タイトル:派遣労働者数107万人と大幅に増加
     〜労働者派遣事業の平成11年度事業報告の集計結果について〜
発  表:平成12年12月22日(金)
担  当:労働省職業安定局民間需給調整事業室
                    電 話 03-3593-1211(内線5744)
                        03-3502-5227(夜間直通)

 労働者派遣事業の事業運営状況については、労働者派遣事業の適正な運営の確保及
び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(平成60年法律第88号。以下「労働者
派遣法」という。)に基づき、各派遣元事業主から当該事業所の事業年度毎に労働者
派遣事業報告書(以下「報告書」という。)が労働大臣に提出されているところであ
る。このたび、平成11年度中(平成11年4月1日から平成12年3月末日まで)に事業
年度が終了し報告書を提出した派遣元事業所(一般労働者派遣事業所3,352事業所、
特定6,326事業所)の事業運営状況について取りまとめたので、その概要を公表する。


【概要】

1 派遣労働者数(注1) ・・・・ 約107万人(対前年度比19.3%増)

  常用換算派遣労働者数(注2)・ 約39万人(対前年度比28.5%増)

 (1)一般労働者派遣事業

       …常用雇用労働者         112,856人(対前年度比54.8%増)

        登録者             892,234人(  同  19.0%増)

       (常用雇用以外の労働者(常用換算)218,787人(  同  35.7%増))

 (2)特定労働者派遣事業

       …常用雇用労働者          62,859人(  同  13.6%減)



2 派遣先件数 ・・・ 約26万件(対前年度比7.2%減)

 (1)一般労働者派遣事業…241,819件(対前年度比0.7%増)

 (2)特定労働者派遣事業…22,620件(  同  49.6%減)



3 年間売上高 ・・・ 総額1兆4,605億円(対前年度比7.0%減)

 (1)一般労働者派遣事業…1兆821億円(対前年度比1.1%増)

 (2)特定労働者派遣事業… 3,784億円(対前年度比24.4%減)



4 派遣料金(8時間換算)(注3)

 (1)一般労働者派遣事業…27,592円(アナウンサー)〜13,776円(建築物清掃)

 (2)特定労働者派遣事業…32,676円(セールスエンジニア)〜11,612円(建築物清掃)



 (注1) 「派遣労働者数」は、ここでは一般労働者派遣事業における常用雇
     用労働者数及び登録者数並びに特定労働者派遣事業における派遣労働
     者数の合計とした。

     「登録者」には、過去1年間に雇用されたことのない者は含まれていない。

 (注2) 「常用換算派遣労働者数」は、ここでは一般労働者派遣事業におけ
     る常用雇用労働者数及び常用雇用以外の労働者(常用換算)数並びに
     特定労働者派遣事業における派遣労働者数の合計とした。

      「常用雇用以外の労働者(常用換算)」は、一定の期間を定めて雇用さ
     れ、その間派遣された労働者等(登録者のうち派遣された者を含む。)を
     常用換算(常用雇用以外の労働者の年間総労働時間数の合計を当該事業所
     の常用雇用労働者の1人当たりの年間総労働時間数で除したもの)したも
     のである。

 (注3) 「派遣料金」は労働者派遣の対価として派遣先から派遣元事業主に
     支払われるものである。

 (参考1) 一般労働者派遣事業とは、特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業
      (主として、登録型の労働者を派遣する事業)であり、許可制となって
      いる。

 (参考2) 特定労働者派遣事業とは、その事業の派遣労働者が常用雇用労働者の
      みである労働者派遣事業であり、届出制となっている。

  
1 集計事業所数 

  平成11年度中に事業年度が終了し報告書を提出した派遣元事業所数は、一般労働
 者派遣は3,352所(前年度増減比10.8%増)、特定労働者派遣事業は6,326所(同9.4
 %減)であり、全体では9,678所(同3.3%減)であった。このうち派遣実績のあっ
 た(派遣先のあった)事業所は、一般労働者派遣事業が3,094所(提出事業所に占
 める割合92.3%)、特定労働者派遣事業が4,742所(同75.0%)、合計で7,836所
 (同81.0%)となっている。 
                                →表1・表2

  
2 派遣労働者数 

 (1)実際に派遣された派遣労働者数(※1)は1,067,949人(対前年度比19.3%
   増)、常用換算派遣労働者数(※2)は394,502人(対前年度比28.5%増)で
   あった。
    具体的には、一般労働者派遣事業では、常用雇用労働者が112,856人(対前
   年度比54.8%増)、登録者数(※3)は892,234(同19.0%増)人であった。
   また、常用雇用以外の労働者(例えば、登録者が労働者派遣される場合がこれ
   に該当する。)が常用換算(※3)で218,787人(同35.7%増)であった。
    一方、特定労働者派遣事業では、常用雇用労働者が62,859人(同13.6%減)
   人であった。
                                →表3・図1

