閣議後記者会見概要

H13.5.25(金)8:49~9:14 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

産業構造改革・雇用対策本部について

大臣:
今日は閣議の前に産業構造改革・雇用対策本部の第1回の会合がございました。ここにおきましては今後のスケジュール、だいたい6月に中間取りまとめ、そして9月にはまとめ、そういう方向のもとにこれから議論を進めていくといったようなことで、平沼大臣の方からはいわゆる平沼プランなるものの骨格をもう一度改めて発表になりましたし、私の方からは現在の雇用情勢、これは事務局の方からでございますが、雇用情勢、それから現在の雇用政策の現状、そしてこれからに対する考え方等々簡略に申し述べたところでございます。ひとつ平沼、坂口両大臣のもとにこれから連絡を密にしてしっかりと取り組んでもらいたいという総理のご発言があって今日は終わったところでございます。

閣議について

大臣:
それから朝方の閣議でございますが、閣議では皆様のお手元にお配りいたしました「ハンセン病問題の早期かつ全面的解決に向けての内閣総理大臣談話」なるものの決定と、それから政府声明の決定、その二つがなされたところでございます。その他海外資産が133兆円になったとかそうしたご報告がございますけれども、その他は割愛させていただきたいというふうに思います。全文皆様方のお手元にお配りをいたしましたから、内容につきましては後でお読みをいただきましてご批判いただければありがたいと思います。私の方からは以上でございます。

