閣議後記者会見

H15.07.22(火)9:19~9:30 厚生労働省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は閣議におきましては、官房長官からこのたびの梅雨前線、豪雨災害につきましての報告がございまして、鴻池大臣を現地に派遣した等々の報告があったところでございます。今日はこの一件のみでございまして、すぐに終わりましたので特別にございません。皆さんの方からございましたらどうぞ。

質疑

記者:
辻元前衆議院議員が逮捕されたことについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
辻元さんの場合には、秘書給与の問題でございまして、これはかねてから、秘書の身分、それから秘書給与の問題につきまして不明朗な点があるということがかなり指摘をされる、そして民主党の議員だった人が一人、辞職をされたという、そういう経過があったわけでございましたので、その時点から特に皆がそれは明確にしなければならないということになっていたわけでございます。しかし、その後もこうして問題が発覚したということは大変残念に思いますし、衆議院、参議院それぞれやはり秘書の問題につきましては、それは明確にしておかないといけないというふうに改めて感じた次第でございます。
記者:
逮捕のタイミングというのについてはいかがでしょう、選挙前という要素もあるのかなと言われていますが。
大臣:
そんなことはないでしょう。それは警視庁の問題ですから、こちらがとやかくいう問題ではございません。
記者:
おそらく今週、年金の運用成績についてですね、平成14年度分ですが公表されるのではないかと思われるのですけれども、その運用成績が必ずしも芳しい成績では、特に自主運用の部分については必ずしも芳しい成績ではなかったと聞いておりますけれども、それについて大臣はどのようなご感想をお持ちでしょうか。
大臣:
正式にひとつお聞きをしていただいた後で、その事柄にまた触れる場合もあると思いますが、いずれにいたしましても株式運用にどれだけをしていくかということだと思いますね。株式運用であります以上、その時の株式の動向によって大きく変化することだけは間違いが無い。最近のようにうんと株価が2千円程上がってまいりますと、それだけでも1兆5千億から2兆円くらい増えたというような話でございますし、株式によって運用することの是非、こうしたことがやはりこれからも問われるのだろうというふうに思いますし、いたしますので年金運用全体のあり方を来年の年金制度改革と同じに考えていく、ということにいたしております。これは経済財政諮問会議でもそのことを申し上げまして、そしてこの運用も併せてひとつご検討をいただきたい、ということを言っているところでございます。
記者:
今のことに関連して伺いますと、運用については今年の3月の段階で今後も株式については運用していくということが分科会の議決としてまとめられたのですが、その結論については必ずしも大臣としては今もまだストンと落ちていないというか。
大臣:
あれは継続中のことですから、急に止めるというわけにもまいりませんから、今年は継続したわけでございますけれども、やはり今後の年金資金の運用のあり方、それから年金資金の積み立てを今後どうしていくかということと併せて、やはり考えていかなければならない大きな課題で、そのことにつきましては、私のみならず省内におきましてもだいたい意見の一致しているところというふうに思っております。また、運用いたします場合にどういう運用方法があるかと、いうことにつきましても運用するのであればどういう形でするか、そのことも併せて年金改革の中の一つの柱というふうに思っております。
記者:
概算要求なんですけれども、社会保障費の自然増分の圧縮を求める財務省から要求が強いようですけれども、これ何千億円くらい今追加されているのでしょうか、それとどういう対応をされるのでしょうか。
大臣:
まだ正式に財務省の方からそういう話が出ているわけではありません。厚生労働省に対して、こういうことでどうかというような話は全く来ておりません。我々といたしましては、社会保障でありますから、しかもこういう少子高齢時代で高齢者が増えてくるという時代でありますから、特に年金でありますとか、医療でありますとか、そうした分野での財源が段々と大きくなってくることは、ある一面でやむを得ざることだと思っているわけでございます。したがいまして、この社会保障財源が段々増えてくるからそれを削るという、そういう安易な物の考え方ではなくて、やはり中身をしっかりと議論をして社会保障に対して、これからどうしていくかということを結論づけた上で、財源の問題はその結果として、結論を出すというのが筋道だというふうに思っております。したがいまして、昨年医療保険につきましては一応の決着をつけ、そして現在抜本改革進行中でございまして、そこで無駄を省くべき問題は無駄を省いていきたいというふうに思っているところでございますが、また年金の問題につきましては来年国会でご審議をいただくことになっております。その年金の問題につきましてもどういう形にするかということを、これから議論をしていただくわけでありますから、それらのことの総合的な結果として、どうなるかということだろうと、増えるから先に切るという話が先行することは、私はそれは許されないことだというふうに思っている次第でございます。
記者:
昨年与党が合意しました児童手当の取扱いは、これはどのようになりますでしょうか。
大臣:
児童手当の取扱いは、現在も政府与党間で話し合いが続いているところでございます。一応今年でしたか、去年でしたか決まりましたのは、与党と一応政府間で合意になっておりますのは、児童手当を3年間くらい延長をするということで、合意になっているわけでございます。最近いろいろお話があって、3年ではなくてもう少し、小学校卒業くらいまでして、その代わりに額を少なくするというようなことにならないかとか、いろいろなお話がでているようでございまして、現在話は進行中でございます。いずれにいたしましても、児童手当を延長することだけは間違いないというふうに思っております。
記者:
それは2000億円が前提ということでしょうか。
大臣:
2500億ございますけれども、一応2000億円位を児童手当というふうに思っております。
記者:
幼保一元化の問題ですけれども、これについて政府の経済財政諮問会議の骨太方針で、18年度までに新しいタイプを検討することになっていますが、一方で総理がそれをさらに加速させてもいいのではないかということを述べていますが、大臣としては一部16年度とか等、さらに加速されるお考えがあるのかどうか。
大臣:
内部でそういう議論をしたわけではございませんが、18年というのをさらに早めてやりたいという、総理がお気持ちであるならば、私もそれに合わせて検討しなければならないというふうに思います。
記者:
具体的には。
大臣:
具体的にはまだありません。ございませんが、一応現在の段階で我々はいわゆる幼稚園と保育所の一元化の問題、これはまだまだ残っている問題もございますので、さらに進めていきたいというふうに思っております。しかし幼稚園とか保育所とかという今までの形式ではなくて、もう少し新しい形式で、いわゆる最初から一本化したものを作っていこうというお話でございますから、それはそれで別途ひとつ進めていくことが必要だというふうに思っております。いつまでにというのは、それはもう政治判断の問題だというふうに思いますから。

(了)