照会先:厚生省生活衛生局
食品保健課長 松原 了
担当者:木村、柴辻(内線2444, 2446)
乳肉衛生課長 森田 邦雄
担当者:滝本、宮川(内線2473, 2474)
Phone [現在ご利用いただけません](厚生省代表)

平成11年10月29日

平成10年度食品中のダイオキシン汚染実態調査結果について

 

食品中のダイオキシン汚染実態調査について、平成10年度の個別食品汚染実態調査結果がまとまった。この調査は、平成10年度厚生科学研究費(主任研究者;豊田正武国立医薬品食品衛生研究所食品部長)により行われたものであり、調査結果の概要は下記のとおりである。(調査結果の詳細は別添研究報告書のとおり)

 なお、平成10年度のダイオキシン汚染実態調査のうち、一日摂取量(トータルダイエットスタディ)の調査結果は、本年9月7日に公表済み。平成10年度のダイオキシンの一日摂取量は、2.00pgTEQ/kgbw/日であった。

 今回の汚染実態調査の結果は、概ね9年度の調査結果と類似したものであった。また、魚介類の一部で高い数値となっているが、ダイオキシン濃度は個体等で異なるものであり、バランスの良い食生活により一日摂取量調査の水準になるものと考える。

1 調査目的

ダイオキシンの人への主な暴露経路の一つと考えられる食品について、個別の食品のダイオキシンの汚染実態を把握すること。

2 調査方法

(1) 個別食品調査

個別食品として、魚介類13種(アジ、アナゴ、ウナギ、カレイ、サケ・マス、サバ、スズキ、タイ、ホッケ、マグロ、イカ、エビ及びアサリ)、水産加工品2種(サバ水煮缶詰及びちくわ)、肉類3種(牛肉、豚肉及び鶏肉)、乳類3種(牛乳、粉ミルク及びチーズ)、穀類2種(もち米及び小麦)、いも類1種(サトイモ)、豆類2種(大豆及び小豆)、果実類2種(柿及びバナナ)、野菜6類(ゴボウ、ナス、ピーマン、レタス、小松菜及びホウレン草)、海草類2種(昆布及びワカメ)、嗜好品1種(茶葉)について、それぞれ複数地区(一部の品目を除く)で購入し、合計36種197検体についてダイオキシンの汚染状況を調査した。

(2) 食品の調理加工によるダイオキシン濃度変化の調査

 市販品及び露地栽培のホウレン草を用い、水洗浄と煮沸によるダイオキシン濃度の変化を調査した。

 

3 調査項目

ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(PCDD)7種、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)10種)及びコプラナーPCB (Co-PCB)12種(ホウレン草、小松菜及び海草以外の農産品については4種、調理加工による濃度変化の調査については3種)

 

4 調査結果の概要

(1)個別食品調査(詳細は別添報告書のとおり)

食品分類

ダイオキシン濃度

魚介類13種(アジ、アナゴ、ウナギ、カレイ、サケ・マス、サバ、スズキ、タイ、ホッケ、マグロ、イカ、エビ及びアサリ) 0.003〜25.72 pgTEQ/g
(1.468 pgTEQ/g)
水産加工品2種(サバ水煮缶詰及びちくわ) <0.001〜2.876 pgTEQ/g
(0.968 pgTEQ/g)
肉類3種(牛肉、豚肉及び鶏肉) <0.001〜0.379 pgTEQ/g
(0.069 pgTEQ/g)
乳類3種(牛乳、粉ミルク及びチーズ) 0.011〜0.159 pgTEQ/g
(0.066 pgTEQ/g)
穀類2種(もち米及び小麦) <0.001〜0.046 pgTEQ/g
(0.012 pgTEQ/g)
いも類1種(サトイモ) <0.001〜0.002 pgTEQ/g
(<0.001 pgTEQ/g)
豆類2種(大豆及び小豆) <0.001〜0.012 pgTEQ/g
(0.004 pgTEQ/g)
果実類2種(柿及びバナナ) <0.001〜0.043 pgTEQ/g
(0.016 pgTEQ/g)
野菜6類 (ゴボウ、ナス、ピーマン、レタス、小松菜及びホウレン草) <0.001〜0.362 pgTEQ/g
(0.056 pgTEQ/g)
海草類2種(昆布及びワカメ) <0.001〜0.631 pgTEQ/g
(0.099 pgTEQ/g)
嗜好品1種(茶葉) 158〜0.856 pgTEQ/g
(0.606 pgTEQ/g)

数値は検出範囲、( )内は食品分類中の単純平均値を示す。

 

(2)食品の調理加工によるダイオキシン濃度変化の調査

(ホウレン草を用いた水洗浄及び煮沸による変化)

調理加工工程

市販品

露地栽培品

洗浄前

0.106±0.018 pgTEQ/g (100)

0.355±0.179 pgTEQ/g (100)

洗浄後

0.070±0.021 pgTEQ/g (66.0)

0.144±0.015 pgTEQ/g (40.6)

煮沸後

0.021±0.014 pgTEQ/g (19.8)

0.071±0.026 pgTEQ/g (20.0)

注;数値は平均値±標準偏差値、( )内は残存率(%)を示す。

各調理加工工程は、「洗浄」は流水(水道水)で洗浄、ざるにあげ水を切った。また「煮沸」は、洗浄後のホウレン草を煮沸水道水中で2分間ゆでた後湯を切った。

 

