| 議事
○ 会長
ただいまから第357回労働者災害補償保険審議会を開催します。議事に入る前に、事務局に人事異動があったようでございますので自己紹介をお願いします。
○ 事務局
審議官の鈴木でございます。よろしくお願いします。
○ 事務局
労災管理課長の森山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○ 事務局
安全衛生部計画課長の杉浦でございます。よろしくお願いします。
○ 事務局
労働保険徴収課長の羽毛田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○ 会長
次に、事務局から御挨拶をお願いします。
○ 事務局
お忙しい年末の折、御参集いただきまして大変ありがとうございます。当審議会におきまして、その内容につきまして御審議いただきました「二次健康診断等給付」の創設等を内容とする「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律」は、先般の臨時国会において衆議院、参議院ともに全会一致で11月16日に成立し、22日に公布されました。委員の皆様方に大変御熱心な御議論をいただきましたことを心から厚く御礼申し上げます。
本日は、「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱」及び「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」につきまして諮問を行わせていただくことにしております。内容につきましては担当の方から御説明させていただきたいと思います。
○ 会長
それでは議事に入りたいと思います。本日は諮問案件が2つございます。1つ目は、「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱」及び「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について。2つ目は、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」についてでございます。それでは、1つ目の諮問案件につきまして事務局から説明をしていただきます
○ 事務局
資料の1を御覧いただきたいと思います。そこに記載されていますように、「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱」及び「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」の2つを一括してお諮り申し上げたいと思います。初めに諮問文を読み上げまして、その後で御説明をさせていただきたいと思います。
○ 事務局
それでは、資料1を読み上げさせていただきます。
別紙「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱」(別紙1)及び「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」(別紙2)について貴会の意見を求める。平成12年12月19日 労働大臣 坂口 力
別紙1を読み上げさせていただきます。
「労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱」
| 1 | 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行令の一部改正 |
| (1) | 労災保険率を定める際に基礎とする保険給付に要する費用の予想額は、過去3年間の二次健康診断等給付の受給者数にも基づき算定するものとするとともに、労災保険率は、保険関係の成立しているすべての事業の過去3年間の二次健康診断等給付に要した費用の額をも考慮して定めるものとすること。 |
| (2) | その他所要の整備を行うものとすること。 |
| 2 | 関係政令の規定の整備
労働者災害補償保険法施行令その他の関係政令の規定について所要の整備を行うものとすること。 |
| 3 | その他 |
| (1) | | 施行期日
この政令は、平成13年4月1日から施行するものとすること。 |
| (2) | 経過措置
この政令の施行の日の属する保険年度及びこれに引き続く2保険年度においては、1(1)にかかわらず、労災保険率を定める際に基礎とする保険給付に要する費用の予想額は、二次健康診断等給付の受給者数又は二次健康診断等給付の受給者の見込数にも基づき算定するものとするとともに、労災保険率は、保険関係の成立しているすべての事業の二次健康診断等給付に要した費用の額又は二次健康診断等給付に要する費用の予想額をも考慮して定めるものとすること。 |
引き続き別紙2を読み上げさせていただきます。
「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」
| 1 | 二次健康診断等給付の方法等 |
| (1) | 二次健康診断等給付は、労働福祉事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行うものとすること。 |
| (2) | 都道府県労働局長は、二次健康診断等給付を行う病院若しくは診療所を指定し、又はその指定を取り消すときは、当該病院又は診療所の名称及び所在地を公告しなければならないものとすること。 |
| (3) | (1)の都道府県労働局長の指定を受けた病院又は診療所は、それぞれ省令で定める様式による標札を見やすい場所に掲げなければならないものとすること。 |
| 2 | 二次健康診断等給付に係る検査 |
| (1) | 当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常な所見があると診断されたときに当該労働者に対し二次健康診断等給付を行うこととなる。一次健康診断における血圧検査、血液検査その他業務上の事由による脳血管疾患及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査を次のとおりとすること。
| イ | 血圧の測定 |
| ロ | 血清総コレステロール、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)又は血清トリグリセライドの量の検査 |
| ハ | 血糖検査 |
| ニ | 次の式により算出した値に基づく肥満度の測定
体重(単位 キログラム)÷身長(単位 メートル)÷身長(単位 メートル) |
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| (2) | 二次健康診断として行う脳血管及び心臓の状態を把握するために必要な検査を次のとおりとすること。
| イ | 空腹時の血清総コレステロール、高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)及び血清トリグリセライドの量の検査 |
| ロ | 空腹時の血中グルコースの量検査 |
| ハ | ヘモグロビンA1C検査((1)の一次健康診断において当該検査を行った場合を除く) |
| ニ | 負荷心電図検査又は胸部超音波検査 |
| ホ | 頚部超音波検査 |
| ヘ | 微量アルブミン尿検査(ただし(1)の一次健康診断における尿中の蛋白の有無の検査において、疑陽性(±)又は弱陽性(+)の所見があると診断された場合に限る)。 |
|
| 3 | 二次健康診断結果の提出期間
事業者が労働者の二次健康診断の結果について医師等から意見聴取を行わなければならないこととなる当該結果の証明に係る書面の労働者から事業者への提出期間は、当該二次健康診断の実施の日から3箇月とすること。 |
