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○ 会長
ただいまから「第355回労働者災害補償保険審議会」を開催いたします。会議に先立ちまして、私が2回ほど、私事で欠席をいたしまして、御迷惑をおかけしまして恐縮でした。その間、野見山委員に会長代理を務めていただきまして、ありがとうございました。
会議に入ります。本日は岸委員、松本委員、高松委員、田中委員、宇田川委員、久保委員、高梨委員、廣田委員が欠席されております。
議事に入ります。本日は、「平成12年度労働保険特別会計労災勘定予算(案)概要」についての報告と、前回の審議会において質問のありました事項について、事務局のほうで資料を用意しておりますので、その資料の説明がございます。その前に、建議に基づく法律案の検討状況等について、事務局から説明がありますので、お願いします。
○ 事務局
先般来、事務的に日程の確保をお願いしまして、さらにこれの中止の御連絡をするということを2、3度繰り返しました。非常に御迷惑をおかけしまして、申し訳なく思っております。
日程を何回か確保していただいた前提としては、1月にいただいた建議に基づいて、法律案の要綱を作成し諮問するということで、日程確保をお願いしたわけですが、ちょっと今、遅れています。その辺の状況を簡単に、審議会の冒頭に当たって、御説明させていただきたいと考えています。
御承知のように、政府として法律案を策定するためには、すべからく内閣法制局の法案審査を経た上で策定する必要があります。しかしながら、現在、内閣法制局においては、今月中に公布が必要な来年度の予算に関連する法令の審査というのは非常に立て込んでおります。
このため、労働省からは、今般、当審議会から建議をいただきました「健康確保給付等」の問題については、骨格等の考え方についての説明を行っているのですが、法案要綱という形に至るような段階の審査というのは、まだ受けるに至っておりません。
私どもとしては、できる限り早く労災保険法の改正案要綱を当審議会に諮問させていただきたいと考えていますが、今、御説明しましたような状況で、今の段階では、審議会開催の日程を確定的なものにできる状況にはありません。
私どもとしては、当審議会からいただきました建議に基づいて、労災保険法の改正を、平成13年度の施行を目指して、是非、今通常国会に提出し、成立を期したいと考えています。
いずれにせよ、内閣法制局の審査の進捗状況を踏まえながら、今月中には法律案要綱を諮問させていただきたいと考えています。
日程は確定できませんが、引き続き審議会の日程の確保についての事務的な御連絡を差し上げまして、御協力を賜ればと考えています。
なお、我々のほうで遅れていて、こういうことを言うと非常に怒られるかもしれませんが、場合によっては、法案要綱を諮問した日に答申をいただけるように、今後お願いしていくということも、もしかしたらあるかもしれません。それは、その段階で各委員と御相談しながら進めていくという問題だろうと思いますが、そういった点も頭の隅に置いておいていただければと考えています。
いずれにせよ、精力的に作業を進めて、できるだけ早く諮問したいと考えています。以上です。
○ 会長
ただいま建議に基づく法律案の検討状況について御説明をいただきました。
引き続きまして「平成12年度労働保険特別会計労災勘定予算(案)概要」について、事務局から御説明をお願いします。
○ 事務局
資料1に基づきまして「平成12年度労働保険特別会計労災勘定予算(案)概要」について、御説明させていただきます。
1頁ですが、上の段が歳入予算の概要です。下の段が歳出予算の概要です。歳入予算の真ん中の欄に「平成12年度予定額」とあります。1兆8,000億強です。平成11年度に比べて970億ほどマイナスになるような状況です。
一番大きな要因としては、内訳の中の一番上に「他勘定より受入」とあります。「他 勘定」というのは徴収勘定で、労災保険料を一旦徴収して、それを徴収勘定に入れて、そこから労災勘定が受け入れるという形になっていますが、これが保険料です。平成12年度1兆3,000億ということで、保険料が840億ほど減少するということで す。