5 今後の予定

 平成11年度の食品中のダイオキシン汚染実態調査は、トータルダイエットからの一日摂取量調査を平成10年度の10カ所から16カ所に、個別食品の調査においては、これまで調査されていなかった魚介類、野菜等について調査する予定である。


食品中のダイオキシン汚染実態調査研究(平成10年度)報告書

その2:個別食品中ダイオキシン濃度及び調理加工の影響

主任研究者 豊田正武 国立医薬品食品衛生研究所 食品部長

研究班構成

分担研究者: 飯田隆雄 福岡県保健環境研究所
協力研究者: 内部博泰、柳俊彦、河野洋一 (財)日本食品分析センター
堀就英 福岡県保健環境研究所

研究要旨

我が国に於けるダイオキシン(ダイオキシン類(PCDD7種、PCDF10種)及びCo-PCB12種または4種)の食品を介した人への暴露状況を把握するために、昨年に引き続き個別食品の汚染状況を調査し、また調理加工によるダイオキシン濃度の推移についても検討した。個別食品として、魚介類13種、水産加工品2種、肉類3種、乳類3種、穀類2種、いも類1種、豆類2種、野菜類6種、海草類2種、果実類2種、嗜好品1種について調査した。ダイオキシン濃度は2,3,7,8-TCDDに換算した値として示し、不検出(定量限界未満の場合:ND)に、ゼロを当てはめた場合の数値で示した。なお不検出の場合に検出下限値の1/2で計算した数値を参考として( )内に示した。
調査食品では魚介類中濃度が最も高く、総ダイオキシンが平均1.468pgTEQ/g(1.474pgTEQ/g)、0.003〜25.72pgTEQ/g(0.029〜25.72pgTEQ/g)であり、魚加工品ではサバ缶詰が平均1.925pgTEQ/g(1.927pgTEQ/g)、ちくわが平均0.010pgTEQ/g( 0.035pgTEQ/g)である。肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)のダイオキシン濃度は平均0.069pgTEQ/g(0.086pgTEQ/g)、〈0.001〜0.379pgTEQ/g(0.028〜0.380pgTEQ/g)であった。乳・乳製品(牛乳、粉乳、チーズ)中濃度は平均0.066pgTEQ/g(0.074pgTEQ/g)、0.011〜0.159pgTEQ/g(0.022〜0.162pgTEQ/g)であった。穀類野菜類等については、もち米が平均0.006pgTEQ/g(0.026pgTEQ/g)、輸入小麦が平均0.022pgTEQ/g(0.041pgTEQ/g)、サトイモが平均〈0.001pgTEQ/g(0.022pgTEQ/g)、輸入豆類(大豆、小豆)が平均0.004pgTEQ/g(0.032pgTEQ/g)、〈0.001〜0.012pgTEQ/g(0.029〜0.039pgTEQ/g)であった。野菜のゴボウ、ナス、ピーマン、レタス、ホウレン草及び小松菜では平均0.056pgTEQ/g(0.069pgTEQ/g)、〈0.001〜0.362pgTEQ/g(0.022〜0.363pgTEQ/g)であった。海草類では平均0.099pgTEQ/g(0.125pgTEQ/g)、〈0.001〜0.631pgTEQ/g(0.029〜0.659pgTEQ/g)、果実類では平均0.016pgTEQ/g(0.041pgTEQ/g)、〈0.001〜0.043pgTEQ/g(0.029〜0.060pgTEQ/g)、お茶が平均0.606pgTEQ/g(0.609pgTEQ/g)、0.158〜0.856(0.166〜0.857pgTEQ/g)であった。
食品の調理加工によるダイオキシン濃度の変化については、ホウレン草を用い水洗浄と煮沸による影響を調査し、水洗浄操作によりダイオキシンの平均濃度は3〜4割減少し、煮沸操作により更に1/2〜1/3に減少することが明らかとなった。また茶葉中平均0.606pgTEQ/g検出されたダイオキシンは浸出液中には検出されなくなることが分かった。
A.研究目的
ダイオキシンは発癌性、催奇形性、内分泌かく乱作用等をもつことが報告され、我が国でもTDI(耐容1日摂取量)が当面の間4pgTEQ/kg bw/dayとされているなど、より厳密な安全性評価が必要な状況となっている。ダイオキシンによる人への主な暴露源は食品であることが明らかとなっていることから、昨年に引き続き魚介類を主体に、食肉、乳・乳製品、野菜、果実等についてCo-PCBsを含むダイオキシンの汚染レベルを調査した。更に本年より魚加工食品中ダイオキシン汚染レベルの調査にも着手した。また今回始めてダイオキシン汚染食品の調理加工による影響を調べる目的で、ホウレン草並びに茶葉を用いて、調理過程におけるダイオキシンの残留傾向を調べた。