質疑

記者:
閣僚懇ではなにかハンセン病関係とか。
大臣:
出ません。閣僚懇ではありませんでした。
記者:
大臣はこの総理談話をどのようにお感じになりますか。
大臣:
総理談話はかなり総理が何度も目を通されたということをお聞きいたしております。大変よくまとめられたものだというふうに思います。総理の決断された経緯、それから心情というものがよく表現されていると思っております。
記者:
患者、元患者と厚生労働省の協議のことなのですが、これは近々予定とかは。
大臣:
まだ日は決まっておりません。これからでございますけれども、それこそ近々決定をさせていただきたいと思っております。
記者:
それは来週くらいですか。
大臣:
そうですね、来週というきちっと日を設定することができるかどうかわかりませんけれども、とにかく早い方がよろしゅうございますから、双方の環境が整いましたら来週にもということになるだろうというふうに思いますが。
記者:
患者、元患者の窓口はどちらですか。
大臣:
だからそこも決めなくちゃならないわけですね。全療協の皆さん方のところを窓口にするのかということもございます。全部の皆様方の問題でございますから、どこが代表かということですね、それも決めなきゃいけない、というふうに思います。
記者:
与党三党は損失補償の議員立法を来週木曜日あたりには提出したいという考えのようですが、それまでに協議の場を設けてといったのとは関係なく。
大臣:
それとは関係なく。
記者:
政府として控訴断念を正式に決めたわけですが、大臣の今のお気持ちをあらためてお聞かせ願えますか。
大臣:
昨日までは一件落着という気持ちの方が強かったわけでございますが、落ち着いて静かに考えてみますと、これからの作業が大変でございますし、終わったのではなくて始まったということを今実感をしているところでございます。まだ患者、元患者の皆様方との会談は始まっておりませんけれども、どんな形でどういうふうにして進めていくかということも早急にやらなければなりませんし、そしてその中でどういう優先順位でもって、何を一番優先させてお話し合いをしていくのかということも決めていかなければなりませんし、大体全体としてどのくらいの期間の間にすべての会談を終わるようにするかというようなことも決めていかなければならない。そうしたことを早急に詰めなければなりませんので、大きな仕事がスタートしたという気持ちでおります。
記者:
小泉内閣についての世論調査の結果、支持率が87.2%という数字が出たのですが、その数字について閣僚の一人としてどのようにお感じになりますか。
大臣:
前はどの位だったのですか。
記者:
前回発足直後は81%位で6%位上昇しています。
大臣:
やはりハンセン病判決に対する「控訴せず」ということが影響しているのかなという気がいたしますけれども、しかしその調査をされましたのがその以前であったのか後であったのかということはよくわかりません。もし後であったとすればこれに対する決定というものが国民の皆様方にかなり大きく受け入れられたのではないかという気がいたします。
記者:
調査は控訴断念の後で、支持の理由の第3位に「控訴断念したから」というのが挙げられているのですが、それについて。
大臣:
大変嬉しく思います。
記者:
小泉内閣が発足してからもうすぐ1か月になるのですが、1か月というところでこれから気にかかるところとかあらためて。
大臣:
いくつも改革を進めていくということは、大きな山場があるのだろうというふうに思います。構造改革をどんどんとこれから進めていくという総理の方針でありますから、その方針どおりにいきますといくつもの大きな山を越えなければならない。この判決に対する態度決定もそのひとつであったと思いますけれども、もっともっと大きな山場がいくつもあるんだろうというふうに思っておりますが、かなり改革をやる内閣というのは厳しいなという印象を持っております。このハンセン病裁判に対する控訴せずの決定がされました時に総理から「坂口さん次は医療改革だから頼みますぞ」というお話がございました。いやもう次の話かとこう思ったわけで、体の力がほっと抜けた時に次の医療制度の改革の話をされまして、すぐまた緊張した次第でございますけれども、なかなかこの内閣にはいくつもの山場があり、それを何度も何度も登らなければならないなと、「山の先にまた山あり」というのが現在の心境でございます。
記者:
事務レベルでは控訴すべしという意見が強い中で大臣ご自身の「控訴しない方がいい」というお考えが最終的に通った形になりますが、大臣ご自身のお感じ方はいかがですか。
大臣:
省の皆さん方は皆さん方として、過去の経緯もございますし、いろいろな行政上の問題を考えていかなければなりませんから、そういう結論が出たわけではございませんけれども、そういう控訴ということを前提にしたシナリオも書かなければならなかったというふうに思います。しかし我々は政治家でございますからそうしたことがあることは承知した上で、しかし何を優先して決定をするかということを考えなければならないわけでありますから、過去の様々な問題、あるいはまた法律上の様々な問題、そのことよりもやはり人道的に犯したことの方が大きい、優先すべきだということに私は決断をしたということでございます。
記者:
控訴した場合、辞任も本当に考えておられたのでしょうか。
大臣:
私はそんなに上手に生きることのできない人間でございますから、一度心の中に決めますとそう簡単に変化のきかないところがございまして、いっぺん決めるとそのままで突き進んでいかざるを得ないところがございます。まあ、わかりませんけれどもそういう結果になったかもしれないと思います。
記者:
そのへんの大臣の固い決意も小泉さんの判断材料になったということですか。
大臣:
それはわかりません。小泉総理がどこまで判断をしていただいたかは良くわかりませんし、しかし小泉総理は最初からどちらということを決めずにお見えになったことは事実でございます。最初から「坂口さん、僕の所に持ってくるときに、どちらかにがんじがらめにせずに持ってきて欲しい。」ということを言ってお見えになりましたから、ずっとそれは言い続けておみえになりましたから、「私は最終的にいろいろな問題を考えながら自分で最終決断をしたい。」そういうふう思ってお見えになったと思っております。
記者:
小泉さんから次は医療改革だと言われたんですが、それはいつの時点ですか。
大臣:
控訴せずが決まりました直後でございます。その場で。「はあ」っと肩の力が抜けてやれやれと思ってソファーにこう身を埋めようとしたら「坂口さん次は医療改革だね」と言われて、おっとこれは肩の力を抜いておれんぞと思ってもう一度また「そうですね」と申し上げたところでございます。
記者:
今日の雇用対策本部の方ではですね、いわゆる平沼プランに対して大臣から特に意見を述べる場とか感想を述べる場というのは。
大臣:
昨日平沼大臣が私の部屋にわざわざお越しをいただきまして、ご説明をいただきました。それでそこで私が申し上げましたことは、いわゆる雇用政策としてきめ細やかないろいろな政策というのはそれは当然必要ですし、今まで旧労働省そして現在の厚生労働省が進めておりますような政策、これはもうずっと続けて進めていかなければならないというふうに思いますが、それだけで大きな雇用を創出していけるかと言えば、私はそれはそうではないんだろう、やはり新しい産業の創出というものがなければならない、きめ細やかな雇用政策と大きな産業政策というものがあって初めて可能になるんだろうというふうに私は思いますと、ですからこの平沼プランをお出しいただきましたがこの中でそんなにたくさん、あれもこれもというのではなくて、やはり政府の政策として一つでも二つでもいい、これをやるという大きな政策を決定をしていただいて、そしてそれを全体で取り組んでいくということになれば、大きな雇用が創出されることは間違いないというふうに思いますから、せっかくのご提案でございますし、そうした中でより合意のできるものを絞り込んで決定をしていただくという場面があっていいのではないかという趣旨の発言をしたところでございます。
記者:
それは議員会館のお部屋、大臣のお部屋。
大臣:
大臣です。
記者:
間もなく小泉内閣の資産公開がありますけれど、閣僚の資産のあり方について大臣の方からなにかあるべき姿というものの意見がありましたら。
大臣:
この前の時にも申し上げたんですが、一番無いものが申し上げるのもいかがと思いますが、大臣になる時に資産公開をするということよりもやはり大臣の期間中に増えたか増えなかったということをキチッと見るということの方がより大事ではないかと、今終わった後も出すようになってるようでございますが、そのへんのところもやはり、もう少しきめ細かく的確にそこが把握されるようにやるのならばした方がいいと、大枠しかわからないものならばやった値打ちがないというふうに思っております。ですから元々親譲りの大きな財産のある方もあるわけでありますから、それは何ら問題であるわけでなくて、むしろ閣僚の期間に多くの財産を増やすというようなことがあってはならないわけで、そうしたことをチェックするということの方が私は大事ではないかというふうに前々から思っております。前にもそのことは申し上げたような気がします。
記者:
もう少し細かくというというのはどういうような仕組み。
大臣:
預金でも定期預金だけ出すとかということになれば、定期以外のものはいいというわけです。僕みたいにどちらもないというのはどちらでもいいですけれど、そのへんはやはりそれにしても違いますからね、だからそこはやはりちゃんとしとく方がいいんじゃないでしょうか。そんな感じがします。
記者:
今日の雇用対策本部で大臣がお話された私の雇用政策に対する考え方というのは、今お話になった昨日平沼大臣の前でお話しされた内容と同様の趣旨のことを、雇用対策本部の場でもおっしゃられたというふうに理解してよろしいのですか。
大臣:
昨日は平沼大臣からいわゆるプランの内容をお聞かせいただいたということでございます。それにたいして今日。

(了)