| 4 | 二次健康診断等給付の請求 |
| (1) | 二次健康診断等給付の支給を受けようとする者は、次のイからヘまでに掲げる事項を記載した請求書を、当該二次健康診断等給付を受けようとする病院又は診療所(以下、「健診給付病院等」という。)を経由して所轄都道府県労働局長に提出しなければならないものとすること。
| イ | 労働者の氏名、生年月日及び住所 |
| ロ | 事業の名称 |
| ハ | 直近の一次健康診断を受けた年月日 |
| ニ | ハの一次健康診断の結果 |
| ホ | 健診給付病院等の名称及び所在地 |
| ヘ | 二次健康診断等給付を受けようとする年月日 |
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| (2) | (1)の請求書には、(1)のハの一次健康診断において2の(1)の検査のいずれの項目にも異常の所見があると診断されたことを証明することができる書類を添えなければならないものとすること。 |
| (3) | (1)のハに掲げる事項及び(2)の書類が(1)のハの一次健康診断に係る書類であることについては、事業主の証明を受けなければならないものとすること。 |
| (4) | 二次健康診断等給付の請求は、災害その他やむを得ない事情がある場合を除き、一次健康診断を受けた日から3箇月以内に行うものとすること。 |
| 5 | 二次健康診断の結果についての医師等からの意見聴取
二次健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取は、(1)及び(2)に定めるところにより行わなければならないものとすること。 |
| (1) | 二次健康診断の結果を証明する書面が事業主に提出された日から2箇月以内に行うものとすること。 |
| (2) | 医師等から聴取した意見を労働安全衛生規則に規定する健康診断個人票に記載するものとすること。 |
| 6 | 施行期日等 |
| (1) | この省令は、平成13年4月1日から施行するものとすること。 |
| (2) | その他所要の規定の整備を行うものとすること。 |
○ 事務局
政令案のほうから御説明させていただきます。参考の1−1を御覧いただきたいと思います。今回の整備政令案による改正の主なも対象は労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行令でございます。労災保険率は、現在のところ業務災害あるいは通勤災害に係る保険給付の種類ごとの受給者数や平均受給期間を基礎として、その災害率を考慮して定めるというようになっております。
今般、二次健康診断等給付が創設されたため、二次健康診断等給付にかかる費用を新たに労災保険率の算定基礎に加えていくということでございます。具体的には二次健康診断等給付の受給者数を基礎に加え、それに要した費用の額を考慮して定めるというようになるわけでございます。なお、今回の制令は平成13年4月から施行の予定ですので、平成13年、平成14年、平成15年に適用される労災保険率につきましては、二次健康診断等給付の給付実績がございませんので、今回は見込み数に基づき算定するという経過措置を設けたということでございます。以上が政令案の内容でございます。
続きまして、省令案についてでございます。参考の1の2を御覧いただきたいと思います。労災保健法では、脳血管疾患及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査の具体的なものについては厚生労働省令で定めるというようになっております。先ほど読み上げましたが、省令案においては血圧、血中脂質、血糖、肥満度、この4つの項目を規定しており、これらについていずれも異常という場合に二次健康診断等給付を支給されるということになります。
また、次に、二次健康診断の検査項目につきまして空腹時の血中脂質検査等を具体的に定めております。この二次健康診断の結果に基づいて特定保健指導を受けるということになります。
参考1−3を御覧いただきたいと思います。二次健康診断等給付の流れに従って省令案要綱を御説明させていただきたいと思います。おそれいりますが、先ほどの別紙2と合わせながら見ていただきたいと思います。
一次健康診断の受診ですが、要綱の二(一)でございます。二(一)で「当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見があると診断されたときに当該労働者に対し二次健康診断等給付を行うこととなる」ということで、最初に「当該」と書いてありますので分かりにくいかと思います。この「当該」と申しますのは一次健康診断のことでございます。
二(一)は一次健康診断の時にいずれの項目にも異常があるという場合の検査は何かということを定めています。そこに書いてありますように、血圧の測定、血中脂質の量の検査、血糖検査、肥満度の測定、この4つの検査を掲げたというものでございます。
二次健康診断は一時健康診断受診後3箇月以内に二次健康診断の請求をいただくようになっており、この3箇月という数字は要綱の四(四)に書いております。3箇月ということですが、一般的に、健康診断の実施の日から大体3箇月間はその受診当時の時点での健康状態であるというように言われておりまして、それに基づいて3箇月ということで定めております。
労働安全衛生法でもこうした考え方を採らせていただいており、二次健康診断の請求につきましては、省令案要綱の四(一)、(二)、(三)に書いてありますが、具体的に労働者の方が指定された病院若しくは診療所に一定の様式を提出して受診していただくということでございます。先ほど申し上げました四(一)に書いてあるような内容を含んだ請求書を提出していただくということでございます。
二次健康診断の給付については、都道府県労働局長による実施病院若しくは診療所の指定等がございます。これは、a一(一)(二)にあたります。これは現在の療養の給付等でも労災指定病院の指定をさせていただいていますが、それと同様の考え方で、二次健康診断等給付を行う病院を都道府県労働局長が申請に基づいて指定をしていくというものでございます。これにつきましては、指定を受けた病院若しくは診療所は、それぞれ、二次健康診断等給付が実施できるという標札を掲げるというようになっているわけです。また、二次健康診断の検査項目は先ほど申し上げました要項二(二)の脳血管及び心臓の状態を把握するために必要な検査を受けていただくということでございます。
次に二次健康診断を受診して3箇月以内に二次健康診断結果の提出を労働者が事業主に行うことになっております。この3箇月という数字は省令案の要綱三に書いてございます。さらに、事業主がその結果を受け取ってから2箇月以内に事業主が二次健康診断等の結果について医師等から意見を聴取することとなっております。これは省令案の要綱5(一)に書いてございます。事業主は、医師等の意見を勘案した上での事後措置をとっていただくということです。二次健康診断給付の流れはそういう形でお願いしたいというものでございます。
次に、参考1−4を御覧いただきたいと思います。先ほど申し上げました二次健康診断をなぜこういう検査内容にしたのかという内容です。そこに書いてありますように、基本的考え方は、脳・心臓疾患の発症のリスク評価ができる検査であるということ。また、検査結果の評価方法が医学的に確立している、あるいは事業主がどのような就業上の措置をとるべきかの判断が適切にできるものであること。また、当然ですけれども、全国の診療所などにおいて広く実施できる検査である、受診者に身体的な負担の少ない検査であるというような観点から選ばせていただきました。検査内容の選定に当たりましては、医学界の先生方にお話を十分お聞きいたした。具体的内容はそこに書いてありますが、それぞれの検査内容はここに記載しているものでございます。以上、二次健康診断等給付の具体的内容等に関する省令案要綱について御説明させていただきました。
