議事
○ 会長
ただいまから労働者災害補償保険審議会を開催します。
本日の御欠席の委員は猪狩委員、金城委員、宮武委員、作間委員、光岡委員、早川委員です。
それでは、まず局長が交替されましたので、一言御挨拶をお願いしたいと思います。
○ 事務局
7月23日付で労働基準局長になりました野寺でございます。よろしくお願いいたします。前職は官房長という仕事をやっておりました。
本日、これから御審議をお願いする事項というのは、労災保険制度の根幹に関わる部分です。御案内のとおり労災保険は保険給付だけではなくて、未払賃金の立替払事業、あるいは時短が進まない企業に対する支援事業、労働災害の予防に関する事業の手当といったような、必要不可欠な事業を行っているというものです。これらの労働福祉事業についてどのようにするかという御議論も、もちろんあろうかと思います。私どもはこの事業の必要性を深く認識しておりまして、これを如何にやっていくかということが念頭にありますが、改めて財源という観点から申しますと、労災保険料の保険料に依存するか、場合によっては一般会計でやるかといったような選択もあろうかと思います。
ただそういった問題を含みながら保険料は今後改定になるかと思うのですが、その中で、この制度の在り方につきまして御議論をお願いしたいと思っております。
残念ながら国会の方に13時半から呼ばれておりまして、御挨拶を申し上げたあと退席させていただきますが、後程、事務局から聞き、委員の皆様の御意見等に対応させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○ 会長
どうも、ありがとうございました。今、御挨拶の中にありましたように、局長は国会の方においでになりますので、随時、御退席をお願いします。
それでは、この他にも事務局に人事異動があったようですので、順に自己紹介をお願いいたします。
○ 事務局
7月23日付で、補償課長に着任いたしました笹川でございます。よろしくお願いいたします。今までずっと監督行政におりましたが、一生懸命勉強して頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○ 事務局
労災管理課の企画官の高崎でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○ 事務局
主任中央労災補償監察官の田邉でございます。よろしくお願いいたします。
○ 会長
ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと思います。本日は前回からの諮問案件である、「労働福祉事業等に要する費用に充てるべき額の限度の特例に関する省令案要綱」の議事の続きと、今後の審議会の運営に関わる事項が1件あります。議題は2つです。
まず諮問案件について、前回、資料の提出が求められておりましたので、事務局から御説明をお願いします。
○ 事務局
それでは資料1に基づきまして、御説明させていただきます。資料1の1頁から3頁までは、前回御説明いたしました特例省令の内容ですので、省略させていただきます。4頁も、労働福祉事業の限度額の算定のしかたを図示したものです。これも前回御説明していますので、省略させていただきます。
5頁です。前回は保険料収入だけの経緯、見込みだけをお示ししていたのですが、他の収入についてもこれまでの予算の推移、あるいは平成12年度の見込みについて示してほしいという御要望がありました。これがその資料です。労働福祉事業の財源となりますのは、ここにありますように第1号、第2号、第3号の3つあります。主なものは第1号でして、保険料収入と積立金から生ずる収入、すなわち全額資金運用部に預け入れしていますので、その利子収入です。例えば平成11年度予算では、全体の98%を占めることになっております。第2号以下は雑収入的なものがありますが、全体から見れば2%程度というようなことです。
前回、保険料収入について、平成11年度の予算額が1兆4,300億円、平成12年度の見込みが1兆3,300億円ということで、約1,000億円ぐらい減少するというお話をさせていただきましたが、積立金から生ずる収入につきましても、平成11年度の予算額2,063億円が平成12年度の見込みでは1,722億円ということで、340億円ほど減少する見込みです。合わせまして1,300億ほど減少するというようなことです。
なお、積立金から生ずる収入が減少する理由としましては、運用部の運用金利が低金利ということを反映しまして、相当低くなっているものです。
もう1つ、前回の審議会で資料の御要望がありましたものが右から2つ目の欄ですが、平成11年度の保険料等の見込額を出して欲しいというお話でした。平成11度の予算設定の時は1兆4,328億円と想定していたのですが、その後、やはり景気の低迷というようなこともありまして、現段階で見込んでおりますのは1兆3,392億円程度でして、相当程度減額する見込みです。
これは、どのように推計したかといいますと、御存知のように労働保険料というのは年度当初に年度更新という手続をやっていただきます。それがほぼ終了いたしました6月末時点での、概算保険料の徴収決定額をもとに推計をしたということです。つまりこれは、6月末時点でほぼ95%ぐらいの事業主から提出がありまして、それを年間ベースに延ばす形で推計したということです。こういった平成11年度の保険料の見込みをベースに、労働福祉事業の限度額を算定いたしますと、右から2番目の労働福祉事業等の限度額の欄ですが、2,400億円ちょっとということになります。
一方、立替払事業が平成11年度はどのように推移するかという見込みですが、注にありますように、4月から6月につきましては、実績に基づきまして、前年度比40%ぐらい未払賃金立替払事業の金額が増加するということ、7月から9月につきましては20%ぐらい前年度に比して増加するということ、これは6月の実績がほぼ前年度に比して2割程度増加ということですので、6月の傾向が第2四半期は続くと想定しており、後は、最近の報道によれば倒産件数が若干減っていることもありまして、想定ですが後半の半年につきましては、前年同額程度の立替払いが行われるというような想定を行っております。
このような想定を行いますと193億円というような立替払いになるわけですが、注のいちばん下にありますように、実績に基づいて回収が立替払事業の総額の15%ぐらいは可能だろうというような仮定をいたしまして算出いたしますと、いわば予算から立替払事業の経費として交付するのが165億円というようなことになります。そうしますと労働福祉事業が2,474億円ということで、先程、平成11年度の見込みで申しました限度額2,400億円を超えてしまうことが高い確率で想定されることになっております。こういった見込みに立ちまして、前回諮問いたしました特例省令につきましては、平成11年度の決算から適用を行う考え方に立っているわけです。
6頁にまいりまして、これは未払賃金立替払事業の状況です。前回は5月までの状況を示したのですが、いちばん下の欄で今回は6月までの実績が出ております。6月までの実績はいちばん右の欄、立替払事業45億円ということでして、前年度の6月までの状況と比べると40%程度増加している状況です。
7頁にまいりまして、前回の審議会で労働福祉事業の更に詳細な内容、それから決算の状況等についての資料を提供してほしいという御要望がございました。その関連の資料です。労働福祉事業は4つのカテゴリーに分かれるわけですが、その1つ目は社会復帰促進事業です。これは全体の額がいちばん上に出ておりますが、平成7年度、平成8年度、平成9年度が決算額、平成10年度、平成11年度は予算額です。平成7年度の決算額が631億円、平成10年度の予算が553億円、平成11年度はさらに482億円ということで減少しているのですが、その主なものは真ん中程に「労働福祉事業団出資金」という欄があります。
この内容ですが全国39ある労災病院で、30年あるいは40年経って相当老朽化した労災病院もあります。そういったものを逐次建替えているわけですが、そのための経費です。ただ、これにつきましては、財政状況が非常に苦しいということもありまして、平成7年度は470億円ということであったわけですが、その後、新規着工を抑制するいろいろな工夫をしまして、平成11年度は277億円という形で圧縮をしてきている状況です。