B.研究方法
1.試料

個別食品試料は、1〜4地区にて魚介類としてカレイ、サバ、ホッケ、アジ、アナゴ、スズキ、マグロ、タイ、イカ、エビ及びアサリ、輸入魚類としてサケ・マス、エビ及びウナギ、3地区にて調理済み食品(加工食品)としてサバ水煮缶詰及びちくわ、7〜10地区にて肉類として牛肉、豚肉及び鶏肉、輸入肉類として牛肉、豚肉及び鶏肉、乳類として12地区から牛乳及び5種粉ミルク、輸入品として4種チーズ、7地区にて穀類としてもち米、サトイモ、野菜類としてゴボウ、ナス、ピーマン、レタス、ホウレン草及び小松菜、3〜4地区にて海草類として昆布(乾燥)及びワカメ(乾燥及び生)、4地区にて果実類として柿、3地区にて嗜好品として茶葉、輸入品として大豆、小豆、小麦及びバナナを購入し試料とした。
調理加工用のホウレン草は、市販品(洗浄していると考えられる)及び露地栽培されている新鮮ホウレン草(土が若干付着している)を入手して試料とした。
2.調査方法
調理加工の影響では、ホウレン草を150g程度採り、ひげ根と赤色根を取り除く(未洗浄)、前記処理後流水(水道水)で洗いざるにあげ水を切る(水洗浄)、前記処理後アルミ製鍋に移し1Lの沸騰水道水中で2分間ゆでた後、湯を切った(煮沸処理)。各処理試料はいずれもカッター式フードプロセッサーで細切・均一化し分析に供した。また、茶葉についてはその10gに対し90℃のお湯430mlを加え室温に1分間放置し浸出した浸出液を分析に供した。
3.分析方法
(1)前処理、試料液の調製、標準溶液の調製
昨年度と同様な方法で行った。
(2)GC/MS条件
(1)高分解能GC分析装置VG Autospec ULTIMA、カラムFused Silica SP-2331(φ0.32mm×60m, 0.2μm)、Fused SilicaDB-17(φ0.25mm×30m, 0.15μm)、Fused SilicaDB-5(φ0.25mm×60m, 0.25μm)、分解能10,000、EI、イオン化電圧30eV、イオン源温度260℃、イオン化電流500μA。
(2)micromass AutoSpec ULTIMA-E、GC HP6890、カラムFused Silica SP-2331(φ0.32mm×60m, 0.2μm)、BPX5 (φ0.25mm×60m, 0.25μm)、分解能10,000、EI、加速電圧8kV、イオン源温度270℃、イオン化電流750μA。
(3)対象項目
個別食品についてはPCDDs7種、PCDFSs10種並びにCo-PCBs12種(水産物、畜産物及びホウレン草、小松菜、海草類)又はCo-PCBs4種(ホウレン草、小松菜、海草以外の農産物)とし、調理加工による影響はPCDDs7種、PCDFs10種及びCo-PCBs3種とした。
(4)定量
定量用混合溶液1μlを、ガスクロマトグラフ・高分解能質量分析計(GC-HRMS)に注入し、各塩素数に応じた設定質量数毎にマスフラグメントグラフィーを行った。得られたマスフラグメントグラムから各塩素数の内標準物質に対する各物質のピーク面積比を求めた。同様に、検体試料溶液についてもピーク面積比を求め定量値を算出した。定量値はいずれもWHO(1997年)のTEFを用い、2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)当量に換算して示した。また定量値は各congener毎に定量下限値未満(ND)の場合にゼロを用いた数値(ND=0)で示した。
(5)検出限界
牛乳以外の個別食品の定量下限値は、TetraCDDとTetraCDF、PentaCDDとPentaCDFが0.01pg/g(畜産物)または0.02pg/g(野菜等)、HexaCDDとHexaCDF、HeptaCDDとHeptaCDFが0.02pg/g、OctaCDDとOctaCDFが0.05pg/g、non-ortho Co-PCBsが0.1pg/g(畜産物)または0.01pg/g(野菜等)、mono-ortho Co-PCBsが1pg/gであった。牛乳はTetraCDDとTetraCDF、PentaCDDとPentaCDFが0.005pg/g、HexaCDDとHexaCDF、HeptaCDDとHeptaCDFが0.01pg/g、OctaCDDとOctaCDFが0.02pg/g、ノンオルト(non-ortho) Co-PCBsが0.05pg/g、モノオルト(mono-ortho) Co-PCBsが0.5pg/gであった。

