タイトル:平成12年秋の褒章について

発  表:平成12年11月2日(木)
担  当:労働大臣官房秘書課
                 電 話 03-3593-1211(内線5031)
                     03-3502-6707(直通)


1 平成12年秋の褒章受章者は、10月17日(火)の閣議で決定され、上奏裁可を
 仰いだ後、11月3日(金)付けで発令される。
 労働省関係の今回の受章者は、黄綬褒章46名、藍綬褒章7名の計53名である。

2 褒章は、民間企業等で活躍している方々を対象として、各都道府県知事等から推
 薦された人達の中から選ばれた方々に授与されるものである。 
  黄綬褒章は、多年同一職種に精勤し、技能の向上、後進の指導育成等に業績のあ
 った方々に授与され、藍綬褒章は労働委員会等の委員等で永年労働者の福祉の増進
 並びに労働行政の発展に寄与された方々に授与される。 

3 労働省では、来る11月13日(月)中央合同庁舎第五号館において褒章伝達式
 を催し、労働大臣からこれらの受章者に伝達する予定である。受章者は、伝達後皇
 居に赴き天皇陛下に拝謁する。 


4 受章者の中には、次の方々が含まれている。

    つぼた のぶよし
 (1) 坪田 信義 (野球グラブ製造工 67歳 大阪府) 黄綬褒章

     氏は、昭和23年に美津濃椛蜊纃H場に野球グラブ製造工として入社し、
    以降、終始グラブの製造に従事し、この道一筋に技術の研鑽を重ね幾多の考
    案・改善を行い、守備位置別グラブの開発をはじめ用具面からプロ野球発展
    に貢献している。美津濃社内では、優秀な技能者の最高位の称号である「マ
    イスター」に選ばれている。 
     氏の製造するグラブは、松井、イチロー等の現役選手をはじめ、王、高田、
    福本、篠塚選手ら約350人に愛用されるとともに、米国大リーグにおいて
    もマイク・ピアザをはじめ約220人の選手にも愛用され、大リーガーの細
    かい注文に対応することから「マジックハンド」と評され、その品質・機能
    に優れたグラブは内外から高い評価を得ている。 
     なお、平成10年に卓越した技能者として労働大臣表彰を受賞している。

    はぎはら すずこ
 (2) 萩原 スズ子 (美容着付師 80歳 鹿児島県) 黄綬褒章

     氏は、鹿児島女子師範学校卒業後小学校に勤務したが、戦後は一転、美容
    界に入り鹿児島市内の美容院に勤務しながら実地に学び、4年後の昭和27
    年美容師免許を取ると独立し、現在に至るまでの48年間、美容技術の研鑽
    に励んできた。特に、着付と帯結び技能に優れ、全国着付師範会から、数少
    ない最高師範の称号を得ており、日本を代表する美容技術者の一人である。
     着付の帯結びは「後の顔」と言われるほど重要な技能であり、氏は、その
    基本的帯型はもとより、独自の創意工夫を重ね、これまでに約80種の帯結
    びを創作した。また、平成4年開催の全国ニューヘアーライン発表会では、
    朝廷の儀式や公事などに着用した正式な服装で全国で数名しか出来ないと言
    われる「衣冠束帯」を披露した。 
     なお、平成5年に卓越した技能者として労働大臣表彰を受賞している。 


                       TOP

                    労働省発表資料一覧