閣議後記者会見概要

H15.06.10(火)9:18~9:32 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は大臣発言といたしましては、財務大臣から奄美群島復帰五十周年記念貨幣の発行について、この銀貨幣には色彩を施した、いわゆるカラーコインを5万枚出すということでございます。それから、財政制度等審議会建議について財務大臣から引き続きお話があり、内閣官房長官から高齢社会対策に対する年次報告書につきましてご説明がありました。それから国土交通大臣から、平成一四年度観光の状況に関する年次報告、観光白書につきましての発言がございました。第二回産学官連携推進会議の開催につきまして科学技術政策担当大臣から発言がございました。それから総理大臣から青少年育成推進本部の設置につきましてご発言がありました。青少年育成施策大綱を策定することとしております。担当大臣は鴻池大臣ということになりました。ということで、以上でございます。

質疑

記者:
厚生労働省が呼びかけたのですが、魚の金目鯛などに含まれる水銀が胎児に悪影響を及ぼすとして妊婦に食事制限を呼びかけたことを受けまして、水俣病の認定患者で作ってますチッソ・水俣病患者連盟が大臣に対して魚の種類や経緯についての質問状を送ったということなのですが、大臣の方に届いてますでしょうか。
大臣:
ちょっと聞いていません。あるいはもらっているかも知れませんが、私まだ聞いてません。
記者:
その中に水銀汚染というのは以前から指摘されていたのですけれども、なぜ今になってこの呼びかけをしているのかと、その対応が遅いのではないかというような声が入っているのですけれども、それに対して大臣は。
大臣:
もらってから一遍検討いたしますけれども、微量と申しますか、自然界に存在するものでございますし、若干は魚介類にも入っている可能性あるんだろうと思います。自然界という言い方は誤解を及ぼすかも知れませんけれども、いろいろのそういう物質を出すものもいるわけでございますし、あるいはまたそれこそ自然にも存在をするものでございますから、魚介類を始めといたしまして、そうした問題を持っているものは当然あるわけでございますが、現在今までのところは、いわゆる体に影響を与えるだけの濃度にはなっていなかったというふうに私は聞いているわけですが、今回、それが一部の魚において若干増えている。ですから国民一般の皆さん方がおあがりいただくという段にはなんら問題はないだろうというふうに思いますが、しかし、妊娠中の方、あるいはまた、お乳をあげている方、授乳の方、そうした方は少し召し上がるのを少ないめにお控えいただくことの方がより安全ではないか、ということを今回出したということだというふうに思っておりますが、今までのところ、若干私ももう少し見ないと分かりませんから、よく一遍調べて、そういうお手紙をいただいているのだったらご報告を申し上げたいと思います。
記者:
昨日の諮問会議での議論なんですけれども、大臣のお考えなり民間議員の考えなりは資料で明らかになってはいますが、昨日も国民負担率についての考え方というのはかなり乖離はあると思いますけれども、骨太の取りまとめに向けて、この議論をどういうふうに進めて行かれるのか、主張は今平行していますが、どういう形で政府としての考えを打ち出すべきだとお考えでしょうか。
大臣:
ちょっと予断を許しませんね、どう整理をされるかということだろうと思いますね。一つは国民負担率に対する考え方でございます。国民負担率が50パーセントを超えるということになれば、それは経済に非常に大きな影響を与えるというふうにお考えになっている人もいるし、それは一つの目安であって、50パーセントを少々超えたからといって、そのことによって経済が大きく左右されるというものではないというふうに考えている人達もいる、むしろ経済学者の皆さん方は後者、すなわち50パーセントという目安ではあるけれども、しかし50パーセントを超えればそれによって経済の活性化が削がれる、といったふうにお考えになっている人は私は少ないというふうに理解をいたしております。民間議員であります吉川先生なども、お書きになりましたご本の中でそのように述べてお見えになります。そのことは先生のご本も読ませていただきましたということは昨夜申し上げたところでございまして、それに対しましては、吉川先生の方からもそういうふうに私も思うというご意見をいただいたところでございます。特に国民負担率の問題を論じます時に、潜在的国民負担率という問題を取り上げて、そうしていわゆる赤字国債も含めた中で論議していく、しかも潜在的国民負担率の考え方でもって、年金の将来のあり方を考えていこうというのは、それは少し違うのではありませんか、ということを私は申し上げているわけであります。それならば今後財政再建をどのようにされるのか、税制改革をどのようにされるのか、財政改革や税制改革の筋道を明らかにせずに、年金だけの問題に対して潜在的国民負担率の問題を取り上げるということは、それは少し一方的ではありませんかということを申し上げているわけであります。おやりになるのなら、潜在的国民負担率をご議論になるのなら、それは財政の問題も年金の問題もセットでやって下さいと、それなら私たちも理解出来る。しかし一方的に年金の問題だけ、潜在的国民負担率をもってそして、議論されるということは、それはおかしいのではありませんかというわけでございます。かなり説得力のある話だと私は思っております。皆さんにもある程度私は理解いただいたのではないかというふうに思っておりますけれども。まだどうなるかは、しかしわかりませんけれども。
記者:
構造改革特区についてなんですけれども、株式会社の医療参入については先端医療というものが枠組みとなるお考えなんでしょうか。その中身はどのようにお考えになっておりますのでしょうか。
大臣:
構造改革特区の中で株式会社の問題は、もう決着済みの話だと私は思っております。特に前回に総理大臣と坪井医師会長と直接お話になりまして、そして自由診療ということで話になった。その時に高度先端医療というお話もその時に出たというふうにお伺いをいたしております。これは私たちは同席をしておりませんので、どういうお話し合いの中で出たかということを定かではありませけれども、出たということでございまして、そういうお話し合いがあって本日を迎えているわけでございますから、そうした範囲の中でお願いをしたいというふうに思っております。ただ高度先端医療というのはいろいろな部分がありますから、あまりそれを限定的にとられてしまうということをしてはいけない、そういうふうに私は思っております。特区のことでございますから、おやりになりたいそれぞれの地域のご趣旨というものもあると思いますので、そうしたところをよくお聞きをして決定をしたいというふうに思っているところでございます。
記者:
高度先端医療の内容というのは中央社会保険医療協議会ではかって決定していく内容になるのでしょうか。
大臣:
いや中央社会保険医療協議会ではかる話ではないと思いますけれども。
記者:
今日の夕方、2回目になりますが石原規制改革担当大臣との話し合いがありますけれども、1回目から進展するような内容というのがありましたでしょうか。
大臣:
あと残っておりますのは混合診療の部分と、それから薬の販売の問題とこの2つ。他の問題はこの前お話申しましたし、決着しているというふうに思っております。この2つは大変難しい問題でございますから、そう簡単にはいかないだろうというふうに思ってます。しかし、いろいろ知恵を絞る人もおりましていろいろお話が出ている。少し整理をしながら、今日はお話を申し上げたいというふうに思っております。
記者:
例えば混合診療で特定機能病院であるとか、そういった病院を限定して進めるというお考えはございますか。
大臣:
そういうお話も一部出ているんです。出ているんですがまだ固まった話ではございませんので、一応その辺も整理をしなければならないというふうに思っております。今日夕方でございますので、それまでの間、一応整理したいというふうに思っております。今日は一日委員会に座らなければならないものでございますから、質問を受けながら考えたいと。

(了)