(別紙) 会社の分割に伴う労働契約の承継等に関する法律案の概要 平成12年3月 労 働 省 1 趣旨 商法における会社分割法制の導入に伴い、分割をした会社の権利義務が分割によ って設立する会社等に包括的に承継されることとなることを踏まえ、労働者保護の 観点から、労働契約の承継等についての特例等を定めることを目的として、立法措 置を講ずる。 2 概要 (1) 労働者等への通知 会社(株式会社及び有限会社をいう。)の分割に当たり、会社は労働者等に対 し分割に関し通知することとすること。 (2) 労働契約の承継 会社の分割において承継される労働契約について イ 分割により承継される営業に主として従事する労働者の労働契約の承継に ついては、分割計画書等の記載に従い承継されることとすること。 ロ 分割により承継される営業に主として従事する労働者であって、その労働 契約が承継されない労働者については、当該労働契約を承継させないことに ついて異議を申し出ることができることとすること。異議を申し出たときは、 その労働契約は設立会社等に承継されることとすること。 ハ 分割により承継される営業に従事する労働者(主として従事する労働者を 除く。)の労働契約の承継については、当該労働契約を承継させることにつ いて異議を申し出ることができることとすること。異議を申し出たときは、 その労働契約は設立会社等に承継されないこととすること。 (3) 労働協約の承継等 イ 労働協約については、設立会社等に承継する部分を分割計画書等に記載す ることができるものとすること。 ロ 分割会社と労働組合との間で締結されている労働協約のうち、労働条件に 関する部分以外の部分であって、労使間で承継させることについて合意した 部分は、分割計画書等の記載に従い、設立会社等に承継されるものとするこ と。 ハ ロに定めるものの他、労働協約については、組合員の労働契約が設立会社 等に承継されるときは、分割計画書等の記載にかかわらず、設立会社等と労 働組合との間で同一の内容で締結されたものとみなすこと。 (4) 指針 労働大臣は、分割会社及び設立会社等が講ずべき労働契約の承継等に関する措 置に関し、必要な指針を定めることができることとすること。 3 施行期日 商法等の一部を改正する法律案の施行の日