97/05/19 第1回厚生科学審議会議事録     第1回厚生科学審議会議事録 1.日 時 : 平成9年5月19日(月) 17:30〜19:00 2.場 所 : 東京會舘エメラルドルーム 3.議 事 : (1)委員紹介         (2)厚生大臣挨拶         (3)会長選出及び会長代理指名について         (4)厚生科学審議会運営規程について         (5)部会の設置について         (6)運営委員の設置について         (7)厚生科学審議会の公開の在り方について  4.出席委員: 豊島久真男会長        (以下五十音順:敬称略)          飯田経夫 石井威望 内山 充 軽部征夫 岸本忠三          木村利人 柴田鐵治 曽野綾子 竹田美文 寺田雅昭          船越正也 茂木友三郎 矢崎義雄 ○下田厚生科学課長 それでは、ただいまから第1回の厚生科学審議会を開催させていただきます。 まず初めに、委員の御紹介をさせていただきます。 委員のお名前を名簿順に読み上げさせていただきますので、御着席のままお聞き取り いただきたいと存じます。まず、飯田経夫委員でございます。石井威望委員でございま す。内山充委員でございます。次の大石道夫委員、大塚栄子委員は本日御欠席でござい ます。 続きまして、軽部征夫委員でございます。岸本忠三委員でございます。木村利人委員 でございます。柴田鐡治委員でございます。曽野綾子委員は若干遅れて参られるという ことでございます。竹田美文委員でございます。寺田雅昭委員でございます。豊島久真 男委員でございます。船越正也委員でございます。茂木友三郎委員におかれましては、 若干遅れて御到着という御連絡が入っております。続きまして、矢崎義雄委員でござい ます。以上16名の方々に委員をお願いすることといたしております。 ここで厚生大臣からごあいさつがございます。 ○小泉厚生大臣 委員の皆様方におかれましては、大変御多用にもかかわりませず、今回快く委員就任 をお引き受けいただきまして厚く御礼申し上げます。この厚生科学審議会の発足に当た りましては、一言ごあいさつを申し上げます。 厚生省においては、国民の保健医療、福祉、生活衛生等の諸課題に応える科学技術分 野を厚生科学という概念でとらえ、国立試験研究機関の活用や、厚生科学研究費の助成 などにより、厚生科学の充実、発展に努めてきたところであります。 一方、政府全体として21世紀に向けて科学技術創造立国を目指すという観点から、昨 年7月に科学技術基本計画を閣議決定したところであります。厚生省としては、科学技 術基本計画の行使、脳科学研究、遺伝子治療研究などの6分野を厚生科学における重点 研究分野として取り組むこととしており、そのための体制整備を急いでいるところであ ります。 また、遺伝子治療や遺伝子診断といった先端医療技術については、多様な意見や価値 観があることから、技術的な側面だけではなく、倫理面も含めた幅広い観点からの検討 が必要とされております。 さらに、近年のエイズやO157の問題を踏まえ、厚生行政における健康危機管理の 基本的な枠組みについて、大局的見地からの議論が求められております。本審議会はこ のような状況を踏まえ、厚生科学全般について、様々な専門分野の方に御参集いただ き、大局的見地から幅広く御議論いただき、御意見をいただく場として新たに設置され たものであります。 来るべき少子高齢化社会において、厚生科学の推進により、健康と長寿の夢を実現す るためにも諸般の問題について幅広い視点からの御審議を賜りたいと存じますので、ど うかよろしくお願いいたします。今日は本当にありがとうございました。 ○下田厚生科学課長 どうもありがとうございました。 なお、厚生大臣は所用のため、ここで退席することとさせていただきたいと存じま す。 (小泉厚生大臣退席) ○下田厚生科学課長 次に、事務局の紹介をさせていただきたいと存じます。まず、山口事務次官でござい ます。谷健康政策局長でございます。小林保健医療局長でございます。小野生活衛生局 長でございます。丸山薬務局長でございます。伊藤科学技術担当審議官でございます。 篠崎障害保健福祉部長でございます。炭谷国立病院部長でございます。遅れましたが、 私、事務局の厚生科学課長の下田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、本日初めての会合でございますので、まず、厚生科学審議会の会長の選出 をお願いしたいと存じます。選出の方法につきましては、厚生科学審議会令の規程によ りまして、委員の方々の互選ということになっておりますが、いかがすればよろしいか お伺いをしたいと存じます。 ○寺田委員 大阪府立成人病センターの豊島久真男先生に会長になっていただければありがたいと 思うんですが、いかがでございましょうか。 (「異議なし」と声あり) ○下田厚生科学課長 ただいま、寺田委員あるいはそのほかの多くの委員から、豊島先生はいかがかという 御推薦がございました。特段の御異議がないようでございますので、豊島委員に本審議 会の会長をお願いしたいと存じます。以後の審議運営につきましては会長によろしくお 願い申し上げます。 (豊島委員・会長席に着席) ○豊島会長 ただいま会長という大役を仰せつかりましたけれども、委員の皆様方の御協力により まして、何とかこの会を円滑に運営してまいりたいと存じます。私、至りませんので、 皆様の御助力にすがるところが多いと思いますが、何とぞよろしくお願いいたします。 それでは、議事を進めてまいりたいと思います。本日は第1回の会合でございますの で、まず初めに、厚生科学審議会の組織及び運営につきまして、関係法令の規程はどの ようになっているか事務局から御説明をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願 いします。 ○事務局 それでは、事務局から御説明させていただきます。お手元にあります資料に、厚生省 の組織令の抜粋が載っております。この規定が厚生科学審議会の設置根拠になっており ます。法令に基づく審議会という位置づけでございますが、第九十四条の中に厚生科学 審議会の業務が書いてございますが、「厚生大臣の諮問に応じて、厚生省の所管行政に 関する科学技術に関する重要事項を調査審議すること」が、この審議会の所掌事務とい うことになっております。 