次の8頁にまいりまして、労働福祉事業の2つ目のカテゴリーです。被災労働者等の援護事業です。これは平成7年度は300億円程度でした。これが平成10年度は379億円、平成11年度もほぼ同額で364億円ということで、やや増加しております。この増加の主な要因としましては、(2)「高齢被災労働者等援護経費」というものがあります。このうち、労災特別介護施設の設置運営といったものの経費が、平成7年度の47億円から平成11年度は89億円と増加しております。これは重度高齢被災労働者、具体的には年金の1級から3級をもらっている方々で、高齢になりまして家族の介護では大変だという方々を対象にしまして、全国8カ所にそういった方々に介護を提供する施設としてケアプラザというものを創っております。それを計画的に全国8カ所に創るということで整備してまいりましたので、その関連の経費が増大しているというものです。
この被災労働者等援護事業の関係では、実績に照らして、そういった額の予算が必要かどうかといったような事業があります。1つは労災ホームヘルプサービス事業、あるいはその下の介護機器レンタル事業です。これも重度被災労働者の方々にホームヘルパーさんを派遣する、必要な介護機器をレンタルするという事業ですが、正直言って、実績があまり上がっていないのが実状です。これには原因がいろいろあろうかと思います。PRが行き届いていないことや、利用者にとって利用しにくい面があるかと思います。そういった面は、もちろんPRや必要な改善をしていかなければいけないということをもちろんやりながら、ただ、実績のほうも勘案しながら、予算については適正な規模にしていかなければいけないといった問題意識を我々も持っているところです。
次の9頁にまいりまして、労働安全衛生確保事業です。この事業の中では、いわゆる安全衛生関係の対策のほかに、労働時間の短縮のための助成金もここに計上してあります。平成7年度は全体で439億円、ピークの平成9年度で800億円、平成11年度は560億円ということでかなり増減があるのですが、その主たる要因が労働時間短縮のための助成金の関係です。
中程より下にいくつか並んでおりますが、全体の趣旨としましては、1つは平成9年4月から特例事業場を除きまして、週の法定労働時間が40時間になるということで労働基準法が改正されました。中小企業を中心に、そういった法定労働時間週40時間制に円滑に移行していけるようにといったような趣旨で、平成5年から労働時間の短縮のための助成金を行ってきたわけです。平成8年、平成9年と非常に多額の助成金が出ているわけですが、これは平成9年4月から週40時間に移行するといった関係があったと理解しております。
特例事業場を除きまして週40時間制は平成9年4月なのですが、特例事業場につきましては昨年、中央労働基準審議会等で御議論いただきまして、現在週の労働時間は46時間なのですが、これを2時間短縮して平成13年4月以降は週44時間にすることが決まっております。これにつきましてもいちばん下の2つですが、そういった規模の小さい特例事業場が円滑に46時間制から44時間制に移行できるように助成金を平成11年度から開始したということです。したがいまして、特例事業に対するこういった助成金も、一部平成13年度に支払わなければいけないといったものは残る可能性はありますが、基本的なポイントとしては平成12年度には終了すると考えているところです。
次の10頁にまいりまして、労働条件確保事業です。これにつきましては立替払事業のほかに、財形貯蓄のいろいろな融資事務等に必要な経費、あるいは中小企業退職金共済の加入を促進する趣旨の掛金助成。パートタイムの労働条件を改善するということでパートタイムを雇用する事業主に対する助成金といったものを従来やってきております。新規のものとしましては(5)でして、労働基準法違反には至らないけれども、労使間で個別の紛争がある。それを労働基準局長が調停するといった制度を平成10年度の10月から労働基準法を改正して施行しました。そのための必要な経費を平成10年度から計上しているというものがあるわけです。
以上のほか、下の四角ですが業務取扱費、施設整備費、他勘定への繰入れ、これは具体的には徴収勘定に繰り入れまして保険料徴収のための人件費、事務費等に充てているわけですが、そういったものを合わせまして平成11年度予算ベースでは2,400億円といった労働福祉事業等を実施しているということです。
次の11頁にまいりまして、前回の審議会でも積立金についての議論がいくつかありました。これは積立金の考え方につきまして整理させていただいたものです。御承知のように、現在、労災保険では、労災事故が生じた責任は労災事故が発生した時点の事業主が全て負うという観点から、将来の年金にかかる費用も含めまして、その当該年度で徴収するといった考え方で保険料率を設定しております。これは充足賦課方式というわけですが、そういった設定を行っております。要するに、当年度分以外の将来分につきましては積立金として保有するというような形になるわけです。
最初から充足賦課方式で保険料率を設定しまして、年金の将来分を積立金として保有していれば、積立金に不足が生じるといったことはなかったわけなのですが実は充足賦課方式を採用したのは平成元年です。本審議会でも御議論をいただきまして、財政方式を変更するということで、平成元年から充足賦課方式を取っております。それ以前は2にありますように、1年間に必要な年金額の6年分のみを料率に反映させる、。それを超える部分は後年度負担として、その都度ごとに必要な額を保険料率に算定して設定するというようなことでやっておりました。
したがいまして、昭和63年度以前の年金受給者については、将来給付分が完全には積み立てられていない状況であったわけです。これをどうするかが当然問題になるわけですが、それにつきましては3にありますように、本審議会で御議論いただきまして、平成元年度から平成30年度までの30年間にわたって不足分を積み立てていきましょうととなったわけです。平成元年度当初は、年金受給者の残存率とか利子の見込み等々、年金の将来給付に必要ないろいろな係数を勘案した上で、過去の不足分、過去債務分と呼んでおりますが、こらの1,000分の1.5を料率に載せるということでやってまいりました。
ただ、その後特に平成元年から平成5年ぐらいまで、今のバブル景気の影響ということもありまして非常に経済が拡大いたしました。経済が拡大いたしますと保険料も必然的に多く入ってくるわけでして、積立金に回る額が予想より多かったということもあったわけです。そういった積立の状況を勘案いたしまして、平成7年度には30年間で不足分を解消することは変えないで短期の負担を減らしましょうと平成7年度以降は1,000分の1.1ということで、各債務分の料率を設定してきております。さらに平成10年度には1,000分の1.0という形になってきたわけです。
このように積立の状況を常に勘案しながら、料率改定の時期とセットに今後、過去の不足分をどのように積んでいくのかといったことを考えまして、料率につきましては短年度の負担分を減らすことで設定してきた経緯です。
以上、前回に御要望がありました資料につきまして御説明させていただきました。
○ 会長
どうも、ありがとうございました。それでは、ただ今、事務局から説明がありました件につきまして、御意見御質問を承ります。どなたからでもどうぞ御自由に御発言下さい。
○ 委員
今、御説明いただいたのですがいずれにしましても、労働福祉事業の1項目である未払賃金の立替払事業ということが今回議論になっているわけです。通常であれば、ある事業の不安項目が増えれば、全体の中で調整していく。他のところを見直すべきものはないかということだと思います。そういう中で前回、労働福祉事業全般の諸項目についてどういう概況かということでお願いしまして、今日はかなり債務についてお示しいただいたので一定の理解はできたのです。現時点におきまして労働省にお伺いとして、労働福祉事業の中の他の事業の中で、例えば今後見直すべき方向、規模を縮小すべき方向といったものの視点がありましたら教えていただきたいということです。
○ 会長
では、今の点をどうぞお願いします。
○ 事務局
個々それぞれ申し上げている時間はないのですが。
○ 委員
主なところだけでいいです。
○ 事務局
