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(別紙2)

    労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱


一 二次健康診断等給付の方法等

 (一) 二次健康診断等給付は、労働福祉事業として設置された病院若しくは診療
    所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行うものと
    すること。

 (二) 都道府県労働局長は、二次健康診断等給付を行う病院若しくは診療所を指
    定し、又はその指定を取り消すときは、当該病院又は診療所の名称及び所在
    地を公告しなければならないものとすること。

 (三) (一)の都道府県労働局長の指定を受けた病院又は診療所は、それぞれ省
    令で定める様式による標札を見やすい場所に掲げなければならないものとす
    ること。


二 二次健康診断等給付に係る検査

 (一) 当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見があると診断
    されたときに当該労働者に対し二次健康診断等給付を行うこととなる、一次
    健康診断における血圧検査、血液検査その他業務上の事由による脳血管疾患
    及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査を次のとおりとする
    こと。

    イ 血圧の測定
    ロ 血清総コレステロール、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレス
     テロール)又は血清トリグリセライドの量の検査
    ハ 血糖検査
    ニ 次の式により算出した値に基づく肥満度の測定
      体重(単位キログラム)÷身長(単位メートル)÷身長(単位メートル)

 (二) 二次健康診断として行う脳血管及び心臓の状態を把握するために必要な検
    査を次のとおりとすること。

    イ 空腹時の血清総コレステロール、高比重リポ蛋白コレステロール(HD
     Lコレステロール)及び血清トリグリセライドの量の検査
    ロ 空腹時の血中グルコースの量の検査
    ハ ヘモグロビンA1c検査((一)の一次健康診断において当該検査を行
     った場合を除く。)
    ニ 負荷心電図検査又は胸部超音波検査
    ホ 頸部超音波検査
    ヘ 微量アルブミン尿検査(ただし、(一)の一次健康診断における尿中の
     蛋白の有無の検査において、疑陽性(±)又は弱陽性(+)の所見がある
     と診断された場合に限る。)


三 二次健康診断結果の提出期間
  事業者が労働者の二次健康診断の結果について医師等から意見聴取を行わなけれ
 ばならないこととなる当該結果の証明に係る書面の労働者から事業者への提出期間
 は、当該二次健康診断の実施の日から三箇月とすること。


四 二次健康診断等給付の請求

 (一) 二次健康診断等給付の支給を受けようとする者は、次のイからヘまでに掲
    げる事項を記載した請求書を、当該二次健康診断等給付を受けようとする病
    院又は診療所(以下「健診給付病院等」という。)を経由して所轄都道府県
    労働局長に提出しなければならないものとすること。

    イ 労働者の氏名、生年月日及び住所
    ロ 事業の名称
    ハ 直近の一次健康診断を受けた年月日
    ニ ハの一次健康診断の結果
    ホ 健診給付病院等の名称及び所在地
    ヘ 二次健康診断等給付を受けようとする年月日

 (二) (一)の請求書には、(一)のハの一次健康診断において(二)の一の検
    査のいずれの項目にも異常の所見があると診断されたことを証明することが
    できる書類を添えなければならないものとすること。

 (三) (一)のハに掲げる事項及び(二)の書類が(一)のハの一次健康診断に
    係る書類であることについては、事業主の証明を受けなければならないもの
    とすること。

 (四) 二次健康診断等給付の請求は、災害その他やむを得ない事情がある場合を
    除き、一次健康診断を受けた日から三箇月以内に行うものとすること。


五 二次健康診断の結果についての医師等からの意見聴取
  二次健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取は、(一)及び(二)に定め
 るところにより行わなければならないものとすること。

 (一) 二次健康診断の結果を証明する書面が事業主に提出された日から二箇月以
    内に行うものとすること。

 (二) 医師等から聴取した意見を労働安全衛生規則に規定する健康診断個人票に
    記載するものとすること。


六 施行期日等

 (一) この省令は、平成十三年四月一日から施行するものとすること。

 (二) その他所要の規定の整備を行うものとすること。



(参考)
          二次健康診断等給付のスキーム
二次健康診断等給付のスキーム

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