    なお、派遣労働者数について、派遣実績のあった1派遣元事業所当たりの平
   均をみると、一般労働者派遣事業の常用雇用労働者は36.5人(前年度26.6人)、
   常用雇用以外の労働者は70.7人(同58.8人)、特定労働者派遣事業の常用雇用
   労働者は13.3人(同17.2人)となっており、前年度と比較すると一般労働者派
   遣事業は増加、特定労働者派遣事業は減少している。また、登録者について、
   報告書を提出した1派遣元事業所当たりの平均をみると、266.2人(同247.7人)
   となっており、前年度よりも増加している。
                                   →表3

   ※1 派遣労働者数は、一般労働者派遣事業における常用雇用労働者数及び登
     録者数並びに特定労働者派遣事業における派遣労働者数の合計としている。

   ※2 常用換算派遣労働者数は、一般労働者派遣事業における常用雇用労働者
     数及び常用雇用以外の労働者(常用換算)数並びに特定労働者派遣事業に
     おける派遣労働者数の合計としている。

   ※3 登録者には、過去1年間に雇用されたことのない者は含まれていない。

   ※4 常用換算とは、常用雇用以外の労働者の年間総労働時間数の合計を当該
     事業所の常用雇用労働者の1人当たりの年間総労働時間数で除したもので
     ある。
  
 (2)平成11年の労働者派遣法の改正により改正された労働者派遣事業報告書(以
   下「新様式」という。)によって提出された事業所の報告を用いて、平成11年
   6月1日現在で労働者派遣されていた派遣労働者数を業務の種類別に推計する
   と、事務用機器操作(175,304人)、財務処理(52,790人)、機械設計(41,228
   人)、ソフトウェア開発(35,109人)、ファイリング(29,222人)の順で多く
   なっている。
    事業の種類別にみると、一般労働者派遣事業では、事務用機器操作(161,797
   人)、財務処理(52,272人)、ファイリング(27,836人)の順で多く、特定労
   働者派遣事業では、ソフトウェア開発(25,468人)、機械設計(23,926人)、
   事務用機器操作(13,507人)の順で多くなっている。
                                   →表4

  
3 派遣先
 
 (1)労働者派遣の役務の提供を受けた者(派遣先)の数は、一般労働者派遣事業
   では241,819件(対前年度比0.7%増)、特定労働者派遣事業では22,620件(同
   49.6%減)となっている。この結果、全体としては264,439件(同7.2%減)と
   なっている。
                                →表5・図2

 (2)また、派遣先の数について、派遣実績のあった1派遣元事業所当たりの平均
   をみると、一般労働者派遣事業では78.2件(前年度87.5件)、特定労働者派遣
   事業では4.8件(同10.6件)と、いずれも前年度より減少している。
                                   →表5

  
4 売上高

 (1)労働者派遣事業に係る売上高は、一般労働者派遣事業では1兆821億円(対前
   年度比1.1%増)、特定労働者派遣事業では3,784億円(同24.4%減)となって
   いる。この結果、合計は1兆4,605億円(同7.0%減)となっている。
                                →表6・図3

 (2)また、売上高について、売上のあった(※6)派遣元事業所当たりの平均を
   みると、一般労働者派遣事業では3億59百万円、特定労働者派遣事業では99百
   万円となっている。
                                   →表6

   ※6 売上のあった事業所(売上高の欄に記載のあった事業所)数は、一般労
     働者派遣事業は3,016所、特定労働者派遣事業は3,836所であった。

 (3)売上高をランク別にみると、一般労働者派遣事業では売上高1億円以上の事
   業所が半数以上(53.2%)を占めているが、特定労働者派遣事業では売上高1
   億円以上の事業所は20.9%であり、1,000万円以上5,000万円未満の事業所が約
   4割となっている。
                                →表7・図4

  
5 派遣料金

 (1)一般労働者派遣事業の平均料金は16,761円であった。政令で定める26業務に
   ついて業務の種類別にみると、アナウンサーが27,592円で最も高く、次いで通
   訳、翻訳、速記(24,983円)、放送機器等操作(23,858円)、ソフトウェア開
   発(23,372円)、セールスエンジニア(21,904円)の順で高くなっている。平成
   10年度と比較して上昇したものは、アナウンサー(17.4%増)、建築物清掃(
   16.1%増)、放送機器等操作(15.5%増)等であり、逆に低下したものは、事
   業の実施体制の企画、立案(10.5%減)、放送番組等の大道具・小道具(9.4%
   減)等であった。