今年度、平成12年度の予算要求を今調整しているところですが、先程も触れましたが例えば労働福祉事業団に対する出資金であるとか、介護機器のレンタル事業あるいは労災ホームヘルプサービス事業といったものについては、予算について圧縮する方向で考えたいと思っているところです。ただ、もちろん労災ホームヘルプサービス事業とか介護機器レンタル事業につきましては、利用者に迷惑、不便をかけないことを十分念頭に置きつつ予算についてはそういった方向で考えたいと思っております。
○ 委員
このあたりにつきましては、今後議論すべきテーマだろうと思います。今回、立替払事業を特例扱いにすることになりますと、少なくとも今年度の予算についてはその分が160億円ぐらいが抜ける。逆を言うと他の事業については、その分予算的には余裕が出ることになるとは思うのですが、例えば予算額が拡大したとはお考えでないと理解していいでしょうか。
○ 事務局
事務局からお話を申し上げましたように、個別の事業を含めていろいろ見直しをやっております。今、お話がありましたように、この立替払事業は160億円ぐらいですが、実際の予算の立て方からしますと過去3カ年間の平均でやっている形で予算を組む仕組みになっておりますので、160億円が20億円ぐらい減るのではないかと思います。いずれにしても相当額の予算を組まなくてはならない話になっておりますが、立替払事業が抜けたからといって他の事業に余裕ができたから、目一杯他の事業を膨らますことのないようにという御趣旨だと思います。例示的にお話申し上げましたことも含めて全体的に予算の見直しをかなり厳しくやっておりまして、他の事業も膨らむことのないような形で予算編成の準備をやっている段階です。
○ 委員
今のお答えは平成12年度予算のお話ですが、本年度平成11年度について立替払事業が、特例扱いということになったときの平成11年度の執行については、どのようにお考えでしょうか。来年度の予算の話は承りましたが、本年度の問題です。
○ 事務局
平成11年度予算の年度は始まっておりますが、これから来年3月まで執行していくわけですが、これにつきましてもお話がありましたように、立替払事業の他の事業が現在予算として組んでいる額を超えることのないように、適切な執行に努めていきたいと考えております。
○ 委員
御説明いただいた資料のことで、今日全部細かい点を伺うわけにもいきませんが、2、3点だけ資料の関係で教えていただきたい点があります。5頁のところで平成11年度の見込額についての御説明があります。その中で第2号の預託金利子の収入について、平成11年度予算では42億円であったものが、見込みでは13億と相当落ちているわけです。平成12年度に至っては3億円に落ちるということで、大変な落込みになるわけです。それはどういう事情で、半年ぐらいの変化の中で42億円から13億円になるのか。それから平成12年度は下がってしまうことになるのか教えていただきたいと思います。
それから7頁のところで、社会復帰促進事業があります。義肢等補装具の支給の関係ですが、平成7年度から平成9年度までの決算額と平成10年度、平成11年度の予算額を比べると、実績に比べると予算の額が多いような感じするのですが、その辺はどういう事情か。同じようなことが(2)「振動障害者社会復帰特別援護措置の実施」事業なのですが、過去の決算額と平成11年度の予算額と相当な乖離があるわけですが、これについてはどうなのか。
同じことが8頁「被災労働者等援護事業」の中で、ホームヘルプサービスと介護機器レンタル事業については御説明いただいたのですが、その頁のいちばん下の(4)の「労働福祉事業団出資金・交付金」で、交付金の額が平成10年度についてだけ高くなっているのです。その辺の事情はどうかという点について教えていただきたいと思います。
○ 事務局
最初の5頁の第2号、積立金を除いた預託金の利子収入の額が極端に落ちているわけですが、その理由について御説明申し上げます。ここに計上させていただいておりますのは、保険料収入が6月までに入ってきた額は預託金という形で預け入れるわけです。1年間については、その中から必要な額を支出していく形で運用しておりまして、1年で決算を取った段階での余裕金については積立金に入れるということで、第1号の方に利子という形で上がってくるわけです。そういう意味で第2号に掲げておりますのは、保険料として入ってきてから決算を行うまでの1年間の短期の運用の話になっているわけでして、収入については、例えば1カ月間、3カ月間といった形で短期の運用をしているわけです。その短期で運用しております利子が昨今の情勢の中で非常に低下してきている結果、こういう状況になってきているわけです。
平成11年度、平成12年度になりますと、ほとんど短期の運用では利子が付かない状況になってきているものですから、ここに掲げてありますような形で積立金を除いた分については預託金の利子収入は、ほとんどゼロに近い状況になっているということです。
○ 事務局
その他の義肢等補装具、被災労働者社会復帰経費等について、平成7年から平成9年の決算に比べて事務予算が多いのではないかという御指摘ですが、これは実状を調べまして御報告をさせていただきたいと思います。
8頁にまいりまして、労働福祉事業団交付金で平成10年度だけ4億5,000万円ということで、他の年に比べて多い事情は何かということであります。これは労災年金担保資金の貸付をやっているわけですが、年度に貸付金の返済金が多いとその返済金を原資に全部充てることができるということで貸付原資を交付で手当しなくても大丈夫だという年があります。それが最近多かったのですが、平成10年度は原資に充てる資金が返済金だけでは足らないことになりまして、4億円程貸付原資に充てることで交付金を交付した事情にあります。
○ 会長
今、回答を留保されたのは、7頁の社会復帰促進事業の(1)、(2)の両方ですか。
○ 事務局
ちょっと実状を調べさせていただきたいと思います。
○ 会長
いかがでしょうか。
○ 委員
短期運用資金というのは、大蔵省に短期資金の預託をしているのでしょうか。それとも一般の市中金融機関に短期運用ということでやっているのでしょうか。
○ 事務局
全額、大蔵省の資金運用部です。
○ 委員
短期の運用部の金利というのは、ここのところずっと下がっていて状況は変わっていないのではないかと思うのです。昔の長期のものの利回りというのは、そのときの利回りで7年間ですが、短期の預託金利というのは前からずっと下げてしまっているので、予算と平成11年度の見込み額が違うのは金利の問題ではなくて金が入ってこないということなのかがわからないのです。
○ 事務局
短期も期間によって1カ月とか3カ月とか、また3カ月を超えるものとかで金利が少しずつ全部違うという事情もあるかと思います。保険料が入ってきまして、給付に充てるまでの間の余裕金を短期資金で運用するわけですが、運用できる全体の金額が予想よりも減ってくるとかといった事情がありまして、年度の見込みもちょっと悪くなる。さらに平成12年度につきましては、余裕金の短期の運用では金利収入は期待できない実状にあります。
○ 委員
いずれにしても今日でなくて結構なのですが、短期金利の状況と余裕金の規模そのものと両方影響してくると思いますので、その辺をまたの機会でいいと思いますので、資料を御提供いただけるとありがたいと思います。
○ 会長
他に御意見、御質問がありましたらお願いします。
○ 委員
1点いいですか。倒産と保全の関係ですが、今倒産法の論議をやっているようです。それとの関係で労働債権が確保をされないと、倒産が増えていけば未払賃金立替払事業にかかる金額が増えていくわけです。この点で労働省として、倒産法の改正との関係で何か発言を行っているのであれば聞かせてもらいたいのです。
○ 事務局
ただ今御指摘がありましたのは、企業再生法と仮称で報道されていました。一旦傾いた企業を再生させるための手続を現行の和議法を改正して、新たに立ち上げることの御指摘かと思います。この点につきましては、法務省に置かれております法制審議会を舞台にして検討がされておりますが、そこにも事務局が特別委員的に参加しておりまして、労働債権の保全ということを念頭に置きまして一定の発言を行っておるところです。現在手続的な調整は大分進んでいるように聞いておりまして、労働者集団のチェックをどのように行うかという観点も含めて、一定の整理が進んでおると聞いています。それ以上は詳しい説明は申し上げられませんが、法制審議会で検討中しており労働者の権利という観点から、事務局も関与し発言をしているところです。
