閣議後記者会見概要

H16.06.11(金)9:20~9:35 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきまして、官房長官から男女共同参画社会の形成に関する年次報告書についての報告がございました。それから金融担当大臣から破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告を国会に提出することにつきまして、報告がございました。それから総務大臣から平成十五年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告の国会への提出に当たって、総務大臣からでございます。それから国土交通大臣から平成十五年度土地の動向に関する年次報告及び平成十六年度において土地に関して講じようとする基本的な施策、いわゆる土地白書についての報告がありました。外務大臣からニカラグア共和国エンリケ・ボラーニョス・ゲイエル大統領及び同令夫人の訪日につきまして、奥さんの方がご病気で来られなくなったとこういうお話。それから中川経済産業大臣のASEAN+3エネルギー大臣会合等への出席について、ご報告がございました。

閣僚懇談会について

大臣:
閣僚懇でございますけれども、金子行政改革担当大臣から公務員制度改革及び新たな行政改革大綱についての発言があり、それから内閣府特命担当大臣から地方に対する補助金改革の具体案の取りまとめ要請につきまして、報告がございました。これに対して、総務大臣からも発言があったとこういうことでございます。以上でございます。

質疑

記者:
社会保険庁改革なんですけれども、昨日社会保険庁の方が説明した改革案について、与党側からもうちょっと抜本的なものにすべきだということについてなんですけれども、これを受けて今後はどのように対処されるのかお教えください。
大臣:
まだ具体的にですね、改革案はまとまっておりません。たぶん昨日あたりはですね、与党のそれぞれのご意見をお聞きをするということだったんだろうというふうに思いますが、私も私として思い描いていることもございますので、今国会中にということを申しておりましたから、後残り少なくなってまいりましたから、早急に取りまとめに入りたいと、こういうふうに思っております。もう少しと申しますか、もうすぐにでございますけれども、ちょっとお時間をください。終わりますまでにはっきりしたいと思っております。
記者:
昨日社会保険庁の示した案に対しては、大臣何か甘いというふうにお受け止めでしょうか。
大臣:
昨日示した案というのは、どういうことを中心に改革をしていかなければならないかという、論点と申しますかね、ということだというふうに。だから昨日挙げましたものはそれぞれ問題点のあるところでありますから、少なくともそこはやっていかなければならない、それだけでいいかどうかと、こういう話だと。
記者:
出生率のデータが1.29になりましたが、このことについての見解とその後の影響について、お願いします。
大臣:
出生率につきましては、これは息の長い話でありますから、年金におきましても50年をかけて取り組んでいくことでございますので、一喜一憂せずに今まで通りの政策を遂行していく。そしてまた新たな少子化対策をこれから打ち上げていく、それ以外方法はありませんから、じっくりとやっていきたいと思っております。
記者:
出生率に対しまして、地域別では東京で1.00を切りましたけれども、国としても地域ごとの対策っていうかですね、率を上げていくためにはそれは必要だとお考えでしょうか。
大臣:
それはご指摘の通りなんですね。都市部、東京ですとか大阪ですとか、そうした所が非常に落ち込みが大きいわけであります。従いまして、この少子化対策もただ国一本の対策ではなくて、地域別のやはり対策というものも必要だと私も思っているところでございます。それぞれの地域の都道府県とどういうふうにお話し合いをしていくかということもあるというふうに思っております。
記者:
1.29という数字そのものについては、大臣どのようにお考えでしょうか。
大臣:
よくここはですね、見ないといけないので、35歳から39歳の人達が平均して1.55人産んでいるのですね、今まで、過去からずっと。この世代の人というのは、まだ産む方があるんだろうと思うんですね。30代後半で産むという人、かなり沢山増えてきておりますから。そうしますとこの次に35から39になる、今30代前半の人達が5年経過をして、その世代になったときにそれがどれだけになるかと。あるいは20代後半の人達がどうなるかということなんだろうと思います。ですから、そういう次元でものを見ていかなければいけませんし、現在の35から39歳の皆さん方が、産みました1.55という数字を、どう今後の皆さん方にも持続をしていただくか、こういうことだと思っております。1.29というのは瞬間風速の話ですから、人口というのは少し長い目でずっと続けて見なければいけない。
