閣議後記者会見概要

H15.04.22(火)9:26~9:45 厚生労働記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議の方の大臣発言は、農林水産大臣から水産白書につきましての報告があり、それから緑の募金運動についての協力依頼がございました。

閣議後懇談会について

大臣:
文部科学大臣から、日米科学技術協力協定に基づく第9回日米科学技術合同高級委員会の結果について、それから細田科学技術政策担当大臣からも日米科学技術協力協定に基づく第9回日米科学技術合同高級委員会の結果、両方ご発言がございました。だいたい以上でございます。

質疑

記者:
先週の金曜日の厚生労働省の対策会議で、臨床研修に関する懇談会で、木村副大臣が、医療をネタに稼ごうとするおかしな人が増えているというふうに発言されて、医療過誤訴訟の弁護士や被害者を批判するような話で、昨日は東京女子医大の被害者が副大臣に対して抗議をする文章を出しているのですが、この点について大臣は。
大臣:
ちょっと私よく聞いておりませんけれども、そういう話があるということを言ったのなら、それはひとつの風聞を伝えたということになりますけれども、本人が自分の意見として言ったということになれば、それはやはり副大臣としてやはり発言に慎重さを欠いたと申しますか、副大臣としての意見として言ったとしたら、それはやはり慎重に発言をしなければならない、そう思っております。ちょっと僕、その話あまり知らないものですから。
記者:
その点については副大臣も、委員会の本部長の立場で問題発言だと思うがということで、問題があると認めた上で発言しているのですが。
大臣:
ちょっとよく調べてみます。
記者:
昨年も大臣、厚生労働委員会でも取り上げましたけれども、その木村副大臣の医療分野の参入についてユダヤ人云々という発言が出た時に、大臣の方から副大臣に慎重に発言するようにという注意というか、されたという委員会でも答弁されてましたけれども、今回は副大臣の方からそういう報告も特にないと。
大臣:
今のところちょっとございません。
記者:
SARSで、北京でも300人越えている感染者とか、死者数もかなり大幅に増えているですけれども、厚生労働省としてまた渡航自粛とかの対策、新たに考えていることがあれば教えていただけますか、今後の予定についてあれば。
大臣:
北京についてですか、これは外務省と相談をしなければいけないというふうに思いますが、現在の段階で中国のどの分野にどれだけの広がりがあるのかということ、もうひとつ定かでございません。上海にもかなり広がっているというような話がありましたりいたしますので、一体、事実はどういうことになっているのかということ、もう少し把握をして、外務省と相談をしたいというふうに思っております。
記者:
今週中とか。
大臣:
そんなに日時をおくわけにまいりませんから、今週中にもよく相談したいと。(記者)松浪議員の問題ですが、辞職する意向の無いことを表明されてですね、同じ与党の人間としてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
これは保守新党でひとつよくご相談いただいて、そして本人交えてよくお話し合いをいただいて結論出していただかないと、それが第一ですね。その後どうするかの話に与党内になると思いますから。
記者:
またSARSの話に戻るんですが、今のところ日本で感染者が出ていないのですが、大臣ご自身これは何か理由があるというふうにお考えになられていらっしゃいますでしょうか。
大臣:
別にいまのところ特別な理由があるというふうには思っておりません。例えば人種的なもので出やすいとか出にくいというようなことは無いのだろうと思ってます。したがいまして、幸いにして今出ていない、しかしこれだけ往来の激しい国際化の時代でありますから、いつ何時発生するかわからない、それは我々も充分念頭に入れてやっていかなければならないというふうに思っております。昨日も国際医療センターにお邪魔させていただいて、またお隣の感染研にもお邪魔させていただいて、現状をいろいろお聞きをしたわけですが、一つは感染をしました時にいわゆる病院の中で二次感染を起こさない、いわゆる医療従事者が感染をしないようにするというのが大事な話でありまして、昨日お邪魔しました先生方は病院の中で二次感染を起こさない様にする自信はあるということを言ってお見えになりました。それはハノイのバックマイ病院、西暦2000年から向こうの病院に対しまして感染症に対するいろいろの指導をしてきたそうでありますが、そこにおきましては医療従事者は一人も発病していないんですね、その病院。で同じ敷地内にあるもう一つのフランス系って言いましたか、そこは医療従事者が次から次へと発病いたしまして、そしてそうした人たちもみな日本が連携してきた病院の方で引き取ってみたといったようなことだそうでありまして、やはりちゃんと感染に対する対応をしておれば二次感染は起こらないということを自信を持って言っておみえになりましたので、その点国際医療センターだけではなくて日本国中やはりそうしたことが隅々、全体の医療機関に対して徹底するようにしなければいけないというふうに思っております。決してそんなに難しいことではなくて、やはり防備をするための手段というのはどこでも出来る話だというふうに思います。それから治療の方につきましても、初期の段階での治療方法を誤らなければそう死に至るということはそんなにないはずということを言われまして、初期の段階のやはり治療が大事ということを言っておみえになりましたから、そうしたこともやはり早く明らかに、医療界で明らかにしていかなければいけないのではないかというふうに思っております。で感染の方はいつ起こるかわからないことですから、そういった体制を整えて、万が一起こりました時には迅速に対応出来るようにしたいいうふうに思っております。陰圧式の病室もまだ存在しない都道府県が数件位はあるというふうにお聞きしておりますので、早く体制を整えてもらういうふうにしたいというふうに思っております。
