• 　平成10年７月末現在（「老人保健施設報告」）の施設数は2,142施設、入所定員は18万6,935人であり、新・高齢者保健福祉推進十か年戦略（新ゴールドプラン）の平成11年度末目標値である入所定員28万人に対して66.8％である。
  
• 　平成９年１０月１日午前零時現在開設の許可を受けている老人保健施設は、1,853施設で前年に比べ336施設（増加率22.1％）増加している。以下は1,853施設（「老人保健施設実態調査」）についての状況である。

I　施設の状況

　開設者別にみると、「医療法人」が1,375施設（総数の74.2％）で最も多く、前年に比べ259施設増加し、次いで「社会福祉法人」が294施設（15.9％）となっている。
　年次推移でみると、施設数はいずれの開設者でも増加しているが、構成割合では「医療法人」は増加し、「社会福祉法人」は減少している。

表１　開設者別にみた施設数の年次推移及び構成割合

	総　　数	地方公共団体	医 療 法 人	社会福祉法人	公的 ・ 社会 保険関係団体	そ　 の 　他
平　成　元　年 　　　　４　年 　　　　７　年 　　　　８　年 　　　　９　年 　 構 成 割 合（％） 　 平　成　元　年 　　　　４　年 　　　　７　年 　　　　８　年 　　　　９　年	(100.0) 　167 (395.8) 　661 (715.6) 1 195 (908.4) 1 517 (1109.6) 1 853 　 　 　 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0	13 37 68 83 96 　 　 7.8 5.6 5.7 5.5 5.2	110 474 868 1 116 1 375 　 　 　 65.9 71.7 72.6 73.6 74.2	34 124 206 247 294 　 　 　 20.4 18.8 17.2 16.3 15.9	3 6 17 24 29 　 　 　 1.8 0.9 1.4 1.6 1.6	7 20 36 47 59 　 　 　 4.2 3.0 3.0 3.1 3.2
増加率(9年/8年)%	22.1	15.7	23.2	19.0	20.8	25.5

　注：平成元年は７月１日、４年〜９年は１０月１日調査による。( )内の数値は、平成元年を100とした指数である。

　２　併設施設の状況

　併設施設の状況をみると、「併設」は1,435施設（77.4％）で、「病院」は816施設(44.0％)、「診療所」は266施設(14.4%)となっている。また、「訪問看護事業所」432施設(23.3％)、「在宅介護支援センター」688施設(37.1％)を併設し、対前年増加率はそれぞれ37.1％、27.2％である。
　一方、「単独」は418施設（22.6％）となっている。

表２　併設施設別にみた施設数（複数回答）及び構成割合

各年10月

	施　　設　　数			構成割合(％)
	平成９年	平成８年	増加率(％)	平成９年	平成８年
総　　　　　　　　　　 　数	1 853	1 517	22.1	100.0	100.0
併　　設 　 　病院 　（再）精神病院 　（再）精神病床を有する病院 　診療所 　 　特別養護老人ホーム 　介護利用型軽費老人ホーム 　訪問看護事業所 　在宅介護支援センター 　老人日帰り介護施設 　その他 　 単　　独	1 435 　 816 140 82 266 　 136 48 432 688 105 89 　 418	1 191 　 704 115 72 211 　 125 39 315 541 98 72 　 326	20.5 　 15.9 21.7 13.9 26.1 　 8.8 23.1 37.1 27.2 7.1 23.6 　 28.2	77.4 　 44.0 7.6 4.4 14.4 　 7.3 2.6 23.3 37.1 5.7 4.8 　 22.6	78.5 　 46.4 7.6 4.7 13.9 　 8.2 2.6 20.8 35.7 6.5 4.7 　 21.5

　３　痴呆性老人加算等の施設数及び定員

　入所定員は162,180人で前年より29,734人（増加率22.4％）増加している。うち「痴呆性老人加算」は32,140人となり、前年より7,561人（増加率30.8％）、「痴呆専門棟加算」は13,423人となり前年より3,969人（増加率42.0％）増加している。
　「日帰りリハビリ（デイ・ケア）」定員は45,860人となり前年より11,912人（増加率35.1％）増加している。
　開設年別にみると、平成７年から９年に開設した施設における「痴呆性老人加算」及び「痴呆専門棟加算」の定員が多くなっている。

