閣議後記者会見概要
H18.01.27(金)08:43~08:52 参議院議員食堂
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 今日は、厚生労働省に直接関係することはございませんでした。ゴラン高原国際平和協力業務実施計画の変更等について、消費者物価指数について、前年に比べ平成17年は、97.8%、前年に比べ0.3%の下落となりました。消費者物価指数で世界で下がっているのは日本だけですね。日本だけマイナス0.1%、アメリカが3.4%、フランス1.5%です。ギニアビサワ共和国新政府との関係について外務大臣からご発言がございました。それから、文部科学大臣からH-IIAロケット8号機の打上げの成功のご報告。同じように科学技術政策担当大臣からございました。以上です。
質疑
- 記者:
- 高齢者の長期療養病床の廃止という方針について、党の方から大分反発が出ているのですが、今度どのように進めていくのでしょうか。
- 大臣:
- 医療制度改革大綱に、入院というものが長期的には適正化されていかなければならない。我が国の平均が36日、アメリカやヨーロッパは5日から1週間くらい。そういう意味では、我が国の医療の適正化をしなければならない項目の中で、予防と併せて第1項目に掲げられている。それをどうやってやっていこうかということで、厚生労働省として1つの考え方をまとめた。他に良い考え方があればお示しいただければいいけれども、やはり入院問題というのは、適正化していかなければならないと思うし、様々な所の議論の中でも、療養型病床に基本的に医療が必ずしも必要でない人がかなりの人数入っています。療養型病床すべてをなくすという話ではありません。療養型で本当に医療が必要な方々にはきちんとしたものを提供していく。しかし、一方でそうではなくて入っておられる方々については、やはり基本的には介護サービス、すなわち老健やケアハウスや自宅による介護などに転換していってもらうというのが昨年からの一貫して大きな流れですから、党に理解をしてもらわなければならないと私は考えています。
- 記者:
- 昨日の予算委員会で、いわゆる格差社会になっているのかどうかについて議論がありましたが、厚生行政、労働行政も併せて現場の感覚としては格差が広がっているかどうかについては、どのような感触をお持ちになっていらっしゃいますか。
- 大臣:
- 来週くらいに数字がまとまると思うんですけれども、1つは、有効求人倍率がかなりいい数字になってきています。0.99まできているんですから。一方で、雇用保険を、すなわち失業給付をもらっている人の数の平成14年と今現在とを比べると、相当良くなっていると思います。そういう意味では、全体的に温かみが出てきているのかなと思います。私最近よく自分の演説にこれを使っています、ちょっとご披露しておきます。経団連の柴田副会長の新年の挨拶ですけれども、「出来るだけ優秀な人に沢山報いるという考え方で来た。しかし、日本経済を支えた大多数の黙々として働く普通の人達にもきちんと報いるべきだ」という方針を今年示されました。そういう意味では、経済が段々よくなってきていて、全体温かみを感じられるようになった中で、より広い部分へ、ある意味では所得の少ない部分にも、その温かみが段々回っていくような施策をしていかなくてはならないと思います。もちろん経済を引っ張り上げていくためには、先ほど言いましたように、やはり優秀な人がどんどんとトップリーダーとなって先に走ってもらわなくてはならない。その中で日本経済は段々上がってきましたねという感じに今年はなりつつあるんだろうと思います。そこで、もう一段と配慮する必要があるんだろうと思います。その中で私の立場で言うと、ニート問題が1つあります。それからもう1つの問題としては、地域格差の問題があって、もちろん青森、沖縄でも有効求人倍率が0.1ぐらいは改善しているんです。私の県なんかになると、0.8とか0.7という改善になっています、有効求人倍率が上がっている指数を見ると。要するに先ほど言いましたように、トップランナーはどんどんいって良くなってきた、愛知県とか三重県とか岡山県とか群馬県とか、東京以外で。大分よくなってきたんだけれども、なかなかついてこれない。少しずつよくなってきたけれども、そのスピードは遅い地域がかなりあるわけです。昨年から副大臣、政務官に行ってもらって、知事さんにも会ってもらって、いろんなことをやってきましたので、来週には少しまとめた考え方を出そうと思っております。
- 記者:
- 介護療養病床の件なんですけれども、昨日の介護給付費分科会の諮問・答申の中に盛り込まれませんでしたが、今回の医療制度改革関連法案の中にあくまでも盛り込まれるということのお考えに変わりはありませんか。
- 大臣:
- 変わりないです。ですから、先ほど言いましたように、入院の適正化という問題で、ただ良い考え方がまとまれば、これまた考えなければならないことだろうと思いますけれど。
- 記者:
- そうすると2月上旬くらいまでには決着をつけられるということでしょうか。
- 大臣:
- はい。要するに、入院の適正化問題と考えてもらうといいかもしれません。介護療養型というより、入院の適正化問題について結論を出していかなくてはならないと思います。
- 記者:
- 一部報道で、有効求人倍率が1倍台に回復するということですが。
- 大臣:
- まだ分からないですね、推測で書いたのでしょう。来週申し上げます。少なくとも私はデータを持っておりません。
(了)