C.結果及び考察
1.個別食品中濃度

1)魚介類中濃度
表1に本年度調査した13種魚介類について湿重量当たりのダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)を不検出をゼロとした場合の数値でまとめて示した。いずれの試料からもダイオキシン類(PCDDs+PCDFs)とCo-PCBsを検出した。
ダイオキシン類については、魚ではスズキが最も高く4地区からの試料で平均1.337pgTEQ/g、範囲0.524〜3.288pgTEQ/g、その他、サバ、アジ、アナゴでやや高い。サバは1試料で0.509pgTEQ/g、アジは2地区からの試料で平均0.795pgTEQ/g、アナゴは2地区からの試料で平均1.012pgTEQ/g、スズキは4地区からの試料で平均1.337pgTEQ/g、範囲0.524〜3.288pgTEQ/gであり、その他カレイは2地区からの試料で平均0.074pgTEQ/g、ホッケは1試料で0.197pgTEQ/g、マグロは4地区からの試料で平均0.077pgTEQ/g、範囲0.012〜0.263pgTEQ/g、タイは1試料で0.078pgTEQ/g、アサリは4地区からの試料で平均0.042pgTEQ/g、範囲0.017〜0.070pgTEQ/g、イカは4地区からの試料で平均0.209pgTEQ/g、範囲0.041〜0.315pgTEQ/g、エビについては、4地区からの国産エビ4試料で平均0.183pgTEQ/gであり、3ヶ国からの輸入エビ3試料で平均0.029pgTEQ/gであった。2ヶ国からの輸入ウナギ3試料が平均0.125pgTEQ/gであった。魚介類全38試料の平均検出濃度は0.360pgTEQ/gであった。
Co-PCBsについては、その濃度は昨年に引き続きスズキが最も高く、4試料の平均で6.670pgTEQ/g、範囲0.895〜22.44pgTEQ/g、次いでアナゴが多く2試料で平均3.038pgTEQ/g、範囲1.272〜4.803pgTEQ/g、アジが2試料で平均1.211pgTEQ/gであった。その他カレイが平均0.165pgTEQ/g、サバ0.881pgTEQ/g、ホッケ0.212pgTEQ/g、マグロが4試料で平均0.230pgTEQ/g、範囲0.035〜0.471pgTEQ/g、タイ0.182pgTEQ/g、イカが4試料で平均0.074pgTEQ/g、範囲0.048〜0.118pgTEQ/g、アサリが4試料で平均0.028pgTEQ/g、範囲0.001〜0.064pgTEQ/g、輸入サケ・マスが3試料で平均0.909pgTEQ/g、範囲0.038〜1.883pgTEQ/gであった。エビについては、国産エビ4試料で平均0.133pgTEQ/g、輸入エビ3試料で平均0.005pgTEQ/gであった。輸入ウナギ3試料では平均0.242pgTEQ/gであった。なお魚介類についてはPCB濃度のモニタリングが実施されており、魚種によっては平均値の8倍高いPCBを蓄積しているものもある1)。
一方、魚介類38試料におけるダイオキシンの総濃度は、平均1.468pgTEQ/g、範囲0.003〜25.72pgTEQ/gであり、10pgTEQ/gを超える試料はスズキ1試料(25.72pgTEQ/g)のみであった。
本研究における魚介類中のダイオキシン濃度は、昨年度の調査結果と類似し2)、また調査対象が必ずしも食用の魚種に限らないが環境庁が発表した平成10年度環境中の水生生物中濃度の検出範囲0.002〜30pgTEQ/gの範囲内にあり、平均濃度2.1pgTEQ/gに類似の値となっている3)。
また本年度始めて調査した加工食品については、表2に示すようにちくわのダイオキシンの総濃度は3試料の平均で0.010pgTEQ/gであり、一方サバの水煮缶詰ではその濃度が3試料の平均で1.925pgTEQ/gであった。前記に示した通り生サバの総ダイオキシン濃度は1.390pgTEQ/gであり、缶詰サバは加工前の原材料濃度を反映していると考えられる。
2)肉類中濃度
表3に国産及び輸入食肉中のダイオキシン濃度を示した。
ダイオキシン類については、牛肉では輸入と国産両者を含めた14試料の濃度が平均0.084pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.311pgTEQ/gであった。豚肉では全14試料の濃度が平均0.011pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.129pgTEQ/gであった。鶏肉では全20試料の濃度が平均0.044pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.262pgTEQ/gであった。
Co-PCBsについては、牛肉では全14試料の濃度が平均0.025pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.069pgTEQ/gであった。豚肉では全14試料の濃度が平均0.005pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.022pgTEQ/gであった。鶏肉では全20試料の濃度が平均0.035pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.116pgTEQ/gであった。