○ 会長
ただ今の事務局からの説明につきまして、御意見・御質問をお願いいたします。
○ 委員
昨年の夏から労働者災害補償保険審議会におきまして検討した結果を踏まえ、二次健康診断等給付の創設等について法律の改正を行っていただきましたこと、そしてまた、具体的な処理方法等に関する政省令案要綱を今回このように諮問いただいたことに対しまして心から御礼申し上げたいと思います。これが私どものこの改正に対する見解であり、即ち賛成でございまして、御礼を申し上げるということでございます。
一点、質問ですが、検診給付病院等の数は、当初、大体どれぐらいを計画されているかということだけ確認をしておきたいと思います。
○ 事務局
検診給付病院等は、当然、二次健康診断ができる、負荷心電図等の検査が可能な設備を備えていることが必要です。現在、指定病院等が大体3万弱ございますが、これらは、大部分がこれらの設備を備えているのではなかろうかと思っております。
○ 委員
今の3万という数字は、指定病院等の数が3万あるということですね。今度、二次健康診断等給付が新しく出来たことによって指定を受ける病院や診療所は現在の指定病院等とほとんど重なると見てよろしいのですか。
○ 事務局
検診給付病院等の認定基準については、この省令が出来ました後、設けたいと思っておりますが、基本的には、労災指定病院は二次健康診断等給付についても可能かと思っております。なお、健康診断のみを実施している所についても、二次健康診断と特定保健指導ができる機関であるならば、新たに指定をさせていただきたいと思っております。しかし、大抵の所は指定病院と重なると思っております。
○ 委員
そうしますと、新たに検診給付病院等の指定を受ける所は申請をする形になるのですか。
○ 事務局
新たに指定をさせていただくということです。その手続等についてはこれから具体的に検討をしていきたいと考えております。
○ 委員
では、3万よりさらに増えるということですか。
○ 事務局
指定病院等のうち、二次健康診断の機能を持っていない所もあると思いますので、多少の数の出入りはあるかと思います。
○ 委員
法律が全会一致で通りましたこと、本当に良かったと思います。基本的には、委員がおっしゃったことと同様で、御礼を申し上げたいと思います。今回の審議の中で中小企業の定期健康診断の状況が十分でないという御指摘もありましたが、現在、中小企業の定期健康診断の実施状況は大まかに言ってどの程度であるか、また、このことについて、指導・監督をすべしという附帯決議がありましたが、どのようなことをお考えになっているかをお伺いしたいと思います。
○ 事務局
現在の状況でございますが、定期健康診断の受診率は、全体で85%強でございますが、事業所が小さくなるほど受診率が低くなります。特に、労働者数が10人から29人の小規模事業所では72.2%というような状況でございます。
国会でも御審議をいただきましたし、今後、中小企業等における定期健康診断の受診率の向上のため、事業主に対する定期健康診断受診のための指導について引き続き取り組んでいきたいと思います。それからまた、地域産業保健センターにおける小規模事業所に対する支援等も引き続き行っていきたいと考えております。
○ 会長
その他、御意見・御質問がありましたらお願いします。
○ 委員
参考1−3についてなのですが、このフローの中で二次健康診断の請求、二次健康診断の受診とありますね。労働者は検診給付病院等に所定の書類を持って届出をすると支給されるということですか。
○ 事務局
基本的には、一次健診で血圧、血中脂質、血糖、肥満の4項目すべてに異常の所見があると診断されたことを前提としまして、二次健康診断等給付は現物支給されます。労働者の方は先ほどお話ししましたような標札を掲げている二次健康診断ができる検診給付病院等に行っていただいて給付請求書を提出していただければ現物支給されるということです。
○ 委員
検診給付病院等において受診できるということですね。書類を出しに行って、また受診に行くというのは大変な手間だと思うのです。
○ 事務局
そうですね。基本的にはそういうことで実施して行きたいと思いますが、これは実際には予約になると思います。決まった日に行けば必ず受診できるという形にしたいと思っています。
○ 委員
この一連の流れでいくと、労働者自身がすべてそういう手続をするということで、事業主は介在しないのですね。もちろん、その証明書などを出すのは必要でしょうけれども。
○ 事務局
事業者の方には、実際に一次健康診断を受診したという証明をしていただきます。省令案要綱の7頁の四(三)ですが、「(一)のハに掲げる事項及び(二)の書類が(一)のハの一次健康診断に係る書類であることについて」即ち、直近の一次健康診断を受けた年月日について、及び4項目いずれにも異常があることの証明書類が一次健康診断に関する書類であることについて、これは事業主の方に証明していただくことになっております。そこだけが事業主の方の関与でございまして、あとは労働者が二次健康診断等給付の受給が可能な検診給付病院等へ行くということです。
○ 委員
この二次健康診断等給付の請求期限なのですが、3箇月を過ぎてしまうと請求権はないと考えていいのでしょうか。
○ 事務局
いろいろな場合があるかと思います。先ほど申しましたように、一般的には健康診断の受診後3箇月間は、受診時点のその人の健康状態を表すといわれており、労働安全衛生法についてもこうした考え方が見られます。特殊事情もあるかと思いますので、3箇月を過ぎたから全部駄目という形では考えていませんで、個別事由などを判断しながらやっていきたいと考えております。
○ 委員
具体的に、事業主から「一次健康診断を受けなさい」ということで受けますよね。そうすると、病院から「この4項目については所見があります」と事業主に一次健康診断の結果が届きます。事業主はその所見があった人に対して「あなたは二次健診に行きなさい」と、こういう流れなのですか。自分で行くのですか。
○ 事務局
基本的には、自分も一次健診の結果を見ればわかるわけです。今後のPRのことになると思いますが、事業主の方にも労働者の方にも、今回、こういう制度が出来たということは理解していただかなければいけないということです。事業所で一次健診を受けますと、結果も当然わかるわけでございます。そういうものを踏まえて、労働者の方もこういう制度がある ということで活用していただかなければいけないと思っております。
○ 委員
そうはいっても、具体的には事業主が係わってくるのでは。
○ 事務局
そのPRのところはこれからやっていかなければいけないと思っております。
○ 委員
これは医師の先生方のほうがよく御存知だと思うのですが、二次健康診断の請求というのは一次健診から3箇月以内ですよね。そういう4つの検査結果が出た場合ということでこの制度を創設する訳ですから、逆に言えば、そういう4つの症状があるということは、非常に重篤とは言わないまでも、健康状態としてはかなり悪いわけです。それにもかかわらず、ここでまた3箇月以内という具合になっています。
もちろん、これは本人が危ないから早く行こうと思えば1箇月なり1週間なり、あるいは10日間で行く人もいると思いますが、3箇月以内、さらに、二次健康診断の結果を提出した後2箇月以内に初めて医師等から意見聴取があって、その上で事後措置の実施という具合に、簡易計算をしますと最長の場合には5箇月なり6箇月近く時間が経過しているわけです。おそらく、早く行くとは思うのですが、もっと早く短い期間に出せという具合に、早くさせるようなインセンティブを与えるとか、何かそういうことをやったほうがいいのではないですか。
○ 事務局