さらに大きなもう一つの要因として「雑収入」です。平成12年度が2,159億ということで、平成11年度に比べて228億ほど減額になっています。内容については、また、後ほど御説明します。
下の段が歳出予算です。平成12年度が1兆3,700億ということで、平成11年度に比べて歳出も150億ほど減額という形で予算を組まさせていただいています。
「給付費」は、休業給付とか療養補償とかいった労災本来の給付に要する経費です。平成12年度1兆円強ということですが、前年度に比較しますと、110億ほどマイナスになっています。内容については、また、後ほど御説明します。
「労働福祉事業費」「労働福祉事業団に対する出資金」も、いずれも歳入の減少ということを踏まえて、減額という形で予算を組まさせていただいています。
2頁にまいりまして、歳入ですが、若干繰り返しになりますが、「保険料収入」が1 兆4,000億から1兆3,480億ということで、840億ほど減額しています。これは、やはり一番大きな要因としては、経済環境の悪化、不況といった経済状況です。失業率が増える。さらには賃金についても、毎月勤労者統計ベースで見ると、対前年度比でマイナスが続くということで、賃金総額の落込み現象というのが大きくあります。それを反映して、保険料収入が840億ほど減少になるということです。
一番下の「雑収入」ですが、歳入落込みのもう一つの要因としては「雑収入」で、228 億ほど減少にあります。これは、内容的には、一番大きなものは積立金の利子収入です。労災保険においては、御承知のように、将来の年金給付の原資に当てるということで、現在6兆5,000億ほどの積立金があります。それについては、全額大蔵省の資金運用部に預け入れているわけですが、低金利といったことが反映して、積立金の利子収入が減少するということになっています。ちなみに、平均利率については、平成11年度3%でしたが、平成12年度は2.75%と見込んでいます。ちなみに、一番預け入れる期間が長いものが7年ですが、その7年物の現行利率が2.10%となっています。
3頁にまいりまして、歳出です。1.が「給付費」です。給付は、先ほど申しましたように、休業給付とか療養補償、あるいは遺族年金等々に当てるものです。備考の欄で短期給付と長期給付に分けてありますが、短期給付が休業補償とか療養補償」、長期給付が年金の関係です。いずれも若干のマイナスになっています。
要因としては、災害状況を反映して、新規の受給者の見込みが減少しているということもあって、労災の給付に要する費用が若干のマイナスになっています。ちなみに、年金受給者は、ここにありますように、22万人から22万1,000人というふうに1,000人ほど増えるということですが、傷病年金の新規受給者が減少するということもあって、長期給付全体としては、若干のマイナスということになっています。
3.「労働福祉事業費」、4.「労働福祉事業団出資金」については、次頁以降、詳 しく御説明申し上げますが、こういった歳入の減少ということを踏まえて、不要不急のものについて予算を見直す、あるいは積算を見直すということで、予算を減額という形で組まさせていただいております。
なお、労働福祉事業団の出資金については、備考欄にありますように、老朽化した労災病院の建替え等に当てておりますが、出資金については縮減すべしといった閣議決定が平成9年12月に行われています。そういったものを踏まえて、従来、出資金で措置していた医療器機等を自前収入で措置するという形、工夫をして、20億弱ほどの出資金の減額を図ったということです。
4頁以降で「労働福祉事業」について御説明させていただきます。「労働福祉事業」 は4つのカテゴリーに分かれます。「社会復帰促進事業」「被災労働者等援護事業」「安 全衛生確保事業」「労働条件確保事業」の4つです。
4頁のIが「社会復帰促進事業」です。内容は備考欄にありますように、例えば、不幸にして労災事故で片足をなくされたという方々に義足を支給するといった事業を、この「社会復帰促進事業」で実施しています。実績積算等を見直して、全体で27億ほどのマイナス、減額となっています。
前の頁で御説明させていただきました「労働福祉事業団の出資金」といったものも、事項的には、「社会復帰促進事業」の中でまとめさせていただいています。
