食品中のダイオキシン類及びコプラナーPCB測定方法暫定ガイドラインの概要
1.ガイドライン作成の経緯
本年3月に策定された「ダイオキシン対策推進基本指針」を受け、食品中のダイオキシン類の検査の信頼性を確保するため、暫定的なガイドラインを作成した。
2.検討の経過
3月27日
食品衛生調査会食品規格部会 精度管理分科会
5月21日
第1回
ガイドライン検討ワーキンググループ
6月15日
第2回
ガイドライン検討ワーキンググループ
7月2日
第3回
ガイドライン検討ワーキンググループ
7月12日
第4回
ガイドライン検討ワーキンググループ
7月27日
食品衛生調査会食品規格部会 精度管理分科会
9月7日
食品衛生調査会 食品規格部会・乳肉水産食品部会 合同部会
3.ガイドラインの概要
本ガイドラインは、食品中のダイオキシン類及びコプラナーPCB分析の基本概念を示した概論部分と、試料採取、分析方法、測定データの品質管理及び安全管理の各節からなる各論から構成されており、
・標準的検出下限値の導入
・試料の採取及び処理の方法
・一般的に用いられる前処理方法
・ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)分析条件
・測定データの信頼性確保のための品質管理
(標準作業手順の作成、分析方法の妥当性評価、分析時の信頼性確認)
などについて、現時点における標準的技術手法を示したものとなっている。
4.ガイドラインの特徴
・分析の許容性を判断する基準として標準的検出下限値を導入したこと。
・食品試料の採取方法を記載したこと。
・分析操作を一般的な流れに整理したこと。
・分析方法の要件を示したこと。
・測定データの品質管理に係る項目を明確にしたこと。
・内部精度管理及び外部精度管理を明文化したこと。
5.ガイドラインの役割
食品中のダイオキシン類の分析について、各分析機関においては、今後、当ガイドラインに沿った分析が実施されることとなり、測定値の信頼性の向上が期待できる。また、当ガイドラインの普及によって、標準的手法が提示されることは、検査結果について、評価の対象とする場合の判断に役立ちうるものと考えられる。
「食品中のダイオキシン類及びコプラナーPCB測定方法暫定ガイドライン」
(照会先)厚生省生活衛生局食品保健課(電話[現在ご利用いただけません] 内線2446)