一方、食肉におけるダイオキシンの総濃度は、牛肉が平均0.108pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.345pgTEQ/gであり、豚肉では平均0.016pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.130pgTEQ/gであった。鶏肉では平均0.079pgTEQ/g、範囲0.001〜0.379pgTEQ/gであった。また全食肉48試料を合わせた総平均値はダイオキシン類0.046pgTEQ/g、Co-PCBs0.023pgTEQ/g、総ダイオキシン0.069pgTEQ/gであり、食肉のダイオキシン濃度は魚介類の平均濃度と比較し約1/20となっている。特に魚介類ではCo-PCBsの平均濃度がPCDDs+PCDFsの約3倍となっているのに対し、肉類では約1/2となっている。また昨年度の調査結果2)と比較し汚染レベルは低い。
2)乳・乳製品中濃度
表4に示す通り、牛乳12試料中のダイオキシン濃度は平均0.069pgTEQ/g、範囲0.011〜0.159pgTEQ/gであり、昨年度の4試料の平均値0.050pgTEQ/gより若干高いが、農林水産省畜産局の市販牛乳中の調査結果の平均値0.070pgTEQ/g、範囲0.025〜0.118pgTEQ/gと比較しほぼ同程度である4)。また粉ミルク中濃度は試料が固体であるにも拘わらず、5試料のダイオキシンの平均濃度は0.059pgTEQ/g、範囲0.014〜0.105pgTEQ/gと牛乳より低いレベルであった。輸入チーズ4試料中のダイオキシン濃度は平均0.067pgTEQ/gであった。乳類(牛乳、粉ミルク、チーズ)全体では平均0.066pgTEQ/g、範囲0.011〜0.159pgTEQ/gであった。
3)穀類・野菜類等中濃度
表5に国産及び輸入穀類2種、いも類1種、野菜6種、海草類2種、輸入豆類2種、果物として柿及びバナナ並びに嗜好品1種についての結果を示した。
もち米7試料では、ダイオキシン類濃度が平均0.002pgTEQ/g、Co-PCBs濃度が平均0.004pgTEQ/g、総ダイオキシン濃度が平均0.006pgTEQ/gであり、昨年度の米のレベル(平均0.007pgTEQ/g)と同程度となっている。根茎類のサトイモ7試料では2試料から検出され、ダイオキシンの総平均濃度は〈0.001pgTEQ/gと低かった。また、輸入豆類及び穀類の総ダイオキシン濃度は大豆3試料で平均0.007pgTEQ/g、小豆3試料で平均0.002pgTEQ/g、小麦3試料で平均0.022pgTEQ/gとなっていた。
野菜のゴボウでは7試料中3試料から検出され、ダイオキシンの平均濃度は0.001pgTEQ/gであった。ナスでは7試料中1試料からのみ検出されダイオキシンの平均濃度は0.001pgTEQ/gであった。ピーマンでは7試料中4試料から検出され、ダイオキシンの平均濃度は0.002pgTEQ/gであった。レタスでは7試料中1試料からのみ若干検出され、ダイオキシンの平均濃度は0.025pgTEQ/gであった。また従来より野菜中でダイオキシン濃度の高いホウレン草7試料では平均0.213pgTEQ/g、範囲0.008〜0.362pgTEQ/gであり、昨年度の調査結果(平均0.187pgTEQ/g)とほぼ同程度である。小松菜7試料では平均0.097pgTEQ/g、範囲0.014〜0.155pgTEQ/gであり、昨年度の調査結果(平均0.144pgTEQ/g)より若干低い。
海草類については乾燥品であるので他の農産物等より高めの値であるが、乾燥昆布3試料では、ダイオキシン濃度は試料による差が大きく平均0.217pgTEQ/g、範囲0.005〜0.631pgTEQ/gであり、1試料で濃度が若干高い。ワカメについては原藻の1試料以外の4試料が乾燥品であり、乾燥品中のダイオキシン濃度は平均0.036pgTEQ/g、範囲0.014〜0.079pgTEQ/gであった。
果実類の柿では4試料のダイオキシン濃度が平均0.026pgTEQ/g、範囲0.008〜0.043pgTEQ/gであった。また輸入バナナ3試料のダイオキシン濃度は平均0.001pgTEQ/g、範囲〈0.001〜0.002pgTEQ/gであった。
嗜好品の茶葉3試料については乾燥品であるので他の農産物等より高めの値であるが、ダイオキシン類濃度が平均0.489pgTEQ/g、Co-PCBs濃度が0.117pgTEQ/g、ダイオキシン濃度が0.606pgTEQ/gであり、これまで測定されている煎茶の値の範囲に含まれる5)。
2.ホウレン草の調理加工による含量変化
本研究は、実際に喫食される形での調理済み食品中の濃度を知るため、また加工工程による減少の有無を知るために行ったものである。
表6に調理加工による市販ホウレン草(A、C)及び市販前の栽培ホウレン草(B、D)を用いた洗浄及び煮沸による濃度変化を調べた結果をpg/g及びpgTEQ/gで示した。なお濃度は最初の生材料重量中の濃度に換算して示した。販売前に水洗浄を行っていると推定される市販ホウレン草では水洗浄及び煮沸処理により濃度は順次減少し、洗浄前の濃度がTEQ換算で平均0.106pgTEQ/gであったものが、洗浄により平均0.070pgTEQ/gと元の66.0%に減少し、煮沸により平均0.021pgTEQ/gと更にその約1/3に減少し、全体として元の19.8%、即ち約1/5に減少することが分かった。水洗浄処理を行っていない栽培品では明らかに元の材料中濃度が高く、水洗浄によりその平均濃度(0.144pgTEQ/g)が市販品の平均濃度に近くなっている。更に煮沸処理により平均0.071pgTEQ/gとなり約半分に減少している。これらの結果、生のホウレン草は洗浄処理により汚染ダイオキシンが3〜4割除去され、煮沸処理により更に1/2〜1/3に減少することが明らかとなった。
一方、茶葉3試料について実際の飲用に類似した条件で熱湯浸出したところ、表7に示すようにいずれの浸出液からもダイオキシンは検出されず、本研究の定量下限の範囲内で茶葉中のダイオキシンは飲用に供する浸出液には溶出しないことが分かった。