これは、先ほど言いましたように労働者の方の自覚もあると思うのです。別に、3箇月ぎりぎり延ばせということではなくて、委員も御承知のように、3箇月以内であれば、いつでも受診できるわけです。二次健康診断が過労死防止につながっていくということ即ち、その有用性を事業主の方、労働者の方に理解していただいてできるだけ活用していただく、しかも、なるべく早い時期に受診していただくため、PR等を進めていきたいと考えております。
○ 委員
なるべく早くやるようにという、何かインセンティブを与えるようなものがあれ ば。
○ 事務局
そういう趣旨に沿って受給していただきたいということです。逆に言えば、請求期間を3箇月よりも短くした場合には受給できないということもあります。これらのことから労働安全衛生法と同じような考え方を採用しています。
○ 委員
詳しいことはわかりませんけれども、病院に行って二次健康診断の項目以外の検査をする。ついでに他の検査も行うとか、あるいは、必要があってお医者さんのほうで「これもしましょう」という場合には、いくつもの検査を実施する。そういう場合に請求は、多分、健康保険と労災保険の二つに分かれると思うのです。その辺が混乱なくできるのかどうか何か考えていらっしゃいますか。
○ 事務局
基本的には、病気であれば検査というものがありますけれども、予防のための健診というのは健康保険にないのです。ですから、これは自分のお金でやっていくということです。もしそういう形で、ついでにといいますか、検査をしていただくとすれば自分で支払いをしていただくことになってくるだろうと思います。
○ 委員
例えば、風邪気味であるとか、その他、何らかの徴候があって、そこで調べてもらう。そうすると、健康保険の範囲に入ってくるわけですね。
○ 事務局
そういう場合は健保がありますけれども、基本的には、二次健康診断のときには給付対象の検査項目について検査していただき、その部分については労災保険で給付するということです。これは医療機関についても、いろいろな機関を通じてこの趣旨と範囲について御説明したいと思っています。それは今後の問題かもしれませんけれども、その整理はきちんとやっていかなければいけないと思っています。
○ 委員
それが混乱しないかなという心配をするわけです。
○ 事務局
医療機関については、こういう趣旨と範囲について徹底を図ってまいりたいと考えております。
○ 委員
この政令、省令については法律が成立してそれに基づいて諮問をされているわけですが、内容については法律をつくる前の段階で当審議会で議論をされたものが具体的に政令案なり省令案ということになっているわけですので、私どもは本諮問については了承したいと思っております。一つ伺いたいのは、これが来年の4月の施行ということになっているわけです。あと3箇月ぐらいしかないわけです。その間、厚生省と一緒になるという大作業があったりして、この3箇月の間にきちっと企業側なり、二次健診を受けようとする従業員の皆さん方にそういう制度ができたことの周知をしていかなければいけないわけです。その辺について、この4月の施行に向けてどのような形で国民に対して周知していくのか。せっかくできる制度ですから、多くの方々に知ってもらって、該当する方々についてはこの制度の給付が受けられることが必要なわけです。その点についてのお考えといいますか、どういう段取りで4月に向けて円滑にやっていくのか伺いたいと思います。
○ 事務局
政省令については、当然、いろいろな手続等もあるわけですが、そういうものをできるだけ速やかに行いまして、できるだけ早く公布していきたいと考えています。また、実際、この二次健康診断等給付につきましては医療機関に実施していただくわけでございまして、日本医師会等、医療機関とのお話を早く詰めて、具体的な内容等々を定めていきたいと考えております。また、ポスターとかリーフレットも、できるだけ早く作成しまして、医療機関を含む関係機関等へ配付させていただきたいと考えています。いろいろな機関や媒体を通じまして、この制度の趣旨や有用性というものについて御理解いただくように工夫をしてまいりたいと考えております。
○ 委員
昨年段階では、二次健康診断等給付の費用という意味では30万人で100億円規模というように記憶しているのです。今回の検査項目が確定したということで、現状での予算規模の想定について教えていただきたいと思います。
○ 事務局
労災保険率については、政令で、二次健康診断等の費用等も考慮することとしておりますが、新聞等で御案内のように、予算は最終的な詰めの段階になっておりまして、具体的な額というのは来年になってから審議会等の場でお話しさせていただきたいと思います。検査項目が一応固まったことによりまして、現在、医師会等のいろいろな実情を踏まえてお話を聞いており、大体3万2,000円程度になるのではなかろうかと考えております。30万人だと100億円を若干切るであろうと算定をしております。私どもも、30万人の予算規模は確保しなければいけないだろうと考えていますが、最終的な調整をしているというところでございます。
○ 会長
そのほかに御質問、御意見はございませんでしょうか。
○ 委員
派生的なことですが、二次健康診断等給付を行う医療機関が指定されるわけですね。指定されているということをその医療機関が広告するという問題ですけれども、現在、指定病院等であるということは医療法上の広告規制の対象外になっているのです。一般的には、広告は禁止するということが今の医療法の体系ですが、私どもは、もっと自由に広告をできるようにしろということを言っております。今度新たに検診給付病院等になるということを広告規制の対象にするかどうかというのは、それは厚生省の判断の問題ではあるのですが、事務局としては広告の規制対象にしたほうがいいと考えているのか、あるいは規制対象外とすべきと考えているのかについて教えてください。
○ 事務局
おっしゃいましたように、医療機関の広告は医療法で大変厳しく制限されております。ただ、二次健診の対象となる労働者の方がどこの病院へ行っていいのかわからないということでは困りますので、今厚生省と検討をしております。そちらのほうの関係の審議会にまたお諮りいただきたいということで、私どもとしては広告を是非させていただきたいということでお願いをしているところでございます。
○ 会長
よろしいでしょうか。それでは、特に御意見がないようですので、ただ今の諮問案件につきましては当審議会としては議論を尽くしたと思います。したがいまして、この諮問案件を了承するということで、本日答申するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの声あり)
○ 会長
ありがとうございました。それでは、当審議会といたしましては本日答申させていただきます。なお、答申の文案については会長の私に御一任いただけますようにお願いいたします。続きまして、二つ目の諮問案件について事務局から御説明をお願いします。
○ 事務局
資料2に基づきまして御説明させていただきたいと思います。13頁目から19頁目までの資料になります。今回、労働保健徴収課のほうで諮問申し上げますのは、この資料2の冒頭にございますように、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」についてお諮りしたいということでございます。内容は次の頁で、別紙となってございます。
詳しくは後ほど別の資料で御説明いたしますけれども、一言で言いますと、毎年、労働保険料を納付していただいておりますが、その納付の時期を変更するというような手続的な改正でございます。この要綱につきまして読み上げさせていただきます。「第1有期事業以外の事業であって当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているもの(当該保険年度において10月1日以降に保険関係が成立したものを除く)についての労働保険料の概算保険料及び増加概算保険料の延納に係る時期を、8月1日から11月30日までの期分については9月14日に、12月1日から翌年3月31日までの期分については12月14日に延長するものとすること」ということで、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則第27条2項及び30条2項を改正したいということでございます。施行時期は来年度からという予定でおるところでございます。