続きまして、この厚生省組織令に基づきまして、審議会の組織等について厚生科学審 議会令というものが定められております。 簡単に御説明いたしますと、まず第一条で組織として厚生科学審議会は委員20人以内 で組織するとございますが、16名で発足させていただいているということでございま す。第2項に、この審議会には専門の事項を審議するため必要があるときは、専門委員 を置くことができることになっております。 第二条で委員及び専門委員は非常勤とし、第三条で、任期については2年ということ になっております。 第四条で会長につきましては、委員の互選によって、これを定めるということでござ いますが、3項に会長に事故がある時は、あらかじめ会長の指名する委員が、その職務 を行うということになってございます。 続きまして、第五条で審議会は、その定めるところにより、部会を置くことができ る。また、第2項で、部会に属すべき委員及び専門委員は会長が指名するということに なっております。それから、第6項をごらんいただきますが、審議会は、その定めると ころにより、部会の決議をもって審議会の決議とすることができることになっておりま す。 なお、第六条で、庶務については、厚生省大臣官房厚生科学課において処理をする。 また、第七条で、この政令に定めるもののほか、議事の手続きその他審議会の運営に関 し必要な事項は、審議会が定めるということになっております。この厚生科学審議会令 も既に施行されているところでございます。 以上でございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 ただいまの御説明にありますとおり、厚生科学審議会令では、会長に事故があるとき は、あらかじめ会長の指名する委員が、その職務を行うとされておりますけれども、こ の会長代理につきましては、内山充先生にお願いしたいと存じますが、よろしゅうござ いますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 どうもありがとうございます。それでは、内山先生よろしくお願いいたします。 続きまして、厚生科学審議会令では、議事の手続きその他審議会の運営に関して必要 な事項は審議会が定めるとされておりますけれども、この運営の規程につきまして御相 談したいと思います。 これにつきましては、事務局のほうで運営規程案を御用意いただいているということ でございますので、これを審議することにしてはいかがでございましょうか。よろしゅ うございますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 それでは、運営規程案について御説明をよろしくお願いいたします。 ○下田厚生科学課長 御説明の前に、事務局から御紹介を申し上げたいと思います。 茂木友三郎委員がただいま御到着になりましたので、御紹介を申し上げます。 ○茂木委員 どうぞよろしくお願いいたします。 ○事務局 それでは、引き続きまして、厚生科学審議会運営規程の案について、朗読させていた だきます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 ただいまの運営規程案につきまして御質問、御意見等がございましたらよろしくお願 いします。 ○木村委員 この規程は、平成9年5月19日からということですが、政令のほうの公布の日という のは、いつになっているんですか。 ○事務局 この厚生科学審議会は、平成9年度の組織改正でまとめられたものでございまして、 政令上、組織上は平成9年4月1日に審議会が設置されているということになっており ます。 ○木村委員 どうもありがとうございました。 それから、2点あるんですが、1つは、厚生科学審議会運営規程の第五条に、これは 前のところにもございましたが、「部会の決議は、会長の同意を得て、審議会の決議と することができる」というふうに規程してございますけれども、これは、部会の決議の 内容については、審議会を開催しないままに会長が同意をして審議会の決議とするとい うふうに読むんですか。審議会を開催しないままに、つまり、部会の決議が会長の同意 を得て、審議会の決議とすることができるというふうになりますと、いろんな問題が出 てくるんではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。 ○事務局 この規程は、通常の審議会の場合にも一般的に見られる規程でございますけれども、 案件によりましては、この部会で専門的な観点から十分審議をいただいているようなも のにつきまして、改めて総会の会議を経なくてもよろしいというような内容のものもあ るかと思いますので、そのようなものについては、会長の御判断よりまして、部会の決 議をもってというようにしている例が他の審議会等でも一般的でございます。ただ、実 際の運用につきましては、またこの審議会なりでご検討いただければというように考え ております。 ○豊島会長 いまの説明でよろしゅうございますでしょうか。例えばこういうものがそれに該当す るというふうな例はありますでしょうか。 ○事務局 当審議会におきましては、例えば毎年度の重点研究分野、あるいは新年度の予算編成 等についての御意見等を伺うこともございますので、大きな方針については審議会総 会、それ以外の場合については部会といったような処理の仕方ということもあり得るか というふうに考えております。 ○豊島会長 いかがでございましょうか。 ○木村委員 具体的に私が考えたのは、私は倫理が専門なんですが、例えば部会をつくりまして、 そこでガイドラインを仮につくった場合に、それが審議会で全く審議されないままに、 部会の決議が審議会の決議となるというような規定があるとすると、ちょっと問題では ないかというふうに考えたんです。いままでそういう運営をやってきたということが果 たしてよかったのかどうかということなんです。 第2点は、部会を幾つつくることができるのか。あるいは、それに応じて部会をつく るということになりますと、審議会の名前によって部会の決議が必ず多く出てくる可能 性が将来起こり得る。