第4回小規模事業場における健康確保方策の在り方に関する検討会議事要旨


1.日時平成12年5月17日(水)10:00〜12:00
2.場所中央合同庁舎5号館別館7回共用第11会議室
3.出席者大久保委員(座長)、圓藤委員、清宮委員、荘司委員、高堰委員、武田委員、並木委員、沼野委員、長谷川委員、松浦委員、皆川委員、山岸委員、吉田委員 (高瀬委員欠席、橋本委員欠席(全国中小企業団体中央会調査部主監 代理出席)) 中野計画課長、鶴田労働衛生課長、上家主任じん肺診査医、田中中央労働衛生専門官 他
4.議事
(1)地域産業保健センター事業の活性化について
(2)その他
5.配付資料
  資料1 第3回小規模事業場における健康確保方策の在り方に関する
       検討会議事要旨(案)
  資料2 長谷川委員提出資料
  資料3 小規模事業場における健康確保方策の在り方に関する検討会
       中間報告骨子案
6.議事概要
(1)資料確認
(2)資料説明
    資料1:前回の「第3回小規模事業場における健康確保方策の在り方に関する検討会議事要旨(案)」について説明。
    資料2:「長谷川委員提出資料」について説明。(長谷川委員)
    資料3:「小規模事業場における健康確保方策の在り方に関する検討会  中間報告骨子案」について説明。
(3)討議
   資料3について検討を行った。
   これに対する意見は以下のとおり。

1「小規模事業場における問題点」
(1)「基本的な問題点」について

・1の(1)の2番目は、「小規模事業場では高齢化が進んでいる。」ことと「小規模事業場では生活習慣病に結び付く有所見率が高い」ことは別々にするべき。
・今後の基礎資料として、事業場規模別、年齢階層別の有所見率の調査が必要である。
(2)「衛生管理体制の問題点」について
・1つ目の・などは、問題点というより意見に近いのではないか。
・地域産業保健センター(以下「地域センター」という。)の活性化という議題から考えると、その前提としての問題点であるから、産業医の選任や衛生委員会の設置などについては、今は「小規模事業場における衛生管理体制が不十分である」としておき、地産保の討議が終わった後、提言として整理してはどうか。
(3)「健康管理上の問題点」について
・小規模事業場であっても、業界団体で健康保健組合を運営している等の場合には、基本的に健康診断とその事後措置をきちんと行っている。講習会などにもよく出席するので、情報が届けやすい。
・個別に政府管掌健康保険に加入しているなど業界団体に加入していない事業場を、重点的に支援する必要がある。
2「地域産業保健センターの担うべき役割」について(現在の業務の内容を点検する視点から)
(1〜3)「健康相談」、「個別訪問指導」、「情報提供」について
・「情報提供」には、定期的な講習会という形も考えられる。
(4)「今後の事業」について
・「モデル事業を行ってはどうか」という意見は、活性化の対策に入れたほうがよい。
3 地域産業保健センターの活性化を図るための対策
(1)「地域産業保健センター事業の見直し」について
○意識の高揚等のPR活動
・講習会等の実施については、現在の委託事業の内容に含まれていないため、地域センターが主催することができない。
・講習会のその場では非常に反応がいいのだが、その後の相談がほとんどない。
・小規模事業場の事業者および労働者に対し、健康教育等による意識の高揚を図ることがまず必要。
・利用者から見た、地域センターの利用によるメリットをPRするとともに、「小規模事業場の労働者の有所見率は高い」といったデータを提示すべき。
・局・署の協力により健診の未実施事業場を把握し、重点的にコーディネーターが訪問してはどうか。
・局や署の協力を、鞭として使うべきではない。
○事業場訪問
・コーディネーターが事業場を探す際、自治体の業種団体名簿や商工会議所から情報提供の協力を受けて行えば効果的だろう。
・小規模事業場を束ねている組織・団体に、指導・相談業務を行う担当者を配置し、地域産業保健センターと連携するよう工夫する。
・通産省の制度に、特に小規模事業場の事業振興のため、総合的経営指導を行う小規模企業振興員(経営指導員)が業界ごとに置かれているので、活用できないか。
○地域センターで健康診断を実施することについて
・地域産業保健センターが低価格で健診を提供するサービス的事業を行ってほしい。
・地域産業保健センターで健診事業を行うことは不可能。また、すでに関係団体が健診事業を行っている場合もあり、重複する。
・地域センターで健康診断事業を行うこととし、地域の医療機関に業務委託してはどうか。
・業務の再委託は効率的でない。
・健康診断を実施した後、その結果をフォローするのが、地域産保の仕事ではないか。
・小規模事業場では日を指定して健康診断を行うことは難しい。地域の医療機関であれば、まとまって健診を受ける必要がなく、地域センターがコーディネートすることで、待ち時間がないように工夫するなどすれば、小規模事業場にとっても利用しやすくなる。
○安全、中毒問題について
・安全や中毒の問題を扱うことは、地域センターでは無理なので、産業保健推進センターを活用すべき。
・地域センターの機能としては、労働安全コンサルタントの名簿を備えるなどして、安全問題についてもコーディネート機能があればよく、健康問題だけに狭める必要はない。
(2)制度、体制の改善について
・コーディネーターの熱心さと、成果は比例しない場合もあり、コーディネーターの人柄や説得力といった能力で差によるところが大きい。
・コーディネーターや産業医の質を上げるための研修を実施する必要がある。
・小規模事業場の労働者や事業者に迅速に対応し、利用しやすくするためには、毎日開催することが必要であるから、1名程度の常勤体制を提言してはどうか。
・コーディネーターの任期についての定めはないが、コーディネータが要領を把握して、成果が出るまで、数年はかかるので、任期はできるだけ長いほうがよい。
・コーディネーターは2人以上配置したほうがよい。
・地域センターの評価はコーディネーターの優劣によるといっても過言ではないのに、コーディネーターの謝金が低すぎる。
3「行政に対する要望」
・産業医やコーディネーターの研修の費用を委託費の中に含めてほしい。
・決められた方法だけでなく、地域性や独自性が生かせるよう、ある程度弾力性を持たせてほしい。
・活動が活発な地域センターに重点的に予算を配分することも検討してはどうか。
・推進センターに比べ地域センターの予算が少なすぎる。
・地域センターの活動状況が非常に低調であることを、先に改善すべき。
4「その他」について
・産業医が事業場を訪問する際に、労働衛生コンサルタントと同行すると、日本医師会の認定産業医の単位取得できるが、同行していなくても、事業場指導で相当の実績を上げた場合、単位として認められやすい方策を日本医師会でも考えていただきたい。
・地域センターの活動を行う産業医に労災保険がないのは、非常に問題だ。

照会先;労働基準局安全衛生部労働衛生課
 産業保健班
  依田、奥野(内線5495)



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