97/05/21 公衆衛生審議会リウマチ対策専門委員会第3回議事録                                          公 衆 衛 生 審 議 会 成 人 病 難 病 対 策 部 会        リ ウ マ チ 対 策 専 門 委 員 会 第 3 回                  議  事  録                                            厚生省保健医療局疾病対策課                                         公衆衛生審議会成人病難病対策部会リウマチ対策専門委員会委員会第3回議事次第 日  時  平成9年5月21日 午後 1:55〜 4:03 場 所  厚生省7階 特別第1会議室 議 事    議題1  今後のリウマチ対策について (中間報告骨子案)    議題2  その他 ○越智委員長 定刻より少し早いんですが、委員の先生方全員おそろいでございますの で、ただいまから第3回公衆衛生審議会成人病難病対策部会リウマチ対策専門委員会を 開かせていただきます。先生方ご多忙のところお出かけいただきましてどうもありがと うございました。  会議に先立ちまして、委員の出欠状況につきまして事務局のほうから報告がございま す。 よろしくお願いいたします。 ○塚原補佐 本日、西岡先生及び山本先生がご都合がつかずご欠席でございます。ご報 告させていただきます。 ○越智委員長 ありがとうございました。議事に入ります前に、資料の確認をさせてい ただきます。 ○塚原補佐 本日は先生方のお手元にお配りしております資料が二つございまして、 「資料1(中間報告骨子案)」と、参考資料といたしまして、先生方からお寄せいただ きましたご意見をそっくりそのままとじてございます。この二つの資料で本日は会議を 進めさせていただければと思いますので、ご確認をお願いしたいと思います。 ○越智委員長 きょうの約2時間でございますが、まず塚原先生に、この資料に関しま してのご説明を約30分お願いいたしまして、その後約1時間半で、いろんな問題点につ きまして全体的にご意見を伺うという方向性で進めていきたいと思います。  それでは塚原先生、「今後のリウマチ対策について」のご説明をお願いいたします。 ○塚原補佐 資料1に基づきまして、「今後のリウマチ対策について(中間骨子案)」 ということでご説明をさせていただきたいと思います。  中間骨子案ができるまでの経過を若干ご報告させていただきたいと存じますが、これ まで2回のリウマチ対策専門委員会を開催してご議論をいただいたところですが、その 議論の中で出てまいりましたご意見とかご指摘、問題点やら今後の対策を幅広くご議論 いただいておりましたけれども、議事録を事務局のほうで眺めまして、それぞれの項目 で集約をして検討項目を起こして、中身についても若干概要を加えるというようなもの を3月の末ぐらいだったでしょうか、事務局のほうで作成をいたしまして、それを先生 方にお送りいたしました。たくさんいろいろなご意見をいただきましてありがとうござ いました。  先生方ばかりではありませんで、委員長にご了解をいただきまして、広くご意見をい ただいたほうがよろしいのではないかということで、厚生省のリウマチ研究班の先生と かリウマチ関係の専門家の先生も含めて広くご意見をいただいておりまして、いろんな ご意見を踏まえた形で多少文章化をして、本日お手元にお示ししてあるのがこの骨子案 ということになります。内容について順次ご説明をさせていただきます。  まず「はじめに」というところで、この委員会の設置された経緯について書いてござ いまして、2フレーズ目で、検討の対象とするリウマチ性疾患の範囲とか定義について まとめてございます。  前回ご意見として、西岡先生からペーパーでいただいておりまして、検討するに当た って、リウマチ性疾患の対象をきちんと議論をしておく必要があるというご意見がござ いましたので、こういうものを入れてございます。  最後に、いままでの議論は主として慢性関節リウマチについてのご意見、ご議論が中 心でございましたので、その旨若干記述をしてあるということで、「はじめに」という ものが構成されております。  2ページをごらんいただきたいんですが、「リウマチ対策の現状」ということでまと めてございます。リウマチ対策の中身につきましては、歴史的な部分を「リウマチ対策 の歩み」ということでまとめまして、2番目といたしまして「研究」、3番目が「医 療」、4番目が「福祉」、最後に(5)として「情報」という観点から五つの現状を集約 してまとめてあります。 (1)「リウマチ対策の歩み」というところですけれども、7ページの表1をごらんいた だきたいと思います。年月と事項ということで概要をまとめてございます。研究の中身 につきましては別途、表2、表3にまとめておりまして、研究以外の部分についてまと めてございます。  昭和32年にリウマチ協会が設立されたというようなことから、平成9年1月の難病患 者等福祉施策推進事業の対象としてリウマチが含まれ、結果的にホームヘルパーの派遣 といったサービスが受けられるようになりましたという経緯をまとめてございます。  この中でも特筆できるものとして、平成8年9月、「リウマチ科」の標榜について特 筆すべきものであるということで、この点については特に記載をしたところでございま す。 (2)の「研究」でございますけれども、8ページをごらんいただきたいと思います。 「リウマチの研究の歩み」を表2と表3と二つに分けましてまとめてございますが、表 2が特定疾患調査研究事業、主として純粋研究と申しますか、研究を表2にまとめまし た。表3は医療費の助成事業についての関係をまとめております。  表2に書いてございますのは、昭和47年に厚生省の難病研究事業の中で、サルコイ ドーシスといったような広い意味でのリウマチ性疾患に当たるんじゃないかと思います けれども、そういったものを指定して研究がスタートしている。平成8年度4月まで、 これまでどんな研究事業が行われてきたかということを集約してございます。  表3でございますけれども、特定疾患治療研究事業ということで、医療費の自己負担 分の助成事業でございますけれども、これに広い意味でのリウマチ性疾患がそれぞれど の時期にどう対象に加えられてきたかということを時系列的にまとめたものがこの表で ございます。これで研究ということが概要として網羅されていると考えます。  記述のほうに戻りたいんですが、事務局の手違いで「表2」と書いてございますが、 「表2と表3」ということで修正をお願いしたいと思います。  いろいろな研究が行われてきておりますが、具体的にこちらのほうでは、平成2年か らスタートしたリウマチ調査研究班のことについて記述をしております。平成7年から これが発展的に長期慢性疾患総合研究事業ということになりまして現在に至っておりま す。  疾病対策関係の研究はこの二つの研究事業でございますけれども、そのほかに平成8 年から「医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構」というところで新たに「保健医療 分野における基礎研究推進事業」が始まりまして、これは比較的大型の研究プロジェク ト、数千万円ぐらいの研究プロジェクトになりますけれども、これで採択されると3年 ないし5年研究が約束されるというようなかなり大型の研究になりますけれども、これ でリウマチ関係の基礎的な研究が採択をされまして、ここでのブレークスルーが出てく るということが期待されているということで、こちらのほうで紹介をさせていただいて いるわけでございます。  今年度からは「免疫・アレルギー等研究」というのが別途立ち上がりまして、約12億 円のプロジェクトでございますけれども、この中で1億数千万円の予算でございますけ れども、純粋研究費以外に、若手研究者の育成とか国際協力といったようなことをする ための予算が盛り込まれておりまして、これについてまた一歩先に進んだ、研究が充実 したということを現状としてご紹介をするということで書かせていただいております。 以上が研究の現状でございます。 (3)の「医療」につきましては、昭和61年にリウマチ学会によります登録医制度ができ ております。時期をさかのぼりますが、昭和49年には国立相模原病院がリウマチ・アレ ルギーの基幹施設として指定をされております。平成8年の9月には医療法の施行によ りまして、「リウマチ科」の標榜が追加されております。その他、医療関係の財団の事 業といったものを記述してございます。  「福祉」でございますけれども、先ほど申し上げましたように、平成9年1月から難 病患者等居宅生活支援事業ということで、リウマチの患者さんで介護を要する方には ホームヘルプサービスとか短期入所サービスといったようなものが受けられるようにな っております。 (5)の「情報」でございますけれども、平成9年度の事業におきまして、難病情報セン ターというものの整備をする予算が1億円ほどついておりますが、この中の一環といた しましてリウマチの情報についてもセンターをつくっていこうということで現在計画を しておりますので、その点についてもこちらのほうに記載をしております。以上が現状 でございます。  3の「リウマチ対策の課題」というところですが、まず「研究」でございますけれど も、リウマチ性の疾患に対応していくための手法といたしまして、疾病の発生予防ある いは早期発見・早期治療、重症化の防止といったものが重要でございますが、現在の対 策につきましては、どちらかといいますと重症化の防止の部分に偏っているのではない かという課題でございます。研究につきましてもいろいろ分かれて研究をしてございま すので、研究相互の企画調整といったようなものがこれから課題になるのではないか。 あるいは基幹施設の整備、育成といったようなものも今後の検討課題として重要なので はないかということで、ここに記述をしてあります。  「医療」でございますけれども、3行目にありますように、初期診療について実地医 家の役割が重要であるということと、専門医との間の連携というようなことを進めてい く上で、最新のリウマチ診療情報の普及が必要であるという課題でございます。  次のフレーズには複数の診療科が関係してまいりますので、集学的医療の必要性につ いて述べております。