それはどこかで歯止めをしておかないと審議会の意味がなくなる のではないかというふうに思われるんですが、その点、運用に慎重を期せばいいのかど うか。そこら辺を議事録のほうではっきりとしていただかないと、このままの案文です と問題があるのではないかというのが私の見解です。 ○下田厚生科学課長 ただいまの御発言でございますけれども、何でもかんでも部会で決めれば、それは審 議会の決議とすることができるということではございませんで、これはあくまでも会長 の御判断で、重要案件につきましては審議会で十分御審議いただくことが必要だという ふうに考えております。 ただ、一般的な研究の課題 後で御説明申し上げますが、そういったものにつきま して、また集まって、いちいち研究の中身まで御説明をし、御討論をいただくというこ とにつきましては、この部分については部会にお任せいただいてもいいのではないかと いうようなものもございます。そういったこともございますので、事案によって会長に お決めをいただくということになるのではないかと考えております。 ○豊島会長 今、御説明になったとおりでございますが、私といたしましては、例えば今おっしゃ いました倫理案件のような基本的なことにかかわることというのは、全部ここで合意を 得なければいけないというふうに思っております。今、課長のほうから御説明がありま したような技術的な問題。これは決して真っ白であるとは思いませんけれども、こうい うふうなことのかなりの部分は、そういう部会に審議をお任せするということがあって もいいのではないかと思っておりますが、いかがでございましょうか。 それから、後のほうの問題につきましても、部会の数を無限につくるのではなくて、 何か1つの規定があったほうがいいじゃないかという御意見ですが、それについては何 か事務局のほうからございますでしょうか。 ○事務局 当面設置をしたいと考えている部会ですとか、そのあたりについては、後ほどまた審 議事項との関係で御説明をさせていただきたいと思っております。 ただ、部会の設置につきましては、この規程にもございますように、部会の設置につ いては、「会長は、必要があると認めるときは、審議会に諮って部会を設置することが できる」ということになっておりますので、まさに設置の可否について、その都度この 総会で御審議、御検討をいただければというふうに思っております。 ○豊島会長 ありがとうございます。それでよろしゅうございますでしょうか。 ○木村委員 一応そういうことで慎重に会長が御判断いただければというふうに私も思っておりま すが、部会の決議につきましては、会長の同意ということで、会長並びに副会長という ふうに、もう一人ぐらい本当はいたほうがいいのかなというふうにも思うんですけれど も、一応ここで会長の同意ということで、この規程ができているので、ただいまの事務 局からの御説明を踏まえて、この案件につきましては、慎重に御判断いただくというよ うなことでいいのではないかというふうに思っています。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。 今の議論は議事録にちゃんと残ると思いますし、後でまた御質疑があるかと思います が、この条文の後ろのほうにございますように、運営に関する委員のようなものもでき るかというふうに思いますので、十分慎重にやらせていただくということをお約束させ ていただきたいと思います。 ほかに何かございますか。 ○内山委員 いまの木村委員の御意見の補足でございますが、第五条の6は、「審議会は、その定 めるところにより、部会の決議をもって審議会の決議とすることができる」とあります ので、部会の決議を審議会の決議とするということを決める時点が問題になると思うん です。部会を設置した時に、その部会はどのくらいの重要性があって、これは部会の決 議をもって審議会の決議としていいものか悪いものかということが審議会で議論されれ ば、先生の納得のいく方向にいくんじゃないかという気がします。決める時点が問題だ と思います。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。  ほかに何か御意見ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。 それでは、御意見も大体出たようでございますので、厚生科学審議会運営規程につき ましては、原案どおり決定してもよろしゅうございますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 どうもありがとうございます。 それでは、厚生科学審議会運営規程につきましては、原案どおり決定させていただき たいと存じます。 続きまして、厚生科学審議会令では、「審議会は、その定めるところにより、部会を 置くことができる」とされておりますので、部会の設置についてお諮りしたいと存じま す。 この問題は、本審議会においてどのような事項を審議していくことが期待されている かということに関連するものでございますので、まず、事務局から本審議会の審議事項 について御説明をお願いしたいと存じます。 ○下田厚生科学課長 説明に先立ちまして、先ほどおいでになりませんでした曽野綾子委員がただいま御着 席になりましたので、御紹介を申し上げます。 ○曽野委員 曽野でございます。遅れまして申し訳ございません。 ○下田厚生科学課長 それでは、審議事項につきまして御説明を申し上げます。 まず、この審議会のいわば前身でございます厚生科学会議についてでございます。厚 生大臣の主催する懇談会という性格を持っておりまして、61年11月から約10年、31回開 催されております。主な提言は、「厚生科学研究の基盤確立とブレイクスルーのため に」とか、平成5年には、「遺伝子治療臨床研究に関するガイドラインについて」、こ ういった種々の御提言をいただいておるところでございます。 次に、遺伝子治療臨床研究中央評価会議の概要についてでございます。同じく大臣の 主催する懇談会という位置づけでありまして、平成6年にできております。先ほど御紹 介しました厚生科学会議でつくりましたガイドラインに基づいて策定された指針に従い まして、遺伝子治療臨床研究に関しましての専門家の意見をまとめるという性格を持っ ております。