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II 利用者の状況


1 利用者は「老人保健法」87.1%、「健康保険法等」12.9%

 平成10年6月中の利用者数は124,310人であり、「老人保健法」による利用者は108,230人(87.1%)、「健康保険法等」による利用者は16,080人(12.9%)となっている。
 「健康保険法等」のうち平成12年4月以降の「介護保険法」で想定されている「特定疾病」の対象者(40歳以上65歳未満)は、5,681人となっている。
 性別でみると、「男」は 48,807人(39.3%)、「女」は75,503人(60.7%)となっている。
 平均年齢は、「老人保健法」81.5歳、「健康保険法等」52.8歳となっている。(表7)

表7 適用法・性別にみた利用者数の年次推移と年齢階級別にみた利用者数 平成10年6月

 
総   数
老人保健法
健康保険法等
健康保険法等
介護保険法で
想定されてい
る特定疾病の
対象者(再掲)
総数


総数


総数


平成5年
  7年
  9年
  10年
8 262
34 093
92 622
124 310
3 355
13 584
36 810
48 807
4 907
20 509
55 812
75 503
8 262
30 801
81 213
108 230
3 355
11 866
31 048
40 687
4 907
18 935
50 165
67 543

3 292
11 409
16 080

1 718
5 762
8 120

1 574
5 647
7 960



5 681
構成割合(単位:%)
平成5年
  7年
  9年
  10年
 
100.0
100.0
100.0
100.0
 
40.6
39.8
39.7
39.3
 
59.4
60.2
60.3
60.7
 
100.0
90.3
87.7
87.1
(100.0)
40.6
34.8
33.5
32.7
(37.6)
59.4
55.5
54.2
54.3
(62.4)

9.7
12.3
12.9
(100.0)

5.0
6.2
6.5
(50.5)

4.6
6.1
6.4
(49.5)



4.6
(35.3)
(10年−9年)
増加率
 
34.2
 
32.6
 
35.3
 
33.3
 
31.0
 
34.6
 
40.9
 
40.9
 
41.0
 

平成10年
  0〜19歳
 20〜39歳
 40〜64歳
 65〜69歳
 70歳以上
 不  詳
 
707
1 765
11 652
9 231
100 584
371
 
369
928
5 839
5 029
36 512
130
 
338
837
5 813
4 202
64 072
241
 



7 340
100 584
306
 



4 069
36 512
106
 



3 271
64 072
200
 
707
1 765
11 652
1 891

65
 
369
928
5 839
960

24
 
338
837
5 813
931

41
 


5 681



平均年齢 77.8 75.1 79.5 81.5 79.6 82.7 52.8 52.7 52.8 58.3
注1:平成5年は10月1日、7〜10年は7月1日調査による。
 2:( )内の数値は、老人保健法と健康保険法等のそれぞれの総数を100とした割合である。
 3:「健康保険法等」とは、老人保健以外の政府管掌健康保険等の全て及び結核・難病等を含む公費負担医療による利用者。


2 利用者の35.8%は痴呆のある寝たきり者

 利用者の痴呆の状況をみると、「痴呆あり」が51.6%、「痴呆なし」が48.4%となっている。
 寝たきりの状況では、「寝たきり者」(ランクBとランクCを合わせたものをいう。)は59.2%、寝たきりに準ずる者(ランクA)は28.2% となっている。
 利用者を痴呆と寝たきり度別にみると、「痴呆あり」で「寝たきり者」は35.8%、「痴呆なし」で「寝たきり者」は23.5%となっている。(表8)

表8 痴呆性老人の日常生活自立度と寝たきり度別利用者数 平成10年6月

  総  数
寝 た き り 度
ランクJ
ランクA
ランクB
ランクC
不  詳
寝たきり者
(再掲)












総   数 (人)
124 062
 
   
 