これだけですと何のことかわかりにくいと思いますので、その次の15頁目以降、参考2の1、2で中身の解説をさせていただいております。これに基づきまして御説明をさせていただきます。
今回の改正の内容、結論から申しますと、そこのタイトルにあるとおりでございます。今回、私どもで改正しようとする内容は労働保険事務組合に着目するものでございます。御案内のとおり、事業主が労働保険に加入する場合、1つには、個別に事業主として加入していただくことができるわけですが、もう一つ、中小企業の場合には労働保険事務組合、例えば事業協同組合とか商工会議所等、労働局長の認可を受けて労働保険事務組合となり得るわけですが、こうした団体に事務を委託して手続を行っていただくという、この2つの場合がございます。
後者の場合に着目するわけですが、労働保険事務組合に委託している事業につきましては、後ほど御説明いたしますけれども、労働保険料につきまして3回の分割納付が可能となっております。今回の措置は、その場合におきます労働保険料の第2期と第3期分の納期限、具体的には第2期が8月31日、第3期が11月30日となっているのですが、この納期限をそれぞれ2週間ほど延長したいという内容でございます。
以下、その趣旨等について御説明申し上げます。今回の改正の趣旨あるいは背景ですが、1に書いてあるとおりでございます。第1段落目に書いてありますように、労働保険の適用状況を見ますと、御案内のとおり、昭和50年に全面適用がなされておりまして、5人未満の事業主も含めて、個別事業主を含めて、全面適用がなされたわけです。その後、どんどん事業数が大幅に増加して、現在は約305万事業という数字に達しておりますが、いかんせん、商業、サービス業などの小零細事業を中心に依然として未手続事業が見られるところでございます。
こうしたことで、私どもも適用促進を図っているわけですが、さらに、来年度からは大きな労働保険適用徴収面にかかわります制度改正がございます。こちらの所掌ではございませんが、特に雇用保険制度の関係で労働保険料の引上げが大幅になされる予定がされているわけでございます。したがいまして、労働保険料の料率が上がってまいりますと、納付する事業主と納付しない事業主との間での不公平がより大きくなるわけですので、費用負担の公平性を図っていく。つまり、適用促進、適正徴収をするということが一層強く求められるのではないかと考えるわけでございます。
そうした中で、特に小零細企業を中心に適用促進を図っていくためには、かねてより労働保険事務組合制度を通じた加入促進を行っているわけですが、こうしたことが効果的であると考えているわけですが、今言ったような状況を踏まえまして、さらにそのための環境整備の一環として、冒頭申しましたような保険料の納期の延長を図りたいということでございます。
2でございます。概算保険料の納期限に関する現行制度が具体的にどうなっているかということですが、労働保険の概算保険料につきましては、御案内のとおり、毎年、年度更新という形で行われておりまして、5月20日までにその全額を一度に申告納付していただくことを原則としております。
ただ、例外として分割納付ができることになっております。その例外として2つございます。3行目の「又は」より前の部分と「又は」以下の部分でございまして、一つには、事務組合に労働保険の事務処理を委託していない個別加入の事業主の場合には、納付すべき概算保険料の額が一定額、具体的には原則40万円を超えるときに限って分割納付が認められております。
もう一つのケースといたしましては、今ほど御説明申し上げました事務組合に委託している場合、この場合には額にかかわらず分割納付が可能にはなっております。具体的には、1年を3期に分けて納付することができることになっておりまして、法令用語では「延納」という言葉になってございます。したがいまして、3等分いたしまして1期といたしまして4月から7月分、2期といたしまして8月から11月分、3期として12月から3月分という形で、3回に分けて納付していただくことが可能になっております。
3ですが、そうした分割納付、延納の現状がどうなっているかということです。委託事業主につきましての労働保険料の申告納付は事務組合が国へ納めることになっているわけですので、現状におきましては事業主の代理としての事務組合による国庫への労働保険料の納付期限が、個別事業主と同じ時期になっているわけでございます。具体的には、冒頭申し上げましたように、2期分は8月31日、3期分は12月30日と、こういうようになっているわけでございます。
したがいまして、(2)で書いてございますように、事務組合といたしましては、その前に各委託事業主の保険料を取りまとめまして、1つの納付書で納期限までに国庫に納付する必要がございます。委託事業主から事務組合に保険料の交付をしていただく期限というものは、通常、事務組合がその事務処理に必要な期間を見込みまして、法定納期限よりも前に設定しているという状況にあるわけでございます。
参考2の2の別添の調査のほうにもその実情をお示ししてございます。17頁の1の(2)の所にございます。この調査によりますと、半数以上、54.1%の事務組合が法定納期限の10日から14日程度前に納めていただくようにしていると。それより多い所もございますが、平均12.9日、約2週間程度という状況でございます。したがいまして、8月31日のケースであれば、その前の8月15〜16日辺りまでに、委託事業主には事務組合のほうに払い込んでいただくというような仕組みになっているわけでございます。
4でございます。現状のそうした問題点ですけれども、労働保険事務組合制度というものの趣旨ですが、そこにありますように、事務組合が労働保険事務を中小事業主の肩代わりをして行うということによりまして、中小事業主の事務負担の軽減化を図るというようなこと等によりまして、中小零細事業主の適用促進を図ることを目的とさせていただいているわけでございます。
ところが、いま言いましたように、実質上、その納期限よりも前に事務組合への保険料交付を行わなければならないという状況にございますので、委託事業主側及び事務組合側の双方において懸念が生じているという状況でございます。具体的にはその次の頁ですが、委託事業主側から見ますと、(1)にありますように、個別事業主よりも早く保険料を支払わなければならないということに負担感があるわけでございます。
また、大体、取引先からの入金が月末に集中するというようなこと等から、資金繰りが月末であるという事業主がかなりあるわけで、そうした面で負担感があるというような指摘がなされております。そうしたことによりまして、事務組合に委託することにデメリット面もあるというような意識につながっておりまして、そうしたことは適用促進にとってマイナス効果にもなりかねないという状況でございます。
片や、事務組合から見ますと、交付期限までに委託事業主からの保険料の支払いが行われにくいという状況にございますと、保険料交付の督促とか訪問集金等に多くの業務が割かれてしまいますので、予定した期間内の事務処理以上の事務処理の負担になっているという状況にあるわけでございまして、そうした指摘が見られるわけでございます。
そうしたことから、資金繰りのつきます月末であれば何とか容易に支払われる保険料についてまで、事務組合といたしましては督促等の事務負担がかかってしまって、本当に督促等が必要である事業主に対する事務が手薄になってしまうというような面も見られなくはないということで、収納率向上の阻害要因となっているということでございます。