なお、新和議法が出来上がりますと、立替払の発動要件に倒産と並んで和議の開始とかが入っておりますので、その関係でいずれ所要の法制的な整備を行うことになろうと考えております。
○ 会長
その他、御質問御意見ありませんでしょうか。
○ 委員
今回の限度の特例を設ける考え方は、予想を上回る倒産あるいは賃金未払が発生しているというところに原因が生じているわけでありますが、それに対処するということは緊急やむを得ない措置だと思います。先程事務局の方から説明がありました今年度の見通しの問題についても多少明るい状況も出てきているというお話でもありますが同時に、今国会に上がっております産業競争力強化等によって企業の再編強化の動きが出てくる可能性がある。その場合に果たして雇用の安定といいますか、倒産あるいは企業への影響も出てくる可能性も危惧されるわけですそういった面における雇用の安定、対応策というものも是非事務局の方で十分な対応をして倒産等による賃金未払という事件が続発しないような、予防的な措置も是非御努力いただきたいと思います。
○ 会長
ありがとうございました。その他、ございませんか。
○ 委員
諮問のありました特例の扱いに関する見解でもよろしいですか。今日の説明を受けた補足資料についての意見ですが。
○ 会長
どうぞ。
○ 委員
前回は欠席をしましたが、どのように労働福祉事業が運用されているのかということについて今回、前回の質問に対し説明があったということで、その内容は私もよくわかりました。過去に被災をした人に対する各種の施策と、これから労働災害の発生を防止するための施策についてそれぞれ必要なものだと考えておりますし、未払賃金立替払事業の拡大の問題についても経営者が責任を感じていただくということと、こうした事態が起きないように労働組合としても経営の実態を厳しく引続きチェックしていくことが求められていると判断いたします。したがいまして今回の特例措置を設けて、これを完全に履行していただくことについては当然の措置として考えております。
なお、この未払賃金立替払事業の手続上の問題として、経営者が夜逃げ等をされて労働債権が残っていることを労働者自らが証明をしなければならないし、またその証明が非常に難しいという事例もあるわけです。したがいまして、確かに財源がパンクして特例措置まで付けたということになりますと、適用についてさらに厳しい審査が行われることにならないように適用していただきたいと申し上げておきたいと思います。
○ 会長
ありがとうございました。ただ今の御意見について特にありませんか。
○ 事務局
ただ今御指摘があったのは、法律上ではない事実上の倒産の方を特に念頭に置いておっしゃっている点かと理解いたします。この事実上の倒産の問題につきましては法律上のきちんとした手続が踏まれていないことから1つ間違うと乱用の危険がある。結果的にモラルハザードを引き起こさないために必要な手続を定めているものです。この内容につきましては、いろいろパンフレット類を作りまして、一般の労働者の方を含めて周知に努めているところです。今後そういった周知活動を続けまして適正な執行に引続き努めてまいりたいと思います。
○ 会長
ありがとうございました。その他、御意見ありませんでしょうか。
○ 委員
今日が諮問があって2回目の審議になるわけですが、今回の特例措置の諮問は唐突であったと感じております。景気の動向が厳しいということは最近になって初めて起きたことではなく、賃金の動向にしても前から毎月勤労統計では出ているわけです。そういう面で保険料収入に対する影響が出てくるとか、立替払制度の適用になるケースが増えることは、ある意味では相当前から明らかな状況にあったと思うのです。そういう中で唐突な形で諮問をされて、来年度の概算要求までに違法な要求をするわけにはいかないということで、新聞では今月中にでも規則の改正をするとかということまで言われているわけです。その点についての事務局の考えはどうかということをお伺いしたいと思います。
○ 事務局
今回の諮問案件につきましては、平成10年度の予算編成の作業を進めなくてはいけないこともありまして、今月中に諮問、答申をお願い申し上げたわけですが、結果として十分な検討の時間が確保できなくなってしまったという御指摘です。事務局としても非常に申し訳なく思っておるわけでして、今後審議会を運営していく中で、こういったことがないように事務局としても十分心掛けてまいりたいと考えているところです。
○ 会長
委員どうぞ。
○ 委員
建設業法という法律がありまして、大臣許可の元請があって下請が倒産した場合に元請がその賃金部分を支払うように大臣なり知事が勧告できる制度がある。賃金、労働債権を確保していくという意味で建設業法第42条の5というのは、労働者福祉の部分が入っていると思うのです。そういった部分についてこの議論と合わせて、何か事務局で議論されているかどうかをお聞きしたいと思います。
○ 事務局
ただ今御指摘の問題につきましては、建設業法ベースの勧告制度と立替払制度の調整に関わる問題でして、この点につきましては昭和50年代から建設省との間で相互通報制度を設けるとともに意見交換の機会を設けて、通報制度の実施状況について情報交換、点検を行っているところです。直近では今年の3月に建設省との連絡会を開きました。最近通報制度の運用状況はやや低調であるということで、双方それぞれ取組みを見直すべしということを話し合ったところです。
○ 会長
差し当たりよろしゅうございますか。
○ 委員
現実には、建設業法はかなり厳しいことを決めているのだけれども実際、大臣がゼネコンなんかに勧告を行うとかあるいは公正取引委員会に措置要求をするとかという措置があっても、一度もそういうことが行われたことがないのが実態なのです。当事者同士話合ってくださいよということで終わっているケースが多いと思うのです。賃確の問題との絡みで言えば、そこの部分をもう少し強化しなくてはいけないのではないか。事務局も一つ、そこのところを一生懸命やってほしいと要望しておきます。
○ 会長
どうぞ。
○ 委員
今この場で発言するのが適切かどうかがあるのですが、立替払事業が労災保険の労働福祉事業の中に位置付けられているわけです。我々としては、なぜ労災保険で立替払事業を行なわなければならないのか、どうもしっくりしないのです。過去にいろいろな経緯があったのだと思いますが、どういう事情で今の労災保険でやるようになったのか今一度そのときの事情や考え方を教えていただきたいというのが1つ。
それから、さっきのペーパーにあったのですが、立替払事業をした場合の回収率がもう少し、2割ぐらいあるのではないかなと聞いたこともあるのですが、今回事務局の資料では立替払いの15%ということなのです。その15%程度というのは少し低過ぎる感じがしているのですが、もっとこの回収率を上げる方法にいい方法はないのかについて教えていただきたいと思います。
○ 事務局
立替払事業はなぜ労災保険でやっているのかについて、お答えしたいと思います。立替払事業につきましては、昭和51年に賃金の支払確保法、いわゆる賃確法を作りましてそれに基づいて実施をしております。そのときの議論なのですが、賃金の支払いというのは本来事業主の基本的な責務である。そういう点から考えますと、未払賃金の立替払いの費用を一般会計、これは国民の税金全般ですが、そういったものに求めることは適当ではないだろうということがあります。したがいまして、事業主の連帯による公的な保険方式によることが相応しいのではないかという議論になったわけです。
この場合新たな保険制度を作るか、あるいは既存の保険制度を活用するかといったようなことになるわけですが、この場合も保険料の徴収や立替払金の支払いのための経費、あるいはその人員等を考慮すると、新たな保険制度を作るというのはコストが非常に高くなるだろう。したがって既存の保険制度を活用するといったことが適当であるというふうにされたということであります。
さらに、なぜ労災保険かということになるわけですが、労災保険自体もいわば事業主の全額負担に基づいて運用している保険です。そういった観点から、労働福祉事業主の責任、負担、そういったものによって労働者の救済、未払賃金の立替払いという救済を図ることが適当ではないかということで、労災保険の労働福祉事業によってこの立替払事業を実施することになったことが経緯だと理解しております。
