組成をお願いして、それで疫学的な調査をした、そういう結果もあるわけですよね。そういう中で、我々、客観的な事態が進みましたので、それぞれの段階で我々がベストと考える措置をとったわけですが、先だっての措置の後で、やはり、もちろん疫学的な調査は拡大した形で、すでに平成18年度、今年度から来年度にかけて行うということで、これは進行形だったわけですが、やはり個別の事案の精査というものも改めてやり直すと、こういうことに決めたわけです。そういう中で、まだ調査中でありますので、確定的なことではないのですが、もしそういうことがあると、マスコミの一部で報道されたようなことがあると、一つは非常に事案の影響するところが大きいと、したがって、国民の関心も高いということで、これこそ、本当に信頼されるような体制での再チェックというものが行われる必要があるということ。それから、もう一つは、やはり再チェックだものですから、前の結論を見直すという作業だものですから、これはやはりできるだけ、そうしたことが特にないような方々で編成をお願いするのがいいではないかと、こういうことですね。つまり、国民の関心が深いということと、前のいろいろなものをもう一回見直すということ、そういうようなことから言って、今回は私は外れていただいた方がいいのではないか、もしそういうことがあるとしたら、こういう考え方です。
記者:
   過去の症例について見直すのは審議会の方であって、厚生科学研究班の方は新たな疫学調査を進めているものだというふうに認識しているんですけれども、二つ目の理由についても、研究班についても同じ理由で外れていただくということなんでしょうか。
大臣:
   その方がいいのではないかと、こういうことですね。元々が、先生方が、これだけだと不十分だなということで広げていただいたという意味では、確かにご指摘のように、人を入れ替えるということでなくていいじゃないかということも、私もそれは実は考えました。しかし、やはり国民の関心が深いということで、今やりかかっていることではありますけれども、最後のまとめのところのいろいろな評価というようなところについては、やはり違う人でやっていただいた方がよろしいのではないかと、こういうごく常識的な、信頼をいただくための、そういう考え方で、もしそういうことがあればその方がいいのではないかということを申し上げたということです。
記者:
   公立大学の独立行政法人化が進んで、研究の現場で、企業側からの資金を集めて研究を進めていくということがかなり一般化していると思うんですけれども、そういう中で、例えば、厚生科学研究でも、テーマと関わる企業からの寄付を受けていない研究者に依頼するというのは、実は非常に難しいことになるんではないかと思うんですけれども、今回の措置について、一般的に広げていくと研究が成り立たなくなると思いますが、そこらへんの・・・
大臣:
   ですから、昨日も国会で答弁させていただきましたけれども、今回のことに限って、そうした考え方で進めたいということを申し上げたと。
記者:
   公務員制度改革が今ヤマ場を迎えていると思うんですが、大臣のお考えを改めて。
大臣:
   これは、私は意見を尋ねられて申し上げましたけれども、私自身の考え方ということになると、必ずしも今の進め方の中で、私の考え方もありますけれども、私自身の考え方がどうかと言われたら、やはり私は、前から携わってきた時に申したように、企画立案の部署と本当の行政、決められたことをきちんとやるという、いわゆるエグゼキューションですね、執行ですね、これとは違うという行動原理というか、その枠組みの方がいいのではないかという気持ちを常に持っているわけです。私は企画立案の職員というのは、もうリボルビングドアのように、民間との間で常に専門家がその都度、問題が起こると、これは官民を通じて最高の人材を集めていくというような、そういう体制がいいのではないかということをかねて思って、そういうことも行革の法律の中に少し盛り込んだこともあるくらいなんですけれども、その後、私がその部署を離れたものですから、なかなかその延長で走ってくれないというようなことがあります。ですから、私としてはそのへんを下敷きにして、できればそうしたこともこの際にもやはり入れてくれたらいいなあということで意見を申していたりするわけです。
記者:
   ちょっと確認させてください。C型、原爆ですが、担当者に実情を聞くように指示をする。
大臣:
   こともありますよと。
記者:
   ある。決めたわけじゃないんですね。
大臣:
   決めたわけじゃないです。決めたわけではないんですが、そういうことも、つまり実情を聞いたり、一般的な我々の方の政策をやっていますけれども、そういったことについての意見というようなことについては、いろいろお聞きすることもあり得ますよと、こういうことを今申したわけです。
記者:
   大臣ご自身としては、今裁判で争っていることなので、直接お会いしてお話しすることは、少し難しいということですね。
大臣:
   どうしても、そうですね。難しいですね。

(了)