D.まとめ

我が国に於けるダイオキシンの食品を介した人への暴露状況を把握するために、昨年に引き続き個別食品の汚染状況を調査し、また調理加工によるダイオキシン濃度の推移についても検討した。ダイオキシン濃度は2,3,7,8-TCDDに換算した値として示し、不検出(定量下限値未満の場合:ND)に、ゼロを当てはめた場合の数値で示した。なお不検出の場合に検出下限値の1/2で計算した数値を参考として( )内に示した。
調査食品では魚介類中濃度が最も高く、総ダイオキシンが平均値1.468pgTEQ/g(1.474pgTEQ/g)、範囲0.003〜25.72pgTEQ/g(0.029〜25.72pgTEQ/g)であり、魚加工品ではサバ缶詰が平均値1.925pgTEQ/g(1.927pgTEQ/g)、ちくわが平均値0.010pgTEQ/g(0.035pgTEQ/g)であった。肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)のダイオキシン濃度は平均値0.069pgTEQ/g(0.086pgTEQ/g)、範囲〈0.001〜0.379pgTEQ/g(0.028〜0.380pgTEQ/g)であった。乳・乳製品(牛乳、粉乳、チーズ)中濃度は平均値0.066pgTEQ/g(0.074pgTEQ/g)、範囲0.011〜0.159pgTEQ/g(0.022〜0.162pgTEQ/g)であった。穀類野菜類等については、もち米が平均値0.006pgTEQ/g(0.026pgTEQ/g)、輸入小麦が平均値0.022pgTEQ/g(0.041pgTEQ/g)、サトイモが平均値〈0.001pgTEQ/g(0.022pgTEQ/g)、輸入豆類(大豆、小豆)が平均値0.004pgTEQ/g(0.032pgTEQ/g)、範囲〈0.001〜0.012pgTEQ/g(0.029〜0.039pgTEQ/g)であった。野菜のゴボウ、ナス、ピーマン、レタス、ホウレン草及び小松菜では平均値0.056pgTEQ/g(0.069pgTEQ/g)、範囲〈0.001〜0.362pgTEQ/g(0.022〜0.363pgTEQ/g)であった。海草類は平均値0.099pgTEQ/g(0.125pgTEQ/g)、範囲〈0.001〜0.631pgTEQ/g(0.029〜0.659pgTEQ/g)、果実類は平均値0.016pgTEQ/g(0.041pgTEQ/g)、範囲〈0.001〜0.043pgTEQ/g(0.029〜0.060pgTEQ/g)、お茶は平均値0.606pgTEQ/g(0.609pgTEQ/g)、範囲0.158〜0.856pgTEQ/g(0.166〜0.856pgTEQ/g)であった。
食品の調理加工によるダイオキシン濃度の変化については、ホウレン草を用い水洗浄と煮沸による影響を調査し、水洗浄操作によりダイオキシンの平均濃度は3〜4割減少し、煮沸操作により更に1/2〜1/3に減少することが明らかとなった。また茶葉中平均0.606pgTEQ/g検出されたダイオキシンは浸出液中には検出されないことが分かった。

謝辞

本研究は、平成10年度厚生省厚生科学研究費により行った。なお分析用食品試料の入手に御協力願いました13研究機関、2検疫所等に感謝致します。

参考文献
1)五十嵐敦子、佐々木久美子、豊田正武、齋藤行生:衛誌報告、114、43-47(1996)
2)食品中のダイオキシン類汚染実態調査研究(平成9年度)報告書
3)環境庁:ダイオキシン類緊急全国一斉調査結果について‐平成10年度実施‐(平成11年 9月24日)
4)農林水産省畜産局:全国市販用牛乳中のダイオキシン類等濃度調査(平成10年10月)
5)環境庁、厚生省、農林水産省:埼玉県所沢を中心とする野菜及び茶のダイオキシン類等実態 調査結果について(平成11年3月25日)


表1  平成10年度魚類中のダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)

2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)(N.D.=0)     
食品名   PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計
アジ No.1 1.010 1.531 2.542
No.2 0.580 0.890 1.470
平均値 0.795 1.211 2.006
アナゴ No.1 1.561 4.803 6.364
No.2 0.462 1.272 1.733
平均値 1.012 3.038 4.049
カレイ No.1 0.029 0.040 0.069
No.2 0.119 0.289 0.408
平均値 0.074 0.165 0.239
サケ・マス
(輸入)
No.1 0.002 0.038 0.040
No.2 0.431 0.807 1.238
No.3 0.858 1.883 2.741
平均値 0.430 0.909 1.340
サバ No.1 0.509 0.881 1.390
スズキ No.1 0.666 1.542 2.208
No.2 0.868 1.805 2.673
No.3 0.524 0.895 1.420
No.4 3.288 22.44 25.72
平均値 1.337 6.670 8.005
タイ No.1 0.078 0.182 0.260
ホッケ No.1 0.197 0.212 0.409
マグロ No.1 0.015 0.035 0.050
No.2 0.012 0.094 0.106
No.3 0.263 0.471 0.734
No.4 0.019 0.318 0.337
平均値 0.077 0.230 0.307
イカ No.1 0.315 0.073 0.388
No.2 0.180 0.118 0.299
No.3 0.041 0.048 0.090
No.4 0.301 0.055 0.355
平均値 0.209 0.074 0.283
エビ(国産) No.1 0.226 0.103 0.329
No.2 0.281 0.222 0.503
No.3 0.037 0.070 0.106
No.4 0.189 0.137 0.326
平均値 0.183 0.133 0.316
エビ(輸入) No.1 0.002 0.001 0.003
No.2 0.048 0.001 0.048
No.3 0.037 0.012 0.050
平均値 0.029 0.005 0.034
ウナギ(輸入) No.1 0.122 0.405 0.527
No.2 0.193 0.153 0.346
No.3 0.060 0.167 0.228
平均値 0.125 0.242 0.367
アサリ No.1 0.063 0.042 0.105
No.2 0.018 0.003 0.020
No.3 0.070 0.064 0.133
No.4 0.017 0.001 0.018
平均値 0.042 0.028 0.069

表2 平成10年度魚加工品中ダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)

食品名 2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)(N.D.=0)   
PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計
サバ水煮缶詰 No.1 1.012 1.864 2.876
No.2 0.720 1.045 1.765
No.3 0.412 0.723 1.135
平均値 0.715 1.211 1.925
ちくわ No.1 0.001 0.001 0.001
No.2 0.004 0.024 0.029
No.3 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 0.002 0.008 0.010

