閣議後記者会見概要

H16.02.17(火)8:41~8:52 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は閣議におきます大臣発言はございませんで、そこはそれだけでございますからとばします。

その他

大臣:
今日二つご報告を申し上げたいというふうに思っておりますが、一つは、日本と韓国との社会保障協定がまとまりまして、今日署名の運びになります。これは平成13年の8月でございましたか、私が韓国に参りまして向こうの大臣と是非やりたいというお話が出て、それから2年少々でございますけれども、急ピッチで進みまして、まとまることになりました。アメリカなどの他の所ともやっているわけでございますが、追い抜いて韓国との間で締結されたということになりました。若干韓国と日本と年金の成熟度も違うものですから、少し難しい点もございましたけれどもまとまったところでございます。それからもう一つご報告させていただきたいことは、これは昨年大きな企業の製造業におきましてガソリンタンクの爆発でございますとか、あるいはタイヤの製造工場の火災など、大きな災害が多数発生をいたしました。相次いで大きな爆発事故等が続いたものですから、それは一体何が原因で、そしてそれが起こったのかということについて色々と調査をしてまいりました。これも後でまた具体的な問題は皆さん方の方にお渡しをするというふうに思いますけれども、その結果を見ますと、災害発生につきまして事業所の内容を色々と見ますと、やはり事業場のトップが安全管理に必要な人員ですとか経費に不足を感じているとか、あるいはまたトップ自らが率先して安全管理活動を行っていないとか、といったようなことが共通点として浮かび上がっております。また、最近のことでございますから、下請け企業でありますとか、そうした色々の企業が同じに作業をすることがあるものですから、いわゆる連携が不十分、あるいは情報交換が不十分であると、あるいはまた、設備や作業の危険性の大きさの評価が不十分といったようなこと、そうしたところに共通した点があるということでございまして、より具体的には今日皆さん方の方にお渡しをすると思います。私の方からは以上でございます。

質疑

記者:
今の事故の安全管理のことですけれども、この調査結果を踏まえて、事故の再発防止のために関係団体とか関係業界に対する働きかけというのは考えておりますでしょうか。
大臣:
そうですね、この調査結果を踏まえまして、そして各企業に対しまして、特にトップの意識改革、そして普段からの安全管理に対する整備、そうしたものを一つきちっとしていただくように、企業の側には指導をするといったことでございます。これから各都道府県労働局に対しまして私の方はそうしたことを徹底したいというふうに思っております。
記者:
大臣、ハンセン病の療養所の入所者をですね、宿泊拒否にした化粧品会社のアイスターがホテルを廃業すると言っているのですが、熊本県などは処分を検討していた矢先なのですが、これは問題のすり替えではないかという批判の声も上がっているのですが、大臣としてはこの廃業されるということについての見解をお願いします。
大臣:
廃業する、しないは企業の話でございますから、私がとやかく言う話ではないというふうに思いますけれども、しかし過去にいろいろ行いました企業の行動としては、それはやめても残るわけでありますから、それはそれで決着をつけなければいけないことだというふうに思っております。
記者:
ということは廃業すると決めても、きちんと処分はなされなければ、アイスターのホテルに対しての処分はなされなければならないということですか。
大臣:
会社がなくなった時にどうするかということはありますけれども。
記者:
会社自体はあります。
大臣:
ホテルがなくなりましても、その当時の担当者というのはいるわけですから、それはそれできちんと明確にしなければいけないと思います。
記者:
臨床研修の必修化などに伴って、地方からお医者さんが引き上げられていて、今地方にお医者さんがいないと。お医者さんが偏在しているということに対しての見解と、それに対して何か対応策のようなものは考えてらっしゃいますか。
大臣:
大学病院が医師を引き上げていることにつきましては、研修病院との関係も確かにあることは事実でありまして、したがいまして緩和措置と申しますか、出来るだけそこがスムーズに事が運ぶように我々の方も大学病院とも話し合ってきたところでございます。しかし、これは研修病院だけの問題ではございませんで、医師の偏在というのは、これは存在するわけでございますので、研修医制度の問題以外の問題として、やはり偏在問題というのはよく検討していかなければいけないというふうに思ってます。とりわけ北海道ですとか、東北ですとか、そうしたところからは非常に市町村からは悲鳴が上がっておりまして、これは人命に関わってくる話でございますので、この偏在をどういうふうになくしていくかということを、この際真剣にちょっと考えなければいけないと思っております。その偏在をなくすることにつきましては、大学との問題もございますし、大学だけではなくて、それぞれの地域的な環境にもよるわけでありまして、日本の国全体で見ますと足りている、それから北海道なんかも、北海道全体で見ますと、人口割にすると足りているということでございますが、北海道はご承知の通り、地域も広いものですから、そうしたこともあるというふうに思いますが、やはり人口割にすると、ベット数が多いといったような、病院側の要因も実はございまして、そうしたところをこれからどう調整をしていくかといった問題もございます。総合的に一つ緊急に取り組んでいきたいというふうに思っております。
記者:
BSE関連なのですけれども、今アメリカとの協議も、非常に膠着状態になっています。日本は、過去全頭検査という方法をとって、安全性を担保しているわけですけれども、対米国との交渉において、BSE検査のダブルスタンダードを設けるお考えはあるのか、ないのか、それとも日本の今の交渉姿勢を貫くべきなのか、またやっぱり日本の検査をもう緩和してもいいというふうにお考えなのか。その辺どのようなスタンスでいるのか。
大臣:
今は交渉姿勢を貫く以外にないと思っております。アメリカにはアメリカの言い分もあるのだろうというふうに思いますけれども、しかし我々から見るとアメリカの検査体制というのは十分とは言えないと思っておりますので、もう少しアメリカも真剣に取り組んでいただくように、こちらの方から要望を続けていきたいと。これは農林水産省と同じにやらなければいけないことでございますが、私はそう思っております。

(了)