表３　痴呆性老人加算等の施設数及び定員（複数回答）の年次推移及び構成割合

	施　　　設　　　数					定　　　　　　　員
	総　　　　　数					入　　所　　定　　員				日 帰 り リハビリ
	総　　数	短期入所 ケ　　ア （再掲）	痴呆性老 人 加 算 （再掲）	痴呆専門 棟 加 算 （再掲）	日帰りリ ハ ビ リ （再掲）	総　　数	短期入所 ケ　　ア （再掲）	痴呆性老 人 加 算 （再掲）	痴呆専門 棟 加 算 （再掲）
平　成　元　年　 ４　年　 ７　年　 ８　年　 ９　年	167 661 1 195 1 517 1 853	122 595 1 141 1 467 1 809	11 180 560 819 1 091	・ 16 133 225 325	151 635 1 178 1 504 1 839	13 083 54 380 103 017 132 446 162 180	841 3 679 7 355 10 760 14 581	371 5 824 17 259 24 579 32 140	・ 702 5 686 9 454 13 423	1 760 8 934 22 561 33 948 45 860
増加率(9年/8年)%	22.1	23.3	33.2	44.4	22.3	22.4	35.5	30.8	42.0	35.1

　注：1)平成元年は７月１日、４年〜９年は１０月１日調査による。
　　　2)「短期入所ケア」は「痴呆性老人加算」又は「痴呆専門棟加算」との複数回答がある。
　　　3)「痴呆性老人加算」と「痴呆専門棟加算」との複数回答はない。

図１　痴呆性老人加算等の開設年別定員の構成割合　＜図形拡大表示＞

　４　従事者の状況

　従事者の総数は91,755.3人であり、入所定員100人当たり56.6人で、制度発足時の平成元年の45.2人に比べ11.4人増加している。これを業務の種類別にみると、従事者の53.9％を占める「介護職員」が入所定員100人当たり30.5人となり元年より9.7人の増加となっている。

表４　業務の種類別にみた従事者数

平成９年１０月

	従事者数（人）		専　　　任	兼　　　任
	総　　　数	構成割合(%)
総　　　　　　数 　 　医　　　　　師 　 　看 護 婦( 士 ) 　 　准看護婦( 士 ) 　 　介　護　職　員 　 　相 談 指 導 員 　 　理 学 療 法 士 　 　作 業 療 法 士 　 　そ　　の　　他	91 755.3 　 2 061.6 　 5 855.4 　 11 264.2 　 49 481.3 　 3 432.1 　 1 440.4 　 1 102.3 　 17 118	100.0 　 2.2 　 6.4 　 12.3 　 53.9 　 3.7 　 1.6 　 1.2 　 18.7	83 643 　 1 479 　 5 473 　 10 735 　 48 028 　 3 378 　 1 048 　 856 　 12 646	8 112.3 　 582.6 　 382.4 　 529.2 　 1 453.3 　 54.1 　 392.4 　 246.3 　 4 472

　注：１）「医師」〜「作業療法士」の兼任は、各施設における常勤換算した数値であり、「その他」の兼任は常勤換算していない数値である。
　　　２）「その他」は、栄養士、薬剤師、調理員、その他の技術員、事務職員、その他の職員を合計した数値である。

表５　業務の種類別にみた入所定員100人当たり従事者数

	入所定員100人当たり従事者数(人)
	平成元年	平成４年	平成７年	平成９年
総　　　　　　数 　 　医　　　　　師 　 　看 護 婦( 士 ) 　 　准看護婦( 士 ) 　 　介　護　職　員 　 　相 談 指 導 員 　 　理 学 療 法 士 　 　作 業 療 法 士 　 　そ　　の　　他	45.2 　 1.4 　 3.1 　 5.8 　 20.8 　 1.7 　 0.8 　 0.6 　 11.1	48.7 　 1.4 　 3.1 　 6.1 　 23.8 　 1.8 　 0.7 　 0.7 　 11.2	53.4 　 1.3 　 3.3 　 6.6 　 27.6 　 2.0 　 0.8 　 0.7 　 11.1	56.6 　 1.3 　 3.6 　 6.9 　 30.5 　 2.1 　 0.9 　 0.7 　 10.5

　注： 平成元年は7月1日、4年〜9年は10月1日調査による。

　５　都道府県別にみた65歳以上人口10万対入所定員

　都道府県別に65歳以上人口10万対入所定員をみると、「徳島県」が2214.9人、「沖縄県」が2111.7人、「青森県」が1735.9人と多くなっている。

　注：1)「老人保健施設報告」月報概数平成10年7月分による。
　　　2) 65歳以上人口は、総務庁統計局「平成9年10月1日現在推計人口」による。