14 650
 
34 986
 
35 117
 
38 389
 
920
 
73 506
 
   
(%)
100.0
 
11.8
 
28.2
 
28.3
 
30.9
 
0.7
 
59.2



総  数 64 020 51.6 3.6 12.0 15.3 20.4 0.3 35.8
ランクI 15 761 12.7 2.0 4.5 3.7 2.4 0.1 6.1
ランクII 15 354 12.4 1.0 4.2 4.1 3.0 0.1 7.1
ランクIII 15 674 12.6 0.3 2.2 4.6 5.5 0.1 10.0
ランクIV 14 437 11.6 0.1 0.8 2.6 8.0 0.0 10.6
ランクM 2 235 1.8 - 0.1 0.2 1.5 0.0 1.6
不  詳 559 0.5 0.1 0.1 0.1 0.1 0.0 0.2
痴呆なし 60 042 48.4 8.3 16.2 13.0 10.5 0.5 23.5
注:6歳未満は除く。

ランクJ  …何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
ランクA  …屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
ランクB  …屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが座位を保つ。          
ランクC  …1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する。
寝たきり者…ランクBとランクCを合わせたもの。

ランクI …何らかの痴呆を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している。
ランクII …日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。
ランクIII…日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さがときどき見られ、介護を必要とする。
      (食事・排泄等が上手にできない、徘徊、失禁等)
ランクIV …日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。
ランクM …著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。


3 痴呆と寝たきりの程度による様々な看護内容

 痴呆の有無、寝たきり度によっても看護内容に違いがみられる。
 例えば痴呆のあり、なしによって違いのみられるものは「2 本人の療養指導」、「13 家族の介護指導」などであり、寝たきり度によって違いのみられるものは「19 褥そうの処置」、「31 浣腸・摘便」などである。(表9)

表9 痴呆と寝たきり度別にみた1か月間の看護内容の割合(複数回答) 平成10年6月

    総 数 痴 呆 あ り 痴 呆 な し 6歳未満
総  数 ランクJ ランクA ランクB ランクC 総  数 ランクJ ランクA ランクB ランクC
  利 用 者 数 124 310 64 020 4 412 14 927 19 042 25 327 60 042 10 238 20 059 16 075 13 062 248







                     (%)
 
1病状観察
2本人の療養指導
3体位交換
4日常生活動作の介助
5生活リズム・仕方の把握
6身体の清潔
7口腔ケア
8特異(問題)行動ケア
9リハビリテーション
10介護機器導入時の指導
11環境整備
12社会資源の紹介と相談
13家族の介護指導
14家屋改善のアドバイス
15その他
100.0