○ 事務局
お手元の資料No.1の5頁の注の「回収金」の所で「過去の実績により立替払金の15%」、この数字についての御指摘ですが、この15%という数字につきましては、昭和51年7月に制度が発足して以来平成10年度まで、この間に立替払いした総額とこの間に回収した総額の比率を出すと、これが15%に当たっているというものでございます。したがって正確に言うなら、平成10年度に支払いが終わった分は、まだ全部の回収は終わってないわけですから、これは若干数字が伸びるところがございます。
感覚的に、もう少し高くていいのではないかという御指摘がありましたが、過去でも法律上の倒産の場合の回収率と事実上の倒産の場合の回収率では、手続がきちんと踏まれている前者の方が当然高くなってきているわけでして、どちらのケースが多いかということによっても、その時期別の回収の状況は、相当差が生じてきているものでございます。いずれにしても非常に厳しい状況ですので、回収の手続については、従来にも増して適正に実施すべく、直接回収の事務を行う労働福祉事業団の担当セクションに対して不払いになっている事業主に対する求償、督促、債権の保全、時効の中断といった必要な措置について、適正に行うように指導を行っているところでございます。
○ 会長
ありがとうございました。
○ 委員
直接未払賃金の今日の議題に関係があるわけではないのですが、7頁から10頁まで労働福祉事業の内容について、7年度からですが御説明がありましたので、それに関連してです。7年度よりもう少し遡って一昔前と比べると、やはり被災労働者の状況というのは変化してきていると思うのです。労災事故自体は減ってきているとか、亡くなられる方が減ってきているとか、そういう点ではずいぶん改善されているのですが、その代わりに一旦被災した、重度の方などの高齢化が進んでいるとか、あるいはその方を介護する家族の高齢化が進んでいるとか、仕事に関連するストレスや精神的な疲労からの疾病とか、そういうものが増えているとかいうことですので、労働福祉事業をこれからどういうふうに位置付けていくかということは、かなり重要ではないかと思うのです。
ここは7年から9年までの決算と、10年、11年の予算額ということなのですが、中期あるいは長期のトレンドで言うと、そういうふうに被災労働者の状況というか、実態が変化してきているのに対応して、労働福祉事業の政策のウェイトと言うかプライオリティも、ある程度変えていくということが考えられているのかどうか。例えば、労働者の精神的な疲労とかストレスということになると、労働時間の問題などがありますので、先程御説明がありました9頁の「労働時間短縮促進事業」とか、そちらの方はかなり影響してくると思いますし、8頁の「高齢の被災労働者の援護」、「労災ホームヘルプサービス」とか「貸与式レンタル事業」が施策として軽くする方に入っていたのですが、これからますます被災労働者は、すぐに回復されるとは限りませんし、どんどん年齢を重ねていくというようなこともあります。
細かいことですがそういうふうに、被災労働者の実態の変化に対応して、労働福祉事業の政策のプライオリティみたいなものを、ある程度変えていくというようなそういうお考えはあるのかどうか。それを伺いたいと思います。
○ 会長
その点如何ですか。
○ 事務局
非常に良い論点を御指摘いただいたと思います。そういった論点も十分頭に入れて、今後勉強していきたいと思います。
○ 会長
労働福祉事業だけではなく、むしろ本体の給付の方でもかなり大きな変化があると思います。
○ 事務局
今のお話を若干補足しますと、御指摘がありましたような観点で常に、現時点で何がいちばん大事かというようなことを頭に置きながら、その事業の中身の見直しを毎年行っているわけですが、最近では、重要なテーマとして掲げてきたのは、介護の問題でございます。
従来、介護との関係の施策というのは、8頁の(1)の中の「介護料の支給」。介護を受けている重度被災者の方についての介護料の支給、こういう手当の支給制度しかなかったわけです。これは、原爆の被爆者に対する介護料と同じ水準のものを、重度の方に支給して行こうという施策であったわけですが、御案内のように本体給付の中で介護(補償)給付という制度を作ったり、あるいはそのすぐ下の(2)にありますように、介護の関係のケアセンター、こういったものを平成4年以降順次整備してきておりますし、あるいは各種のホームヘルプサービス等の事業をやっております。
こういったことで昨今私どもの方で、大きなテーマとして重要視してきたのは介護関係です。そういったものの1つの例ですが、その時々の最重要のテーマを頭に置きながら施策の見直し、あるいは整備に努めているということでございます。
○ 委員
瀬戸市のケアプラザは見学させていただいたのですが、大変良い環境の中で非常にゆったりとしていて立派な施設です。労働に関連する被災、重い障害を持ったということで、通常の障害者や高齢者とは違う、かなり手厚いケアがなされているというのを、実際にいろいろ詳しく御説明いただいて、すごく良い制度で安心しました。それも8カ所ですか、どんどん拡充されているということで良い方向に充実していると思いました。介護(補償)給付もそうですね。介護保険に先立つこと3〜4年、日本でいちばん最初に社会保険の中でそういう介護に関する給付が取り入れられたというのは、家族、介護している人にとっても御本人にとってもすごく意味のあることで、非常に画期的な社会保険化だったと思っております。
○ 会長
どうもありがとうございました。その他諮問案件について全体として御意見ございませんか。
○ 委員
新しい目から労働福祉事業の運営について考えるということも必要だと思いますが、逆に、この労働福祉事業全般について、不要不急のものがあるのかないのかということを、きっちり精査して、その中で徹底した合理化・効率化というものを進めていく。こういう観点も、当然ながら必要だと思っておりますがその点についての事務局の御見解。それから、今日でこの諮問案件についての審議が終了するとしても、まだ審議会は続いていくわけですから、その労働福祉事業の運営の問題について議論をしていくべきだと私は思っているのですが、その辺について事務局の御見解を伺いたいと思います。
○ 事務局
常に不要不急の事業については「よっては縮編する」そういうことも含めて対応してきたわけですが、今後とも労働福祉事業が合理的な形で制度運営されるよう、今御指摘の点を踏まえながら予算編成等々に当たっていきたいと考えております。
○ 委員
事務局の見解も承ったわけですが、私どもとしてはこの特例措置の諮問案件について、大賛成という立場は取れないということを申し上げたいと思います。客観情勢として倒産なりが多いという中で、賃金不払いが出てくるということが、データにも出ているように、ひと頃よりも大変多くなっている。こういう中では、今回の特例措置というのは、やむを得ない措置なのかなと。そういう評価をして、こういう立場でまとめると、やむを得ないということかなとこういうふうに思っております。
○ 会長
どうもありがとうございました。特に御意見がなければ、諮問案件についてまとめをしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
(異議なしの声)
○ 会長
それでは、「平成13年度以前の各年度について、未払賃金の立替払い事業に要する費用について、労働福祉事業等に要する費用に充てるべき額の限度から除外する」というのが諮問でしたが、これについて当審議会で議論を尽くしたと思いますので、本日、次のような趣旨で答申をさせていただきたいと思います。審議会としては、本日答申するということですが、答申文案について、審議会における前回及び今回の議論を踏まえ、諮問のあった件については、やむを得ないものと認めるとともに労働福祉事業の効率的かつ安定的な運営を図るため、当事業のあり方について早急に見直しを行うべきであるとの意見を付記したいと思いますが、いかがでしょうか。
(異議なしの声)
○ 会長
事務局から案文を配付していただきますので、それを御覧いただいて御意見があればお願いしたいと思います。それでは配付をお願いします。
(答申案文配付)
○ 会長
それでは答申案を朗読していただきます。
○ 事務局
