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生衛発第1836号
平成11年12月28日

  都道府県知事
各 政令市市長 殿
  特別区区長

厚生省生活衛生局長

食品衛生法施行規則の一部を改正する省令の施行等について

 

 今般、食品衛生法施行規則の一部を改正する省令(平成11年厚生省令第105号) が、平成11年12月28日に公布され、食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令 第23号)の一部が改正されたので、下記の事項に十分留意の上、医療関係者をはじめ貴管下関係者に対する周知徹底及びその運用に遺憾のないようにされたい。
 また、本改正に伴い、「食中毒処理要領」(昭和39年7月13日付け環発第21 4号厚生省環境衛生局長通知)についても一部改正したので、その運用に遺憾のない ように配慮されたく、あわせて通知する。

第1 食品衛生法施行規則の一部改正関係

 1.改正の趣旨

 これまで、病原微生物を病因物質とする飲食に起因する健康被害のうち、旧伝染病予防法(明治30年4月1日法律第36号)で指定されていたコレラ、赤痢等によるものについては、食品等に対する調査等についても、旧伝染病予防法に基づく対応が先行してなされていた。しかしながら、昨年4月からの「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年10月2日法律第114号)」の施行を踏まえ、今後、病因物質の種別に係わらず、コレラ、赤痢等旧伝染病予防法に基づく疾病等であっても、飲食に起因する健康被害(Foodborne Disease)については、食中毒であることを明確にするため、食中毒事件票の一部が改正され、コレラ菌等4菌種が追加された。また、近年、メタノールを原因とする食中毒について、その発生がないことから、食中毒事件票の病因物質の種別の欄からメタノールを削除する等の改正が行われた。

 2.改正の内容

 食品衛生法施行規則第26条の2中「様式第14号(食中毒事件票)」の「病因物質の種別」欄が、以下のとおり改正されたこと。
(1)コレラ菌、赤痢菌、チフス菌及びパラチフスA菌の4菌が追加されたこと。
(2)メタノールが削除され、また、「その他の化学物質」が「化学物質」とされたこと。
(3)「サルモネラ菌属」が「サルモネラ属菌」とされたこと。

 3.施行期日等

(1)公布の日から施行されること。
(2)平成12年1月31日までに保健所長が届け出を受理した食中毒事件については、従前の食中毒事件票の様式が使用できることとされたこと。

4.運用上の注意

 病因物質の種別に係わらず、飲食に起因することが疑われる疾病が発生した場合には、被害の拡大防止、原因究明等にあたって、保健所長等の指揮の下、これまで以上に食品保健部門と感染症対策部門との効率・効果的な役割分担、連携等が必要であること。このため、各都道府県等においては、両部門協議の上、各都道府県等が策定している「食中毒調査マニュアル」等の改正等を行うことにより、関係者に対する周知徹底を図ること。

第2 食中毒処理要領(略)の一部改正関係

 1. IVの1中「(1)経口伝染病との鑑別に困難を来たしている場合・・防疫、予防部門」を「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定されている疾病の場合・・防疫、予防部門」に、「(2)薬品毒劇物中毒との鑑別に困難を来たしている場合・・薬務部門」を「薬品毒劇物中毒と疑われる場合・・薬務部門」に改める。
2. Vの(6)中「国立予防衛生研究所」を「国立感染症研究所」に、「国立衛生試験所」を「国立医薬品食品衛生研究所」に改める。
3. 別表に「六 コレラ菌」、「七 赤痢菌」、「八 チフス菌」及び「九 パラチフスA菌」を加える。


食品衛生法施行規則(昭和二十三年厚生省令第二十三号)
様式第十四号(第二十六条の二関係)
食中毒事件票

<新旧対照表>

(1) 〜(11) (略)
(12)病因物質の種別

新 1 サルモネラ属菌 7 ウエルシュ菌 13 赤痢菌 19 化学物質
2 ぶどう球菌 8 セレウス菌 14 チフス菌 20 植物性自然毒
3 ボツリヌス菌 9 エルシニア・エンテロコリチカ 15 パラチフスA菌 21 動物性自然毒

4

腸炎ビブリオ 10 カンピロバクター・ジェジュニ/コリ 16 その他の細菌 22 その他
5 腸管出血性大腸菌 11 ナグビブリオ 17 小型球形ウイルス 23 不明
6 その他の病原大腸菌 12 コレラ菌 18 その他のウイルス    
旧 1 サルモネラ菌属 6 その他の病原大腸菌 11 ナグビブリオ 16 その他の化学物質
2 ぶどう球菌 7 ウエルシュ菌 12 その他の細菌 17 植物性自然毒
3 ボツリヌス菌 8 セレウス菌 13 小型球形ウイルス 18 動物性自然毒
4 腸炎ビブリオ 9