99.5
60.8
29.5
48.9
50.0
66.0
13.0
4.9
59.0
4.5
24.6
20.9
59.8
2.3
3.8
100.0

99.7
51.4
37.4
53.2
50.9
73.0
16.7
7.2
61.6
4.5
26.5
22.4
69.8
2.1
3.4
100.0

99.6
75.4
-
27.2
61.6
35.3
2.8
10.6
34.3
1.2
22.5
18.8
38.4
1.2
4.8
100.0

99.6
67.7
3.9
48.5
57.9
56.5
6.0
9.6
55.8
2.3
23.9
21.1
56.9
2.4
3.9
100.0

99.6
53.8
24.8
63.6
52.8
74.6
12.5
7.7
69.6
4.5
25.0
24.8
73.1
3.0
3.4
100.0

99.8
35.7
73.5
52.9
43.4
88.2
28.6
4.9
64.1
6.4
29.9
22.0
80.5
1.3
2.7
100.0

99.3
71.0
20.9
44.4
48.9
58.7
9.0
2.3
56.1
4.5
22.7
19.4
49.1
2.5
4.2
100.0

98.8
82.8
-
18.0
58.8
25.2
1.0
5.1
27.9
1.2
17.2
15.0
21.2
1.4
6.2
100.0

99.2
78.4
3.1
41.3
50.6
50.3
3.1
1.9
55.4
3.0
20.4
17.7
39.6
2.7
4.5
100.0

99.4
70.9
18.9
59.2
46.6
70.1
8.2
1.7
69.9
5.7
23.4
22.0
60.2
3.6
3.6
100.0

99.7
50.2
67.9
52.6
41.0
84.7
25.6
1.4
63.6
8.2
30.0
22.2
72.9
1.6
2.9
100.0

99.6
20.2
32.7
38.7
54.0
44.8
22.2
2.4
67.7
4.4
16.5
21.0
79.8
1.2
6.9










医療処置にかかわる援助あり
 
16喀痰および気道内吸引・吸入
17在宅酸素療法の指導・補助
18膀胱カテーテルの交換・管理
19褥そうの処置
20創傷部の医療的処置
21在宅中心静脈栄養法・経管栄養の実施
22人工肛門・人工膀胱・胃瘻・腸瘻の管理
23気管カニューレの交換・管理
24CAPD(連続携行式腹膜透析)の灌流液の交換
25がんの在宅(緩和)ケア
26ターミナルケア
27緊急時の対応や指示
28点滴の管理
29服薬管理
30検査補助(採血・採尿等)
31浣腸・摘便
32感染症予防・処置
33その他
71.6

6.8
4.3
8.2
13.2
9.2
3.9
3.7
1.7
0.1
1.5
1.5
14.0
2.4
43.4
7.0
14.7
7.9
3.3
73.7

7.3
2.2
8.7
17.0
10.2
4.6
3.9
1.1
0.1
0.7
1.2
14.7
2.3
43.3
6.9
19.3
8.5
2.7
68.9

0.6
2.2
1.2
0.9
3.7
0.3
1.5
0.1
0.2
0.3
0.2
9.6
1.0
60.0
6.4
1.9
2.7
3.0
65.1

0.8
2.6
2.0
2.2
5.2
0.2
1.3
0.2
0.1
0.4
0.2
11.0
1.2
52.0
7.0
4.8
4.2
2.7
67.3

2.1
2.2
5.3
10.5
9.1
0.9
1.9
0.2
0.1
0.6
0.5
12.7
1.6
42.0
6.4
15.3
6.7
2.4
84.5

16.2
1.9
16.6
33.7
15.2
10.7
7.4
2.3
0.1
1.0
2.5
19.2
3.7
36.1
7.4
33.8
13.5
3.0
69.3

6.1
6.5
7.7
9.3
8.2
3.0
3.6
2.4
0.1
2.3
1.9
13.3
2.5
43.7
7.0
9.8
7.2
3.8
69.2

1.1
7.8
1.3
0.9
3.8
0.6
2.6
0.5
0.2
1.1
0.5
10.4
1.8
54.2
6.0
1.0
3.3
3.1
63.4

1.3
7.6
2.4
2.1
5.6
0.6
1.8
0.5
0.2
1.5
0.6
11.0
2.0
47.1
7.1
2.7
4.9
3.5
65.4

2.8
5.5
7.2
8.9
9.0
1.2
2.3
1.0
0.1
2.4
1.5
12.3
2.1
40.0
7.0
10.0
6.9
3.6
83.0

21.3
5.0
21.5
27.5
14.9
11.1
8.7
8.4
0.1
4.2
5.4
20.4
4.3
34.0
7.8
27.5
14.5
5.2
75.8

49.6
19.8
0.8
-
4.8
29.4
6.5
25.0
-
-
0.8
21.0
0.4
21.0
1.6
7.3
16.9
7.3
注:総数には、寝たきり度の「不詳」を含む。


4 主傷病は、「循環器系の疾患」が約半数

 利用者の主傷病をみると、老人保健法では「IX 循環器系の疾患」が53.3% と最も多く、次いで「VI 神経系の疾患」が8.1%、「XIII 筋骨格系及び結合組織の疾患」が8.0%となっている。
 健康保険法等の利用者では、「IX 循環器系の疾患」が27.4% 、「VI 神経系の疾患」が24.2 %、「V 精神及び行動の障害」が15.1% となっている。(表10)

