閣議後記者会見概要

H14.12.03(火)8:41~8:51 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は特別なものはございませんで、大臣発言も閣議ではございません。

閣僚懇談会について

大臣:
閣僚懇談会で、オウム真理教に対する観察処分の期間更新請求につきまして法務大臣から発言がありました。それだけでございます。

質疑

記者:
雇用保険の財源問題ですが、財務省との調整の方はいかがでしょうか。
大臣:
そうですね、かなり進めてきております。そう遠くないうちに決着できると思いますけれども。
記者:
保険料は引き上げないで済む方向ですか。
大臣:
まあこちらの希望はそういうことでございますから、どう着陸出来るかはもうちょっとお待ちいただきたいというふうに思います。
記者:
総合規制改革会議が、近々、またぞろ医療に関してもですね、市場開放、株式会社化ですとか、混合診療といった要素を盛り込んだ案をまとめるのではないかとも言われてますが、仮にそういった案が提示された場合に、厚生労働省としての立場はどのようなものになりそうですか。
大臣:
総合規制改革会議は、本当はもう少し経済の本質に関わるところを規制改革をやってもらわなきゃいけないのですね。福祉だとか医療だとか、そうしたことばかりやはり熱心にやってもらうのは僕はいかがなものかと思っておりますが、医療法人の株式会社化につきましても、これはあまり簡単な話ではありません。と申しますのは、現在の医療法人の場合にはいろいろな職業を兼職をしてはならない、兼ねていろいろなことを行ってはならないということになっておりますし、また株式配当等ももちろんのこと、利益の配当をしてはならないということになっております。株式じゃありませんけれども、利益の配当をしてはいけないということになっている。それでそこを株式会社化にするということになりますと、それは医療法人に対してそういうことが規制されているわけでありますから、株式会社の方はそうしたことは被らないと、配当をしてもいいし、いろいろの事業を兼ねて行ってもいいということになってしまうと、一方で医療法人のところは規制をし、株式会社のところはそれが外れるということになってまいりますと、非常に内部がアンバランスになってしまうと、格差が出来てしまうといったようなことになりますので、そこを一体どうするかという話がございます。株式会社に合わせて医療法人にもそういうことを認めるということになれば、これは法律改正をしなければなりません。しかし医療というのは、その医療以外のこととミックスをしていろいろなことを行うということになりますと、これは医療の本質にも関わってくる話でありますから、私はあまり好ましいことではないというふうに思っております。例えば診療所でお見えになりました患者さんにこういうこともやっております、こういうこともやっておりますといったようなことが言われるという事態になれば、それは患者さんとしては診てもらっている先生が言われることだから、一つ何かを買わなければならないとか、何かを受けなければならないとかいうようなことになる可能性もあって、それは私はあまり好ましいことではない、医療は医療に専念をしていただく、出来る限り関係のないものは規制をしていくということの方が私は望ましいというふうに思っております。その辺のところを抜きにして、そして何でもかんでも株式会社にすれば良いという、少し短絡的なお考え方には私は反対でございます。
記者:
混合診療については。
大臣:
混合診療につきましては、私は将来の課題としてはあるだろうというふうに思っておりますが、これも現在それを拡大をするということは私は慎重でなければならないというふうに思っております。
記者:
来年度予算の編成まで結論を持ち越している年金の物価スライドですが、この見通しはいかがでしょうか。
大臣:
そうですね、今年度分につきましてはやむを得ないというふうに私も思っておりますが、3年遡ってやるということには絶対反対だということを唱えてまいりましたし、これからもそれは貫いていきたいというふうに思っています。今年の物価がどうなるのかということを、まだ動くのか、それとも動かないのか、最初の0.6%よりも若干現在のところ高くなってきておりますが、これが急にまた物価が上がるようなことがあるのか無いのか、そうしたことにもよりますから、最終結論を出すことは出来得ませんけれども、現在の段階で言えば0.9%くらいのところまで来ているということでありますから、今後の動向によって多少変更はあるといたしましても、それ以内で収まることが出来ればというふうに思っております。
記者:
政府内でイージス艦の検討されていますけれども。
大臣:
ちょっとイージス艦のことまで考えている暇はない。
記者:
コメントなり、何かありましたら。
大臣:
昨日も相談したわけでも意見交換したわけでもありませんが、NHKのTVを見ておりましたら、北側政調会長がやはり北朝鮮との関係がいろいろと取り沙汰されて、そして難しい局面を迎えている時にイージス艦を日本海だとか、そうした近辺に置いておかずに、遠くに派遣して置いて良いのかということを言っておりましたが、それは僕もなるほど一理ある話だと、日本を守るために作ったものを日本を守ることを後回しにして、そして遠くに遣るということは、それは北側政調会長が言う意見というのは正論ではないかというふうに私も思っていたところでございます。

(了)