平成11年版厚生白書の概要

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第6章 健康と安全を守る取組みと生活環境の整備

第1節 健康危機管理への取組み

 国民の生命・健康の安全を脅かす事態に対して健康被害の発生予防、拡大防止、治療のための対策を講じる健康危機管理の取組みについて、毒物を使用した事件への対応、その後の諸施策を中心に概観。

第2節 新たな感染症対策

 患者等の人権にも配慮しつつ、新しい時代に対応した感染症対策の推進を図るため、1998(平成10)年10月に制定された「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の概要を解説するとともに、エイズ、結核、薬剤耐性菌などの新興・再興感染症への対応状況について記述。

第3節 医薬品等の安全対策の推進

 血液製剤によるHIV感染問題における取組みについて、訴訟の提起と和解の成立に至る経緯、これらを踏まえた各種恒久的対策について記述。医薬品の有効性・安全性の確保に関する施策について、「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP)の円滑な実施、承認審査体制の見直し、医薬分業の推進、血液事業のあり方の見直し等について記述。また、薬物乱用防止対策についても紹介。

第4節 生涯にわたる健康づくりと地域保健

 国民の健康づくりを総合的に推進することを理念とした「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」の計画策定について記述するとともに、生活習慣病対策の推進、たばこ対策、生涯を通じた女性の健康支援等を紹介。また、地域保健対策について言及。

第5節 食品の安全性の確保と化学物質対策

 食品をめぐる新たな問題に適切に対応する指針として、昨年6月に取りまとめられた「今後の食品保健行政の進め方について」に言及するとともに、食中毒対策の強化等の食品の安全性の確保のための方策について紹介。また化学物質対策への取組みとして、ダイオキシン、内分泌かく乱化学物質への対策、国際的な化学物質への取組み等について記述。

第6節 安全でおいしい水の確保

 安全で良質な水道水を供給するための取組みとして、水道原水の水質保全、水道の水質管理等の対策を紹介。質の高い水道を目指した水道未普及地域の解消、高度浄水施設の整備促進、直結給水の推進などの施策及び地震・渇水に強い水道づくりについて紹介。さらに、給水装置に関する規制緩和、水質検査を行う機関の指定基準に係る規制緩和にも言及。

第7節 大量に排出される廃棄物への取組み

 廃棄物の処理をめぐり、様々な問題が発生している現在、廃棄物の排出を出来るだけ押さえ、極力リサイクルを推進する「循環型社会」を構築することが重要と強調。昨年10月の生活環境審議会への諮問の概要等を紹介し、廃棄物対策の総合的な検討が進んでいることを記述。さらに、改正廃棄物処理法の施行、最終処分場の処理施設の確保などの取組み、廃棄物焼却施設からのダイオキシン類の排出抑制のための対策、容器包装リサイクル法の施行等によるリサイクルの推進、大都市圏の廃棄物対策(フェニックス計画)についても言及。



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