表10  適用法・主傷病別にみた利用者数 平成10年6月

  利用者数(人) 構成割合(%)
総  数
老  人
保 健 法
健  康
保険法等
総  数
老  人
保 健 法
健  康
保険法等
総       数 124 310 108 230 16 080 100.0 100.0 100.0
I   感染症及び寄生虫症 992 794 198 0.8 0.7 1.2
II   新生物
      悪性新生物(再掲)
6 621
5 250
5 516
4 495
1 105
755
5.3
4.2
5.1
4.2
6.9
4.7
III  血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 344 325 19 0.3 0.3 0.1
IV   内分泌,栄養及び代謝疾患
      糖尿病(再掲)
4 672
4 174
4 174
3 779
498
395
3.8
3.4
3.9
3.5
3.1
2.5
V   精神及び行動の障害
      痴呆(再掲)
      精神分裂病(再掲)
9 211
5 586
1 739
6 779
5 493
129
2 432
93
1 610
7.4
4.5
1.4
6.3
5.1
0.1
15.1
0.6
10.0
VI   神経系の疾患
      パーキンソン病(再掲)
      アルツハイマー(再掲)
12 678
4 899
1 041
8 788
4 463
894
3 890
436
147
10.2
3.9
0.8
8.1
4.1
0.8
24.2
2.7
0.9
VII  眼及び付属器の疾患 176 161 15 0.1 0.1 0.1
VIII  耳及び乳様突起の疾患 74 69 5 0.1 0.1 0.0
IX   循環器系の疾患
      高血圧性疾患(再掲)
      心疾患(再掲)
      脳血管疾患(再掲)
62 082
8 005
7 323
45 685
57 677
7 879
7 174
41 615
4 405
126
149
4 070
49.9
6.4
5.9
36.8
53.3
7.3
6.6
38.5
27.4
0.8
0.9
25.3
X   呼吸器系の疾患 5 645 5 345 300 4.5 4.9 1.9
XI   消化器系の疾患 2 037 1 859 178 1.6 1.7 1.1
XII  皮膚及び皮下組織の疾患
      褥  瘡(再掲)
803
557
738
523
65
34
0.6
0.4
0.7
0.5
0.4
0.2
XIII  筋骨格系及び結合組織の疾患
      骨の密度及び構造の障害(再掲)
9 739
1 412
8 670
1 401
1 069
11
7.8
1.1
8.0
1.3
6.6
0.1
XIV  尿路性器系の疾患 2 422 2 168 254 1.9 2.0 1.6
XV   妊娠,分娩及び産じょく 1 - 1 0.0 - 0.0
XVI  周産期に発生した病態 14 - 14 0.0 - 0.1
XVII  先天奇形,染色体異常 318 81 237 0.3 0.1 1.5
XVIII 症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見
    で他に分類されないもの
458
 
396
 
62
 
0.4

0.4

0.4

XIX  損傷,中毒及びその他の外因の影響 5 925 4 601 1 324 4.8 4.3 8.2
XXI  健康状態に影響をおよぼす要因および保健
    サービスの利用
98
 
89
 
9
 
0.1

0.1

0.1

特 定 疾 患 (再掲) 7 840 5 853 1 987 6.3 5.4 12.4


5 6月中の利用者1人当たりの訪問回数は5.9回

 訪問回数階級別に利用者数をみると、6月中1か月間の訪問回数「5〜8回」が25.8%、「4回」が22.3%と利用者の約半数は4〜8回である。
 1人当たり訪問回数は、「老人保健法」による利用者5.9回、「健康保険法等」による利用者では6.2回であるが、「健康保険法等」による特定疾患8.2回、精神分裂病が3.8回となっている。
 また、週4回以上の訪問看護が指示された「特別訪問看護指示書」を交付された者は10.2回、身体状態別では重度の者ほど訪問回数が多くなっている。(表11)

表11 1か月間の訪問回数階級別利用者数 平成10年6月

  利用者数
(人)
構 成 割 合 (%) 6月中の
利用者1
人当たり
訪問回数
総 数 1 回 2 回 3 回 4 回 5〜 
 8回
9〜 
 12回
13回 
 以上
総  数
 指示書の種類
  特別訪問看護指示書を
      交付された者
  精神訪問看護指示書を
      交付された者
124 310
 