記者:
中国政府がですねこの問題で情報をあまり明らかにしていない点について、どのようにお感じになられているか改めてお伺いしたい。
大臣:
中国がこの問題について明らかにしてこなかったのは、それははっきりとした診断基準がわからなかったと申しますか、どこまでをその新型の肺炎というふうに位置づけるかわからなかったからはっきりさせなかったのか、それとも他の意図をもってはっきりさせなかったのか、その辺よくわからない面がございますけれどもやはり諸外国は疑い例も含めて発表しているわけでありますから、ここはやはり全てを明らかにして国際協力をするということでないといけないと思いますね。ですから中国も全てを明らかにしてそして国際的に協力を求めるところは求めるということをやりませんと、中国自身の中にも拡大が大きくなりますし、そして中国だけではなくて中国からまた世界に拡大していくということになってしまいますので、これはやはり大国ですからやはりそれだけの責任をですねもってやはり対応してもらいたいそういうふうに思っております。日本としてお手伝いが出来ることがあるのならばそれはやりたいというふうにも思います。昨日も医療センターでお聞きしましたけれども、中国には日本の方もたくさん行っておみえになるものですから非常に心配になってパニック状況になっている、で医療センターの医師2人派遣をいたしましてそしてその先生方のお話を聞きましたけれども、向こうでこの病気に対する基礎的な問題そして気をつけなければならないことは何か、そうしたことをちゃんとお話をすることによって動揺は収まったというふうに昨日もお聞きしたところでございます。ただ単に心配は要らない、心配は要らないというだけでは心配が増幅するという話でございました。
記者:
国家公務員の労働基本権の問題ですが、ILO勧告に基づいて連合は政府与党に労働基本権の付与を求めていますが、この問題についてはどのようにすべきとお考えですか。
大臣:
そうですね。できれば週末からILOにお邪魔をしたいというふうに思っておりますけれども、この問題につきましては、政府と日本の労働組合との間でよく話をするということが一番やはり先決問題だというふうに思っております。したがいまして、ILOからいろいろのことを指摘をされる前に、政府と労働組合の間で話をよく詰めて、そして結論を出すということではないかというふうに思っております。ですから、私の立場から言えば、あまり急いで法案を出すということは控えた方がいいのではないかというふうに思っております。その前にやはり決着を着けるべきところは決着を着けて、そして前に進むということでないといけないのではないかというふうに私は思っております。先日、ILOのトロットマンさん、労働側の議長さんですかね、大臣室にお越しを頂きました時にもトロットマンさんにもそういうふうに申し上げたところでございます。
記者:
大臣としては、労働三権のうち、一部について付与することを認めるようなことはお考えでしょうか。認めるようにすべきだということはお考えでしょうか。
大臣:
そこはどこまで折り合うか、そしていろいろの制度があるわけでありますから、そこを認めないというのであればそれに変わるべきしくみをどう作るか、いうこともあるわけでありまして、今までも人事院は人事院としてひとつの役割を果たしてきたわけだというふうに思いますので、そのへんのところを総体でどのように形作るか、そして公務員の皆さんといえども、これは働く方々でありますから、その皆さん方の権利というものをどういう形にすれば守っていけるかといったこと、やはりストライキ権だとか、団体交渉権だとかいうようなことだけではなくて、もう少し幅広くいろいろの角度から議論をする余地が私はあるのではないかというふうに思っております。
記者:
トロットマン理事が要請書を持ってきたものの内容の中で、公務員法の改正の際には労組と協議機関を設置をするというお話があったと思うのですが、その点について大臣はいかがお考えでしょうか。
大臣:
協議機関を設置をするのがいいのか、それともそこまでいかなくても頻回に話し合えばいいのか、そこも含めてやはり話をしないといけないだろうというふうに思っておりますが、要はやはり連合との間のでの話をしっかりと一歩一歩詰めていかないといけない。それをすること無しに法案を提出をするということは私は避けた方がいいのではないかというふうに思ってます。法案提出するのは私の方ではありませんので、あまり言い過ぎるとお叱りをうけるかもしれませんけれども、その辺少し心配をしながら、しかし私としての意見も申し上げているところでございます。官房長官にも私としての意見を申し上げております。

(了)