尾辻大臣記者会見概要

H17.08.11(木)12:14~12:23 省内会見場

広報室

会見の詳細

18年度概算要求基準について

大臣:
本日シーリングが閣議了解されました。「引き続き、歳出改革路線を堅持・強化する」との方針が示されて、それに基づいて「社会保障関係費の削減については昨年度並みの厳しいものとすること、すなわち2,200億円の削減を図ること」とされたところでございます。厳しい方針ではございますけれども、今日我が国の置かれた財政事情を考えますと、私どももこの方針に基づいて最大限の努力をしなければならないと考えまして、閣議了解の下で今後の作業を進めていきたいと考えているところでございます。
基本的には、今後の作業でございますし、また数字についてはこの後事務的にご報告申し上げることに致しますけれども、敢えて私から1点申し上げますと、この方針の下で今後の作業を進めていかなければなりませんけれども、政府全体でもメリハリのついたものにしたいと言っておりますし、私ども厚生労働省についてもメリハリをつけて概算要求をしたいと考えております。具体的には、かねて「お年寄りに対する社会保障費と子ども達に対する社会保障費のバランスを大きく欠いているのではないか」というご指摘をいただいておりますから、ここはそういうご指摘に応える概算要求にしたいと考えておるところであります。
それから敢えて申し上げますと、私が本部長になりましてがん対策本部を作っておりますから、がん対策については今度の概算要求でまさにメリハリの部分にしたいとも思っているわけでございます。
それから大きな課題としては、医療制度改革というのがございます。これは全力で取り組んでいかなきゃならない問題でございますし、そのように考えておるところでございますけれども、このことにつきましては、かねて申し上げておりますように省を挙げて検討しておる段階でございまして、夏の要求段階ではまだ具体的な方策を示すことは困難であろうと考えておりますから、今後の予算編成過程で対応していきたいと考えておるところでございます。

質疑

記者:
今言われた「子ども達に対する予算にシフト」という言い方なんだろうと思いますが、もうちょっと具体的にどういうことをなさっていくか・検討なさってらっしゃるのかというのと、財源部分をどこから持ってこようとされているのかというのをお聞かせください。
大臣:
まず財源ですけれども、基本的には全体の中でのやり繰りしかありませんから、まさに「全体の中でのやり繰り」と考えております。
具体的なことはこれからでございますから、予算要求の形が出来上がったところで改めてご説明させていただきたいと思います。今日の閣議でも私から少子化対策、「子ども達への部分」と言うと少子化対策が大きな課題になるわけでございますけれども、このことについては政府全体で取り組むべき課題であるので、政府全体として対応をしたい、予算編成についても政府全体として格段の配慮をしてほしいということを発言いたしました。また少子化対策の担当大臣でございます南野大臣からも「政府挙げてやる」というご発言もございました。今後、申し上げておりますように政府全体でも配慮するということになろうかと思います。
記者:
シーリングの削減幅なんですが、衆議院解散というような状況で前年度並みということで2,200億円ということなんですが、かねてからもうちょっと財務省がかなり厳しい姿勢を示していたと思われるんですが、落差として、結果として財務省が当初想定していたような金額までにはならなかったことについてはどのように。
大臣:
当初いろいろ言われておりましたから、それからすれば額が少なくなった、そういう意味で私どもにとってやや甘くなったのではないかというご指摘なんだろうと思います。けれども、そもそもが「どうしても必要な額からいくら削るか」という話でありますから、2,200億円削れと言われても本当に辛い話であります。私どもからすると「2,200億円でも大変厳しい額です」と考えております。
記者:
医療制度改革に関しては、という話がありましたけれども、2,200億円を埋める財源として今のところどんなものを考えておられますでしょうか。
大臣:
いろいろ言われておりますし、このところの報道の中にも幾つか出ておりますけれども、これも今申し上げましたように省を挙げて検討しておる段階でございますから、申し上げるのはしばらくお待ちいただきたいと存じます。

(了)