そうしたことを合わせまして、より多くの事業主にそうした負担感がなければもう少し多数の事業主の事務を受託できるのだけれども、そういうこともあって受託できにくいという面もあるわけでございます。そうしたことによって、受託のキャパシティといいますか、そうしたものを狭めているという状況もあり得るところでございます。
以上の状況を踏まえまして、結論といたしまして5の所ですが、納期限の延長を実施したいということでございます。いま言ったような問題意識を踏まえまして、委託事業主の延納にかかります2期、3期の納期限が実質的に個別事業主と同一となるようにして、負担の軽減を図るという観点から、事務組合にかかりますところの納期限を延長したいということでございます。
具体的な延長期間といたしましては、先ほど申し述べさせていただきましたように、過半数の事務組合がその事務処理期間を考慮して交付期限を納期限の10日から14日までに設定していること、あるいは平均が約13日であること等を考慮いたしまして2週間、14日といたしまして、その旨の改正を、先ほど述べましたように労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則という形で行いたいということでございます。
なお、念のため申し上げますと、労働保険適用事業は、大きく分けまして2つのグループがございます。一つは、事業が継続することを前提に、毎年、年度更新が行われます継続事業と一括有期事業というグループ。もう一つのグループといたしましては、事業に期限がありまして、かつ大規模なものである建設工事等で一つ一つ成立させている単独有期事業というものがあるわけです。
今回の措置は、先ほど来、毎年の年度更新を前提に説明させていただきましたように、前者にかかわる労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則27条と30条を改正しようというものでございます。なお、単独有期は大企業等が多いこともありまして、ほとんど事務組合への委託が行われていない状況もございます。そういったことで、継続事業及び一括有期事業についての改正を今回行いたいと考えております。
こうした改正によりまして、その6にありますように、委託事業主及び事務組合双方の負担が緩和されることによって事務組合を通じての適用促進、収納率の向上等が図られればと、このように期すところでございます。以上でございますが、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○ 会長
事務局から詳しい説明がありましたが、要するに、有期事業以外の事業であって、労働保険事務の処理を労働保険組合に委託している中小の事業所につきまして、労働保険事務組合に事務を委託していない所と同じ時期に保険料の納期限をそろえるということでございます。
その結果、労働保険事務組合からの納期限が14日ずれることになりまして、若干、利子等の収入が減ることになりますけれども、事務局が説明しましたように、これから中小零細事業主の適用促進を図ることによって、これを十分カバーして余りあると思われます。この労働保険事務組合に業務を委託している中小事業主についても、若干、延納の時期を2回遅らせるということについての提案であります。何か御質問等がありましたらお願いします。
○ 委員
事務組合にとりましては非常にありがたい今回の改正だと思います。こうした措置をとっていただくことによって適用の促進にも通ずると思います。そこで、念のため聞きますが、第1期分の問題については、しばらく前に5日間延長になったのです。この際、2期、3期を2週間延長されたので、第1期分について検討をされたいと思うのですが、何らかのお考えをいただきたいと思います。
○ 事務局
今お話にございましたように、1期分については平成9年度から延長されております。これはゴールデンウィーク等でゆっくり休みたいのに5月15日だときつい、ということで5日間の延長をさせていただいたわけです。こちらにつきましては、第1期分ということですので、スタートの時期ですから、これをさらにまた延長するということは保険の給付等に要する資金が入りにくくなる、遅くなるということでなかなか難しい面もございます。
そうしたことで、今回はこの2期、3期の、しかも、事務組合に限って措置するということとしたところでございまして、第1期分につきましては、引き続きその運用状況等を見守ってまいりたいと考えております。
○ 会長
差し当たりよろしいでしょうか。
○ 委員
結構です。
○ 委員
諮問の案件については賛成でございます。事務組合に委託していない所よりは早く納めなければならない、というのは中小零細企業にとっては負担ですので、こういうようにしていただくことは結構だと思っております。教えていただきたいのは、先ほども御説明があったのですが、有期は除くことにしている点です。有期で事務組合に委託している所は少ないということも言っているのですが、具体的に労働保険事務組合に委託している所が全体でどのぐらいあって、そのうちの有期の部分はどのぐらいなのか。そこの「有期事業以外の」ということでのその有期というのはどのぐらいあるのかということを教えてもらいたいのです。
○ 事務局
ただ今の御質問でございますけれども、全体といたしまして有期事業、継続事業にかかわらず、委託事業がどの程度あるかという数字でございます。労働保険適用事業として約305万あるというお話をさせていただきましたが、事務組合に委託している事業といたしましては46.33%ということで、5割に近い事業が事務組合に委託されているという状況にございます。
御質問の点は有期事業ということですが、一件一件成立させている単独有期事業ということになろうかと思います。この有期事業につきましては、トータルの件数といたしましては、年によって異なりますけれども、305万のうちの7、8万という事業になっております。その一つ一つが建設工事ということになっているわけです。
この単独有期事業につきましては、実は、保険番号が他の番号と異なる付け方になっておりまして、委託か個別で入っているかというような区分けはできないこととなっております。ただ、この単独有期につきましては基本的には一つ一つ成立させて、その都度、メリット制なども踏まえて確定精算してお金をその都度にいただくということもございますし、かつ大規模ですから中小企業に当てはまらないということもございまして、あまり委託はなされていないと承知しております。したがいまして、定量的な数字的なものはありませんけれども、現場の話を聞きましてもそう多くはないと承知しております。
○ 委員
私どももこの法律の施行規則の改正には賛成をいたします。ただ、一つ、8月から始まる2期分の関係については翌月9月14日までにと。3期分の12月から始まる分については期の初めの月の12月14日までにというようになっています。これは単なる決め事だけなのかどうか。
一括納入を3期に分けて納入することができると。ただし、それは2期分についてはたまたま8月末になっていた、3期分については11月末になっていたという。前納ということを前提としているので、そういうような単なる決め事なのか。なぜ2期分は期の中間になっていて、3期分については期の初めの月の14日までとなっているのは、何となくバランスがとれていないというところに違和感を感じます。私ども、説明をするのに、これは間違いではなしにこういう経過がある、ということだけ確認をさせていただきたいと思います。
○ 事務局