平成6年の8月には、国内第1の症例でございます北海道の遺伝子治療の 例、その後エイズ、あるいはがんに対します遺伝子治療の計画につきまして、ただいま 審議を行っておるところでございます。 続きまして、科学技術基本計画についての概要でございます。平成7年の11月に科学 技術基本法というものが施行されております。この科学技術基本法に従いまして、平成 8年の7月に基本計画が閣議決定された訳でありますが、そもそも科学技術基本法とい うものは、21世紀に向けまして、我が国が科学技術創造立国を目指す、このために種々 の施策が必要であるということからできたものでございまして、それの計画が基本計画 という位置づけになっております。この基本計画は平成8年から12年までの5年間の計 画であるというものでございます。 研究投資総額について明記されているという特色があり、この5年間におきまして、 17兆円を投じるということが閣議決定されております。 それから、独創的、基礎的な研究を推進するという観点から、研究者の意欲を引き出 すための種々のことが盛られておりまして、研究者の特許の弾力化でありますとか、人 材の交流、こういったものを通じまして産学官の共同研究を推進するんだといったよう なことが盛られております。 次に、厚生省の科学技術関係の予算でございます。いま申しました基本計画等に則り まして、科学技術関係の予算が大幅に伸びたところでございます。平成9年度予算額は 915 億余でございまして、8年度の予算と比べまして、163 億程度の増となっておりま す。対前年度伸び率が21.8%ということでございますので、厚生省全体の予算の伸びを 大幅に上回って科学技術関係についてはお認めをいただいておるという現状でありま す。 1つは先端的厚生科学研究の推進というようなことで、脳研究を始めとした6本の柱 が新しく推進することとされておりますし、2番目では厚生科学基盤技術開発研究所を つくるべきだといったことで、基本構想の策定費、あるいは出資事業の拡充といったよ うなことが大きなところでございました。 次に、厚生省が抱えております研究機関の概要でございます。14の機関が厚生省所管 の試験研究を行っているということでございます。 研究機関のうち、国立病院等を除いた研究機関については再編計画があり、もともと 試験研究機関は8つあった訳でございますが、これらを整理・統合いたしまして6研究 機関にするというようなことで整理を行っている最中でございます。 まず、国立感染症研究所は本年の4月1日に発足をいたしましたし、国立医薬品食品 衛生研究所は本年7月1日に発足予定でございます。以下の研究所につきましても年次 計画に従いまして、現在、再編整備中であるということでございます。 また、エイズ等の問題を踏まえまして、その再発防止につきまして、種々の御提言を いただいておりますし、省内でもプロジェクトチームをつくっております。その中で 「医薬品、食品、感染症等に関し、国民の生命や健康への危険が疑われる問題を大局的 見地から公開で審議し、提言を行う厚生科学審議会を創設すべきである」というところ がございます。いわゆる健康危機管理といった観点からも厚生科学審議会は必要という ような御提言があった訳であります。 それから、そういった具体的な健康危機管理につきまして、省内でも組織をつくるべ きだというところがございます。厚生省の健康危機管理調整会議というものが組織され ておりまして、健康危機管理業務の基本指針が出されております。 こういった背景を踏まえまして、厚生科学審議会の審議事項といったものがある訳で ございます。厚生大臣の諮問に応じまして、厚生省所管行政に関する科学技術の重要事 項を調査審議するといった目的でございます。審議事項例にございますように、大別し ますと3つほどになるのではないかというふうに考えております。 まず第1は、「厚生科学分野の研究政策に関する基本的事項」ということでありまし て、先ほど科学技術基本計画というのを申し上げましたが、これに従いまして、各省そ れぞれ重点研究分野に力を入れておる訳でありますが、厚生省としていかに研究を進め るべきか、それに伴いまして国立試験研究機関をどうあるべきかといったことを御議論 いただく必要があるということでございます。 2番目でございますが、「先端的医療技術等の評価に関する事項」でございまして、 このことに関しましては、バイオテクノロジーを含めた先端的な技術の導入とともに、 生命倫理に関するいろんな諸問題が出てきておるということでございます。また、遺伝 子治療につきましては、既にガイドラインができており、中央評価会議で種々御議論を いただいている訳でありますが、これらをまとめたような御議論が必要であるというこ とでございます。 3番目は、「健康危機管理に関する基本的事項」という観点から、この審議会でいろ いろ御議論をいただくべきであるということで書いてございます。 続きまして、こういった審議事項すべてにつきまして、全体お集まりいただき御議論 をいただくということは、実質上不可能でございますので、部会を2つ設置したらいか がかと考えている訳でございます。 1つは、研究企画部会でございまして、基本計画に伴いまして、厚生省でも新たに6 本柱を立てて研究に取り組む訳ですが、これらの研究の企画、評価に関する事項を御審 議いただくための研究企画部会です。 それから、先端医療技術評価部会といいますのは、遺伝子治療のように継続的に行っ ている部分を包含するとともに、そのほかの先端的な技術で種々問題が出てきた場合 に、どう評価していくのか、取り組んでいくのかということを御議論いただくための部 会を考えている訳でございます。 なお、健康危機管理につきまして部会を設けておりませんけれども、これらにつきま しては、あらかじめ部会を設置するということではなくて、それぞれ問題が起きた時 に、その分野の一番最適な方々にお集まりをいただきまして、専門委員会方式で御議論 をいただいたほうがより効率的ではないか。例えば昨年O157が大変大きな問題にな りましたけれども、そういったケースにつきましては、あらかじめ部会を設けるという ことではなくて、O157の専門家にお集まりいただいて委員会をつくるといった弾力 的な扱いをしたほうがいいのではないかということから、当面この2つの部会を設置し たらどうかということでございます。 