次の部分で専門医の育成を述べてございまして、リハビリテーシ ョン、最後にチーム医療といったような課題を指摘しております。 (3)の「福祉」についても幾つか問題点を出していただいておりまして、1番目は障害 等級の認定の若干不合理な部分があるというご指摘でございます。2番目は、難病生活 居宅生活支援事業につきましては、障害者の認定を受けている方はサービスが受けられ ないということになっていまして、逆に障害者施策の中で3級と4級に認定された方は 基本的にはホームヘルパーさんが利用できないということがあって、1級、2級の方は 障害者対策の中でホームヘルパーさんが利用できる。等級を持っていない人は、非常に 軽い人でも利用し得る。ところが3級、4級の人がどちらの対策にもひっかからないと いうことで、そこに問題があるんじゃないかという指摘でございます。  リウマチそのものに対しまして、都道府県とか保健所、市町村といったような行政機 関の認識がいまひとつ十分でない面があるのではないかという課題のご指摘がございま した。  「情報」については、一般国民の方々、医療関係者が、なかなかリウマチに関する情 報に接する機会が十分ではないのではないかということで、こういったような課題を解 決していく必要があるのではないかというご指摘をここにまとめてございます。  5ページの中ほどから「今後のリウマチ対策のあり方について」ということでまと めてございます。(1)「研究の推進」でございますがそもそも研究費の増額が必要であ るという点と、企画評価を重視して、慢性関節リウマチのみならず、その他の広い周辺 の疾患についても視野に入れて十分調整を図っていく必要があるのではないかというこ とで、具体的な研究課題は、先生方からお寄せいただいたものを集約いたしまして6点 ほど例示をさせていただいております。そのほか、国際協力を含めた研究支援も重要で ある。あるいは研究を推進していくためには中核的な組織を育成していく必要があると いうことをまとめてございます。  6ページに移りまして(2)「医療の確保」ということでまとめてございますが、実地 医家への診療マニュアルの作成、普及というようなこと。あるいは二次医療圏ごとに複 数のリウマチ科を確保してはどうかという点。都道府県ごとに高度集学的な治療施設を 確保する必要があるのではないか。国立相模原病院につきましては、国立の基幹施設と して研究企画支援機能を強化してはどうか。  2回の議論でリウマチセンターという言葉がいろんな意味で使われていたように思い ますが、このドラフトではリウマチセンターというところは国に1ヵ所の中心的な診療 研究、研修といったものを担う中心的な役割を果たすという位置づけで「リウマチセン ター」という言葉を使っております。もう一つは、医師とかコメディカルの卒前・卒後 の教育体制の整備ということを書いてございます。 (3)「福祉の充実」ですけれども、障害者対策といいますと、障害が固定しないと対象 にならないというような面がございまして、それとはまた別に治療やリハビリテーショ ンといったことで修飾できるものとしてとらえていく必要があるのではないかというこ とを総論的に上げてございます。  4番目に「情報化の促進」でございますけれども、インターネットを活用して、一つ は双方向性といったキーワードに情報交換を可能にしていったらどうかというようなこ とですとか、もう一方ではインターネットにアクセスできない方もおられますので、こ ういった方々に対する情報提供の手段をどう考えているかというようなことで、今後の 方向性についてまとめてございます。「おわりに」につきましては特に中身の記述はご さいません。以上が資料1のご説明でございます。  もう一つ、参考資料1を用意させていただいておりまして、これは先ほどご紹介をさ せていただきましたように、委員の先生方ばかりでなく、リウマチに関係しておられる 先生方のご意見も含めてお聞きいたしまして、お寄せいただいた意見をそっくりそのま ま載せてございます。4名の委員の先生からは具体的に文書でいただいておりまして、 研究者等の先生方につきましては、粕川先生以下吉野先生までご意見をいただいており ます。  本日、西岡先生と山本先生がご欠席でございますので、西岡先生と山本先生の部分に ついては私のほうから概要をご紹介させていただきます。  まず1ページをごらんいただきたいんですが、西岡先生からのご意見でございますけ れども、リウマチ性疾患について、次のページにありますように、変性疾患的な色素の 強いものから免疫性疾患の色素の強いものまで、慢性関節リウマチと狭義にとらえれば 数十万人でありますけれども、もうちょっと広めにとらえると一けた違ってきますとい うようなことで、リウマチ性疾患というものをきちんと定義しておく必要があるだろう というご趣旨と理解しております。  「リウマチセンターとリウマチネットワークの構想」ということで、リウマチの診療 施設あるいは研究施設の機能を四つに大別して、こういった機能を持たせたらどうかと いうようなことをおっしゃっておられます。あとは議論の中で適宜ごらんいただければ と思います。  7ページに山本先生のご意見がございまして、山本先生のご意見のご趣旨としては主 として研究が中心になってございますけれども、リウマチ研究の重点化ということで、 ここに書いてございませんが、現在のリウマチの研究の仕方が若干広く薄くなりすぎて いるのではないか。一つの研究プロジェクトにもうちょっと多額の研究費が配分できる ような、量質ともに研究費を充実させる必要があるんじゃないかというご意見として理 解をしております。  もう一つは、リウマチセンターにつきまして、ここに書いてありますような(1)から (4)の機能を持ったリウマチセンターが必要だということをおっしゃっておられます。  8ページ以降に、この委員会以外の先生方のご意見として幾つか寄せられております ので、ご説明は省略させていただきますが、ご紹介をさせていただきたいと思います。  以上、本日の資料につきましてのご説明にさせていただきたいと思います。 ○越智委員長 ただいまのご説明、資料の内容につきましてご質問がございましたらい ただきたいと思います。 ○古野委員 骨子案のところで、3ページ目の「リウマチ対策の課題」として、現在の 研究状況が重症化の防止に偏っているというのは、具体的にどういうことがありますか ○越智委員長 内容については、後で見直しながらご意見をいただけたらと思いますの で、純粋にこの資料につきまして、あるいは厚生省の現状分析につきまして、何を言っ ているかというのを聞かれるんでしたらということで、書かれています内容に関しまし てはディスカッションに入りましてから進めさせていただきます。よろしいでしょうか それでは、ただいまいただきました骨子案の資料1を中心にいたしまして検討を進めた いと思いますので、よろしくお願いいたします。  この資料のページに沿いまして進めていきたいと思います。現状についてというとこ ろまで見ていただきまして、問題点あるいはこういうことを書き加えればいいというよ うなことがありましたら言っていただくとしまして、まず「はじめに」という第1ペー ジでございますが、ここをザッと目を通していただきまして、何か言い足らないことあ るいは問題点がございましたらと思いますが、いかがでしょうか。  まず気がつきましたのは、リウマチ性疾患の中で列記されておりますけれども、強直 性脊椎炎などの脊椎関節疾患というのが一般的にも教科書的にも入ってくるんですけど ここに抜けていますので書き加えていただきたいと思います。  疾患に関しまして、いまの研究の発展の中で変形性関節症との共通点も出てきますし 非常に多くの患者さんが現実におられますので、変形性関節症ということも視野に入れ て研究対策をつくっていくべきだというご意見が出されておりますので、繰り返しご紹 介させていただきます。 ○古野委員 初めに、どれだけ具体性を持たせるかという問題と関連すると思うんです けど、西岡先生が懸念されているようなリウマチ性疾患が国民の間でどれくらいはやっ ているかというような、病気としての、あるいは社会的問題の規模の大きさをお示しい ただくと説得力が増すんじゃないかと思います。 ○村澤委員 ほかの先生方も指摘されていらっしゃるんですけれども、リウマチの定義 が非常に大事だと思うんですけれども、そのときに、この部分でもまだかなりぼけてる と思うんですね。先生がおっしゃったように、表1のような形で羅列して「以下の疾患 を含む」というような形にはっきり書くか、ぼかしたほうがたくさんの患者さんという か疾患が入るわけで、どちらがよろしいんでしょうか。 ○越智委員長 ここでリウマチという場合、リウマチ性疾患と慢性関節リウマチとか、 非常にスペシフィックな名前と総括的な名前と両方が入っておりますが、資料整理のと きそのへんを注意してもう一度整理させていただきます。  ほかにごさいませんでしょうか。お気づきのことがございましたら、後でご指摘いた だければと思います。  第2ページに入りまして、「リウマチ対策の現状」ということで「リウマチ対策の歩 み」がございます。ここでお気づきのことはございませんでしょうか。  7ページの表1で気がつきましたのは、「リウマチ対策の歩み」のところで、「61年 2月、リウマチ登録医制度制定(日本リウマチ学会)」となっておりますが、学会のほ うが認定医になっておりまして、このへんのところ、学会の認定医と財団の登録医と、 正確に調べて資料を修正させていただきたいと思います。  研究の問題が2ページに入ってきますが、8ページの表2が加わってくるわけですが ○古野委員 5ページの「研究の推進」のところで、基本的に重要なことは、研究費を きわめて大きな額に増額するということでしょうから、現在までのリウマチ対策の研究 分野における研究費がどれぐらい使われてきたのかという額をお示しいただくと、きわ めて少ないということがわかると思うんです。  「対がん10ヵ年計画」とか、ほかの予算に比べるときわめて少ないという印象がして いるので、そこらへんも示していただけると、増額する必要性がさらによくわかるんじ ゃなかろうかと思います。 ○越智委員長 ほかのものと比べてという意味で言っておられるわけですね。 ○古野委員 はい。 ○塚原補佐 資料には入っておりませんが、いまの長期慢性疾患総合研究の中で、平成 8年度のリウマチ研究費が 8,000万円ぐらいだったと思います。