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49 薬剤耐性緑膿菌感染症
(1)定義
広域β−ラクタム剤、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示す緑膿菌による感染症である。
(2)臨床的特徴
感染防御機能の低下した患者や抗菌薬長期使用中の患者に日和見感染し、敗血症や骨髄、気道、尿路、皮膚、軟部組織、耳、眼などに多彩な感染症を起こす。
(3)届出基準
- ア 患者(確定例)
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から薬剤耐性緑膿菌感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、薬剤耐性緑膿菌感染症患者と診断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を月単位で、翌月の初日に届け出なければならない。
この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。 - イ 感染症死亡者の死体
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、薬剤耐性緑膿菌感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、薬剤耐性緑膿菌感染症により死亡したと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を月単位で、翌月の初日に届け出なければならない。
この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
(4)届出のために必要な検査所見
検査方法 | 検査材料 |
---|---|
分離・同定による緑膿菌の検出、かつ、以下の3つの条件を全て満たした場合
|
血液、腹水、胸水、髄液、その他の通常無菌的であるべき検体 |
分離・同定による緑膿菌の検出、かつ、以下の3つの条件を全て満たし、かつ、分離菌が感染症の起因菌と判定された場合
|
喀痰、膿、尿、その他の通常無菌的ではない検体 |
(※)イミペネム以外のカルバペネム系薬剤により検査を実施した場合は、その検査により耐性の結果が得られた場合も判断基準のアを満たすものとする。イミペネムによる検査と、その他のカルバペネム系薬剤による検査を実施した場合には、いずれかの薬剤の検査により耐性の結果が得られた場合も判断基準のアを満たすものとし、その検査方法を届出のために必要な検査方法とする。
また、シプロフロキサシン以外のフルオロキノロン系薬剤により検査を実施した場合は、その検査により耐性が得られた場合も判断基準のウを満たすものとする。シプロフロキサシンによる検査と、その他のフルオロキノロン系薬剤による試験を実施した場合には、いずれかの薬剤の検査により耐性の結果が得られた場合も判断基準のウを満たすものとし、その検査方法を届出のために必要な検査方法とする。
届出票(PDF:104KB)
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