以上でございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 それでは、今、御説明のありました部会の設置につきまして、いかがでございましょ うか。御質問あるいは御意見を賜りたいと思います。 ○木村委員 部会の設置については異議がないのですが、御説明いただきました厚生省所管の試験 研究機関の再編計画というところですが、先ほどのお話では、現在8つあるものを5つ に統合して、右のほうの四角の中に入っています国立厚生科学基盤技術開発研究所、こ れは今まで存在しなかったものであるように見受けられる訳ですが、これが左のほうを 見ますと、かつて存在したものが新しく質的に、恐らく内容的にも、あるいはスタッフ の面でもいろいろ大きくまとめて5つになって新しいものが1つできるという意味でこ こにお書きになっていて、1のほうにこれがかかってきて、2のほうには、四角が下り てきていないというのは何か理由があるのかどうか。それと、研究企画部会とのかかわ りがどうなっているのか。今まで厚生省では基盤技術開発研究所みたいなものがどこに もなかったのか、それともどこかにあって、それがここにまとまってくるのか、そこら 辺のところを、私よく存じあげないものですから、事務当局からお話をお伺いできれば と思います。これは大変重要なポイントではないかと思うんです。厚生科学という非常 に大きいスケールの重要なところなので、その点をちょっとお伺いしたいと思いまし た。 ○豊島会長 分かりました。それでは、よろしくお願いします。 ○下田厚生科学課長 8つございました試験研究機関を、ここに書きましたような形に再編をするというこ とにつきましては、先ほど申し上げました厚生科学会議、その中でいろいろ御議論いた だきまして、このような形が出てきた訳でございます。 それから、厚生科学基盤技術開発研究所というのがなぜ上だけになっているのかとい うことでありますが、厚生省の試験研究機関を大別をいたしますと3つになるであろう というふうにしている訳でありまして、1つは、生命、健康の安全確保に直接的にかか わっている研究所というものが上の3つでございます。2つ目に書いておりますのが、 人材育成、あるいは1番目のそれぞれの研究所で得ました技術を、地方あるいは病院等 に移転をするという役目が必要になってまいります。そういった観点から2番目の国立 保健医療福祉政策研究所というのは、マンパワーの養成あるいは技術の移転といったこ との役目を持っているというふうに考えております。 3つ目は、社会保障制度そのものにつきまして、効率的な運営という観点から研究所 がある訳でございまして、従来は人口問題と社会保障と、それぞれ2つあった訳であり ますが、これらにつきましては、相互に連携が深いということから、これらを1本にい たしまして研究をしたほうが効率的であるということで3つ目の分野になっている。 厚生省の厚生科学というのは、大別をしますと、この3つになるのではないかという ふうに理解をしております。そのうち、国立厚生科学基盤技術開発研究所につきまして は、これらの上の3つの研究所がいろいろ研究をやっていく。あるいは、そのほか国立 病院関係でのいろんな研究所がございますが、それらで研究を進めていくときに必要な 実験動物であるとか、あるいは新しい素材の開発、こういったものがどうしても必要に なってまいります。これらを、それぞれの試験研究機関が研究を効率的にやっていく上 で非常に重要なものでございますので、そういったものを支えるという観点から厚生科 学基盤技術開発という名称で、厚生科学会議でも既にこういうものの必要性が言われて いたものでございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 どらちかというと、むしろ研究支援ということを視野に置いたということでございま すね。 ○木村委員 分かりました。その背景がちょっと分からなかったんです。ということは、今、御説 明いただきましたように、そういうものが今まではなかったという訳ですね。厚生省の どこかでそういうことをやっていたのでしょうか。それとも、今まではなくて、こうい うものは新しくできる訳ですか。 ○豊島会長 部分的にはあったと思いますが、御説明をお願いいたします。 ○下田厚生科学課長 それぞれの研究機関で持っている機能もございます。例えばがんの研究で不可欠でご ざいますがん細胞であるとか、がん遺伝子のバンクというものがございます。必要な研 究者に品質の保証されたがん遺伝子を提供するとか、あるいは実験動物を提供すると いった機能を持ったものが既にございます。こういったものをもっと集中的に集めまし て、実験動物あるいは遺伝子、新しい機械をつくっていく場合の素材、これらを一括し て開発しようというものでございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 ほかに何か御意見、あるいは御質問ございますでしょうか。 それでは、大体御意見も出たというふうに感じますので、部会の設置につきまして、 原案どおり運ばせていただいてよろしゅうございますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 ありがとうございます。 それでは、この部会の設置につきまして、皆様の御同意を得たということで進めさせ ていただきます。 今後適宜、委員の皆様方の御意見を伺いつつ、御協力を得て円滑な審議と運営が行わ れるように努めてまいりたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。 続きまして、ただいま設置が決まりました2部会の所属委員及び専門委員でございま すけれども、厚生科学審議会令では部会に属すべき委員及び専門委員は、会長が指名す るとなっており、また部会に部会長を置き、その部会に属する委員及び専門委員のうち から会長が指名することとなっております。したがいまして、できるだけ早く両部会に 所属する委員及び専門委員、並びにそれぞれの部会長を指名させていただきたいと思い ますので、この点御了解をよろしくお願いいたします。 