今年度も 8,000万円ぐ らいありまして、一部免疫・アレルギー等研究というものが立ち上がりましたので、そ ちらのほうにもアプライしていただくような枠をつくろうということで、その分は実質 増と。 先ほどご紹介をいたしましたように、平成8年度に医薬品副作用機構の研究費に、数 千万円の規模でリウマチの研究が採択されましたので、そういう意味では、ここ2、3 年の間に研究費という規模では相当ふえてきているとご理解いただいていいとは思いま す。  私ども具体的な数字は持っていませんけれども、国立病院部関係のほうで、たぶん国 立相模原病院のほうに臨床研究部というものがありますので、そちらのほうで研究費が 幾らかついているかなと思いますが、そのへんはきょうは手持ちの資料がございません ○垣生委員 最後の「9年度からは」というフレーズですけれども、特に8年度の保健 医療分野における基礎研究推進事業のような課題はついていないんですよね。それはま だ決まっていないということでしょうか。「一環として進められることになっている」 という書き方がしてありますが。  表にも出ていないわけですね。これからの予定として理解すればよろしいんでしょう か。 ○遠藤課長 表は表で整理しますけれども、9年度の中身が外国人研究者の招へい云々 ということですので、外国人研究者の招へいをしたり、若手研究者の育成をしたりとい うのが9年度の研究推進事業の内容ということです。ちょっと性格が違うんです。 ○垣生委員 8年度の基礎研究推進事業というのが一般に大きく取り上げられて、9年 度というのは特別な対象の、外国人とか若い人の研究費だけというふうに理解すればよ ろしいんですか。 ○塚原補佐 はい。 ○松本委員 研究の現状ということで、いままで研究なされたことが書いてあるんです が、たとえばこれで具体的に、額は少ないんでしょうけれども、少ない金額でこれだけ の成果が上がっている。現状の分析として成果について触れていて、それでなおかつふ やしてくれればここまでいきそうであるというようなことは載せられないものでしょう か。 ○越智委員長 簡単にサマリーがあったほうがいいかもわかりませんね。まとめます。 ○塚原補佐 そのへんは越智先生が総括班長をされておりますので、むしろ研究者の先 生方におまとめていただいたほうがよろしいかと思います。 ○越智委員長 貴重なご意見としてまとめさせていただきます。ほかにございませんで しょうか。後でまた振り返るといたしまして、次に「医療」、2ページの最後の行から 3ページにわたっておりますが、お気づきのところをご指摘いただきたいと思います。  文章といたしましては、先ほど申しましたように、認定医と登録医というような間違 いもございますが、それ以外のところで、標榜に関しまして、あるいは研修とかを含め ましての医療のことが書いてありますが、非常に短い言葉でかなりたくさんのことが書 いてございますが、そこのところをお目通しいただきましてご指摘いただきたいと思い ます。  現実としまして、どの程度まで詳しく書くべきかわからないんですけれども、「医 療」の一番最後の「リウマチ財団により、医療従事者の質の向上、職種間の連携を目的 とした研修が実施されている」、その前にリウマチのケア実地研修会などという特定の 名前が出ておりますので、現状といたしまして、財団によりまして中央研修会、地区の 研修会、リハビリ研修会などかなり広い研修が行われておりますので、名前を列記して いただいたほうが具体化していいかなと思います。  もう一つ気がついたんですけれども、これは各地区の医師会の先生方がかなり柱にな ってやっていただいているんですけれども、リウマチ科を標榜された後で、各地区でリ ウマチ科を標榜された方あるいは標榜しようとしておられる方、「リウマチ医の会」と いう名前、仮称ですけれども、そういう名前で各地区でいろんな研修会が行われまして 最新の情報が交わされているということが、標榜が行われた後で各地区で始まっており ますので、それを追加して申し上げます。 ○古野委員 この部分も、登録医とか認定医というのがあれば、認定医の資格をとって いる人が現在で何人ぐらいいるのかというようなことも重要じゃないかと思います。リ ウマチ科が全国でどれくらいあるのかもわかるのであれば示したほうが、どれくらい現 状が進歩しているのかということがわかると思います。 ○越智委員長 リウマチ科の標榜、徐々にふえていっておりますので、現状がいくらか 医師会とかで調べようとされているんですけど、いまの段階ではわかっていないですけ ど、もし把握できましたら言わせていただきたいと思います。  ほかにお気づきのことございませんでしょうか。医療の現状ということで、先ほど相 模原の問題が出てきましたけれども、山田先生、ここに追加して記入すべきことがござ いましたら。 ○山田委員 いまのところまだ思い浮かびません。 ○越智委員長 ほかにございませんでしょうか。次に進ませていただきます。4番の 「福祉」の現状です。約4行のものですが、非常に幅広い部分があると思います。 ○杉原委員 リウマチの方が在宅でどれぐらいいらっしゃるとか、施設でどれぐらいと か、医療機関でどれぐらいというのはわかるんでしょうか。福祉の対象がどれぐらいい るのかというのは。 ○越智委員長 それを調べて追記するということで受け取らせていただきます。 ○杉原委員 前のお話の印象だと、医療機関にいらっしゃる方が多いということで、ど れぐらいが居宅されているのかというのがあると対象がわかるような気がするんです。 ○越智委員長 福祉の場合、リウマチそのものというより、もっと全般的に身障、ここ にも書いてございますが、老人福祉制度という中でくくられておりますので、リウマチ 患者そのものと特定すればあまり正確な数がわからないということが現状じゃないかと 思います。 ○塚原補佐 難病のほうはかなり数字がありまして、リウマチ全体はよくわかりません けれども、悪性関節リウマチについては、いま患者数が大体 4,000人ぐらい全国でおら れて、全面介助の人がどのぐらいいるかとか、一部介護が必要な人がどのぐらいいるか ということはデータとしてごさいます。いま手持ちの資料で調べておりますので、後ほ ど事務局のほうからご報告をさせていただきたいと思います。 ○吉田委員 福祉のことですが、「難病患者等居宅生活支援事業」というところでリウ マチも含まれたというところで、リウマチ患者は期待したんですけれども、身障手帳が ない人が、お医者さまが認定してくださらないと受けられないわけです。ですから、い まのところ実現したという方がなかなかないんです。リウマチ患者にとってはいいこと だったんですけれども、なかなか受けられないというむずかしさがあります。実際に実 現した人はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。 ○遠藤課長 そもそもがことしの1月に年度途中からスタートする事業ということで、 始めた市町村の数がきわめて限られています。ですから、ことしの途中ぐらいから始め るところがかなりふえてくるだろうということが1点と、もう一つは課題のところに書 いてあったんでしょうか、障害者施策との関係が微妙で、かなり障害が進んでしまった 方はほとんど障害者手帳を持ってしまいますので、難病の事業の対象にはなっていない というのがあって、そこのところは障害者施策のほうで少なくとも、実際に来てくれな いような人で必要性のある人は、うちのほうの事業で行ってやれるようにしていかなけ ればいけないと思っております。 ○吉田委員 事務的な手続きというものを、やりやすいようにとか受けやすいようにし ていただきたいと思います。 ○松本委員 現状ということで、リウマチの範ちゅうに入る患者がどの程度いて、その 診療を現実にどういう現場が取り扱っているか。大学は主として研究をやっているのか 診療はどこに一番負担がかかっているか、そういうものを具体的に現状を掘り起こして 問題点がこうだからこういうふうにしたいということが言えるようなデータが厚生省に あるんでしょうか。 ○塚原補佐 私は見たことがありません。 ○松本委員 一歩踏み込んで、そういうデータがないと周辺を説得できないような気が してならないんです。いまの世の中ですから、非常に正確なとは申しませんけれども、 ある程度の概略的な数値を取り出されて、治療の主体はどこにあるのか、治療の内容は どうなっているのか、ここが問題だ、そういう現状分析があったほうがいいような気が いたします。 ○越智委員長 数としてはないんですが、一つの医療の現状ということですと、標榜前 の状態でしたら、内科の先生、整形外科の先生がそれぞれ見ている。ある程度自分の得 意な領域で見ているわけでございますが、一人の患者さんに関しまして、内科的な問題 点と整形外科的な問題点があるので十分にカバーしきれていない。そして、いろいろな 治療のおくれということが出てくるというのが全体的な問題としてありまして、リウマ チという非常に大きなプロジェクトでありながら、大学の機関の中でもキチッとした講 義がされていない、一体だれが教えるのか、教育が不十分だから、キチッと診療する医 者ができていないんじゃないかという問題がまず前提にありまして、登録医とか認定医 という問題、あるいはリウマチ科の標榜というのができてきたというのがバックグラウ ンドだと思うんですが、どれぐらいの医療機関あるいは医者が診ていたかということに 関しましては、いまつかめるとしましたら、日本リウマチ学会でいわゆる認定施設とい うのがございますが、それが 222施設、これが教育施設ということで、施設の中で図書 室あるいは解剖室、その中に認定医以上の資格を持っている人が2名いるというような ことを前提にしましたとき、 222施設が教育施設として認定されている。それが数とし てわかっているぐらいで、それ以上は具体的にわかっていないということだと思います 5番目の「情報」に関しまして、平成9年度に難病情報センターの一環としてリウマ チ情報センターが設置されることになっている。これは決定事項ということで今年度行 われるということでございまして、情報の部門は非常に広がっていくのではないか。  実際に何が要求されているか、どうすべきかということは、また後の項でご意見を伺 えばいいんじゃないかと思いますが。 ○塚原補佐 先ほど資料の中でご説明すればよかったんですが、平成8年度に難病情報 センター事業というのが立ち上がりまして、金額としては 1,000万円ぐらいの事業だっ たんですが、一般の国民の方々に難病の情報を提供していこう、インターネットを利用 していこうということで、難病情報センターにデータベースを置くような形で、イン ターネットにアクセスしていただけますと、一般向けの情報が入っております。  9年度には、専門家が見ても、あるいはかなり専門的知識のある患者さんが見ても役 に立つようにということで予算要求上は難病の情報センターということが1億円ほど予 算がついているわけですが、その一部をうまいぐあいに活用して、リウマチ財団のほう にも同じような趣旨で、難病の一環ということで、財団のほうに情報センターというこ とでインターネットでアクセスするようなホームページをつくっていただくようなこと で情報提供していただこうということを考えております。  中身についてはまだ具体的に詰まっていないんですが、これから財団ともよく相談を して、専門の先生方のご意見、あるいは場合によっては利用者側の意見を十分お伺いし た上でコンテンツを詰めていくというようなことになろうかと思います。 ○越智委員長 情報の一つかと思いますが、リウマチの標榜が行われたということを受 けまして、厚生省の班研究の中の治療班の中で、リウマチ患者の診断と治療に関するガ イドラインをつくりまして、リウマチを診療される先生方に広く見ていただくといいま すか、もう一度頭の中で整理していただくガイドラインが、厚生省の研究班あるいは厚 生省指導型でつくられまして、リウマチ財団から配布される形になっておりますので付 記させていただきます。  現状という中で一つ抜けていると思いますのは、教育という項目で、教育ということ をつけるといたしましたら、リウマチ学に関しましての医学部の学生教育がどのような 状態で行われているかというのは、リウマチ学会でアンケートをとっておりましたので そのアンケートを集計しておりますところでもう一度調べまして、現状を整理して、教 育というものをつけていただいたらと思います。  教育というのを広い意味でいいますと、さっき言いましたガイドライン、これは情報 になるのか、あるいは生涯教育になるかもわかりませんが、そういうことも行われ始め ているということをつけ加えさせていただきます。  教育面としましては医学部教育とリハビリテーション、あるいはOTの部分、自助具 とか補装具とか作業療法などを含めまして、教育の現状をお教えいただけますか。  杉原先生、教育の項目があったほうがいいと思いますので、簡単にお願いいたします ○杉原委員 卒前教育のカリキュラムにも入っていますし、卒後教育でも、職業団体と して、自助具というたぐいのものはみんなやっております。 ○越智委員長 リウマチあるいはリウマチ性疾患ということを頭に置いての教育はある と考えていいわけですか。 ○杉原委員 広い中で入っているという感じで、リウマチというふうに取り出して、も ちろんリウマチの疾患については学びますけどね。 ○越智委員長 リウマチの特性を頭に置いた教育は、いまの段階では……。 ○杉原委員 それは大丈夫ですよね。 ○越智委員長 八木先生、いかがですか。 ○八木委員 一つ特徴的といえますのは、前にも資料に書かせていただいたのですけれ ども、「日本のRAのリハビリ研究会」というものがあり、リウマチ疾患を扱っている 施設の医療スタッフが集まって研究会を開いていますので、それが卒後教育の一環とい ったらいいか、そういうものにもなっているのではないかと思います。 ○越智委員長 リハとかケアとか、財団で行われているもののことを言っておられるわ けですか。 ○八木委員 それとはまた別に開かれている研究会です。 ○越智委員長 バックグラウンドを具体的に。 ○八木委員 研究会の代表世話人が広島市民病院の椎野先生で、全国を8地区に分け、 PT、OTが各地域の世話人を担当しています。そして、各地区が順番に担当して、毎 年1回、全国的な研究会を開催しています。今年で創立12年目となりますが、研究会は 1回から10回までは広島で開催され、昨年度は東北厚生年金病院の杉山先生を学会長と なり、東北地区で研究会が開催されました。ことしは近畿地区(兵庫県)で12回研究会 を行う計画をしております。 ○越智委員長 全般に聞いていただきまして、現状というところで付記しておくべきこ とがございましたら。 ○杉原委員 医療のところになるんですが、リハビリテーション医学会の動きというの は、リウマチに対しては何かないんでしょうか。いわゆるリハビリテーション医療のレ ベルとして、専門医と、研修会もやっているんではないかと思うんですけれども、医療 の中で、リハビリテーション医療のところがあんまり出ていなかったものですから、そ の現状はどうなのかなと思います。 5番目の情報のところでお聞きしたいんですけれども、難病情報センターというのは イメージ的には国レベルですか。物理的にはなくて、ただインターネットで流すという ○遠藤課長 インターネット上のホームページというだけですから。 ○杉原委員 対象はだれにでもですか。 ○遠藤課長 だれでもです。 ○杉原委員 そうすると、これから検討するであろう医療圏のセンターの中での、市町 村で住民に近いところの情報センターぽいところはない。 ○遠藤課長 情報のデータベースとすれば1ヵ所あれば、そこからアクセスは済んでし まう。しかし現実に、市町村なりのところでどうしていくか。あるいは保健所でもいい んでしょうけど、近くの病院でもいいですけど、そこなり、あるいは患者さんが直接見 ても構わないわけですけれども、ベースの情報としてはこちらで用意するという話です ○杉原委員 市町村レベルにやがてはいくだろうと。 ○遠藤課長 いまでもいってはいるわけですけど、まだ情報そのものが非常に乏しいの で、これからいろいろ用意していかなければいけません。 ○越智委員長 ことしの予算がついて、これから具体的に形づくっていくという段階だ と思います。 ○遠藤課長 いま現在存在するのは1ページ、「慢性関節リウマチとは」というのしか 載っていませんから。 ○村澤委員 リハビリ学会の動きですけれども、私も入っているんですけれども、リハ ビルの専門医になるときに、リウマチの専門病院のようなところである程度研修が必要 だという項目があります。  だけど、リウマチ学会の発表なんかを見ますと、指導的にやられているのはリウマチ 学会と日本整形外科学会ですね。本来はリハビリ学会がもう少しなるべきなんでしょう けれども、リウマチ学会というのがありますから、大勢とはそちらのほうでやっている はずです。 ○越智委員長 最後のほうは研究と教育が混線したような部分があると思いますが、整 理していただくときには、学会レベルのものは研究のほうに仕分けて、教育のほうが、 学会でなくて、たとえば学校とかその後の生涯教育というようなところで整理していく べきかと思っております。  次に進ませていただきます。3ページの下の「リウマチ対策の課題」というところで す。第1番目に「研究」という項目がございます。ここに一次予防、二次予防、重症化 QOLの向上(三次予防)、現在の対策は重症化の防止の部分に偏っているというよう なことがございますが、課題はこうすべきであるというようなことだったのでいろんな ご意見があるかと思いますが、ここに書かれている中で、「現在の対策は重症化の防止 の部分に偏っている」というよりも、「偏っている」という表現が使われるとしました ら「QOLの向上」というところであって、重症化の防止がまだキチッとできていない というのが現状だと思うんですね。早期とか一次予防、二次予防、重症化の防止という ことも意識的にいろいろされているけれども、現実に重症化の予防もされていない。い まされているのがQOLの向上というところに非常に重点が置かれているというか、む しろ実情だと思います。  ご意見がございましたら。これはいろいろあるんじゃないかと思いますが。医療も含 めていかがでしょうか。研究医療を含めまして、いまのリウマチ対策の課題というとこ ろでご意見がございましたら。  ここに書いておられる骨子の中で、もう少しこういうことを補うべきであるとか、こ の資料を中心にいたしまして、ここで書かれていないことをご指摘いただけたらと思い ます。 ○松本委員 文部省とか通産省の研究費とかいろいろ審査したりしているんですが、厚 生省の班長もやったことがございますけど、非常に微々たる金を大勢の研究者に分けま す。 極端にいうと一人で10万円、何か消耗品を買ったら終わってしまうような非常にまずい 研究費の配分の仕方が多くて、極端なことをいいますと、 8,000万円なら 8,000万円の 研究費があるとすれば、それを2人か3人の方にあげてしまう。そのかわり、その人が どういう研究成果を出してくれるのか、ほかの人は厳しく見ている。  その結果を見て、ちゃんとした研究成果を出さなければ、その人には研究費を今後一 切あげないというぐらいの徹底したやり方をしないとちゃんとした成果を出せません。  東京大学でも、私はいま工学部にいますから、研究費の額はけた違いに多いんであり ますけれども、見ておりますと、研究課題とは全く関係のないところに、全体として研 究設備の投資に使ってしまう、流用するというようなことを多々見ますので、厚生省の 研究費というのはそう大きいものじゃないと思いますので、有効に活用するという意味 では、毎年3人ぐらいの研究者に出して重複を避ける。研究成果については厳しく査定 するという姿勢を、やんわりとした表現でもいいですから盛り込んでいただいたほうが いいような気がします。 ○越智委員長 文章の中にということですね。だんだんそういう傾向になってきている ように思うんですが、文章の中にも盛り込んだほうがいいというご意見でございます。 ○垣生委員 研究のところの書き方ですけれども、「疾患を克服するための手段とし て」と書いてある後の言葉がほとんど治療と診断という理解になってしまうんじゃない かと思いまして、今後の対策のほうにも書いてあるような病因あるいは病態の研究、 「幾つかの研究費に分かれて……」と書いてある中に、そういう方向にも向けていくと いうのを入れていただければありがたいと思います。 ○越智委員長 非常に幅広く、研究医療についてお気づきの点をどんどんご指摘いただ ければと思います。  