表3 平成10年度食肉中ダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)

2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)(N.D.=0)     
食品名   PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計
牛肉(国産) No.1 0.008 0.014 0.022
No.2 0.311 0.034 0.345
No.3 0.089 0.069 0.157
No.4 0.053 0.023 0.076
No.5 0.070 0.024 0.094
No.6 0.167 0.059 0.226
No.7 0.049 0.026 0.075
平均値 0.107 0.036 0.142
牛肉(輸入) No.1 0.185 0.006 0.192
No.2 0.068 0.022 0.089
No.3 0.087 0.025 0.112
No.4 0.082 0.039 0.121
No.5 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.6 〈0.001 0.001 0.001
No.7 〈0.001 0.001 0.001
平均値 0.060 0.013 0.074
豚肉(国産) No.1 〈0.001 0.002 0.002
No.2 0.001 0.002 0.003
No.3 0.001 0.022 0.023
No.4 0.001 0.003 0.004
No.5 0.001 0.001 0.002
No.6 0.006 0.005 0.011
No.7 0.008 0.006 0.014
平均値 0.003 0.006 0.008
豚肉(輸入) No.1 0.129 0.001 0.130
No.2 0.001 〈0.001 0.001
No.3 0.001 0.003 0.004
No.4 0.001 0.007 0.008
No.5 0.005 〈0.001 0.005
No.6 0.002 0.013 0.015
No.7 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 0.020 0.003 0.023
鶏肉(国産) No.1 0.008 0.024 0.032
No.2 0.041 0.068 0.110
No.3 0.113 0.073 0.187
No.4 0.053 0.064 0.117
No.5 0.006 0.031 0.037
No.6 0.262 0.116 0.379
No.7 0.024 0.052 0.077
No.8 0.006 0.013 0.019
No.9 0.056 0.027 0.082
No.10 0.046 0.082 0.128
平均値 0.062 0.055 0.117
鶏肉(輸入) No.1 0.003 0.002 0.005
No.2 0.043 0.048 0.091
No.3 0.073 0.081 0.154
No.4 0.001 〈0.001 0.002
No.5 0.018 0.012 0.030
No.6 〈0.001 0.001 0.001
No.7 0.003 0.001 0.005
No.8 0.072 〈0.001 0.073
No.9 0.050 〈0.001 0.050
No.10 0.001 0.002 0.002
平均値 0.032 0.020 0.053

表4  平成10年度乳・乳製品中ダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)

2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)(N.D.=0)     
食品名   PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計
牛乳 No.1 0.020 0.007 0.027
No.2 0.039 0.024 0.063
No.3 0.042 0.020 0.062
No.4 0.099 0.060 0.159
No.5 0.043 0.029 0.071
No.6 0.070 0.030 0.100
No.7 0.009 0.012 0.022
No.8 0.047 0.024 0.071
No.9 0.017 0.013 0.030
No.10 0.010 0.001 0.011
No.11 0.055 0.023 0.078
No.12 0.117 0.021 0.138
平均値 0.047 0.022 0.069
粉ミルク No.1 0.073 0.014 0.087
No.2 0.013 0.001 0.014
No.3 0.081 0.024 0.105
No.4 0.010 0.011 0.021
No.5 0.045 0.024 0.069
平均値 0.044 0.015 0.059
チーズ(輸入) No.1 0.032 0.024 0.056
No.2 0.090 0.022 0.112
No.3 0.025 0.044 0.069
No.4 0.007 0.022 0.029
平均値 0.039 0.028 0.067

表5  平成10年度穀類・野菜等の個別食品中のダイオキシンの2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)