その点につきましては、今回の改正とはある意味で無関係というか、従前からの内容であるわけです。実は、2期分につきましては、以前は前納という考え方で7月末ということであったのですが、当時の1期分の5月15日とあまりにも近いので、分割納付の意味が薄れてしまうという御要望等もありまして、前納という考え方から若干外れますけれども、皆様方の御了解を得まして8月末に延ばした経緯があると承知しております。それを、今回は踏まえた上での改正ということで御承知おきいただければと思います。
○ 委員
わかりました。
○ 委員
事務組合委託が46%ぐらいというお話でしたが、これは事業所ベースですね。保険料ベースですとどのぐらいになるのですか。
○ 事務局
ただいまの御質問でございますけれども、こうした事務組合に委託している事業は規模が小さいということもございまして、保険料の取扱い額に占める割合から見ますとかなり差があります。具体的には、平成11年度におきましては12.95%、約13%という状況でございます。
○ 会長
そのほかございませんか。それでは、諮問案件の2番目、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱につきましてお認めいただけるでしょうか。
(異議なしの声あり)
○ 会長
ありがとうございました。当審議会といたしましては本諮問案件につきましては了承するということで、本日答申をさせていただきます。答申の文案につきましては、これも会長の私に御一任いただくことでお願いいたします。本日の議事は以上でございます。次に、事務局から今後の審議会のあり方につきまして説明がありますので、お願いします。
○ 事務局
資料の3を御覧いただきたいと思います。審議会につきましては、この労働者災害補償保険審議会も含めまして、来年の1月6日の省庁統合に伴いまして見直しが行われることになっております。この労働者災害補償保険審議会も本日の357回をもって終了することになっております。これまでの間の多大なる御助力に対しまして、先ず以て厚く御礼を申し上げる次第でございます。
それでは、今後の審議会のあり方について簡単に御説明させていただきます。現在、労働省におきましては12の審議会がございます。これらの審議会は、省庁統合に伴いまして中央最低賃金審議会を除きまして、労働政策審議会という組織で一本化されます。資料3に書いてありますように、労働政策審議会という一本の審議会の下に、労働条件分科会、安全衛生分科会等々、7つの分科会が組織されます。
そして、現在の中央労働基準審議会の機能が労働条件分科会に引き継がれ、労災保険制度に関しましては労働条件分科会の下に設置されます労災保険部会において審議されることになるわけでございます。この労災保険部会の委員数は現在の労働者災害補償保険審議会と同じく、公労使各6名ずつとなる予定でございます。運営に関する規定は今後整備されることになりますが、労災保険に関する事項につきましては、原則として部会で専決できるようになるものと考えており、機能的には現在と大きく変更されるところはないと考えているところでございます。
なお、人事的な話につきましては、正式には年明けに委嘱をお願いすることになると思いますが、引き続き委員として御就任いただく方もいらっしゃるかと思います。これまでの御協力に対しまして厚く御礼を申し上げますとともに、今後とも引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。
もう一点、この審議会とは別に御報告をさせていただきたいと思います。実は、今日の新聞等に出ておりました労災病院の再編整備計画についてでございます。この労災病院の再編整備につきましては、現在、最終調整をしておるところです。昨年の12月の総務庁により労災病院の機能の再構築及び同一の二次医療圏に複数設置されている労災病院の見直し等に関する再編整備計画を今年の12月までに策定することとされております。
勧告に基づきまして、私ども、指摘されました地域のヒヤリングをさせていただきました。労災病院はどの地域においても重要な位置付けとされておりまして、その見直しについても大変な反対意見等もあったわけでございます。そういう中で、私どもは、内部、関係機関や地域との調整をさせていただいている状況でございます。
総務庁に指摘されました北海道地域と北九州地域については、北海道には美唄労災病院と岩見沢労災病院が同じ二次医療圏の中にございます。地域の非常な反対と申しますか、御意見があるわけですが、これらについては、病床数をある程度減少していくというスリム化を図りながら、統合を図っていくということで検討を進めていきたいと考えているわけでございます。
また、北九州には九州労災病院と門司労災病院が同じ二次医療圏の中にございます。こちらも、それぞれ、専門分野が違うということも含めまして、今後は病床数を少なくしていくというスリム化を図りながら、2つを統合していきたいという方向で検討しておりまして、最終的に地元の調整をいま進めているという状況でございます。
これにつきましては、決定次第、皆様方のお手元にお送りするという形で報告をさせていただきたいと考えておりまして、近日中にできるだけ早く決定をしたいと思っているところでございます。以上、2つの御説明をさせていただきました。
○ 会長
ただ今 事務局から審議会の再編、労災病院の再編について報告がありました。何か御質問等があればお願いします。
○ 委員
今年の夏にこの審議会におきましていろいろ議論をした時に、私は労災病院の同一地域における競合と、一般の民間病院との競合が発生しているということ。さらに、建替え時期を迎えて、非常に多額の再建費用などを必要としているということから、労災病院のあり方については見直すべきであるというように私も提案をしてきた経緯がございます。
そうした経緯があるのに、労働省の事務局が勧告等も受けたことを踏まえて機能の再構築と同一地区病院の再編というものを決めてから委員の我々に報告をするというのは如何なものかと考えるわけです。この労働者災害補償保険審議会も、1月の厚生省との合併以降は部会になるということですけれども、その中身は新しく生まれる部会の中で審議しなくてもいいものなのかどうか。どのようにお考えになっているのか。私は今の提案には相当疑義を持っていますが、どういう判断で報告をすると判断をされたのか、その考え方について確認をしておきたいと思います。
○ 事務局
労災病院につきましては、基本的には労働保険特別会計の出資金等で運営しているわけでございまして、それにつきましては、委員の御指摘等も踏まえ、この縮減を図っていくということでいま進めているところでございます。
今回の再編整備計画は、いま最終調整をさせていただいておりますが、労災病院については、今後ある程度の長い年月、5年ぐらいをかけて次第に統合していかなければいけないだろうと思っているところでございます。今後の労災病院等に対する出資金等の見直し等も含め、また皆様方に御審議をさせていただきたいと思っているところでございます。
ただし、今回の再編整備計画につきましては、重要なお話ですが、最終的な地域との調整等も含めまして日程的になかなか微妙なものでございまして、皆さん方に事前にお諮りする形にならなくて御報告ということになったわけでございます。なお、現段階でも最終的に調整中であり、できるだけ早く皆さん方に御報告をするということで御了承いただきたいと思っているところでございます。
○ 会長
委員は審議事項ではないかと言っているわけです。
○ 事務局
労働者災害補償保険審議会については、基本的には法律や政省令等の重要事項につきましては諮問をさせていただき答申をいただ形で運営してきております。従来、労災病院の見直し等の重要なものにつきましてはこの場に御報告をさせていただいておりますが、諮問をして御答申をいただく形では、事務的には考えていなかったということでございます。
今回も労災病院の再編、統合ということですので、御報告をさせていただくということでございます。性格的には、これについて諮問をして答申をいただくという形のものではないと考えております。