エルシニア・エンテリコリチカ

14 その他のウイルス 19 その他
5 腸管出血性 10 カンピロバクター・大腸菌 ジェジュニ/コリ 15 メタノール 20 不明

(13)〜(14) (略)

<病因物質の種別欄の変更概要>

(1)コレラ菌、赤痢菌、チフス菌及びパラチフスA菌の4菌種を追加する。
(2)「サルモネラ菌属」は「サルモネラ属菌」とする。
(3)メタノールを削除することとし、また、「その他の化学物質」を「化学物質」とする。

衛食第166号
衛乳第248号
衛化第 66号
平成11年12月28日

  都道府県
各 政令市衛生主管部(局)長 殿
  特 別 区

厚生省生活衛生局食品保健課長
乳肉衛生課長
食品化学課長

食中毒統計作成要領の一部改正について

 今般、食品衛生法施行規則の一部を改正する省令(平成11年厚生省令第105号)により、食中毒事件票の改正が行われ、さらに、本年8月に開催された食品衛生調査会において、食中毒事件票等に係る記入要領が記載されている食中毒統計作成要領について検討した結果を踏まえ、別添のとおり、「食中毒統計作成要領」(平成6年12月28日付け衛食第218号食品保健課長、乳肉衛生課長、食品化学課長通知)の一部を改正したので、その運用に遺憾のないようお願いする。

(別添)

第1 食中毒統計作成要領の本文(略)の一部改正

1.IVの1中及びVIIの3の(2)中「伝染病及び食中毒患者届出票」を「食中毒患者届出票」に改める。
2.VIの1の「A欄に関する事項」の(16)及びVIの1の「B欄に関する事項」の(5)中「サルモネラ菌属」を「サルモネラ属菌」に改める。
3.VIIIの(12)中「17植物性自然毒」を「20植物性自然毒」に、「18動物性自然毒」を「21動物性自然毒」に改める。

第2 別表2「食中毒病因物質の分類」の改正

別表2「食中毒病因物質の分類」を別紙1のように改正する。
なお、原虫及び寄生虫による飲食に起因する健康被害についても食中毒としての取扱いを明確にするため、22のその他にクリプトスポリジウム等の例示を掲げたこと。

第3 様式1の1「伝染病及び食中毒患者届出票」の改正

様式1の1「伝染病及び食中毒患者届出票」を別紙2(略)のように改正する。
食中毒病因物質の分類
1 サルモネラ属菌  
2 ぶどう球菌  
3 ボツリヌス菌  
4 腸炎ビブリオ  
5 腸管出血性大腸菌  
6 その他の病原大腸菌  
7 ウエルシュ菌  
8 セレウス菌  
9 エルシニア・エンテロコリチカ  
10 カンピロバクター・ジェジュニ/コリ  
11 ナグビブリオ  
12 コレラ菌  
13 赤痢菌  
14 チフス菌  
15 パラチフスA菌  
16 その他の細菌 エロモナス・ヒドロフィラ、エロモナス・ソブリア、プレシオモナス・シゲロイデス、ビブリオ・フルビアリス、リステリア・モノサイトゲネス等。
17 小型球形ウイルス  
18 その他のウイルス A型肝炎ウイルス等。
19 化学物質 メタノール、ヒスタミン、ヒ素、鉛、カドミウム、銅、アンチモン等の無機物、ヒ酸石灰等の無機化合物、有機水銀、ホルマリン、パラチオン等。
20 植物性自然毒 麦角成分(エルゴタミン)、ばれいしょ芽毒成分(ソラニン)、生銀杏及び生梅の有毒成分(シアン)、彼岸花毒成分(リコリン)、毒うつぎ成分(コリアミルチン、ツチン)、朝鮮朝顔毒成分(アトロピン、ヒヨスチアミン、スコポラミン)、とりかぶと及びやまとりかぶとの毒成分(アコニチン)、毒きのこの毒成分(ムスカリン、アマニチン、ファリン、ランプテロール等)、やまごぼうの根毒成分(フィトラッカトキシン)、ヒルガオ科植物種子(ファルビチン)、その他植物に自然に含まれる毒成分。
21 動物性自然毒 ふぐ毒(テトロドトキシン)、シガテラ毒、麻痺性貝毒(PSP)、下痢性貝毒(DSP)、テトラミン、神経性貝毒(NSP)、ドウモイ酸、その他動物に自然に含まれる毒成分。
22 その他 クリプトスポリジウム、サイクロスポラ、アニサキス等。
23 不明  



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