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鳥インフルエンザ(H5N1)

感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について

 鳥インフルエンザ(H5N1)

(1) 定義
 A型インフルエンザウイルス(H5N1)のトリからヒトへの感染による急性気道感染症である。

(2) 臨床的特徴
 潜伏期間は概ね2〜8日である。症例の初期症状の多くが、高熱と急性呼吸器症状を主とするインフルエンザ様疾患の症状を呈する。下気道症状は早期に発現し、呼吸窮迫、頻呼吸、呼吸時の異常音がよく認められ、臨床的に明らかな肺炎が多く見られる。
 呼吸不全が進行した例ではびまん性のスリガラス様陰影が両肺に認められ、急性窮迫性呼吸症候群(ARDS)の臨床症状を呈する。
 死亡例は発症から平均9〜10日(範囲6〜30日)目に発生し、進行性の呼吸不全による死亡が多く見られる。

(3) 届出基準
 患者(確定例)
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する者のうち、38℃以上の発熱及び急性呼吸器症状のある者を診察した結果、症状や所見から鳥インフルエンザ(H5N1)が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、鳥インフルエンザ(H5N1)と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 無症状病原体保有者
 医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表に掲げる検査方法により、鳥インフルエンザ(H5N1)の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 疑似症患者
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する者のうち、38℃以上の発熱及び急性呼吸器症状のある者を診察した結果、症状や所見から鳥インフルエンザ(H5N1)が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、H5亜型が検出された場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 感染症死亡者の死体
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、鳥インフルエンザ(H5N1)が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、鳥インフルエンザ(H5N1)により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 感染症死亡疑い者の死体
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、鳥インフルエンザ(H5N1)により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
検査方法 検査材料
分離・同定による病原体の検出 鼻腔吸引液、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、喀痰、気道吸引液、肺胞洗浄液、剖検材料
検体から直接のPCR法による病原体の遺伝子の検出


  • 届出票(PDF:362KB) 


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