この前のディスカッションでも少し出ていたりしたんですが、課題としましては、特 にリハビリテーションのところ、医療のところに少し書いてございますが、リウマチの 患者さんを理解した上でのリハビリテーションあるいは作業療法というような、研究あ るいは養成施設というものを実際つくっていかなければならないんじゃないかというこ とも一つの課題かと思います。  何度か出ておりましたが、リウマチの患者さん、非常に高度な機能障害に陥って手術 をしなければ歩けない。患者さん自身が手術をしようという気持ちになっていきまして も何ヵ月も待たなければならないということで、適切な時期に入院手術できるような施 設をもっと充実させなければならない。それも一つの課題かなと思っているんですが、 何でもお気づきのことがございましたら。 ○松本委員 リハビリを専門にやられている方にお聞きしたいんですが、私も2施設ぐ らい見せていただいて、内科的な投薬治療は非常に一生懸命やられ、あるいは整形外科 の先生もおいでになられますけれども、関節の置換術なんかやられていて、ずっとその 患者さんを診ているかというと、大学病院なんかですと手術を終わって、手術そのもの がうまくいけば、送ってきた病院に帰してしまう。そこで一生懸命リハビリをされてい るという現状があるように思っておりますが、そこにリウマチのリハビリテーションの 専門家がいればよろしいんですが、そのへんの教育がちゃんとできていなくて、一般的 なリハビリのPT、OTの方がやっておられて、リウマチについての理解があまりなさ れていないというような現実があるように思いますので、そこにリウマチのリハビリの 研究会、学会でも、ガイドラインみたいなものを周知徹底させるというような努力もし ていただいたほうがいいんじゃないかと思います。  大学病院のリウマチセンターのようなところで診療をされている人も、そこを視野に 入れて診療されないとまずいのではないかという気がします。  たまたま新宿のNSビルで土曜日に心臓の患者を診て、隣の女子医大のリウマチ・痛 風センターというのがございますが、あそこはリハビリ施設ではないと言っていいです ね。 けれども、行っている患者さんはそういう気持ちでは行っていないように思っているん ですね。  ですから、大学病院のリウマチ・痛風センターというようなところでも、治療体系と しては完璧ではない。薬物治療の方針なら方針を決めて、あとはどこかにお願いすると いうことであれば、相互のリハビリも、内科的な薬物治療も含めて一貫性が通るような 指針、お互いの連携をとった指針のようなものを周知徹底してあげたほうがいいんじゃ ないかという印象を持っているんですが。 ○八木委員 お答えになるかどうかわかりませんが、PT、OT教育の中で基本的に、 リウマチ疾患とはどういうものであり、それに対しPT、OTはどういう方法をとるん だとか、そういう基本的な教育は当然されているわけです。ですから、どのPTもOT もリウマチ疾患を担当できる状態にあるはずです。  しかしながら、疾患の特異性というものが存在するのだろうと思います。それは疾患 の特殊性ということと、脳卒中等の疾患と比べて患者数が少ないということです。さら にリウマチ患者さんはできるだけ専門病院に行きたいという希望もあって、リウマチを 専門に診る施設があるとその施設に患者さんが集中してしまいます。  したがって、その周辺の施設の医療スタッフは、リウマチ患者さんを担当する機会が 少なくなり、そのために不慣れとなり、手を出しづらいという現状ではないかと思いま す。 ○越智委員長 いま松本先生からご指摘になられましたのが、専門スタッフの育成が必 要だという課題のことかと思います。八木先生が後でつけ加えられました問題といたし ましては、専門医療機関が地域的に偏在をしている、だから、各地で適切な治療を受け るような施設が必要ではないかという問題が出てきたんじゃないかと思いますが。  ほかの先生方が文書で出しておられます中で少し拾ってみますと、ここでもやはり教 育というのが抜けていると思いますので、課題の中に一つの項目、今後のリウマチに関 しましての教育をつけ加えていただくとしましたら、リウマチ学講座の設置ということ が一つの課題である。あるいは教育は医学部だけでなくて、コメディカルのスタッフの 教育ということも含めまして、専門スタッフ育成のための学部の講座とか養成の教育施 設、それが一つの課題ということ。文書で出しておられます先生方からはご指摘いただ いております。  医療の項目ですが、実際おうちに帰られましてからの介護施設といいますか、病院を 出て自宅に帰られて、その後のケアの中で介護施設がない。これを設置しなければなら ないのではないか。在宅ケアあるいは地域医療という中で、それに携わる人々の体制あ るいは訓練、教育が十分できていないので、これも一つの大きな問題であるということ  それぞれのスタッフの方々がおられましても、たとえば病院を退院されておうちに帰 られまして、地域といたしましては、保健所あるいは保健婦という方がありながら、そ の間の連絡がうまくとれていないために、退院された方が十分にその地域の在宅ケアを 受けていないという情報の不足ということもご指摘の中には書いてございます。それは 一つの大きな問題かと思います。  研究という中で、いわゆる膠原病の研究というのはかなりプロジェクトが組まれてお りますけれども、今後もう少し幅広く、変形性関節症などに対しましても研究対象とし て広げていくというのが課題ではないか。  変形性関節症などの関節破壊がございますし、ひどくなっていくわけでございますが 全身症状がそれほどひどくないということで、意外にいままで取り上げられておりませ んが、そういうことも今後の課題ということでリストアップされてございます。  ほかにお気づきのことございませんでしょうか。医療のところまででしたが、福祉、 情報を含めまして、今後どうすべきか。  まず福祉に的を絞ってお聞きしたいと思いますが、福祉関係で、今後の課題はどうい うところにあるか。 ○杉原委員 難病居宅生活支援事業の目的というのは何ですか。先ほどから聞いている と、なかなか救えないような感じがあるんですけど。 ○遠藤課長 老人福祉施策、障害者福祉施策が進められてきていたわけですけれども、 難病患者で、特に病状が動揺するといいますか、重症化したり寛解したりという、障害 が永続する見込みがないと認定してくれないということで、一時的な障害、障害者施策 の対象にならない人たちで、少なくとも現在障害者の置かれている状況と似たような状 況にあるというような人たちに対して福祉施策を始めようということで、具体的には ホームヘルプサービスとショートステイと日常生活用具支給事業の三つを内容としてい ます。それにホームヘルパーの養成事業もありますけれども、それを障害の認定の受け られない人たちに対してもやろうということです。 ○杉原委員 診断がないと受けられない。 ○遠藤課長 病気の制限と要介護状態でないとということになるわけですけれども。 ○杉原委員 イメージ的には医療的なケアがまだ続いている人ということですね。 ○遠藤課長 はい。 ○垣生委員 最後のところですが、「都道府県、保健所、市町村等のリウマチに対する 認識が十分でない」と書いてあるんですが、これは標榜されてなかったからということ でしょうか。それとも大変だからなかなかできなかったということでしょうか。 ○塚原補佐 おそらくいままでの保健所の行政の仕事をとっていきますと、戦後は結核 といったものを中心とした感染症対策が中心だったと思います。昭和30年代を境に40年 代以降ぐらいから成人病対策ということで、がん、脳卒中、心臓病といったような対策 が中心になってきて、ずっとそういう経過で来ている。 市町村に保健婦がだんだんふえてくるとか充実が図られてくる中で、今回、成人病と か母子保健、老人保健といったような問題は基本的には市町村がやっていただく。難病 とか精神保健といったような、より専門的、広域的なものについては保健所がやるとい うことで、地域保健の見直しが行われて、ことしの4月1日から地域保健法が全面的に 施行されたという流れを考えますと、保健所、都道府県、市町村といった行政サイドが リウマチというものに特化したような事業とか対策をあまり講じてきているというよう な歴史がないので、こういうような書き方にさせていただいています。 ○越智委員長 認識という問題では、厚生省の班研究の中で、疫学といいますか地域医 療といいますか、班の中の一つの課題は、現状をキチッと調べて、これをもう少し情報 に載せて、社会的な問題として認識していただかなかったら前に進まないということで もう少し現状を調べなければならない部分があるんですけれども、厚生省の班研究の中 でもそれが一つの課題になっておりますけれども、まだちゃんと把握できていない部分 がありまして、そのへんも含めての文章だと思いますが、キチッと調べまして、現状を 広く認識していただかなければ、実際の福祉とか医療の対策はなかなか進みにくい部分 があるということだと思います。  福祉について気がついたことですが、第1回のときにディスカッションにのぼってい たことであり、福祉の項目で「等級の認定」とございますが、等級の認定の判定基準と いうのは何年も前につくられたものがそのままであるし、それに応じてどういう対策を といいますか、どういう福祉的な対策がされているか、このあたりのところをもう一度 見直しが必要じゃないかと思います。それは一つの課題だと思います。  情報ではいかがでしょうか。情報は、いまの時代として非常に大きな課題があると思 いますが、いままでのお話で、インターネットが使える人に対してはインターネットと いう話、あるいはニュースで「現状リウマチとは」というニュースを用意しておられる というようなお話がありましたが、情報ということに関します課題、どういうものが課 題になるか。  一つのたたき台といいますか、情報というものは非常に重要ではないか。たとえば厚 生省で班研究などといって、いろんな研究結果あるいは実際上の医療に関しますこと、 研究に関しますことが、毎年報告書はつくられておりますけれども、実際の医療現場に 必要な方あるいは実際研究をしておられる方に対しての情報の流し方としては不十分で はないかということで、特に厚生省ということに限らなくても、新しい医学あるいは医 療に関します情報というのはもう少し広げられる機関が必要ではないか。  