労働福祉事業等に要する費用の充てるべき額の限度の特例に関する省令案要綱について(答申)
平成11年7月8日付労働省発基第61号をもって諮問のあった標記要綱については、当審議会はやむを得ないものと認める。なお、労働福祉事業の効率的かつ安定的な運営を図るため、同事業のあり方について早急に見直しを行うべきである。以下は省略させていただきます。
○ 会長
ただ今、朗読をしていただきました答申案について、特に御意見はございませんでしょうか。
○ 委員
こういう「なお」書きで続けて書かれると、今回の措置が、労働福祉事業の効率的安定的な運営がされていないかように受け止められます。今回行う措置は、こうした長期不況の中で、しかも経営者のモラルが下がっている中で、労働者が影響、被害を受けていて、これを立て替えるわけであります。今回の問題は、そうした経済の特別的な事情のもとで、労働者の未払賃金の立替えという項目は、特に拡大したわけであって、他の事業の支出がいたずらに拡大されて、赤字になったから処置をするというものではないわけです。そこら辺はきっちりと整理をしておかないと。こういうふうに「なお」というふうに、やむを得ないと認める。「なお」という、この書きぶりだと、極めてこの労働福祉事業の運営に問題があるかのようになる。後年になってそういう読み方、受止め方をされるという危険がありますので、ここについては、もう少し丁寧に書く必要があるのではないかと思います。
それから、ついでですから申し上げますが、使用者側委員の方については、厳しい情勢のもとで、会員に対しどう説明をしていくかということでいろいろの御配慮、あるいは非常に厳しい指摘もありました。これはこれで私どもも認めたいと思いま すが、この立替払い問題は、これは経営者のモラルが下がっている。そういう事態が生じなければ、なんら払う必要はないわけですから、会員の皆さん方には、こうした厳しい労働者が多大な影響を受けているというその事実と、そういったことを回避するための努力を同時に求めていただくということを要請しておきたいと思います。
○ 会長
今の点について、その他の委員の御意見はございませんでしょうか。
○ 事務局
具体的な文言については、御提案があればそれをいただければ非常に有難いと思います。
○ 委員
例えば、「なお」、こうした労働福祉事業と言いますか、厳しい経済状況のもとで負担が拡大をしているということから、労働福祉事業の「効率的」なという直接今回の措置に関係のない、全体として保険料収入が減っているということも1つの理由になりますし、実質収入が減っているということもあるわけです。したがって、そうしたことを背景としてこれを見直すということにしなければ、やはり正当性を失うと私は思うのです。
○ 会長
そうしたら例えば、「なお」現下の困難な経済情勢を踏まえてとか。
○ 委員
経済情勢のもとで、保険料収入が減っているとか預託金収入が減少しているということなども踏まえて、しっかりと見直すとかそういうことでないと。
○ 会長
例えば、現下の困難な経済情況により保険料収入等の減少もありと。
○ 委員
それでも結構です。
○ 会長
経営者側の委員の方、如何でしょうか。
○ 委員
今の御意見の経済状況が云々という分についてはむしろ、やむを得ないというほうに入る感じではないか。例えば、緊急避難というような意味合いで経済状況が悪いからとそういう考え方になるのではないかと思うのです。下の「なお」以下は、これは、使用者側としては、本来どうあるべきかということから申し上げているわけで、極端なことを言いますと、労働福祉事業で、もっとこういう所に金をつぎ込まなければいかんということになれば、逆に、保険料を上げてでもやらなければいかんという部分もあるわけで、どうあるべきかということから、考えていく必要があるのではないかというふうに思います。
○ 会長
なるほど。
○ 委員
やむを得ないという所には入りませんよ。それじゃあ、私の方でぎりぎり妥協して、「なお、引き続き労働福祉事業の効率的」というふうに入れてください。引き続き、いままでも特に問題があったわけではないし、前回と今回と議論をされた上で特に議論があったわけではない。ただ、説明を受けただけで、事業の中身そのものが本当に時代にマッチしたものか、状況や時代の変化に対応したものかどうか、そして、なおかつ適正な資出になっているかどうか、そこまでのチェックはできてないわけです。しかしそこで具体的に、この労働福祉事業についての問題点は、今見付けきれなかったというふうに判断をしたわけですから、やはり、何かそこに問題があるやのようなこういう書き方については、私は承知できない。
○ 委員
そもそもこの問題については、適用除外というときの極めて特例的なことが議論されているわけです。労働福祉事業の中の一項目だったものを特例とするということになれば、本来的には、労働福祉事業の面ではどうするかという中で議論して、この問題を整理しなければいけなかったわけですが時間的にも余裕がない。確かに優先事項としては、労働者に対する救済ということはあるので、取りあえず特例ということを認めましょう。ただ今回、特例であるということであれば、なおのこと労働福祉事業をどうしようかということは、付帯的についてくるものだと思っていますので、そういう意味ではこれは素直に、「なお」云々というのは、今後労働福祉事業全般について見直していきましょうというふうに、我々は取っているのです。
○ 会長
今御提案がありましたように、「なお」の次に、引き続き労働福祉事業の効率的というふうに、引き続きという言葉を入れるという点はいかがですか。
○ 委員
それはちょっと。引き続きというのがどこにかかるかですが、引き続き効率的かつ安定的な運営を図るため。引き続き運営を図るためというのは、場所としてはいかがかと、私は思います。むしろ先程委員がおっしゃった「なお」書きの所で、現下の厳しい状況、経済情勢のもとでの保険料収入の減あるいは預託金収入の減という状況のもとで、続けるということは事実ですので、それで労働者側がよろしければ私はいいのではないかと思います。
○ 会長
今おっしゃったことだと、それはどこに入りますか。
○ 委員
委員がおっしゃったように、「なお」の次に入れる。
○ 会長
先程私が言ったように。
○ 委員
はい、会長がおっしゃったのもその趣旨だと思います。
○ 委員
労働福祉事業の見直しの問題は現下の状況、もちろん踏まえなければいけませんが、むしろ先程お話がありました、社会なり災害の状況も変わってきているし、あるいは経済の成長、構造が変わってきている。そういうことによって最近の問題が出てきているわけですので、むしろこの見直しの問題というのは、今後の経済だとか労働の在り方と言いましょうか、そういうものの変化に見合った労働福祉事業の在り方を検討する。今後の問題、構造変化に対応するための労働福祉事業の在り方の検討ということの方が、どうも基本ではないか。
だから、もちろん当面も含みますが、委員が言われたのは、これまで変わってきたことより、これからの変化を見据えた検討というのが、むしろ大事ではないかなと思うのです。したがって、この「なお」以下の所は、今回の措置の尾を引いている問題ではあるけれども、むしろ、今後の経済、社会の変化に見合った労働福祉事業の在り方というか、そういうものを検討するのが適当ではないかなと考えています。
○ 委員
前回に、やむを得ないという発言をしているのですが、私がやむを得ないという場合は、省令があって、そして制限がある、その部分を取り払わないと賃確を遂行できないという、そういうことがやむを得ない。そういう趣旨なので、経営者側がおっしゃることと労働者側がおっしゃることを、ある程度折衷するような文章に、「なお」書きで直さないとおかしいということになるのではないですか。やむを得ないという部分に少し差がありますよね。
○ 会長
全体の意見のいわば最大公約数を取っているわけですから、「なお」の上のほうは動かさないでいただきたいと思うのですが、「なお」以下を、どういうふうにするかということで、今大きく言うと2つの案が出ていると思います。1つは、現在の経済状況によって、その保険料収入等が減少しというようなことを入れるか、あるいはもう1つは、今後の経済社会の変化を踏まえというような言葉を、「なお」の次に入れるか。
○ 委員
