閣議後記者会見
H15.07.01(火)9:27~9:37 厚生労働省記者会見場
広報室
会見の詳細
閣議について
- 大臣:
- 閣議におきましては、平成15年版の通商白書につきまして経済産業大臣から発言がございました。それから第53回社会を明るくする運動について法務大臣から発言がございました。川口外務大臣のロシア訪問についての報告がございました。私からSARSに関するAPEC保健大臣会合について報告をいたしまして、その後新しい予算編成プロセスのモデル事業について経済財政政策担当大臣から発言がございました。それから総理から、食品安全委員会が今日から発足するという話がございました。谷垣大臣が担当ということで。以上でございます。
質疑
- 記者:
- 今日、SARSについて、指定感染症に指定するということが閣議で了解されたと思われるのですが、今後の一区切りついたといえばついたというような感じもあるのですが、今後のご見解について改めて大臣の方からご説明いただければと思うのですけれども。
- 大臣:
- 指定感染症になりまして、各都道府県が主体的に対応をしていただくということにこれからなるわけでございまして、もちろん国の方も今まで以上に精力的にやらなければいけませんが、都道府県におきまして、精力的な取扱いをいただくということになります。したがいまして、国の方もいろいろのことを、気づいたことを都道府県に流したいというふうに思っております。都道府県も主体的にそれぞれの地域においてお取り組みをいただくようにお願いをしたいというふうに思っている次第でございます。それで、一区切りというお話ございましたが、たしかに世界的にも非常に落ち着いてまいりましたので、一区切り、ピリオドというところまでは行きませんけれども、コンマを打つくらいな程度のところまでは来たのではないかというふうに思っておりますが、冬までの間、数ヶ月の間にどれだけ準備をするかということが、また問われるだろうというふうに思っております。APECの会合におきましても、各国共にかなり大きな影響を受けたということを発言をいたしております。SARSの発症した国、しなかった国、それぞれございますけれども、するしないを別にしてかなりな経済的な打撃を受けたということを言っておりますから、これから先、再び流行するようなことがありますと、これは経済、貿易等に対しましても大きな影響を与えることは必至でございますので、今のうちから次の段階に向けた準備を怠ってはならないというふうに思っております。これから先は、主に研究分野において努力をしていただいて、最大限の成果を上げていただくようにお願いをしたいというふうに思っております。そういう面で予算が足りないとか、なんとかいうようなことがあってもいけませんので、そうしたこともよく相談をさせていただきながら、全力をあげたいというふうに思っております。日本は幸いにして発症しなかったわけでありますが、発症しなかったが故に、様々なタイプのウイルスを持ち合わせておりませんで、いわゆる研究用のウイルスを持ち合わせていないものですから、なかなか進まないということがございました。そこで各国と会談をいたしました時に是非その株を分けていただくようにお願いをいたしまして、日本におきましても研究が進むようにお願いをしてきたところでございまして、各国とも積極的に協力をするということでございますので、これから日本におきましても様々な研究を進めたい、こんなふうに思っているところでございます。
- 記者:
- 先程お話にあった食品安全委員会が今日スタートするのですけど、BSEの問題が端緒になったわけですが、厚生労働省としての期待と課題といいますか、ご見解をお願いします。
- 大臣:
- 厚生労働省といたしましても組織の改革も若干いたしましたが、やはり食品は薬剤と同じように平素からいろいろ情報を集めていないといけないというふうに思っております。その情報を集めていないと、ことを大きくしてしまう可能性がございますので、消費者との皆さん方との間の対話、あるいはまた様々な情報が集まる体制をどうつくるかということが、非常に大事だというふうに思っています。そうした意味でBSEの問題をひとつの契機といたしまして、国内におきましてもそうした情報の提供をお願いをし、また海外における情報もかなり積極的に集めないと、外国におきまして大きなことが起こっているのに、日本の国内においては全くそれを知らなかったというようなことがあってはいけませんので、担当者は海外の文献等にもよくひとつ目を通して、日本だけが知らなかったというようなことがないように、ひとつ内外共に目配りをしていくということが大事だというふうに思っております。これから暑くなりまして食中毒の季節になるわけでございますから、そうしたことも十分に配慮していかなければならないというふうに思っております。
- 記者:
- 来年度予算に向けた年金の物価スライドなんですが、今年からやっと凍結を解除して物価にあわせてマイナススライドになったので、今年もそのままスライドは実施するということなのか、そういう情報が海外から伝わってきたのですけれども、改めて確認させていただきたいのと、その場合に例の過去分については、来年年金制度改革があるわけですが、来年の予算で実施しない場合にはどういう形での処理をすることだと思ってらっしゃるのかお考えを教えていただけますか。
- 大臣:
- それは年金制度の改革と関わる話でございますし、その時にこれからの保険料をどう決めていくかということに関わってくる話でございます。したがいまして、先送りをしたものを現在の皆さんにお願いをしないということであれば、それはこれからの保険料に加算をしていく以外にないだろうというふうに思ってます。したがいまして、それは年金のあり方ともまた関わってくるわけで、そうした総合的な対策の中で考えていきたいというふうに思ってます。それから今年の分につきましては、今年後半の経済がどう動くかということがわかりませんから、今のところ何とも言えない状況だと思っております。
- 記者:
- 実施するにしても単年度分ということになるということでしょうか。
- 大臣:
- そう思っておりますけれども。
(了)