 
2 019
 
2 686
100.0
 
 
100.0
 
100.0
7.8
 
 
3.6
 
21.6
10.9
 
 
6.7
 
19.7
8.4
 
 
4.7
 
9.3
22.3
 
 
13.0
 
20.8
25.8
 
 
21.0
 
18.3
18.1
 
 
18.7
 
8.2
6.6
 
 
32.3
 
2.0
5.9
 
 
10.2
 
4.0
 適用法
  老人保健法
  健康保険法等
  (再掲)
   特定疾患
   精神分裂病
 
108 230
16 080
 
1 987
1 610
 
100.0
100.0
 
100.0
100.0
 
7.5
9.5
 
4.2
23.2
 
10.8
11.4
 
6.7
20.8
 
8.5
8.1
 
6.6
8.9
 
22.7
19.7
 
17.0
22.1
 
26.1
23.8
 
24.4
15.8
 
18.0
19.0
 
22.5
7.3
 
6.4
8.6
 
18.6
1.8
 
5.9
6.2
 
8.2
3.8
 身体状態
  重  度
  中  度
  軽  度
 
5 365
44 738
73 097
 
100.0
100.0
100.0
 
9.4
5.4
9.1
 
9.2
7.8
12.9
 
7.9
7.6
9.0
 
9.2
18.4
25.7
 
21.9
27.3
25.2
 
19.5
23.8
14.5
 
22.9
9.7
3.6
 
10.4
6.9
5.2
注1:「総数」には身体状態の「不詳」を含む。
 2:身体状態の定義
   重度(ターミナル、急性期などで頻回又は不定期な訪問の必要あり)
   中度(変化の可能性があるが急性期でない)
   軽度(身体状態が安定し計画的な訪問でよい)
 3:6月中の1人当たり訪問回数は、1か月間訪問看護の利用があった者のみの数値である。


6 適用法別にみた利用者の心身の状況

 1) 老人保健法による利用者の心身の状況に対する介助パターンは、6,057通り出現したが、上位10パターンで全体の30.2%になった。
 そのパターンの特徴は次のとおりである。(図3)

図3 老人保健法による利用者の心身の状況と介助パターン<図拡大表示> 平成10年6月

図3 老人保健法による利用者の心身の状況と介助パターン

 2) 健康保険法等による利用者の心身の状況に対する介助パターンは、2,092通り出現したが、上位10パターンで全体の37.6%になった。
 そのパターンの特徴は次のとおりである。
 なお、1位の全項目自立の者は、「精神及び行動の障害」等の疾病が多い。(図4)

図4 健康保険法等による利用者の心身の状況と介助パターン<図拡大表示> 平成10年6月

図4 健康保険法等による利用者の心身の状況と介助パターン


7 同居家族構成が「3世代」の利用者は心身の状況が全介助の割合が多い

 同居家族構成が「3世代」の利用者は、「心身の状況の7項目」のうちの平均全介助項目数は4.0と多く、次いで「2世代」「夫婦のみ」「ひとり暮らし」となっている。

表12 同居家族構成別にみた心身の状況 平成10年6月

  総  数 ひ と り
暮 ら し
夫婦のみ 2 世 代 3 世 代 そ の 他
I 利 用 者 数
    (構成割合:%)
 
II 7項目のうち全介助が1項目以上
   ある利用者の割合
  平均全介助項目数
  平均訪問回数
124 062
(100.0)

(%)
67.3
3.7
6.2
14 798
(11.9)

 
33.3
1.9
6.8
26 140
(21.1)

 
65.1
3.4
6.6
44 727
(36.1)

 
73.1
3.9
6.2
31 194
(25.1)

 
76.1
4.0
6.0
7 203
(5.8)

 
72.0
3.8
6.1

 

 
 
1移  乗
2食事摂取
3嚥  下
4排便の後始末
5排尿の後始末
6一般家庭用浴槽の出入り
7生年月日(答えることが出来ない)
(%)
38.2
22.1
6.8
44.4
43.5
60.9
34.6
 
6.9
2.6
0.5
7.5
7.3
28.8
8.9
 
33.2
18.7
5.7
40.5
39.1
57.7
28.8
 
44.4
26.3
8.1
50.7
49.8
66.5
40.0
 
47.6
28.1
9.0
55.1
54.3
69.8
42.9
 
41.9
22.9
6.6
48.3
47.7
64.5
39.6
注1:6歳未満は除く。
 2:平均訪問回数は、1か月間訪問看護の利用があった者のみの数値である。
 3:「一般家庭用浴槽の出入り」の「全介助」には、「行っていない」も含む。

 一方、訪問回数では、「3世代」は6.0回となっており、他の家族構成に比べて少なくなっている。(表12、図5)

図5 同居家族構成別散布図<図拡大表示> 平成10年6月

図5 同居家族構成別散布図


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