先ほどインターネットとか財団の情報センター、情報のネットということがございま したが、その中で、せっかく政府をバックにしましてやった研究の結果というのは情報 として流さなければならないんじゃないか。  また逆に地域疫学という形での研究が特定の人数で行われておりますけれども、実際 は各地の先生方にお願いいたしまして、現状に関しましての情報を集めて、そういうネ ットの中で一つの情報のセンターに、リウマチの患者さんの情報あるいは医療機関の情 報が集約されるという形も必要ではないかと思いますが、情報というのは使い方により まして非常に幅広く使われると思いますが、情報の課題ほか、今年度の予算がついてい るというようなこともございまして、こういう使い方が、情報の課題ということでござ いましたら。 ○古野委員 福祉のところで申しておこうと思ったのは、下から3行目の障害者等級の 3級というのが、普通の人はどの程度かわからないので。この報告書を読まれる方、僕 もよく理解していませんし、どの程度かわかるような具体的な例を示していただけると ありがたいと思います。  情報に関して、正しい情報を収集し普及するということですけれども、どなたが正し いと判断するのか、そこらへんが明確でない。  たとえば新しい治療法、厚生省の研究班等々で新しい治験をやって有効であったとい うようなことが報告されますね。あれが本当に正しいのかどうかということをどういう ふうなメカニズムで評価するのかということを明確にされたほうがいいと思います。そ れを明確にして、たとえば評価委員会か何かが設置されなきゃいけないでしょうから、 情報公開する正しい情報であるという評価をしてそれを普及するわけでしょうから。 ○越智委員長 単に結果だけを情報として流すのでなくて、どのようにして出てきた情 報であるのかというところまで含めて流せという意味です。 ○古野委員 正しく評価する部分が一つ必要ではないかと思います。厚生省の研究班の 報告書そのものよりも、その結果を正しく評価する。特に治験なんかの場合は、研究所 の問題もあるだろうし、研究方法上の問題もあるわけだし。 ○八木委員 ことしから行われる情報の提供ということで一つお願いがあります。例え ば、リウマチの薬物療法の場合なら、リウマチのお薬にはこういうものがありますとい う羅列はたぶんできると思います。しかし、患者さんとお話ししてよく気がつくことは お薬を飲んでもすぐ効かない、このお薬を飲んで効果が現れるにはこのくらいの期間が かかるから、その間はがんばって耐えてくださいというような、具体的な患者さんへの 情報が足りないような気がします。お薬の具体的な名前と、その効用はもちろん必要な 情報かもしれませんが、一般の方や患者さんにも情報提供の内容に含まれるのなら、医 療者側からの、そのお薬を使用する目的や、その効果の目標や、効果の現れる必要期間 というような情報が提供できたら、患者さんには非常に役立つし、その間多少痛くても がまんできるようになるのかなと思いますので、そういうことをお願いしたいと思いま す。 ○越智委員長 一つは医者側のインフォームドコンセントという問題も含まれていると 思いますけれども、そういう姿勢で診療しろという意味での、医者に対しての情報とい いますか、指導といいますか、あってもいいのかなと思いますが。  課題と今後の対策のあり方というのは重なってくる部分もあると思いますので、今後 の対策のあり方というところに進ませていただきながら、その中で、課題に取り上げる ものと分けていけばと思いますので、対策のあり方に進ませていただきます。  今後の対策ということで、「研究の推進」ということでございますが、研究課題とし て、病因、病態解明、関節破壊防止の研究、疼痛除去、関節可動域、筋力保持の研究、 補装具、自助具、家屋改造の研究、早期診断法の研究、そのほか国際協力を含めた研究 支援機能ということが書いてありますが、これはそれぞれご専門の先生方の中でいろい ろご指摘があると思いますが、どんどんご指摘いただきましたらと思いますが、いかが でしょうか。  早期診断がありますが、その前の予防法の研究、こういう研究課題として前に進める ようなことがありましたら重要なものがあると思いますし、早期診断、早期治療という ことかと思いますが、先生方、ご専門の部分で抜けている、こういうプロジェクトをぜ ひつくるべきだというのがございましたら。  政策的なことをバックにしまして、広い範囲での研究の中の一つに、新薬の開発とか 医療材料の開発という、たとえば医者だけあるいは研究者だけでなくてメーカーも加わ りますし、患者さんも対象になるというようなこともありまして、新薬開発あるいは医 療材料開発ということに伴います有効性あるいは有用性、あるいは薬価の決め方という ことを含めまして、だれから見ましても批判ができないような厳正な方法をキチッとつ くらなければ、リウマチの患者さんの治療といたしましてはそういうものが絶対必要な 部分ですので、研究という中で、新薬開発あるいは医療材料の開発ということに伴いま すチーム研究、どのようにすればそういうものが非常に正当に、また厳正に進め得るか ということが一つの大きな課題だと思いますので提案させていただきます。 ○山田委員 リウマチの患者さん、私どもの病院で死因を調べてみますと、10年ぐらい 若くて、皆さんいろんな合併症で亡くなるんですけど、合併症に対する対策といいます か、患者さんの全身状態が非常に悪いことが多くて、それにもよるところが多いんです けれども、この中でもし抜けてるといたしましたら、そのほかの関節外症状に対する対 策が抜けているように思います。重要な問題ではないかもしれませんけれども、やっぱ り考えておかなくてもいけない問題じゃないかと思います。 ○越智委員長 非常に重篤なものがときどき起きるわけですが、頻回に起きるのは非常 に具合が悪いんですが、その一例一例非常に大事だと思いますので、そういうものも情 報に載せて中央化して、それが一般医療現場に流せるという情報化ということで、情報 部分の一つのテーマとしてでも入ってくるかと思います。 きょうご欠席の先生方にお聞きしますと、参考資料の部分から引いてみますと、いい 形で産学共同という形でいろんな研究が推し進められるというようなことも考えてもい いんじゃないかということを指摘しておられる先生もございます。 ○垣生委員 最後の研究推進の中心的な組織を育成していくという点と、次のページの リウマチセンターを絡めまして一緒に考えて、先ほど松本先生もご指摘なさいましたよ うに、研究を集中的にやれる組織をセンターに置くということを提案したいと思います その場合は、いまおっしゃったようなプロジェクトチームにして、研究をそこでやれ ば、産学共同で寄付講座みたいな形でできるんじゃないかと思いますが、いかがでしょ うか。 一つの提案でございます。 ○越智委員長 センターを産学共同もできるような形で有機的に考えればいいんじゃな いかという一つのご意見かと思います。 ○古野委員 今後の研究を推進すべき範囲というのは、どれだけの長期的な余裕を認め るかということと関連するんですけれども、疾病の発生状況をずっと監視するというこ とは基本的に重要なことだと考えるので、長期的な観点に立った疾病モニタリングとい うようなことも重要な研究課題だと入れてくださるとありがたいと思います。 ○越智委員長 非常に重要なことだと思います。この場合、研究でもあり、情報ネット の中に加えていってもいいわけですね。一人の研究者あるいはある限定した研究者で進 めらる研究とともに、各地区でそういうことがありましたら情報化してというようなこ ともありまして、研究の課題でもあり、今後の情報化という中でそういうものを組み入 れたらいいというような考え方でもいいかなと思うんですが。 研究のことでも思いつかれましたら、後で追加してください。研究の課題の中で一つ 追加しておいていただきたいと思いますのは、ずっと列挙されておりますが、いろんな 手とか足とか機能的な再建法というのはキチッとした研究がまだされておりませんし、 私ども考えなきゃいけないことですけれども、課題といたしまして、四肢機能の再建法 ということを加えていただきたいと思います。  医療と福祉は非常に密接に関係すると思いますので、「医療の確保」「福祉の充実」 を中心に、今後の方向性というところでご意見をいただきたいと思います。 ○村澤委員 総論的なことなんですけれども、これは「リウマチ対策のあり方」ですよ ね。私たちは具体的に言ってもいいものかということをまず聞きたいんです。 ○越智委員長 総論と各論が一緒にごちゃごちゃになって進んでおりますけれども、ど ちらも言ってください。 ○村澤委員 「あり方」で終わっていますから、総論的な部分は総論的に書いてあるの で、これをどういうぐあいに具体的にやっていくかということが書かれていると、この 間も聞いたんですけれども、これを予算づけにさせるということをお聞きしているので そこまで立ち入ってはまずいんでしょうか。 ○越智委員長 具体的なことをおっしゃっていただいたら結構だと思いますが。 ○村澤委員 それが一番むずかしいことだと思うんですけど、一番大事なことじゃない かと思うんです。  たとえば医療のところで、国立相模原病院をどうするというのは非常に具体的で、だ れが見てもわかりやすいというか……。 ○越智委員長 そこまで特定した議論が……。 ○村澤委員 できないということですか。 ○越智委員長 できないということではなくて必要かといいましたら、一般論として、 特定の病院をなしでディスカッションしていただいたほうがいいと思います。  だけど、何かを頭に置きながら、具体的にリウマチセンターはどうあるべきか。先ほ ど垣生先生がおっしゃられましたように、リウマチセンターというのは教育、研究が調 和しながら、民営化というのは言い過ぎかもわかりませんが、企業からも共同研究でき るような形でというようなご意見をおっしゃいましたけれども、時間的なものがござい ますので、総論も各論も、思いついたことを言っていただいたらいいと思うんです。後 で振り分けるとしまして。 ○村澤委員 センターのことも、僕たち診療をやっている立場の者には一番問題になる んですけれども、この間リウマチ学会のときに、遠藤先生がいらっしゃったときにあっ たんですけれども、リウマチセンターは国立病院でセンターも含めて、ブロックのとこ ろも国立病院をうまく活用しようというようなことが具体的に、あれはこことは関係な い話なんですけれども、そういう方向づけはされていたんですけれども、ほかの先生方 は国で、実際のブロックとか地域だと、一番動きやすいのは民間レベルじゃないかとか そういうのがかなり指摘されている部分がありますよね。