記者:
これまでいくつか施策をとってきたわけですけれども、それの効果は。
大臣:
それは効果があったかどうかということは、良く判断をしなければいけない。やらなければもっと落ちたかもわからない、それはわからないです。
記者:
この時点で1.3を割るというふうなことについては。
大臣:
だからその見方を私たちはしていないということを先ほどから申し上げている。
記者:
かなり速いスピードだと思われますか。
大臣:
そんなことはありません。今年の数字だけでとやかく言っても始まらない話であります。
記者:
年金に対する影響というのはどうお考えでしょうか。
大臣:
ですからもう少し長い目で見ないと分からない。だから50年後に1.39以上にどうしていくかという対策であります。これはじっくりやっていく以外にありません。これは委員会でもずっと言っておりますけれども、どの政策を行ったら最も効果的かということを、科学的な検証を含めてやっていかなければいけない。そういう体制を組みたいというふうに思っております。
記者:
韓国で、生ゴミを扱った餃子が作られて、それが入ってきているかどうかはわからないのですが、その生ゴミ入り餃子を作っていた会社の餃子の輸入が確認されたようなのですが、これについてのご感想と日本としてとるべき対策は一応とっているようなのですが、ちょっとお願いします。
大臣:
一応韓国からの輸入は禁止をいたしております。韓国からの情報もいろいろ集めまして、そしてチェックをするものはチェックをして、何ら心配のいらないものはいつまでも輸入禁止にしておく必要はないのですから、そこはまた今まで通りに戻したいと。しかしどこのところがそういう問題があるということを、少し究明するまではストップをしたいと、こういうふうに思っております。
記者:
出生率の問題は、国会でも資料を要求されているようですけれども、なかなかそれが公表されなかったことは国民の年金不信とか、例えば厚生労働省が情報を隠しているのではないかということで問題だと思うのですが。
大臣:
それはないです。それはない。それはありません。だから遅れたわけで、まだ本当はもう少し検討しなければならない部分もあるわけです。それを一部に漏らす奴が出てくるものだから、早く出さなければならないということになってしまった。だから本当は国会に出さなければいけないのですね、国会から要求されているのですから。だから早く国会に、要求されているそれに答えるために一生懸命努力をしていたわけで、だからそれに対してどう答えるかというので一生懸命にやってきていた、こういうことです。
記者:
つまりあれだけの統計のボリュームがあって、何故出生率の一部だけでも出すことが出来なかったのかということだと思うのですが。
大臣:
だからそれは全部出来なければ出せない。
記者:
国会で求められていたのは出生率の部分ですよね。
大臣:
だからそれは出生率と言えども、それは積み上げなければ出生率というのは出てこないのです。だからそれは最後に出てくる数字である。積み上げなくして、その出生率だけ先に出てくるわけではありません。それはそんなこと言ったって無理です。
記者:
選択エージェンシーで新しく逮捕者が出まして、組織のゆるみとか、何故こんなことが続くのかという指摘も出ているのですけれども、その感想と対策について。
大臣:
エージェンシーの話につきましては、かなりいろいろの側面が出ているわけでありまして、これは我々もここは対応していかなければならないということで、いろいろ調査をしてきたわけで、今度は地方において行われたことに対する疑惑と申しますか、問題が発生をして、本庁だけではなくて、それぞれの地方におきます問題につきましても、これは何とかやっていかなければいけないというふうに思っております。今まで本庁中心に調査をやって参りましたけれども、もう少し範囲を広げて、そして全体に一体どうだったのかということをもう少し検証したいというふうに思っております。やはりそういうことが次々に起こるということは、やはり公務員としてのやはり立場というものをもう少ししっかりとみんながわきまえていなければならないというふうに私も思っております。基礎的な部分でもう一度、やはり公務員として心構え、あるいはまた姿勢というものがいかにあるべきかということを、一遍全員に問い直さなければならないというふうに思っております。
記者:
地方を含めて調査というのは、今回と同様のようなこと、あるいは選択エージェンシーとの付き合いのようなことがなかったかどうかも含めて。
大臣:
石川県の場合には、あそこ特有のを作っているわけです。特有のを作っているようなところが、一体他にもあるのかどうか、これも調査させております。そうしたところから起こっているものですから、そういうことをもう少し広く見たいと思っております。
記者:
それは随意契約のやり方なども含めてということでしょうか。
大臣:
それももちろん。

(了)