閣議後記者会見概要

H15.12.09(火)10:42~10:55 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきましては、亀井農林水産大臣から、第三十二回の国連食糧農業機関総会へ出席の報告がございました一件のみでございます。

青少年育成推進本部について

大臣:
閣議の後、青少年育成推進本部がございまして、そこで青少年育成施策大綱の作成につきまして、議題となりまして決定されたところでございます。今日は以上でございます。

質疑

記者:
先日年金問題で、与党協議会が2006年度までに基礎年金の国庫負担割合を12分の5にすることを中間目標にした、大筋合意をしているのですけれども、このことの評価とですね、あと具体的な財源について先送りされそうな見通しなのですけれども、そのへんのご所見も。
大臣:
まだ二転三転するのではないかというふうに思っておりますが、もう少しご議論をいただくようでございますから、その結論を待ちたいというふうに思っております。来年から全額2分の1に出来るというのはベストではございますけれども、現状を考えますと、それもなかなか難しいのではないかと私も考えております。したがいまして、数年かけて実現をするというのは止むをえざる次善の策ではないかというふうに思いますが、その場合にどういう財源を充てるかということについて、明確にしていただくということが出来れば私は大きい前進だというふうに思っている次第でございます。もう少し様子をお伺いしたいというふうに思います。
記者:
必ずしも年内に具体的な財源が明示されないでもやむを得ないですか。
大臣:
多分年内にはされると思いますけれども。
記者:
今日の夕方、自衛隊派遣の基本計画が閣議了承されると思うのですが、公明党出身の大臣としまして、公明党さんの方でずっと陸上自衛隊の派遣については反対しているのですが、どのようにお考えになられているでしょうか。
大臣:
基本計画でございますが、今日あるかどうかちょっと分かりませんけれども、与党の合意が得られる前提の下にあるかも知れないという、これは噂でございますから、まだ噂段階でございますけれども、お聞きをいたしております。大使館の皆さんが現地で大変なご苦労をされている、あるいはまた、NGOの皆さん方が努力をされている、そうした中でございますから、日本の自衛隊が出まして、医療なり、給水なり、あるいはまた学校の建設等に従事をするということも、これは国際社会の一員としてやむを得ないことだと、やむを得ないと申しますか、やはりそれは行わなければならないことだというふうに思っております。
記者:
診療報酬の改定のことですけれども、いわゆる本体部分と言われるところも切り込みをすべきというお考えでしょうか。所見をお願いします。
大臣:
これからでございますし、診療報酬の問題は中医協でご議論をいただいておりますから、なんとか中医協で結論を出していただきたいというふうに思っております。中医協でまとまらないから、大臣でなんとかしろという話には多分ならないだろうと、中医協でそれぞれの立場から、激論はあるかもしれませんけれども、おまとめをいただけるものと期待をしているところでございます。是非結論をお聞きをしたいというふうに思っております。
記者:
三位一体なのですけれども、今日の夕方にも官房長官を交えてお話し合いがあると伺っておりますけれども、なかなか財源の確保がはっきりしたものが打ち出されない中で、厚生労働省として原案どおりいかれるのか、代替ではないのですけれども、譲る部分なども含めて現在のお考えを改めてお話しいただけないでしょうか。
大臣:
いろいろのことが集まってまいりまして、三位一体どころでなくて、三つの苦労で三苦一体になってまいりまして、そんな感じがいたしますけれども、この三位一体の話も財源をどうするかということが、まず私は先だと思っております。そこが決まらないものですから、それから先に何をするかということまで、なかなか話が進んでいかない。やはり財源がちゃんと確保出来ますということになれば、地方自治体の受け入れ方も、まただいぶ違ってくるだろうというふうに思っております。それからもう一つ、三位一体の場合に自由度のあるもの、そしてその自由度を地方自治体において活かしてもらえるものということになっているわけですけれども、自由度のあるものというのが、厚生労働省の中には割にないのです。そこを一体どうするのか、自由度のあるものを出せというふうに言われますと、なかなか自由度のあるというものがない、そこが非常に我々の苦しいところでございます。しかし総理からも、今年1兆円というお話があって、これはやはり我々も応分の協力をしなければならないというふうに思っておりますから、そこは協力をしていきたいというふうに思っているわけでございます。今日は官房長官のところでお話し合いがあるということでございますから、そこでしっかりお話をして、まず財源をどう確保するのかというお話を決めていただいて、その上で、何をそこで厚生労働省として出させていただくかということを決めていただきたいというふうに思っております。
記者:
年金改革に戻りますが、経済界の反応について、大臣はこれまで繰り返し理解を求めるとか、中には批判的なコメントもあったかと思うのですが、今日の午後、経済界の方の反対集会もあるようですし、一方でパートの適用拡大を巡っては、今日の午後に面会があるというふうに聞いておりますけれども、改めて経済界の今回の年金改革に対する姿勢についてどう思われてますか。
大臣:
これは20年先に日本をどんな社会にするのかということと関わる話だと思うのです。20年先に少子高齢社会に打ち勝つことの出来るような経済社会をどう構築をするのかということに対して、どのようにお考えになっているのかということと、私は結び付け出来るというふうに思っております。現状以上に悪化をするという、非常に厳しい見方の中でお考えになっている人と、そうではなくて今から20年先にはこういう社会をつくっていくのだ、その中で経済はこういう経済をつくっていかなければならないという、やはりそういう青写真を持っている人と意見が違うように私には思えてなりません。現状だけを見て厳しいからやめろということになれば、もしそうなれば将来の経済はさらに厳しくなる、悪循環を繰り返すというふうに私は思っております。したがいまして、若干反対はあったといたしましても、この考えております意志は通させていただきたいと思っているところでございます。
記者:
労災保険の件についてなのですけれども、規制改革会議が認定基準は厚生労働省、運営は民間という形で答申をまとめるということなのですけれども、厚生労働省は一貫して反対という立場なのですけれども、改めて伺いたいのですけれども。
大臣:
受け入れるつもりはございません。やはり過労死の問題等もだんだんと大きくなってきているわけでありまして、公的な機関がやっておりましても、なかなかこれは過労死なのか、そうでないのかということでいろいろの問題が生じているわけでありますから、これを民間にいたしましたら、さらにここは拡大をするというふうに思わざるを得ません。私は労災の問題は公の機関がきちんと整理をしなければいけない問題というふうに考えております。したがいまして、何度か今までも、例えば過労死なら過労死の問題について、考え直してまいりましたけれども、これからもこうした問題につきましては、やはり見直しを行い、そしてそれに対して対応をするということが、私は大事だというふうに思っております。規制だけつくって、中身だけ、事務的なことだけやってくれというのは、それは応じるはずもありませんし、私は国の方がやる以外ない、そういうふうに思っております。

(了)