IIとして「被災労働者等援護事業」というのがあります。これは備考欄にありますように、例えば労災で亡くなられた方に、就学適齢期の方がいらっしゃるというような時、その学費について一定額を援助するといった事業を実施しているのが一つです。
次の頁にまいりまして、障害が残ったということで、障害年金をもらっていて、その重度の障害のある方がだんだん高齢化してきて、家族の介護が難しくなっております。そういった方々を収容する施設、「ケアプラザ」と称していますが、全国8箇所ということで、いま建設させていただいています。そういったものの経費を見込んでいます。ここで24億と、わりと大きな額の減額になっていますが、備考欄の数行目に書いてありますように、第7次施設、宮城県の仙台市ですが、本年度で建設が終わって、前年度から施設がオープンするということで、宮城の施設の建設に要していた経費がいらなくなったということもあって、全体では24億ほどのマイナスになっているわけです。その他いくつかここにありますが、「被災労働者援護事業」全体としては、27億ほどのマイナスという状況になっています。
6頁にまいりまして、「労働福祉事業」の3つ目のカテゴリーである「安全衛生確保事業」です。労働省で実施しておりますほとんどの労働安全衛生対策は、この「労働福祉事業」の中で賄っているわけですが、全体としては厳しい見直しを行って、52億ほどのマイナスになっています。ただ、その中でも、新しい行政ニーズに応えるということで、備考の欄のいちばん下にありますが、「自発的健康診断受診支援助成金」というものを新たに設けています。これは昨年、労働安全衛生法の改正を行いまして、深夜業を行う労働者が自発的に受診することができるといった改正を行いました。そういった方々が受ける健診について一定額を助成するといったものを新しく、この予算の中で計上しています。
7頁にまいりまして、「労働条件確保事業」です。「労働条件確保事業」については、ほかのこれまで述べてきました事業とは異なりまして、38億ほどの増額になっています。全体で196億強から230億ということになっていますが、この要因は、1にあります「未払賃金立替払事業」の増大です。今般の不況の影響を受けまして、倒産した事業で、賃金あるいは退職金の不払いといったものが、残念ながら多く生じております。そういったものについて、立替払いの事業を実施しているわけですが、11年度100億弱、これにつきまして12年度140億強という形で、実際を踏まえて予算を編成させていただいたということです。いずれにしましても、労災保険についても、昨今の経済環境悪化の影響を受けまして、保険料収入が激減するということになっていて、そういったことを踏まえて、「労働福祉事業」についても、厳しい予算編成をさせていただいたということです。
8頁にまいりまして、この3年間の決算ベースでの状況です。保険料収入が2段目にありますが、平成8年度、9年度は1兆5,000億のレベルであったわけですが、平成10年度、これは料率の改定の影響もかなり入っておりますが、経済環境、不況の影響ということもありまして、従前に比べて保険料収入が落ちる、という状況になっています。
預託金利子収入も、その保険料収入の次に書いてありますが、平成9年度、10年度とだんだん少なくなっているという状況が窺われようかと思っています。
いちばん下の段に「積立金累計額」を示しています。平成10年度末では6兆5,000億を積み立てています。これを見ましても、労災保険は黒字がいっぱいあって、裕福であると言われることもあるのですが、これは従前、当審議会でもご説明させていただいておりますが、将来の年金給付に当てる原資ということですので、その辺、十分ご理解を賜わればと思っています。
以上、平成12年度の労災関係の予算の概要です。
○ 会長
ありがとうございました。ただいまの説明について、御意見、御質問等がありましたら承ります。どうぞ。
○ 委員
一つは、ケアプラザを2、3箇所見せていただきましたが、実際のこの充足率と言いますか、入所を希望される被災者と現在の施設ですが、この予算でいきますと、8次までいくわけですね。その関係がどうなっているのか、というのをちょっと教えてほしいと思います。
最後のほうに、中退金に対してお金を出してもらっているわけですが、金額が減少しているのです。最近聞きますと、中退金の加入なり金額引上げの状況が結構いいと仄聞しているのですが、これでいきますと、かなりの減額ということですが、そのあたりについて御説明いただきたいと思います。