2,3,7,8-TCDD当量濃度(pgTEQ/g)(N.D.=0)     
食品名   PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計
もち米 No.1 〈0.001 0.011 0.011
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 0.008 0.008
No.4 〈0.001 0.004 0.004
No.5 〈0.001 0.002 0.002
No.6 0.011 0.003 0.014
No.7 〈0.001 0.003 0.003
平均値 0.002 0.004 0.006
大豆(輸入) No.1 〈0.001 0.002 0.002
No.2 〈0.001 0.006 0.006
No.3 0.002 0.010 0.012
平均値 0.001 0.006 0.007
小豆(輸入) No.1 0.001 0.001 0.002
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 0.003 0.003
平均値 〈0.001 0.001 0.002
小麦(輸入) No.1 0.046 〈0.001 0.046
No.2 0.032 〈0.001 0.032
No.3 0.010 〈0.001 0.010
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 0.022 〈0.001 0.022
サトイモ No.1 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.5 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.6 〈0.001 0.001 0.001
No.7 〈0.001 0.002 0.002
平均値 〈0.001 〈0.001 〈0.001
ゴボウ No.1 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.5 〈0.001 0.002 0.002
No.6 〈0.001 0.002 0.002
No.7 0.004 0.001 0.005
平均値 0.001 0.001 0.001
ナス No.1 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.5 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.6 〈0.001 0.004 0.004
No.7 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 〈0.001 0.001 0.001
ピーマン No.1 〈0.001 0.007 0.007
No.2 〈0.001 0.001 0.001
No.3 〈0.001 0.003 0.003
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.5 〈0.001 0.001 0.001
No.6 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.7 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 〈0.001 0.002 0.002
レタス No.1 0.165 0.006 0.172
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.4 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.5 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.6 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.7 〈0.001 〈0.001 〈0.001
平均値 0.024 0.001 0.025
ホウレン草 No.1 0.213 0.025 0.238
No.2 0.173 0.031 0.204
No.3 0.189 0.024 0.212
No.4 0.232 0.130 0.362
No.5 0.176 0.059 0.235
No.6 0.206 0.029 0.235
No.7 0.002 0.006 0.008
平均値 0.170 0.043 0.213
小松菜 No.1 0.094 0.028 0.122
No.2 0.003 0.012 0.014
No.3 0.111 0.042 0.153
No.4 0.126 0.029 0.155
No.5 0.067 0.014 0.081
No.6 0.033 0.015 0.048
No.7 0.084 0.019 0.103
平均値 0.074 0.023 0.097
昆布(乾燥) No.1 0.001 0.005 0.005
No.2 0.001 0.630 0.631
No.3 〈0.001 0.014 0.014
平均値 0.001 0.216 0.217
ワカメ(乾燥) No.1 0.024 0.005 0.029
No.2 0.065 0.014 0.079
No.3 0.017 0.005 0.021
No.4 0.001 0.013 0.014
平均値 0.027 0.009 0.036
ワカメ(原藻) No.1 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.1 0.025 0.017 0.042
No.2 0.029 0.014 0.043
No.3 0.001 0.011 0.012
No.4 〈0.001 0.008 0.008
平均値 0.014 0.013 0.026
バナナ(輸入) No.1 〈0.001 0.002 0.002
No.2 〈0.001 〈0.001 〈0.001
No.3 〈0.001 0.002 0.002
平均値 〈0.001 0.001 0.001
茶葉 No.1 0.599 0.206 0.804
No.2 0.115 0.042 0.158
No.3 0.752 0.104 0.856
平均値 0.489 0.117 0.606

表6   調理加工によるホウレン草のダイオキシン汚染濃度の推移

A 市販品中ダイオキシンの濃度(pg/g)変化

  PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計 残存率(%)
洗浄前 7.36, 8.13, 5.87, 4.49 0.94, 0.94, 0.89, 0.79 8.30, 9.07, 6.76, 5.28  
Mean±S.D. 6.46±1.62 0.89±0.07 7.35±1.68 (100)
洗浄後 2.36, 3.20, 2.77, 3.05 0.67, 0.81, 0.67, 0.91 3.03, 4.01, 3.44, 3.96  
Mean±S.D. 2.84±0.37 0.77±0.12 3.61±0.47 49.1
煮沸後 1.29, 0.57, 1.39, 1.25 0.51, 0.73, 1.26, 0.51 1.80, 1.30, 2.65, 1.76  
Mean±S.D. 1.13±0.37 0.75±0.35 1.88±0.56 25.6

B 栽培品中ダイオキシンの濃度(pg/g)変化
  PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計 残存率(%)
洗浄前 14.07, 14.39, 17.88, 11.38 2.10, 2.02, 8.40, 4.60 16.17, 16.41, 26.28, 15.98  
Mean±S.D. 14.43±2.67 4.28±3.00 18.7±5.05 (100)
洗浄後 5.28, 5.98, 5.22, 4.85 1.75, 1.85, 1.88, 1.78 7.03, 7.83, 7.10, 6.63  
Mean±S.D. 5.33±0.47 1.82±0.06 7.15±0.50 38.2
煮沸後 4.20, 3.36, 3.12, 2.79 1.51, 1.34, 1.09, 0.96 5.71, 4.70, 4.21, 3.75  
Mean±S.D. 3.37±0.60 1.22±0.25 4.59±0.84 24.5

C 市販品中ダイオキシンの当量濃度(pgTEQ/g)変化
  PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計 残存率(%)
洗浄前 0.109, 0.104, 0.090, 0.071 0.013, 0.013, 0.012, 0.011 0.122, 0.118, 0.102, 0.082  
Mean±S.D. 0.093±0.017 0.013±0.001 0.106±0.018 (100)
洗浄後 0.046, 0.070, 0.040, 0.077 0.009, 0.011, 0.009, 0.015 0.055, 0.081, 0.049, 0.093  
Mean±S.D. 0.058±0.018 0.011±0.003 0.070±0.021 66.0
煮沸後 0.012, 0.033, 0.007, 0.007 0.007, 0.009, 0.005, 0.006 0.019, 0.042, 0.012, 0.014  
Mean±S.D. 0.014±0.012 0.007±0.002 0.021±0.014 19.8

D 栽培品中ダイオキシンの当量濃度(pgTEQ/g)変化
  PCDDs+PCDFs Co-PCBs 合計 残存率(%)
洗浄前 0.198, 0.181, 0.200, 0.170 0.026, 0.025, 0.389, 0.228 0.224, 0.206, 0.590, 0.398  
Mean±S.D. 0.187±0.014 0.167±0.176 0.355±0.179 (100)
洗浄後 0.134, 0.134, 0.121, 0.103 0.020, 0.023, 0.021, 0.020 0.154, 0.157, 0.141, 0.123  
Mean±S.D. 0.123±0.015 0.021±0.001 0.144±0.015 40.6
煮沸後 0.088, 0.028, 0.058, 0.057 0.017, 0.015, 0.011, 0.011 0.105, 0.043, 0.069, 0.068  
Mean±S.D. 0.058±0.025 0.014±0.003 0.071±0.026 20.0