今後の経済社会の変化に対応していくというのは、当然のことながら、言わずもがなの審議会としての責任であります。しかし、使用者側委員の方が、労働福祉事業の効率的な在り方でなるべくその負担を、これは事業主が全額負担と言っていますが、従業員が働いて稼いだ金ですから、私どもは、事業主だけが、ポケットマネーで出してもらっているとは思っていません。これはお間違いのないように念のために申し上げておきますが、それでもやっぱり、効率的、安定的な運営を図るということは必要だから、これは入れてもらってもいいです。
しかし今回の問題がそれを促すという、早急なということ自体も、私はあまり適切ではないと考えていますが、それを譲って、今までも効率的、安定的な運営のために努めてきたということですから、やはりここは最低、引き続きということを「なお」書きの所で入れていただきたい。状況の変化等に対応する策については、これは当然の責務としてこれからやっていくということにさせていただけたらと思います。
○ 事務局
この「なお」書きをどういう観点から書くのかということに、かなりかかわってくると思うのですが、今回お願いしているは、今回の答申と言いますか、今回特例についての答申という、その中での話ですので、そういうことを考えますと、先程会長からお話がありましたように、非常に厳しい経済情勢の中で、保険料収入等が減少しているそういうもとでというか、そういう中でという言葉をここに入れるのが、この答申としてはよろしいのではないかと思うのです。
○ 会長
本文の方にいちばんつながりやすい。
○ 事務局
はい。
○ 会長
事務局から提案がありましたが、私も先程申し上げたように、また、他の何人かの委員もおっしゃいましたが、現下の困難な経済情勢を踏まえて、保険料収入の減少等もありというような趣旨のことを、「なお」の次に入れて、あとは同じ文章でいくということでいかがでしょうか。
○ 事務局
文案として読み上げさせていただきます。本文は同じです。
当審議会はやむを得ないものと認める。「なお」現下の厳しい経済状況のもとで、保険料収入等の減少が見込まれる中で、労働福祉事業の効率的かつ安定的な運営を図るため同事業の在り方について早急に見直しを行うべきである。
(異議なしの声)
○ 会長
それでは、そういう文案で答申をさせていただくことにします。どうもありがとうございました。
○ 委員
今、そういうことでおっしゃったものを整理をしていただいて、これでよろしいかという形に、事務局のほうでしていただきたいと思います。
○ 会長
はい、手続はやります。
○ 事務局
それはすぐ、先にやります。
○ 会長
そうですか。それでは今事務局でちょっと作業をします。
○ 委員
会長、提案です。別の議題もあるようですので、それをやっているうちに出来上がるでしょうから、また出来上がった段階でもとに戻していただくということで、先にお進めいただいたらいかがでしょうか。
○ 事務局
今、文章を確認させていただきますが、一応、答申をいただいたということで、ちょっと御挨拶申し上げたいと思います。
ただ今答申をいただきましてどうもありがとうございました。私どもとしましては早速、特例省令の制定作業に入っていきたいと考えております。なお、前回と今回とさまざまな御意見をいただきました。そういった御意見を踏まえながら今後、審議会の運営あるいは労働福祉事業の運営に当たっていきたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
○ 会長
それでは、今大変有難い御意見をいただきましたので、次の議題に移らせていただきます。
小委員会設置の件ですが、事務局から説明をお願いします。
○ 事務局
前回の審議会で、口頭でお願いしたところですが事務局としましては、本審議会に労災保険制度の検討を行う小委員会を設けていただいて、労災保険制度について御検討いただきたいと考えております。その趣旨としましては、私どもがいちばん関心を持っているのは、2つでございます。
1つは、今回諮問した問題と非常に密接に関係するわけですが、中長期的に見た労働災害の減少あるいはその第3次産業化に伴って、労災の平均料率が低下することが予想されている、そういった中で労働福祉事業の安定的運営を図るという観点から、事業の在り方、特に限度額の設定方式について、検討を行っていただきたいということでございます。2つ目は、特に過労死ですが、過労死の発生を予防するというような観点から、労働者の健康確保を支援するための労災保険上の措置について、検討を行っていただきたいということでございます。もちろん、この2つに限定するわけではありません。例えば、従来の当審議会の平成6年の建議において検討課題とされた事項等についても、御検討をお願いしたいと考えております。
そういった趣旨で、公労使各側3名からなる労災保険制度検討小委員会といったものを是非、当審議会の中に設けていただければと考えております。
なお、議論をオープンで行うという観点から、小委員会委員以外の審議会委員の出席も認めるという方向で考えております。
スケジュール、これは私どもの要望ですが、本審議会の委員の改選が間もなくございます。改選後8月上旬に審議会を開催して、小委員会のメンバーを選任した上、小委員会を月に3回程度開催して、年内をめどに取りまとめをお願いできればと考えております。
次の13頁、実務的にはこういった形で、審議会で決定していただきたいと考えております。読み上げさせていただきます。
労働者災害補償保険審議会、労災保険制度検討小委員会の設置について(案)。1.今後の労働福祉事業の在り方、その他、労働者災害補償保険事業の基本的な制度の在り方に関する事項について、専門的に調査審議を行うため、労働者災害補償保険審議会(以下審議会という)に労災保険制度検討小委員会を置く(以下小委員会という)。2.小委員会は労働者を代表する者、使用者を代表する者及び公益を代表する者各々3名で組織する。3.小委員会に座長を置く。4.小委員会委員は審議会委員の中から、座長は審議会委員のうち公益を代表する者の中から、審議会会長(以下会長という)が指名する。5.小委員会は会長の要求があったとき、又は座長が必要あると認めたとき座長が召集する。6.座長は会議の議長となり議事を整理する。7.小委員会における調査事項の決議は、出席委員の過半数で決する。可否同数の場合は座長の決するところによる。8.小委員会委員以外の審議会委員も、小委員会に出席し発言することができる。ただし、小委員会における決議に加わることはできない。以上でございます。
○ 会長
はい、ありがとうございました。
途中ですが、先程の答申案の文案ができましたので、鉛筆書きですが、ただ今から配付させていただきます。
(答申案文配付)
○ 事務局
もう1回読み上げさせていただきます。タイトルは省略いたします。
平成11年7月8日付労働省発基第61号をもって諮問のあった標記要綱については、当審議会は、やむを得ないものと認める。なお、現下の厳しい経済状況の下、保険料収入等の減少が見込まれる中で、労働福祉事業の効率的かつ安定的な運営を図るため、同事業の在り方について早急に見直しを行うべきである。以上でございます。
○ 会長
この文案でよろしゅうございましょうか。
(異議なしの声)
○ 会長
それでは、これをもって答申をさせていただきます。ありがとうございました。
引き続いて、事務局から説明があった小委員会設置の件についてお諮りをしたいと思います。御質問御意見があったらお願いします。
○ 委員
労働省の意向はそういうことですので、小委員会を設置して審議と言いますか検討を重ねるということはせざるを得ないのかなと思うのですが、ただ、2、3確認と言いますか、要望があります。1つは、ここにいくつか主要検討項目が書かれているわけですが、各委員なりが、こういうことも検討したいという項目があるわけです。そういう項目についても当然この小委員会の検討項目になるのか、そうでなく、主要検討項目はここに書いてあるものであって、それはまた別の所でやってくれということになるのかということ。
もう1つは、運営上の問題からすると、月に2ないし3回と書いてあるのですが、そこまで都合が付けられるのかどうかという問題。もちろん、事柄の性格上、急ぐものもあるかもしれないし、案件として難しいのもあるかもしれないので、できるだけ開催頻度は増やしたいという労働省の意向はわかりますが、物理的に月に3回というのは小委員会の委員になる人の立場からすると大変な負担ではないかなという点。また、年内をめどに取りまとめということになっているわけですが、先程の主要検討事項の(1)から(3)、さらには、今確認をさせていただきたいということで申し上げた、こういう項目について検討したいというものが出てくるとして、その全てについて年内をめどに取りまとめをしろとこういうことを最初から決められてしまうのは、この小委員会のメンバーになる人にとって大変な負担だと思います。
