閣議後記者会見概要
H14.09.06(金)9:32~9:41 厚生労働省記者会見場
広報室
会見の詳細
閣議について
- 大臣:
- 今日の閣議におきましては、小泉総理大臣の持続可能な開発に関する世界首脳会議の出席等につきまして、外務大臣臨時代理の官房長官からご発言がございました。尾身国務大臣のロシア訪問につきまして尾見大臣からのご発言がありました。文部科学大臣からH-IIAロケットの3号機の打ち上げにつきまして、9月10日打ち上げる予定である旨のご発言がありました。それから総務大臣から平成15年度機構・定員等の要求につきましてご発言がございました。以上の発言でございました。
質疑
- 記者:
- 社会保険庁の改革案、取りまとめられて、党の方と焦点になっている病院の廃止等の問題で、数字的に減らすという目標が入っていないのですが、大臣としては、今54個のうちどれくらは整理ないし譲渡というお考えですか。
- 大臣:
- 社会保険庁の病院につきましては、公的な機能をどこまで果たしているかということが一つの物差しでありまして、今後見直しを行います中で、普通の病院と同じことをやっている、ただ単にそういうふうでありますならば、私は民間にそれぞれ移譲すべきだと思っております。ですから公的病院として機能をどれぐらい果たしているかということにつきるというふうに思いますが、少なくとも2割、3割は減らさないと話にならないというふうに思っております。
- 記者:
- 日朝首脳会談の関係で被爆者問題の関係なんですが、大臣ご自身はですね、今回の首脳会談で被爆者問題が両首脳の具体的な話し合いの項目として上るというようなご認識をお持ちでしょうか。
- 大臣:
- もっと根本的なと申しますか、大事な両国間の今後のあり方についての話し合いがなされるのだろうというふうに思いますから、そこで具体的なそういう問題についてまでお話が出るかどうか私は疑問に思います。むしろそれは両国間の関係が前進をいたしましたなら、その次の段階の話ではないかというふうに思っております。多分そういう意味ではもっと骨格に関わるところのお話し合いではないかと私は想像いたしております。
- 記者:
- 昨日、堀内総務会長が小泉首相のところに行かれて、デフレ対策として年金の資金で株価指数に連動した投資信託を買うべきだという進言をされたという、堀内さんの方からのアナウンスがあったのですが、それについて特に例えば小泉総理から何か厚生労働大臣の方に意見なり、それについてのインフォメーションがおありになった、あるいは今現在、年金資金、株価非常に下がっているのですが、そういう形で使うということについて、何かお考え等があれば。
- 大臣:
- それはありません。そういう話もお伺いをいたしておりませんし、今のところそういう考えはございません。一時的に貸して欲しいという話ならともかくといたしまして、年金の運用に関わります問題につきましては、もう一度見直しを今年中に行いたいというふうに思います。その中で年金資金を株式で運用していいのかどうかということだろうというふうに思います。現在25%だと思いますが、その同じ25%と言いましても段々と額が増えてくるわけでありますから、今後そうしたことがいいのかどうか、そういう状況がいいのかどうかといったことも含めて、もう一度議論をしていただくことになっております。したがいまして、その時その時の株価を左右するために年金資金を使うということに私は反対です。もっと他に使う金があるのではないかと私は思っております。
- 記者:
- 株価の話に関連して、今日の閣議後懇談会で与党がデフレ対策だとか補正だとか、そういった話があったかどうか、昨日も発表された中高生の求人倍率も非常に低くなっておりますし、そういった意味で大臣のお考えとして補正や予算についてご見解が今おありでしたらお話いただけませんか。
- 大臣:
- 今日の閣議等につきましては、一切そういうお話はございません。いずれにいたしましても、雇用対策、我々真剣に考えなければならない立場ですが、先日の経済財政諮問会議におきましても雇用対策をしっかりやってほしいという話でございました。我々といたしましても、特に若年雇用につきまして今まで以上にひとつ力を入れていきたいというふうに思っております。ここに焦点を当ててやりたいというふうに思って、今具体策を練っているところでございますが、しかしそうは言いますものの厚生労働省が打ちます雇用対策によりまして、雇用問題がすべて決着をするのかどうかということは甚だ疑問でございます。
- この際でございますので話を少し広げて申し上げますと、これから経済が回復をいたしました時に、経済の回復にあわせて雇用が一体回復をするのかどうかといった見極めも付けなければならないというふうに思ってます。経済の回復と同時に雇用が回復するという今までのパターンどおりにいきますならばそれは早く経済の回復に全力を挙げなければならないというふうに思ってます。しかし、現在のグローバルな経済の中で考えました時に、必ずしも今まで通りに経済が回復がいたしましても雇用が回復をするということは軽々には言えない状況に私は来ているのではないかというふうに思ってます。したがいまして、今までの雇用対策とは少し方向を転換をして、そして新しい角度からこの雇用問題を考えていかないといけない。経済が回復しても雇用は回復しないという、そういう事態にも対応出来るようにしていかなければならない。そのための勉強をひとつしっかりして欲しいと、新しい事務次官をはじめ皆さんに申し上げているところでございます。
(了)