次に、審議会の円滑な運営が図られますよう、委員会の設置等は会長が行うこととさ れております。審議会の運営に関する重要事項について御相談させていただくため、運 営委員を設置してはいかがかと考えておりますので、この件につきまして、事務局から 御説明をよろしくお願いいたします。 ○下田厚生科学課長 先ほどお認めいただきました厚生科学審議会運営規程に基づきまして、会長は委員会 の設置を行うことができるというふうにされておりますけれども、厚生科学審議会の円 滑な運営を図るために、運営委員を設置したらどうかということでございます。 例えば審議会を運営していく場合に、突発的なことが想定される訳でございます。先 ほど申し上げました健康危機管理の部分で部会を常設的に置かないというふうに申し上 げた訳でございますが、いつ、どのような問題が起きてくるか分からないケースの場合 に、すぐにその専門家を集めて、それに対応するような委員会を設置しなければならな いといったような問題が健康危機管理では想定される訳でございます。そうした場合 に、会長が全体の委員にお集まりいただきましてお諮りをする時間もないケースもござ いますので、ここに述べました方々、会長並びに会長代理、部会長及びその会長が指名 する委員の方々がお集まりをいただきまして、そういったものをお決めいただく場が必 要ではないかというふうに考えましてお諮りをするものでございます。 同様のケースにつきましては、老人保健福祉審議会等でも同じような規程があること を申し添えさせていただきます。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。 それでは、この運営委員会には、会長代理をただいまお願いいたしました内山充先生 と、それから、これはまだ決まっておりませんが、部会長及び会長が指名する委員とい うことで、進めさせていただいてよろしゅうございますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 ありがとうございます。 それでは、そのように進めさせていただきたいと存じます。 続きまして、審議会の議事等の公開につきましてお諮りしたいというふうに思いま す。 これにつきましては、事務局のほうで案を御用意していただいているということでご ざいますので、これを審議することにしたいと思いますが、いかがでございましょう か。 よろしゅうございましたら、まず事務局のほうから、その案について御説明を伺いた いと思います。 それでは、よろしくお願いします。 ○事務局 それでは、厚生科学審議会の公開についてということで一応事務局のほうで用意させ ていただいている案について御説明いたします。 審議会につきましては、透明な審議会の運営を確保するという観点から、平成7年9 月に「審議会等の透明化、見直し等について」ということが閣議決定をされておりまし て、これを受けまして、平成7年の11月に、厚生省におきましても「審議会等の会合の 公開に関する指針」というものが策定されておるところでございます。 この指針におきましては、審議会の具体的運営につきましては、当該審議会において 決定されるべきものとした上で、委員等の氏名及び職業、審議会の開催日時及び場所に ついては公開することとともに、議事につきまして、総会は会議または議事録の公開、 部会については原則として会議または議事録を公開するということにいたしておりま す。 お手元の案につきましては、この指針を踏まえたものとして用意させていただいてお るものです。  まず1番目に、委員及び専門委員の指名及び職業については公開するものとする。 2番目に、審議会及び部会の開催予定に関する日時、場所及び議題については、あら かじめ公開するものとする。 3番目に、審議会及び部会については、それぞれ会長及び部会長の決するところによ り、会議または会議議事録を公開するものとする。 4番目に、審議会及び部会の提出資料については公開するものとする、ということに いたしておりまして、いずれも審議会等会合の公開に関する指針を踏まえたものとして 用意させていただいているものでございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 ただいまの事務局の御説明にありましたように、総会の議事の公開方法につきまして は、議事録の公開を基本にするということで、特に案件により、会議自体を公開にした ほうが適当であるというふうに考えられる場合には、事前に委員の皆様に御連絡して、 御了解を得た上で会議を公開するということにしたいと思いますが、審議会の公開につ きまして、御質問あるいは御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。 ○木村委員 この公開についての1、2、3、4は大変印象深く承りまして、大変結構なことだと 思います。私、この10年間、いろいろなところで、いろいろな機会に、論文その他、講 演その他で言ってまいりましたことが、こういう形で、厚生省では既に平成7年からガ イドラインがあって、公開しておられているということで大変心強く思った訳でござい ます。 第2番の「審議会及び部会の開催予定に関する日時、場所及び議題については、あら かじめ公開するものとする」という訳ですが、厚生省では、それを行う日時、場所、議 題について、どういう形で今まで一般に知らせてきたのか。例えばインターネットの ホームページで厚生省なんかを見ていますと大変きれいで、がんセンターのホームペー ジもいろいろあったりしている訳ですが、インターネットも含めて現在公開してきてい るのか。それとも官報に掲示するのか。諸外国ではあらかじめ官報に掲示して、意見の ある人はあらかじめ申し出ろというようなことも言ったりしている国も、ヨーロッパ、 アメリカ諸国であるわけです。今までのところ公開されて、そして何人ぐらい来たの か。どういう時にいっぱい人が集まって、どうなっているのかというようなデータがも しございましたら承りたいと思います。   ○豊島会長 事務局のほうから御説明いただけますでしょうか。 ○下田厚生科学課長 大変恐縮でありますが、過去のところでどのように公開し、どれくらいのというよう なデータにつきましては、次回提出をさせていただくということで御容赦をいただきた いんですが、今後どうするのかということでございますが、会議の日程その他、場所、 議題等につきましては、今後、厚生省のホームページ等を使いながら、広く公開をして まいりたいと考えております。 ○豊島会長 よろしゅうございますでしょうか。過去の厚生科学会議の議事録などはホームページ にちゃんと載っていますね。ですから、基本的にはそういう方向でされていくものだと いうふうに私は思っております。そういう考え方でよろしゅうございますね。 ほかに御質問はございませんか。 ○寺田委員 前のときに質問すべきだったのかも分かりませんが、運営委員ができますね。運営委 員会というのはある訳ですか。 ○下田厚生科学課長 ありません。 ○寺田委員 運営委員というのは、ただ運営委員であって、個人的に会長、あるいは事務局がいろ いろと相談するという会である訳ですね。運営委員会というのは存在しない訳ですね。 ○豊島会長 事務局、よろしくお願いいたします。 ○事務局 この運営委員につきましては、先ほどの説明にもございましたけれども、規程上、会 長が行うとされている事項について、会長が相談をさせていただくというような位置づ けになっておりまして、形としては一応運営委員ということで、委員会という合議体と いうような構成をとっているものではございません。 ○寺田委員 したがいまして、運営委員の人が4人集まって、会長と会議をやっても、これは公開 の対象にならないということでありますか。 ○事務局 一応現在考えておりますのは、総会と部会ということで考えておりまして、運営委員 自体は合議体ではございませんので、その意味では公開ということではございません。 ○豊島会長 ほかに御質疑ございますでしょうか。 ○木村委員 先ほど事務局のほうからお話しいただいて、この次の会議のときに、過去のデータを お知らせいただけるということで、これは大変重要なことなので、是非お願いしたいと 思うんですが、会議または議事録を公開するという時に、今後我々こういう会議を公開 された場所でといいますか、どなたもおいでいただける中でやる訳ですね。その場合 に、国民の税金で我々はこういうことをやっている訳ですけれども、私ども非常に貴重 な大変意味のある資料をいただいて、私も印象深く思った訳でございますけれども、今 後の予定として、そこに来られた一般の国民の方々については、公開の会議に参加した 場合に、こういう資料を配布する予定であるのかどうか。当日プログラムということな のか。ドイツとか、アメリカとかいろんな国に行きますと、入口に置いてあって、中に 入る人がみんな1部ずつとっていけるようなシステムをとっている国とか、あるいは委 員の方だけしか配布しない国とか、一部資料を配布するとか、いろんなやり方があるん ですが、本当に公開するとなると、委員の人たちが本日入手して配布された文章も国民 一般が入手することができれば一番いいと思うんですけれども、その点は、事務局のほ うではお考えがおありなんでしょうか。公開ということの質的な中身ですね。 ○豊島会長 それでは、事務局のほうで御説明をよろしくお願いします。 ○事務局 一番最後にありましたように、会議自体を公開するか、あるいは会議の議事録を公開 するかという問題にかかわらず、審議会及び部会の提出資料については公開するという ふうに考えております。したがいまして、資料については、当日来るか来ないかとかと いった問題、あるいは会議自体が議事録の公開にとどまる場合も含めて、事務局におい でいただければ、会議資料については、お渡しさせていただくというふうに考えており ます。また、インターネット等を通じ、議事録全部という訳にはいかないと思います が、会議でどういう議論がされているのかというような概要については、極力情報公開 というものをしていきたいと思っておりますので、そうした際に必要なものについて は、インターネットにも載せていただくということも考えていきたいというふうに思っ ております。 ○木村委員 大変明快な御回答をいただきましてありがとうございました。公開ということの内容 が、これで非常にはっきりしたと思うんです。これは大変にいいことだというふうに思 います。 そこで、もう一点だけお伺いしたいのでございますけれども、原則公開、場合によっ て非公開というふうにするのか、原則非公開、場合によって公開というふうにするの か、そこら辺のところが、先ほどの話では、原則的には、審議会を行っていて、場合に よって公開というような印象を受けたんですが、例えば具体的に申し上げますと、細か い案件について個人の氏名が出てきたり、医療上の問題ですので、プライバシーのこと とか、いろいろあると思うのでございますけれども、そういう場合どちらを基本にして おくのか。原則公開ということでやって、場合によって非公開というふうにプライバ シーに関連ある場合にはやるのか。それとも、原則は審議委員だけというふうにして、 場合によって公開とするのか。これは、大分フィロソフィーが違ってくると思うんです が、その点、原則公開、場合によって非公開というのが私の意見なのでございますけれ ども、その点いかがでございましょうか。 ○豊島会長 私の個人的な見解といたしましては、ここで議論されたデータ全部、インターネット 等で出ていく訳です。そのことを含めますと、必ずしも細かいことを全部、来ていただ いて話すということが、席も限られた席の数しかありませんし、すべてそういうふうに することが必要かどうかというのはいろいろ考えるところもある訳です。むしろ国民に すぐに密接にかかわることを公開とするということを原則にしていったほうがいいので はないか。そのときは、わざわざある程度広い会場を求めてでも公開にしていくほうが いいのではないかなというふうな感じがいたします。 例えばですけれども、医薬品による健康被害の問題とか、あるいは昨年ありましたO 157のような感染症のエマージングの問題とか、そういう問題に関して討議するとき は公開のほうがいいのではないかということがございます。個人名にかかわるようなこ とは、勿論、問題がございますので、別にその部分は伏せなければいけないという状況 があるかと思いますが、そういうことに関しては、あらかじめ十分検討した上で国民の 健康その他に直接かかわるようなことはできるだけ公開にしていく。 