閣議後記者会見概要

H16.06.04(金)8:44~8:56 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきましては、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004年につきまして、内閣府特命担当大臣からお話があり、それから同じ題目につきまして、総理大臣からも発言がございました。それから少子化社会対策大綱につきまして、これは小野大臣、内閣府特命担当大臣・青少年育成及び少子化対策担当大臣から発言がありました。それから平成15年度障害者のために講じた施策の概要に関する年次報告について、内閣官房長官から発言がございました。それから平成15年度科学技術の振興に関する年次報告につきまして、文部科学大臣から発言がございました。ドミニカ共和国及びハイチ共和国における集中豪雨災害に対する緊急無償資金協力につきまして、外務大臣から発言がございました。発言は以上でございます。

少子化社会対策大綱について

大臣:
それから本日の閣議におきまして、少子化社会対策基本法に基づく少子化社会対策大綱が決定されたわけで、この中で今後、今まで新エンゼルプランというのがあったわけですけども、もう一つ新々エンゼルプランというのを16年度中に具体的な計画を策定をしたいというふうに思っております。この新たなプランの内容につきましては、今後、年末にかけまして検討を進めることにいたしておりますが、従来から進めてきました保育施策に加えまして、ご家庭の専業主婦、すべての子育て家庭に対する支援事業、それから児童虐待防止対策なども幅広く盛り込む必要があると考えております。だいたい以上でございます。

質疑

記者:
年金法案なんですけれども、昨日の参議院の委員会で野党側から総理への質問がまだ残っている段階で、打ち切りで採決という形になりまして、非常に野党側の反発が強いわけですけれども、大臣としてはどう受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
議会の運営につきましては、これは委員会なり議会側でとりしきりをしていただくわけでありますから、私がとやかくいう問題ではないというふうに思っております。
記者:
年金法案の審議なんですけれども、大臣、途中で本質的な審議がなかなかされてないのではないかということもおっしゃっていましたが、昨日委員会の質疑を終えて審議が十分だったかどうかということについてはいかがでしょうか。
大臣:
参議院に行きましてから、かなり本質的な議論になりましたですね。なかなか衆議院では進まなかったのですけれども、参議院ではかなり本質的な議論が出来たというふうに思っております。あとは、この年金を含めました社会保障全体の問題を今後どうしていくか。その全体としてのバランスですね。そして、その中で負担と給付をどういうふうに保険料及び税でまかなっていくか。社会保障全体としてどうするか、どうまとめていくかという問題と、そして税と保険料の割合をどうするか。この辺を全体でどう今後見直していくかというのが、最大の課題になるというふうに思ってます。衆議院を通過しました段階で3党合意が出来まして、非常に良い方向に向かったと思っていたわけでありますから、何となく参議院に参りまして、この厚生労働委員会での議論は非常に真剣な、そして本質的な議論が多かったというふうに思っておりますけれども、しかしそうではなくて肝心かなめの3党合意の方が何となくはっきりしない形になってまいりました。大変残念だというふうに思っております。しかし連合でありますとか、経団連の皆さん方とお約束をいたしましたこともございます。特に連合の皆さんとは何度もお話し合いをいたしまして、働く人たちの立場から、年金も含めまして今後の社会保障をどうしていくか、保険料とそして税との割合をどうしていくか、そうしたことについて、是非連合やあるいは経団連も含めた、私たちもそこに参加をした形での話し合いの場を是非つくって欲しいというご要請がありました、総理もやろうということを言われたわけであります。3党合意、私はたぶん守られることになるというふうに思っておりますけれども、たとえその問題がどうなったといたしましても、連合や経団連とお約束をしたことは守らなければならないというふうに思っております。
記者:
3党合意の中では、話し合いの場について委員会の下と、あと政党間の協議会という具体的なものがあったのですが、この辺が今どうなるかわからない。こういう状況において具体的にはどういう場で、いつ頃から話し合いが進むものと考えていますか。
大臣:
ですからここはこれからの経緯ですから、ちょっとよくわかりませんね、政党間の話し合いというのがどうなるかにつきましては。恐らくここは参議院の選挙ですから、参議院の選挙が終わってから、みんなが落ち着いて冷静に判断をすることになるのではないかというふうに思っております。そのことと政党間で話し合いをしますことと、連合やあるいは経団連、その皆さん方にもお入りをいただいて話をする場をどう調整するのかということだろうというふうに思っております。政党間の場合だけですと、この皆さん方にお入りをいただくことが出来ませんから、なかなかそこは難しいということだろうというふうに思っておりますが、私は政府と有識者の皆さん方を含めた議論の場というものが出来るというふうに、私は理解をいたしております。しかし今後、例えば厚生労働省の中の社会保障審議会と一体どういう関係にしていくのか、様々な問題があると思いますから、少しそこは整理をして考えなければいけないというふうに思っております。
記者:
今朝、野党の方から早速衛藤委員長の解任決議案が出されまして、これから大臣の不信任決議案とかも出される可能性があるわけですが、このような野党の抵抗についてどのように受け止めておられますか。
大臣:
それは野党は野党の立場ですから、私がとやかく申し上げることはありません。不信任案が出れば正々堂々と受けて立つ。それ以外にありません。
記者:
昨日の委員会の、あの段階で動議が出されるということについては、大臣はいつ頃お知りになったのでしょうか。
大臣:
いやそれは知りません、出るまでわかりません。
記者:
動議が出て、西川きよしさんが最後の質問が出来ずに、野党の質問も遮られて終わってしまったということに関しては、どのように受け止められているでしょうか。
大臣:
それは議院運営は委員会にお任せする以外にありませんから、私がとやかく申し上げることはない。
記者:
昨日、遠山清彦さんの質疑の中で、法案のプレゼンテーションの仕方に改善の余地があるというか、そういったことのご発言があったかと思いますが、今一度今後の法案の内容の説明の仕方を含めて何かお考えがあれば。
大臣:
朝日先生からもご指摘がありましたし、遠山さんからもありました。いわゆる16年度価格なら16年度価格ということでちゃんと明記しなければ、明記しているわけですけれども、もう少しわかりやすく、少し国民の皆さん方にお示しをする時には、もう少しわかりやすく解説をしないといけないかと思います。括弧して16年度価格と書いてあるだけで、一般の皆さん方がこれがどういうことなのかということを理解出来ない場合がありますから、それはそういうふうにしなければいけないというふうに思っております。それから16年度価格で書くのであれば、みんな16年度価格できちんとそろえて書くということをしないと、他のものもあったりいたしますとその数字が一体これはどこの段階での数字なのかということがわからないということがございますので、そうした点は整理を、もしそういうことの整理が出来ていないとすれば、整理をもう一遍やらなければいけない、そういうふうに思っております。

(了)