○ 事務局
最初のケアプラザですが、たしか平成2年か3年ぐらいから全国8ブロックに1箇所ずつ、全国8箇所建設するということで、計画的に進めさせていただいています。7次の宮城の施設が本年度完成しまして、来年から入居者が入るということです。あと、もう一箇所残っていますのが愛媛県の新居浜です。新居浜が来年度建設が終了しまして、再来年度から入居者が入るという状況になっています。入居者の状況は、全体でならしますと、6割から7割ということになっています。
御質問の趣旨の中に、その後どうするのか、というようなことも入っているのかとも思いますが、私どもとしては、基本的には、既存の施設の入居率をもう少し上げると。既存の施設が空いている状況の中で、次の施設どうこうという議論というのは、なかなか難しいのかなと考えています。
2つ目の中退金につきましては、いま手元に資料がないので、減額の要因については、すぐお答えできませんので、次回にでも、また御説明したいと思います。
○ 会長
ケアプラザというのは、私が見学した所は大変立派な施設なのですが、空いているというのは、何が問題なのですか。時間的な、それだけの問題なのですか。
○ 事務局
おそらく、まだ家族でできるだけ介助をしていこうというような方が多いということがあるのかな、と思っています。
○ 事務局
東京周辺とか、愛知県、大阪といったあたりは結構入っているのですが、特に九州とか広島の呉のあたりは、やはり在宅で家族が介護したり、大家族の中で、まだ家族で見てくれる人がいるけれど、将来は入れてほしいということで、希望者は相当数おりまして、そういう人たちがいずれ入りますと、間に合わないぐらいになるのではないかという予想はしていますが、いまのところはまだ空いております。
○ 会長
差し当たりよろしいですか。
○ 委員
はい。
○ 会長
そのほか御質問、御意見をお願いいたします。予算についてはよろしいですか。特に御意見等もないようですので、次に、前回の審議会において質問のありました事項について、資料を事務局から説明していただきます。
○ 事務局
通し頁の9頁以降です。「メリット」の関係で若干御質問がありまして、すべて口頭で御説明させていただきましたが、再度、資料で確認的にご提出しているということです。
最初は、有期事業で、メリットの適用をうけて、「いわば−30%にどれだけ張り付いているのか」というようなご質問がありました。全体の有期事業で7万事業場ほど適用を受けておりますが、ここにありますように、上のほうが−30%ということで、いわば労災事故が少ない所ですが、6万6,000事業場ということで、94%が−30%のメリットの適用を受けております。ちなみに、全体でも事故が少なくて、保険料が減額されているという所が96%で、事故が多くて、保険料が突き上がっているというような所が3.3%ということです。
同じようなことについて、一括有期事業について見ますと、−30%の所が53.7%で、全体として保険率が引き下がっている所が80%です。(資料にちょっと間違いがありまして、左の欄が両方とも「労災保険率引き下げ」と書いてありますが、下のほうは「引き上げ」です。)その引き上げの所が17.4%という状況になっています。
おそらく、こういうご説明をいたしますと、建設業ですが、災害の状況がよくなったにもかかわらず、他の産業から比べると、依然と多いということと矛盾するのではないか、とご疑問が出るかもしれませんが、例えば死亡災害、これもいい統計がなくて、労災の葬祭料の支給決定の状況などで見ますと、やはり9割ぐらいが100人未満の所で、建設業務の死亡災害なども起きておりますので、いわば小規模小零細の規模の所では事故が多いという状況になっています。そういう意味では、メリットのいわば上限に張り付いているということとは矛盾はしないのかなと考えています。
10頁にまいりまして、建設とか林業とか有期事業を除きました継続事業、いわゆる一般の産業です。これも中小企業については±45%という特例はありますが、一般的には±40%です。いいほうに、下のほうに張り付いているのが44.5%ということで、建設などとは異なって、50%は超えていないという状況になっています。
