閣議後記者会見概要
H17.10.25(火)9:15~9:28 参議院議員食堂
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 閣議における大臣発言からご紹介を申し上げます。政府開発援助白書2005年版について外務大臣から発言がございました。続いて、岩永農林水産大臣のスイス訪問の結果について農林水産大臣から発言がございました。さらに、中川経済産業大臣のスイス訪問の結果について経済産業大臣から発言がございました。あと、第7回日中韓3カ国環境大臣会合出席の結果について環境大臣から発言がございました。以上が閣議における大臣発言であります。なお、閣僚懇談会における大臣発言はございませんでした。私から今朝ご報告申し上げることは以上でございます。
質疑
- 記者:
- 自民党の財政改革研究会が、社会保障関係の、消費税の社会保障目的税化という考え方を中間まとめとして発表されていましたけれども、この社会保障の目的税化についてはどのようにお考えでしょうか。
- 大臣:
- 社会保障の財源について、いろいろ議論いただいておりますこと、これは私どもにとりましては大変有り難いことだと思っております。今、党のご議論も始まったところでございますので、私どももその議論を今後注目してまいりたいと思っております。
- 記者:
- 増税というのはある程度仕方がないというか、やむなしという感じなんでしょうか。
- 大臣:
- 社会保障費は大変大きな額でございますから、十分財源を確保するということは必要なことだと、これは当然のことでございます。
- 記者:
- その中間まとめの中に、社会保障を、消費税を上げる前提として厳しく見直すと、伸びは経済成長に合わせるというような一言も入っておりますが、これについてはどのようにお感じになるんでしょうか。
- 大臣:
- これはもう医療費の議論の中で毎回議論されていることでありまして、その時に申し上げていることの繰り返しになりますけれども、社会保障費というのはこれは国民の皆さんのセーフティーネットととして、あるいはまた、命を守るものとしてどうしても必要な経費であります。従って、必要な額は積み上げていかなければならない、と考えております。頭から総額で管理するという考え方には、私どもはなじまない、そういう性格のものではないと考えております。
- 記者:
- 昨日、諮問会議あるいは在り方懇のメンバーと今回の医療制度改革について会合を持ち、また今後相次いで諮問会議、在り方懇が続きますけれども、そういったミクロとマクロの施策をどう突き合わせていくのかということについて、お互いに少しは歩み寄りというか、理解が深まっているのでしょうか。
- 大臣:
- 議論を重ねておりますので、議論を重ねればそこは当然歩み寄りと言いますか、お互いを理解し合うという面が出てくることは自然の成り行きでありますから、この議論もそういう面が最近出ていることは事実だと思います。
- 記者:
- 例えばどんなところで。
- 大臣:
- 言葉の端々と言いますか、いずれにしてもマクロとミクロ、それぞれアプローチの違いが当初は目立っていたわけですが、最近はいずれにしてもマクロとミクロの接点を求めることが大変重要であるということは認め合っているわけでありまして、その辺がどの辺で接点になるんだろうといういろんな話が出てきておる、今そんな段階だと私は理解をいたしております。
- 記者:
- 今回医療制度改革で、都道府県が非常に大きな役割を果たしている。または今日も都道府県の代表者を集めて、医療制度改革について説明を行われるのですが、今後大臣として都道府県に対して、非常に人材の面とか、都道府県不安を抱えていると思うんですが、どのようなことを期待されていますか。
- 大臣:
- まず今お話のとおりでありまして、今後の医療を考えます時に、都道府県に果たしていただく役割というのは極めて大きなものがあります。従って、まず都道府県にその大きな役割を果たしていただくということを期待をいたします。同時にそれだけの役割を担っていただくということになりますと、これまた今お話がありましたように、人材も必要であります。その人材の確保に向けて、私どもとしても、国としても出来るだけの手を打たなければならない、対応をしていかなければならない、これは当然のことでありますから当然その努力はいたします。