○ 委員
今の答弁については、法律的にはそうなのかもしれないのですが、労働福祉事業の安全衛生確保事業の主要な項目として交付金という制度があるわけです。その交付金をどうするかという問題は、どこの労災病院をどうするかという問題はなかなか難しいにしても、労災病院のあり方をどうするか、という問題は当審議会の審議事項ではないとは考えにくいのです。
それはそれとして、また別途部会がありますので、その場で議論をさせていただくことにして、先ほどの御報告で教えてもらいたいのは、統合とおっしゃっているわけですけれども、統合というのはいろいろな形態があるのです。私なりに大ざっぱに言えば、一つは、閉鎖というのもあるし、民間の医療機関に譲渡するのもあるでしょうし、地元地方公共団体へ委譲するのもある。2つあるうちのどっちかを主な病院にして片方は分院にするとか、いろいろな形態があるわけです。
今考えている北海道と北九州の事例については、どういう方向で検討をしているのか。地元との関係があるからどこまでお答えできるかという問題もありますが、発言できる範囲でも結構ですから、どのようになっているかということを教えてもらいたいのです。
○ 会長
委員は2つのことをおっしゃっています。前半については他の委員からの御意見も出ていますので、そのことだけ最初にさせていただきます。その後、委員が発言なさった後半の部分についてお答え願いたいと思います。
○ 委員
御案内のとおり、今年の夏の審議の中では労働保険にかかわる使途とあり方の関係について議論をしました。その時に、労働福祉事業の一部で労災病院の支援をしていると、こういうことでございました。その金額が非常に膨大なものであるということと、地域の医療にどのような影響を与えるかということなどについてもう少し議論、検討をする必要があると。
むしろ、私どもとしては労災病院の医師と労災との因果関係面において、それぞれ、いくつかの地域から具体的な問題指摘を受けております。労災病院のあり方について、特に労災の審査に関してですけれども、労災病院の医師が監督署の労働基準監督官の判断をあくまでも手伝って、その審査を正確にできることを妨害するような診断書を書いていると。また、県の審査会の事務局長が、私がいる間は労災審査については労災病院と話をして審査をひっくり返すようなことはしないというような公言をされているという報告などもあります。
この労災病院の医師が、労災病院ではあるけれども、労働基準監督署等と直接かかわりのある不正な対応をしないように要請をしてくれ、というような意見すら出てきている。そうした地域ではこういう労災の審査にかかわっている人とか当該事業場の労使ともに、それならば労災病院はもう要らないという声すらも挙がっているという、そういう実態もあるわけです。
私は、労災病院が労災保険からの多額の補助金を受けていて、そういうような上下関係にあるとか指図を受けるような関係にあるということであれば、これは言語道断だと考えているわけです。そういう意味でも、労災病院のあり方などについてはきっちりと監督指導ができるものでなければならないと考えています。委員が2問目で御指摘になった、再構築であれば単なる統合ということではなしに廃院にすることのほうがいいのではないかとも考えています。
この審議会の中でも、諮問事項ではないと言われましたけれども、労災保険の主要なといいますか、全体の率から言えば小さいかもしれませんが、保険金を毎年使っているというその事実の下に、これを諮問するところまでは別としても、その再構築の方向についてはもう少し議論をしてしかるべきだと、このように考えているということは申し上げておきたいと思います。
○ 事務局
今いろいろとお話があったのですが、労災病院の全体のあり方については、いろいろな資料を提出しながら、この審議会で御議論いただくことが必要だろうと思っています。ただ、個別病院の問題があるときに、その個別の問題の調整がなかなかうまく進まない場合には、後日報告という形になることは御了承いただきたいと思います。それから、今個別の労災事案の問題への言及があったのですが、そういったことはまずないと考えておりますが、それらの点について、いろいろとお話があれば私どもにもお聞かせいただきたいと思います。
統合のあり方の中で、私どもも地方へ行っていろいろと現実に聞いておりますが、今回の場合には、各界からどうしてもいまのままで残してほしいという意見が多く寄せられています。競合とか、そういったことはなしに、労災病院として地域の中で必要な医療をやっている中で、地域行政機関、患者、医師会から強い存続の要請があって、その中で私どもでぎりぎりの選択をしたということです。今回の選択の中身は、物理的な廃止ではなくて、本院、分院という形での統合をし、その中で効率化を図っていくというような選択をしたわけです。ただし、今後の労災病院のあり方については、これからまた議論のあるものですから、今後いろいろ御議論いただきたいと思っております。
○ 会長
2つの問題がまた一緒になっているわけですけれども、委員が最初に提出された問題については、労災病院の問題をこれからできる部会でどのように扱うかということについては、次回以降について必要な場合には随時議論をするという方向で御検討いただきたい。また、北九州と北海道の問題はどうするかということにつきまして委員からも御意見がありました。それについて何かありましたらお願いいたします。
○ 事務局
先ほど申しましたように、地元との最終調整といいますか、そういう時期でございまして、現在具体的に考えておりますのは、地元の医師会あるいは関係者の方々のお話を聞きまして、どちらかを 廃止するという形では難しかろうということです。私どもとしては本院、分院とい う形でさせていただきたいと思っております。
その前提として、当然、病床数等も含めましてスリム化をしていくという形で考えていきたいということでございます。北海道につきましても、あるいは北九州につきましても、今申し上げましたような本院、分院という形で統合し、スリム化をしていくという方向で検討しているところでございます。
○ 会長
特に御意見ございませんでしょうか。それでは、ただ今事務局から2つ報告がありましたので、その件はこれで終わりにさせていただきます。続きまして、事務局から御挨拶をいただきます。
○ 事務局
本日は、二次健康診断等給付に関する労働者災害補償保険法並びに労働保険の保険料の徴収等に関する法律の政省令案要綱について御審議いただき了承する旨の御答申をいただきまして大変ありがとうございました。早速、所要の整備を進めまして、来年4月1日からの施行に万全を期したいと思っております。先ほど、省庁統合による準備の遅れがあるのではないか、というような御指摘がございましたけれども、国民のサービスにつきましては統合は関係ないわけでございますので、統合による影響が出ないように万全の備えをしたいと考えております。
また、先ほど事務局のほうから御説明いたしましたように、省庁統合に伴い当審議会は労働政策審議会の労働条件分科会の中の労災保険部会として組織されることとなりました。したがいまして、労災保険審議会としては本日が最後の審議会ということになるわけでございます。長きにわたりまして大変御熱心な、有益な御議論を展開していただきまして厚く御礼を申し上げるとともに、今後また労災保険部会において引き続き委員をお務めいただくことになります皆様方については、引き続き従来にも増した貴重な御助言、御指導を賜りますように心からお願い申し上げて私の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
○ 会長
それでは、労働者災害補償保険審議会はこれで終了します。長い間ありがとうございました。
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