そのあたり一言書いてもいい んじゃないか。 ○越智委員長 学会のときのお話をお聞きしていましたが、いま先生がおっしゃいまし たように、遠藤課長はそういう定義づけはされなかったと理解しておりますので。 ○遠藤課長 その点に関しては、あのときは国立病院部長が、国立病院の中でのネット ワークというのを話されていて、国立病院部の中で考える限り、国立病院だけで自己完 結したネットワークをつくってしまわないと国立病院の存立にかかわるということがあ って、リウマチに関しても国立だけのネットワークのお話みたいなことをされていたよ うに思うんですけれども、国立だけで話をされてしまうと、私のほうとしてはそれでは 現実的にやっていけなくなってしまうというところがあります。 ○村澤委員 そういう意味で、厚生省がやるとつい国立に行きやすいですね、短絡的に だから、民間も含めてということを強調されたほうが、ほかの先生方も書かれています から、非常に誤解を……。  あの後いろいろ話があったんですけれども、国は国立を中心にやるんだ、これは無理 だなとがっかりした、上のほうだとわからなかったかもしれないけど、下のほうではそ ういう意見もあったので、僕たちの立場も非常に微妙になってきますね。 ○越智委員長 この会議はかなり重要な会議だと思いますが、フレキシブルに、先生が おっしゃられたようなことも含めて、何が一番いい医療を確保できるかということだと 思いますので、全部国立という限定はないと思います。 ○松本委員 厚生省に伺いたいんですけれども、たとえばフランスのアンセルンがやっ ているように、民間病院の中にフランス政府が投資した研究部門をつくるというような、 簡単にいいますと、民間病院の中に厚生省がある研究所をつくる、それもかなり長期に わたる、ある程度の10年とかの次元枠でつくるというようなことはお考えでしょうか。 既存の国立病院の中で半分以上はすたれかかった、民間病院以下の国立病院がいっぱ いありますよね。そういうものを再生しようという範ちゅうで物事を処理されようとし ているのか、それはそれでつぶして、極端なことをいえば民間に売り払ってしまって、 民間主導でやって、その中に国が積極的に肩入れしたような部門をつくるというような ことまで入れますと、日本の医療はもっともっとよくなるんじゃないか。 いま半分以上がつぶれかかっているような国立病院を建て直す策として、ある部門を 設けて基幹病院をつくるという時代は過ぎているように思えてならないんですけど、課 長さん、いかがでしょうか。 ○越智委員長 返答しにくい部分がありますので、特にご返事されなくてもいいかなと 思いますが、これは全部記録に残りまして、記録が公開されますので、適切なご返事が なかったら黙っておかれたほうが。でも、非常に貴重なご意見だと思います。 垣生先生に始まりまして、村澤先生、松本先生、同じようなラインの上でのことをお っしゃったんじゃないかと思っております。 ○村澤委員 福祉のほうですけれども、この部分は本当に総論的なので、具体的に福祉 を充実させると考えますと、現場で、病院から外に出てやってみますと、厚生省だから 特にお願いしたいんですけれども、現場では市町村か保健所なんですね。患者さんと接 するのは。 いろいろ窓口で話していますと、事業としてやるためには厚生省からいろいろ、たと えばリウマチという言葉がついたような施策が、こういうのをやってくださいとか、や りなさいと言えば一番いいんでしょうけれども、そういうのがあると非常に動きやすい 具体的にいいますと、保健所では悪性関節リウマチだけが具体的にできる範囲なんで すね。最近市町村は、逆にこれをしなくちゃいけないということになってきて、手を挙 げるか挙げないかで、やらなくてもいいわけですね。そういう意味で、厚生省そのもの が市町村と保健所に、リウマチ疾患の、いろんなものを具体的にやってくれるというも のの方向性をつけていただければ非常に具体的にできるし、私たちも動けるんですね。 いまは向こうの方も、たとえば新事業を始めたいとしても、そういうのがないからで きない。現実にそういうことが起きているわけで、そのあたり、現場の方々が動きやす いような方向性をつくっていただきたい。法律じゃないようなものが何かあるんでしょ うけれども、そういうものを厚生省のほうから出していただければ非常にやりやすいん じゃないかと思っています。 ○越智委員長 ほかの先生方の書いておられるのを見たり、専門医療施設偏在の解消、 受療機会の均等化、介護施設の増設、そのあたりの項目が「医療の確保」のところにご ざいませんが、つけ加えていただければと思います。 もう一つ思いましたのが、教育とか非常に重要な部分ですけれども、いわゆるチーム 医療に関しましての、医師だけでなくてリハ、ケア、補装具、自助具の指導という中で 教育とか施設が言われていますが、ある程度資格をつくりまして待遇を改善するという ようなところに結びつきますと、もう少しいろいろな意味で弾みがつくんじゃないかと いうことも一度ご検討いただきたいと思います。 最後の項目ですが「情報化の促進」。特に今年から予算がつくというようなことで、 先ほど「情報化の課題」というところでも言わせていただいたりしたんですけれども、 リウマチ情報センターというような言葉が出てまいりますが、非常に短い文章でよくま とまっているんですが、この文章が膨らんでいく、もっと肉づけがされていくというの が、この会の一つの機能といいますか役目ですが、ぜひリストアップすべきこと、医療 福祉、情報化を含めましてお気づきのところをご指摘いただきたいと思います。 ○杉原委員 福祉のところに戻って、この文章だと福祉のことを言っているのかなとい う感じがあるんですけれども、「治療やリハビリテーションによって修飾できるものと してとらえていく必要がある」ということは、固定ではなくて少しよくなっていくとか そういうようなこととして言っているのか。 福祉は大きな流れの中で、最後に行き着くところは家で、地域で、もとのところで暮 らしていく、その手だてを考えるその政策なんだろうと思うので、先ほど出ていた介護 施設というのもよくわからないので、どういうイメージでしょうか。介護施設の増設と いうのもちょっと気にはかかるんですけれども。本当に入所して、施設というような感 じなのかどうか。 ○越智委員長 在宅でケアできない方をどこで面倒を見るかということで介護施設とい う言葉が使われて書かれていると思うんですが、これから高齢化に向かうわけですが、 どうしてもいろんな重度の障害を持ちながらお一人という人が出てくる。そういう方を 踏まえての表現がされていると思います。 ○杉原委員 いまの大きなうねりの中では、どんなに重症でも、本人が住みたければ地 域で暮らそうという手だてというんでしょうか、それの厚いほうがいいんだろうと思う ものですから。 ○越智委員長 そういう意味で在宅とかケアというのがありますが、現実にそういう介 護というのがあるんじゃないかということを言っていると思います。先生はどういう表 現をしたらいいと思われますか。 ○杉原委員 福祉の充実のところは、住みたい地域で暮らす福祉施策の手だてというか それの充実というようなことのほうがまだいいんじゃないかと思います。ここでは医療 っぽい感じにとられるものですから。 情報化のところで、リウマチで、公衆衛生というか、ここでやっているからそういう 流れがあるのかもしれませんけれども、地域ではいろんなデーサービスで通っていると ころってどこが多いんですかね。障害系の地域センターでもかなり通っているのではな いか、利用されているのではないかというのがありまして、先ほどの情報の流れが、保 健所とかより、障害、福祉サイドのB型とかそっちにも流れていくような流れがあった ほうがいいのと、福祉機器総合センターもずいぶんと核になるのではないかなと思うん ですけれども、そのへんの言葉が出てこない。いまの福祉機器総合センターは福祉サイ ドの言葉だろうと思うんですけれども。  情報が保健行政のほうに流れているのは致し方ないかなとは思うんですけれども、実 際の生活の場になると、障害行政のほうにもずいぶんあるのではないかなと思うんです けれども。 ○越智委員長 現実問題として現場で聞いてみましたら、意外にその間の情報が流れて いないんですね。一応制度としてあるんですけど有効に利用されていないという部分が ありまして、そのあたりを結びつけるのは、むしろ情報のネットをもう少しキチッとす ればいいのかなと思っているんですけれども、保健所とか保健婦の側でお聞きして、私 たちは制度を持っているんですけど意外に何も言ってこない。  医療側からいいますと、たくさんの障害の方がどんどんおうちに帰っていますよ、そ の間が結びつく情報が意外にありませんでしたね。情報という中で幅広くとらえて、そ れが検討課題かなと思っているんですけれども、現実はその間の情報をあまりうまくフ ァンクションしていないと思います。 ○塚原補佐 情報のところで、先ほど来、国のほうでことしやる情報化についていろい ろ議論が、それを中心に進んでいるようですけれども、基本的にはリウマチ財団がホー ムページを開いて、そこに研究とか、標榜医のリストなんていうのが載るんでしょうか いろんな情報を全国普遍的に共通のものについては載せられると思います。問題は、そ れぞれの地域における特殊なといいますか、地域限定の情報をどう情報化していくかと いうものは、リウマチ財団の情報システムではたぶん無理だろう。そういうものをどう するかという問題は、いまご指摘の点はそういうことなのかなと。  もう一つは、インターネットといいましても、60歳、70歳のリウマチの高齢の方に、 インターネットで載っていますから見てくださいというのが現実的にはどうかという趣 旨もあって、後段に、インターネットにアクセスできない人たちについて情報提供なり 情報交換をどうしていくかということはまた別途の課題であるという認識でおりまして それも全部ひっくるめて、リウマチ財団につくるホームページで解決するという認識で はありませんので、そのへん誤解があれば、そこをどうするかという議論をしていただ く必要があると思っています。 ○越智委員長 いまの塚原先生の提起された問題でご意見がございましたら。 ○松本委員 インターネットの件ですけど、アクセスできない人がどういう人か、いま 理解できたんですけれども、たとえば下のほうに書かれているリウマチの専門医療機関 や都道府県、保健所から市町村等になっておりますけれども、地域地域の情報というの はインターネットでアクセスできない、たとえば病院の外来に行けば、インターネット のホームページが、各ホームページを持っているところの2台ぐらいにいつも流してあ る。簡単にいえば、ボタンを一つ押すだけで次のページに移るぐらいの操作で見ていた だくというものを想定されているんでしょうか。  そういう意味であれば、都道府県の県庁のようなところにそういうものを置いても、 現実にはあまり見ないであろう。だから、専門医療機関あるは保健所、わりあい市町村 の町役場みたいなところには結構行って見る人はいるようですね。おのずとインターネ ットのホームページを開いたり、ホームページを持っている施設のものが見られるよう にするところを、常に診療を受けている人が集まるようなところに積極的に出してあげ るというようなことが非常にいいんじゃないかと考えますけどね。 ○吉田委員 先ほどもおっしゃったように、インターネットというのは、高齢化でなか なかむずかしいわけです。そういう話も出ていますが、私たちの会員を見ていましたら やれる方は少ないだろうと思います。いまの現状では。  情報というのはたくさんいただいている部分があるんですけれども、それをどのよう に選択するかというような患者側の選択眼というんですか、客観的で、これが正確なも のかというようなこととか、発信元がどこなのかというふうな判断がわりにできにくい 人が多いのです。  そういうときにチーム医療で、病院を退院するときに、あなたはこういう福祉制度を 受けられますよと、MSWのご協力をいただきたいなと患者側としては思いますね。そ ういう情報をいただけるといいと思います。  私たちが持っているのはわりに国や東京都のことなので、地方に行くとそれが当ては まらない情報があるということがあるんですよね。正しい情報とかこの方に合う情報と いうのがなかなか患者に行っていないということは確かにあると思います。  そういう意味で、チーム医療をもう少し加えていただけたらいいかなと思ったんです けど。 ○越智委員長 主にどのあたりをもう少しと言われているか具体的に言っていただけた らありがたいんですが。 ○吉田委員 チーム医療でも、リウマチは長い病気ですから、精神的な支えが必要な方 があるものですから、診療内科の先生方とか臨床審理の方なんかも入ってくださったよ うなチーム医療ができるといいなと思いました。 ○越智委員長 医療の一つの欠けている部分の課題といいますか方向性といいますか、 そういう角度でもとらえていくということですね。  情報に関しましてはインターネット、患者さんが全部一人ひとり使えという意味より も、いま塚原先生、1ヵ所でリウマチ財団で全部というのでなくてとおっしゃいました けれども、各地区でリウマチの患者さんがいま現実にたくさん集まっている、各地区の リウマチセンターが特定されなくても、現在わりあいたくさん集まっている施設が幾つ かありますから、とりあえずそういうところにおきまして、その情報をインターネット などでもそこのセンターでとらえて、そういうのを中継点として患者さんにニュースで 流すとか何か工夫が要るとは思いますが、その中間段階でインターネットでそういうや りとりも使うということだと思うんですけれども、実際具体的にはどういう形で実用化 するかというのはことしの非常に大きな課題だと思いますので、どんな形で使ったらい いというご提案があれば非常に助かる部分があると思いますが。 ○松本委員 ちょっと補足させていただきますと、いろいろキーを打ったりマウスを使 ってインターネットのホームページを開くということはお年寄りには非常にむずかしい と思いますが、私どもでいま言語入力を研究しておりますから、ほとんど話せば、こち らで見たいものを言えば、コンピュータのほうで対応してそのページが出てくるという プロットタイプのものができておりますので、数年の間にほとんどコンピュータのほう が対話形式になると思いますので、インターネットも、高齢者にも十分アクセスしてい ただけるような時代はもうすぐそこに来ているように認識しておりますので、情報を交 換するという意味では非常に有用ではないかと思っております。 ○越智委員長 たとえは西岡先生がこの前示され、きょうも参考資料の前のあたりにリ ウマチセンターというようなこともかなりキチッと書いておられますが、時間はあまり ございませんが、リウマチセンターに関しまして、いま3人の先生方から、国立という ことにあまりこだわらず、もっと機能するようなことを考えたらいいということをおっ しゃられたと思いますが、実際上はどんなことをすればいいか。この前は教育も研究も 高度な診療も全部ということとかいろいろなことが言われていましたけれども、情報の 意味でも一つの中核になるでしょうし、そういうことを含めてでも、たとえばリウマチ センターはこうあるべきだということなども含めましても、全体の中で言い残したこと といいますか、全般の中で、総論でも各論でも結構でございますので、情報のこと、リ ウマチセンターのことの各論でもいいですし、全体的な医療政策というようなことを含 めまして、教育のことを含めまして、きょう言い残した部分、ぜひこれだけはつけ加え ておくべき部分を補足していただければと思います。 ○古野委員 実際に治療に当たっていない者がこういうことを言ったら悪いんですけど 6ページの (2)の「医療の確保」のところで、先ほどお二方の先生が、国立、民間とは 明記しないとおっしゃいましたけれども、明記して「官民を問わず」という一語を入れ ることは不可能なんでしょうか。「官民を問わず、都道府県に最低1ヵ所程度のリウマ チの高度集学的治療施設を確保する」。そういうことのほうが、村澤先生が懸念された ようなことをぬぐい去る上でも必要じゃないかと思いました。お話を聞いていて。 ○越智委員長 補足させていただきますが、患者さんが退院される、今度は在宅とかケ アという地域の問題がございますが、その間の情報がうまくいっていない。どうすれば いいのか、あるいは地域での情報ということでよくわからない部分がございまして、こ れは平成9年度の厚生省のリウマチ研究班の中で疫学地域医療という班の中の、これは 厚生省の官報で募集された中で、お二人の先生がこういう項目で地域で研究してみよう ということで応募してこられまして、このお二人の先生は協力者として入っていただい ておりまして、一人の先生は横須賀です。もう一人の先生は大阪ですが、その地域でど ういう情報の流れと、患者さんの医療、福祉の流れのネットワークをうまくする方法、 地域で一度やってみようということで、平成9年度の厚生省の研究項目の中に入ってお りますので、それは経過を見ながら対策を考えるデータになるかと思っております。  津久江先生、医師会というお立場から、全般的にお聞きになっておられまして何かご 感想がございましたら。 ○津久江委員 たとえば情報のところで、ホームページの問題でも、こういうものは読 み物としてじゃなくて、ずっと追っかけていってどんどん開いていけるような方法が一 番いいわけですから、そういうセンターがあって、センターはセンターで情報を出すだ けじゃなくて、地域でも二次医療圏に複数というような言葉も出ておりますし、そうい うものがコネクションして次から次へ見ていけるようなものにしないと有用性がないん じゃないかと思います。そのへんのつながりがうまくいかないと、双方性じゃなくて一 方性でもうまくつながっていかないんじゃないかと思います。  それより、官民格差という問題がもう一つ出てきたわけで、確かにその問題も重要で すから、キチッと書くところは書いていったほうがいいんじゃないかと思いました。 ○越智委員長 それと情報といいますか、関連したものを次々とということでふと思い 出したんですけど、8年度はリウマチ科の標榜に伴いまして、リウマチ科を標榜された 先生方を対象としまして、これは医者側の問題ですけれども、診察と治療のガイドライ ンを厚生省班でまとめたものとして、情報として流させていただきましたけれども、在 宅ケアとか補装具をこういうふうに使うという医療関係のことに関しましては、情報の 一つとして引き続きガイドラインをつくっていきながら、たとえば厚生省のバックでつ くられたものをたとえばリウマチ財団から流すというような形で、その部分での情報と いうのは具体的には考えておりますが、そのほかの部分に関しまして今後の検討だと思 いますが。  事務局のほうから、この部分のことをもう少し補足してということがございましたら ご指摘いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○遠藤課長 特にございません。 ○越智委員長 塚原先生、何か。 ○塚原補佐 ありません。 ○越智委員長 2時間という長い時間にわたりまして非常に綿密なご審議をいただきま してありがとうございました。本日の専門委員会を終了させていただきます。  今後のことにつきましては事務局のほうからご連絡をいただきたいと思います。よろ しくお願いします。 ○遠藤課長 次回は7月を予定しておりまして、先生方のご予定を伺わせていただきた いと思いますが、中間報告が次回にでき上がるように準備できるかどうか、いまの時点 ではよくわかりませんので、そこは適宜対応させていただきたいと思います。場合によ ったらもう2回になるかもしれませんけど。 ○越智委員長 7月中旬ということだと思いますが、今回で十分に議論し尽くされなか ったこととか、後で、これは補足すべきだということがございましたら、そのあたりの ところを次回で補っていただきたいということを含めまして、次回またよろしくお願い いたします。  それではこれで委員会を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。                                     −了−   問い合わせ先 厚生省保健医療局エイズ疾病対策課      担 当 塚原(内2353)      電 話(代)03-3503-1711         (直)03-3595-2249