11頁では、そもそも一定の規模以上の所でないと、メリット制の適用はないということです。どのぐらいメリット制自体が適用されているかということですが、単独有期では72%、一括有期では5%というようになっています。
12頁、政管健保に保険給付が一旦請求されたと。しかしながら、社会保険調査サイドの審査なり点検の結果、労災取扱いとなったものがどのぐらいあるかというようなことです。これは、私は、前回の審議会でちょっと桁を間違えまして、50何万件とか60何万件とかと御説明したかと思いますが、この資料にありますように、平成2年度が件数では6万1,000件です。平成10年度、新しい数字では5万1,000件となっています。
13頁ですが、平成3年に労災かくしの対策についての労働基準局長通達が出ていますが、その通達を出す前に、例えば発覚の端緒がどういうものであったか、動機がどういうものであったか、監督署としてどういう措置をとったかと、いろいろ調査をしています。その状況について、全業種と建設業を比較したものが、この13頁の資料です。発覚の端緒としては、やはり被災者等からの申告といったものが多くあるのかなということです。
動機としては、元請への配慮、元請からの指示・圧力、無災害記録の更新といったものが、多いものとして挙がっています。
どういう措置をとったかということですが、司法処理を行ったものが、建設業については15件、そのほか基準局あるいは監督署から然るべく指導なりを行ったというものが22件、16件ある、ということです。
なお、申し落としましたが、先ほどの健保のデータですが、これが全部、いわゆる故意あるいは意図的に労災であることを隠して、健保で請求したというふうには、私どもは受け止めておりません。単純な間違いとかいったものも含んでいるのだろうと、そういうものも含めて、こういった数字になっているのかなと理解しています。以上です。
○ 会長
ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、御質問等がありましたら、お願いいたします。
○ 委員
質問です。健康保険には、もちろん政管健保以外にも制度があるわけですね。政管健保の加入割合というのも相当多いということは承知していますが、それ以外にも大手のゼネコンなどですと、国民健康保険組合という制度があります。あるいは健保組合とか、公営の国保といったものの資料というのは、有機的に入手するのが困難なのかどうか。
最後の資料ですが、措置状況等、平成2年というのは、ちょっと古過ぎるのではないかと、2年というふうに私が指定したかも分かりませんが、もう少し直近の調査も行われているものと理解されますが、そのあたりはどういうことでしょうか。
○ 事務局
最初の問題について、国民健保、健康保険組合はもちろんあります。厚生省に問 合わせをしてみたのですが、国民健保あるいは健保組合等で、一旦請求があって労 災扱いにしたものの数字が有るか無いかを聞いてみたのですが、厚生省としても把 握しておらない、ということでした。
もう一つの、「いわゆる労災かくしに対する措置の状況」については、お願いいた します。
○ 事務局
いわゆる調査のほうですが、平成2年の調査は、平成3年に労災かくし対策に対する局長通達を出すに当たりまして、実態を把握するために、いわば特別に行った調査で、確認しましたけれども、平成2年以降、こういうように、いわゆる労災かくし事案に対する特別な調査という形では行っておらないということです。
○ 委員
それはそれで理解いたしますが、2月18日の審議会の席で、送検の件数をお聞きしましたら、これは平成10年まで数字が報告されて、結構増えているということがありました。そういうことからすると、送検をするということですから、内容的にかなり悪質と見なされるのですが、そのあたりの、いまのような分析調査というのは可能なのでしょうか。
○ 事務局
お答えいたします。確かに司法処理の件数については、そこに遡った数字はありますが、それについて、例えば、お手元にお配りしています発覚の端緒ですとか、動機等について、そういうものを含めて、全部本省のほうで把握しているということではありません。そういう意味で、また個別に逐次当たって調査し直さなければならないということになりますので、なかなか難しいということです。