- 記者:
- ちょっと話が変わるんですけれども、今日ハンセンの関係で裁判が韓国・台湾の両事案がありまして、判決の結果はこれからなんですけれども、従来の厚生労働省の考え方と大臣のこの問題についての考え方、判決の前にちょっと整理して教えていただけますか。
- 大臣:
- まだ判決出ていませんから、判決出てからにしてください。
- 記者:
- 「従来の考えとすると」という話でいくとどうでしょうか。
- 大臣:
- 従来の考え方というのは既に述べておりまして、やはり国の中かどうかというのは1つの法律の中での指摘というふうに言ったらちょっとおかしいでしょうが、非常に法律上そのことは明確になっておると私は理解いたしておりますから、そのことをどうするのかということ、そのことに尽きると思うんですけれども。後は判決次第でまた申し上げることはあると思いますけれども、とりあえずはそういうふうに申し上げておきます。
- 記者:
- 昨日の朝の諮問会議のメンバーと在り方懇のメンバーの会議の中で「医療費の伸びをあまり長期にするのではなくて、かなり短期にチェックしていくようなことをすべきじゃないか」という意見が出ていたと思うんですけれども、伸び率のチェックの方法に関してはどのようにお考えなんでしょうか。
- 大臣:
- チェックの方法と言いますと。
- 記者:
- 伸びをあまり10年単位とかではなくて、もう少し短期間にどれくらい伸びているかということを検証して、また次の政策に反映させていくということを意味していると思うんですけれども。
- 大臣:
- それは伸びをその都度、その都度見ていくことは当然大事なことでありますし、やらなくてはならない作業でありますから、これはその都度「伸びはこのぐらいになっていますね」ということを確認することは当然だと思っております。
- 記者:
- 具体的にこうしようという考えはあるのでしょうか。
- 大臣:
- ただ、ややその辺の考え方が違うと思いますのは、昨日も私どもは推計値で出しています。ですから推計をしています。このぐらいになりますねと。それを明確な目標にすべきだというご意見も当然経済財政諮問会議から出ておりますが、今度その辺のところは考え方が違うと私は思っております。私の方は昨日も申し上げたんですが、まず一番中心にありますといいますか念頭にあることは、国民の皆さんに良い医療を提供しなければいけないと思っています。良い医療を提供する。そして国民の皆さんの生活の質も上げていただかなければいけない。それがまず基本にあります。そういう良い医療を提供することが医療の効率化につながって、そして結果として医療費の抑制になる、これが一番好ましいと思っておりまして、私どもは試案もそういう精神で出しております。その結果として医療費の抑制につながる、それがこのくらいになりますという推計値で出しておるつもりであります。ただ経済財政諮問会議あたりの考え方というのは、それをそういう推計で出すのではなくて、目標として出せということでありますので、その辺が考え方がちょっと違うのかなという印象は昨日も持ったわけでありますけれども、目標としておいてチェックをするという考え方はどうだろうかと思っておるわけであります。ただ私どもも推計値として出しておるわけでありますから、その推計どおりにいっているかどうかというのをチェックするというのは、これは当然の作業だと思っております。
- 記者:
- 先ほど中長期的に良い医療を提供することによって医療費が抑制されるということなんですが、経済財政諮問会議側は給付費の方に焦点を当てて、むしろ医療費が伸びても給付費が抑えられればそれでいいというような考え方のようなんですが、そこら辺大臣はどのように。
- 大臣:
- 昨日も国民医療費をみるのか給付費でみるのかというご議論ありましたけれども、私の思いを率直に言いますと、自己負担しようと保険料で払おうと税金で払おうと国民の皆さんの側からすればやっぱりお金を出すということにおいて何の変わりもないだろうと思っておりますから、それをどこで捉えるかというのはあまり意味のある議論ではないと私は思っております。
- 記者:
- 閣議に先立って三位一体の関係で政府と与党の協議会があって大臣は出られているのでしょうか。何かそこでご発言はされていますでしょうか。出られてないのですか。
- 大臣:
- 出ておりません。
(了)