 (2)特定労働者派遣事業の平均料金は25,556円であった。政令で定める26業務に
   ついて業務の種類別にみると、セールスエンジニアが32,676円で最も高く、次
   いで広告デザイン(29,317円)、ソフトウェア開発(29,313円)、研究開発(
   27,299円)、OAインストラクション(25,815円)の順で高くなっている。平
   成10年度と比較して上昇したものは、広告デザイン(39.2%増)、セールスエ
   ンジニア(30.9%増)、調査(16.1%増)等であり、逆に低下したものは、テ
   レマーケティング(20.7%減)、事業の実施体制の企画、立案(20.3%減)等
   であった。
                                   →表8

  
6 海外派遣

  海外派遣を行った派遣元事業所は26所(対前年度増減比8.3%増)であり、労働
 者派遣の実績のあった事業所に占める割合は0.3%となっている。
  また、海外派遣された派遣労働者は68人(対前年度増減比1.5%増)であり、海
 外派遣を行った派遣元事業所1事業所当たりの平均人数は2.6人となっている。
                                   →表9

  
7 地域ブロック別

 (1)実際に派遣された派遣労働者数について地域ブロック別にみると、一般労働
   者派遣事業及び特定労働者派遣事業の合計の派遣労働者数は、南関東が54.5%、
   近畿が18.9%、常用換算派遣労働者数は、南関東が53.8%、近畿が16.1%とな
   っており、東海ブロックについては、派遣労働者数及び常用換算派遣労働者数
   ともに平成10年度と比較して非常に大きな伸びを示している。
    具体的には、一般労働者派遣事業では、常用雇用労働者で南関東49.9%、近
   畿18.0%、東海8.9%の順、常用雇用以外の労働者(常用換算)で南関東56.4%、
   近畿16.3%、東海9.6%の順、登録者で南関東55.3%、近畿19.5%、東海8.4%
   の順、特定労働者派遣事業では、南関東51.9%、東海12.6%、近畿11.9%の順
   で多く、いずれも南関東が約半数を占めている。特定労働者派遣事業の常用雇
   用労働者については、東海ブロックが近畿ブロックを超えて2番目に高くなっ
   ている。
                       →表10−1・図5−1・図5−2

                     表10〜12及び図5〜7の地域ブロック
  
 (2)派遣先件数について地域ブロック別にみると、一般労働者派遣事業及び特定
   労働者派遣事業の合計は、南関東が47.5%、近畿が17.7%となっており、平成
   10年度と比較して中国ブロック及び東海ブロックで増加しているが、それ以外
   のブロックでは減少している。
    具体的には、一般労働者派遣事業では、南関東47.4%、近畿16.8%、東海9.2
   %の順、特定労働者派遣事業では、南関東47.7%、近畿26.3%、東海8.3%の
   順で多く、いずれも南関東が半数近くを占めているが、前年度と異なり、5割
   を超えなかった。また、一般労働者派遣事業については、中国ブロックが高い
   伸びを示している。
                                →表11・図6

                     表10〜12及び図5〜7の地域ブロック
  
 (3)売上高について地域ブロック別にみると、一般労働者派遣事業及び特定労働
   者派遣事業の合計は、南関東が56.2%、近畿が15.7%となっており、平成10年
   度と比較して東海ブロックで増加、北海道ブロックで微増しているが、それ以
   外のブロックについては減少している。
    具体的には、一般労働者派遣事業では、南関東56.9%、近畿17.5%、東海8.6
   %の順、特定労働者派遣事業では、南関東54.1%、東海14.3%、近畿10.7%の
   順で多く、いずれも南関東が5割以上を占めている。また、いずれも東海ブロ
   ックの売上高が前年度より増加しており、特定労働者派遣事業については、近
   畿ブロックを超えて2番目に高くなっている。
                                →表12・図7

                     表10〜12及び図5〜7の地域ブロック

  
8 派遣契約の期間

  労働者派遣契約の期間について、新様式の報告書から派遣契約全体に占める割合
 をみると、一般労働者派遣事業では3月未満が68.2%となっており、6月未満のも
 のが8割以上を占めている。一方、特定労働者派遣事業では、9月以上12月未満の
 ものが33.8%となっており、6月以上のものが7割近くを占めている。
                                →表13・図8

  
9 教育訓練

  教育訓練の実績について、新様式の報告書によって推計すると、その種類(コー
 ス)は延べで30,948コースあり、対象者数は延べで732,903人であった。
  また、教育訓練を行う方法をOJT(※7)及びoff−JT(※8)に区分し
 てみると、一般労働者派遣事業ではoff−JTが9割以上を占めているが、特定
 労働者派遣事業ではoff−JTは6割弱であった。
  派遣労働者の費用の負担別にみると、一般労働者派遣事業及び特定労働者派遣事
 業のいずれも「派遣労働者の費用負担無」が98%を超えている。
                                   →表14

 ※7 OJTとは、業務の遂行過程内に行う教育訓練である。

 ※8 off−JTとは、OJT以外の教育訓練である。

 参考  政令で定める26業務

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