○ 会長
どうぞ。
○ 委員
12頁の政管健保のところですが、この用語の意味で、「労災の取扱いとしたもの」というのは、業務災害だけですか、それとも通災も入っているのですか。
○ 事務局
入っております。
○ 委員
内訳は分かりませんね。
○ 事務局
はい。
○ 会長
通災というのは、交通事故があるために、把握が難しいですね。
○ 委員
そうです。ただ、ここに通災が入っているとなると、メリットとおおよそ関係ないものもこの中にいっぱい入っているのですが、それがどのぐらい入っているのかがよく分からないのです。純粋に業務上災害だけだったら、話がちょっと違うと思うのですが、通災が入っていて、しかも、どのぐらい入っているか分からないというと、ちょっと何ともデータの意味を把握しにくいのかなと思います。
○ 会長
素人の質問で恐縮ですけれども、業務災害かもしれないというので、監督署に労災保険の給付の請求をしているけれども、まだ決まっていない段階は、どの保険を使うのですか。
○ 事務局
実は、労災事故に遭いましたと、それで請求しました、まだ業務上外の決定がされていないというような時、実は、労働省の関係の財団で、労災保険情報センターというのがあるのですが、契約した医療機関だけですが、一定額を貸し付けるというような制度があって、そういうような中で回っています。ですから、医療機関の負担になっているとか、本人が立て替えているとか、例外的には本人が立て替えていることがあるのかもしれませんが、通常はうまく回るような、関係の財団から必要な療養給付に相当するようなお金を貸し付けていますので、それが業務上と決定された段階で相殺されるということになっています。
○ 会長
業務外となった場合はどうですか。
○ 事務局
業務外となった場合は、健保のほうに請求がいくわけです。
○ 会長
本人に対する請求というのはないのですか。
○ 事務局
本人の健保となれば、2割負担は出てきます。それは、おそらく業務上、業務外が最終的に決定した段階で、医療機関のほうが必要なものを本人に請求し、必要なものを健保に請求する、ということをやっています。
○ 会長
本人が、それは業務上災害であるという申立てをすれば、ほぼ自動的にそういう措置がとられることになるのですか。
○ 事務局
それは、ほぼですか。
○ 会長
ええ、本人が申立てをすれば、大体の域は、そうなりますね。
○ 委員
そんなことはないです。審査会にかかるでしょ。
○ 事務局
脳・心とかは別です。
○ 会長
そういうのではなくて、通常の病気とか怪我とかね。
○ 委員
そんなことはないでしょう。
○ 委員
やはり労働省のお決めになっている様式を取っていかなければ。
○ 事務局
いや、いま会長がおっしゃったのは、請求をしてから業務上と決定されるまでの期間をどうするかということですから。
○ 会長
そうです。一応、紙切れには何か書いて、その書式のうえでは問題がないということになれば、業務上という判断がなくても、ほぼ自動的にRICの措置がとられるというふうに考えていいのですね。
○ 事務局
一定の契約機関、要するに、RICと契約している医療機関でないと駄目ですが。
○ 委員
ちょっと実態と違います。怪我をして、一旦一般の病院で治療して、「いや、実はこれは後遺症が残りますから、何日の日の作業中に怪我をしたものです」と言っても、直ちにそれが自動的に労災の適用がされるわけではないわけでしょう。その労災の事実について、誰か確認できる者がいるかどうかという手続きもちゃんとしなければなりませんから。 ○ 会長
いや、私が言っているのは、労災がどうかという判定が出るまでの間の臨時的な措置として、RICの手続きの適用があるかという問題です。
○ 事務局
事業主の証明とかが全部きちんとなされていて、その必要な書類が医療機関にも出されたと。ただ、RICが監督署に回ったけれども、まだ業務上の決定がなされないまでの間ということです。
○ 会長
そのほか何かありませんか。本日こちらで用意した事項は以上です。特に御意見がなければ、本日はこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
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