その辺についてどんなふうに考えるのか。まとめられるものはまとめるけれども、まとめられないものは引き続きやるというようなことにでもしないと。とにかく年内に全部まとめろと、こういうことはきついと私は思うのですが、その点についていかがですか。
○ 委員
年内にまとめるということは、来年の通常国会で法律の改正というそういった考え方があるからではないかと受け止めましたが、今回のこの主要検討項目、平成6年の建議における検討課題の中には、この労災保険の本文を大きく改定するものが入っているかどうか。あるいは政省令の部分だけなのか、運用の範囲の部分なのか。本文に、具体的に本文を変えるというところまでの項目があれば、どれかということを教えていただきたい。
○ 会長
今の点をお願いします。
○ 事務局
1つは、小委員会における検討事項についてです。その他とありますが、この点については、小委員会労使委員等から十分御意見をお聞きして、具体的な検討事項を決めていきたい、ここに書いてある検討事項に限るという趣旨ではないと考えております。
建議で検討課題とされた事項で、法律によるのか政省令によるのかということですが、建議において検討事項とされた事項ということで、主要検討事項の(3)のカッコ書きにある労災保険と民事損害賠償との併給調整とか、給付基礎日額の年齢階層別最低・最高限度の調整。これは法律改正が必要ではないかと考えております。
スケジュールが、月に2〜3回というのは、事実上難しいのではないかというお話。お忙しい先生方にお願いするわけですが、私ども十分に日程調整をさせていただいて、必要な審議時間、あるいは必要な審議の回数を確保したいと考えております。また、年内と切るのはいかがなものかという御指摘、御意見ですが、私どもの希望としては年内ということでして、具体的にどういう形の小委員会の報告になるかどうか、そういったことについては小委員会で十分御議論いただければと考えております。
なお、スケジュール調整に関しては先程、小委員会以外の審議会委員の方々も小委員会に出席することができるというお話をさせていただきましたが、日程調整としましては、小委員会のメンバーの方についてのみ日程調整をさせていただいて、その他の審議会委員の方々には、その決まった日程を御連絡するというような形で進めさせていただければと考えております。
○ 会長
全部議論が終わらないうちに年が明けるというような場合に、続けてやるのかという御質問もあった。
○ 事務局
それは、今ここでどうこうというのはちょっと。小委員会を運営する中で、最終段階で考えるべき問題ではないかと思います。今から積残しが当然のごとくあって、それは積み残しますとか、今それを想定するというのはどうかと思います。
○ 会長
いかがでしょうか。実際にこの委員になられる方は大変だと思います。
○ 委員
何が積残しかという、その積残しの定義にもよるのですが。小委員会として、こういうことでやりましょうという結論が出る事項もあるとは思いますが、検討したがなかなか結論は得られなかったという事項も出てこないとも限らないわけです。それを年内にまとめて、そこで審議は終わってしまって、後は小委員会は知らないよというのでは、あまりにも、それこそ期限を切って、そこで結論を出せというのは、私はいかがかなと思うのです。
○ 事務局
平成6年の建議はやはり年内、12月16日に出されております。この建議を読みますと、結論が出された事項については、こういう措置を取りなさいというようなことが明確に書かれてございます。その他、審議会で結論が得られなかった事項については、引き続き検討するようにというような建議になっております。一般論として申し上げればそういう形の小委員会報告も、もちろんあり得ると考えておりますが、具体的に小委員会でどういうふうに議論をし、どういうふうに小委員会の報告をまとめるかといった問題は、今後その小委員会の、運営の問題ではなかろうかと 考えております。
○ 委員
前回の建議は、12月に出たのはそのとおりですが、前回は2年かどうかは別として、少なくとも1年半ないし2年間ぐらいかけて、それで12月にまとめたわけです。それを、これから検討を始めて、8月から12月までの間に結論を出せというのは、あまりにもきついのではないか。前回は月に1回ぐらいやっていたのが、今回は月に2〜3回ということではあるけれども、案件によっては、委員だけの判断でなく、それぞれの組織の意見を聞かなければならないという案件だって、検討項目の中にはあるだろうと思う。そういう組織での検討も不十分なまま、小委員会としての結論だけ先に出すというわけにはいかない検討項目も、あるのではなかろうかと私は思っております
○ 事務局
前回は確かに、懇談会という形で、月に1回ぐらいのペースで勉強しながら、その中で建議をまとめていったという経緯があるのですが、前回は労災保険制度全般について、幅広に検討させていただくということで、それぞれ適応から始まって、労働福祉事業全般について検討するという、非常に幅広の検討テーマについてご議論いただいた。そういうことだったということもありまして、結構長い期間検討していただく時間を取らさせていただいたわけですが、今回は私どもとしては、主要検討項目としてある程度絞った形でやらせていただく。
これはもちろん、これに限定するわけではなく、その他労使の方々から御意見があれば、そういったことについて検討するのはやぶさかではありません。ただ、いずれにしても検討項目がかなり狭い範囲についての検討だということもあって、いま申し上げましたようなスケジュールでお願いすることになるわけでございます。
いずれにしても12月の段階で、どういう状況になっているのかということを踏まえながら、その段階で判断をしなければいけないということになろうかと思いますが、まとめに当たって、今、話にあったように、組織の意見を聞く時間的余裕がない、そういう形で結論を出せと言う意図は全くございません。そういう意味では、組織の意見も十分聞いていただきながら結論を出していただく、そういう時間的余裕は持ちたいと考えております。いずれにしても年内と言いますか、この小委員会を動かす中で、先程事務局が申し上げましたように、これについては引き続き、もう少し検討したほうがいいだろう、まとまらないということがあるとすれば、その段階の判断として、それは引き続き検討ということで、その時点でまとまったもののみを建議として出す。そういうこともあり得るのではないかと考えております。いずれにしても拙速にならない形で、時間的余裕を十分持ちながら検討していただく。このようにさせていただきたいと考えております。
○ 会長
その他に御意見ございませんか。
それでは、今、事務局からかなり弾力的な発言をいただきましたので、この小委員会の運用についても、そういうような趣旨を踏まえてやっていただくことをお願いしたいと思います。
それでは、労災保険制度検討小委員会を設置するということを、御了承を得たということでよろしゅうございましょうか。
(異議なしの声)
○ 会長
ありがとうございました。具体的にその労災保険制度検討小委員会の設置ということになると、委員の選任ということになりますが、本審議会の委員交替の時期になっていますので、交替後に選任をしたいと思います。小委員会の委員は、恐縮ですが、審議会の会長が指名するということにさせていただきます。皆様方の推薦に基づいて、指名をさせていただきたいと思いますので、お考え、御意見のお有りの方は、できるだけ早い機会に事務局のほうに御連絡をお願いいたします。
○ 事務局
ちょっと補足させていただきます。労使各側の委員については労使各側で、事実上御推薦いただければという趣旨ですので、よろしくお願いしたいと思います。公益委員については会長が指名をするということで、進めさせていただきたいと思っております。
○ 会長
こちらで用意した議題は以上ですが、この機会に何か御審議いただくことはございませんか。特にありませんようでしたら、本日はこれで終わりにしたいと思います。 |