それから、平常的な一般的なことというのは、それほどの気を遣わなくてもいいの じゃなかろうか。議事録に関しては全部公開されるということは前提になっております ので、そういうふうに思います。 ○木村委員 そうしますと、会長、公開についての2のほうは、開催予定の日時、場所、議題につ いて公開ということであって、会議それ自体は公開でないということになる訳ですね。 ○豊島会長 議事録を公開するということが原則的に全部貫かれる訳です。ですから、会議の内容 は公開である。 ○木村委員 この場合には、例えば開催予定の日時、場所、議題が公開されていますので、この時 に、国民の名において国民が来た場合にはどういう対応をすることになる訳ですか。 「こういうふうに書いてあるじゃないか。入れさせてください」といった場合にはどう するんでしょう。 ○豊島会長 事務局のほうから御説明いただけると思いますので。 ○下田厚生科学課長 そもそも審議会の議事の公開といったものの手段といたしまして、会議自体を公開す るか、あるいは議事録を公開して広く知ってもらうかということがある訳でございます が、意味としては同じではないかというふうに考えております。むしろ議事録をきちん と整備いたしまして、広く国民の皆さん方に知っていただくといったことのほうが、正 確さといった観点からは優れているのではないかというふうに考えております。 したがいまして、先ほど会長が整理をされましたように、審議会そのものにつきまし ては、通常の場合は議事録の公開でやっていきたい。ただし、案件によりましては、審 議そのものが会議自体の公開をしたほうがいいといったケースの場合には、事前に委員 の皆様方にお諮りをし、公開することもあり得るんだというふうに会長は整理をされた と理解をいたしております。事前に皆様方に御連絡をして公開するといったケースにつ きましては、ただいま会長は個人的な見解ということでございましたけれども、国民の 健康を脅かすような問題が勃発をいたしまして、差し迫った問題等があった場合には、 リアルタイムに会議の内容を国民の皆様方に知っていただく必要がある。議事録の公開 だけですと、インターネット等を使いましても、周知徹底に若干時間がかかるというこ ともありますので、そういった時には、会議そのものを公開する必要があるのではない かというふうに整理をされたんだと考えております。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 誠にそのとおりで、リアルタイムにどうしても知っていただいたほうがいい場合には できるだけ公開する。それは委員の皆様の御了解を得て公開にもっていく。それ以外の ことに関しましては、議事録の公開ということで済まさせていただきたいというふうに 考えている訳でございます。いかがでございましょうか。 ○木村委員 これは、私、委員としての個人的見解ですけれども、会議自体も原則公開というふう にして、厚生省がここでそういう形で踏み切れば、国民の皆さんに対するインパクトと いいますか、会議自体を公開して、実際にだれでも行っていいんだということであれ ば、一つの大きなステップになるんではないかというふうに思いましたので、例外的に いろいろな事情に応じて非公開があり得るけれども、基本的には公開の原則を貫いたほ うが、むしろ新しく政令に基づいて発足する審議会としては、大変にいいのではないか というふうに個人的には思いましたものですから意見を申し上げた訳です。 ○曽野委員 私は公開にもともと反対でございます。というのは、決して秘密主義ではございませ んで、文書になりましたものは全部公開する訳でございますし、それからまた、こちら もいまなさると思いますけれども、会長なり何なり責任者が必ず記者会見などなさいま して、当日はこういうことをみんなが言っていた。こういう話が出た。また、私の体験 では、個人的に脳死臨調とか、いろいろなところでは、親しい新聞記者などがいらっ しゃいますと、皆様自由勝手に「何とか君はこう言っていたよ」みたいな話は別に止め てもいない訳です。 ただ、私が反対する理由は1つ。ここは私どもの職場でございます。職場をだれが公 開いたしますか。小説家がものを書くときに、どうぞ私のファンなら皆さん見に来てく ださい、そこでものを書きます、という発想はできないことでございますので、会議そ のものの公開というのは私は悪い風潮だと思っております。内容は全部公開して構わな い。しかし、私どもの職場というものは、私の考えではきちんと静寂の中で行うべきも のと思っております。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。 公開しても静寂は保つということが原則でございますけれども、今おっしゃった意味 はよく分かりますが、それでもでございますか。 ○曽野委員 心理的なものでございます。勿論どなたがおしゃべりになるとか、そういうことでは ないのでございます。もし原則公開で非公開にいたしましたら大変な問題だと私は思い ます。何でそれを非公開にするのか。個人名だけではございませんで、あらゆる憶測が ある。普通の場合は文書でやりまして、今おっしゃいましたように、これはまだ経過で あろうとも、急速に審議をしなきゃならない。その経過を逐一皆様にお知らせしなきゃ いけないはというときは公開するべきというのが、私はむしろ誤解を招かないというふ うに考えております。 ○豊島会長 以前の厚生科学会議のときの審議内容をインターネットで見せていただきますと、人 の名前も全部出ておりますので、あれだけきちんと公開されれば、基本線としてはそれ で十分じゃないか。そこにいて、フィーリングまで必要だということをおっしゃいます と、いろいろ別の問題があるかということは思いますけれども、今のように、例えばど ういう病気が入ってきた、これに対処しなければいけないというときはリアルタイムに 報道のほうもやりたいというふうなこともあると思いますし、そういう場合には会議そ のものを公開する。それ以外の時には、会議そのものではなくて、会議内容は完全に公 開するということでよろしいのではないかというふうに思いますが、いかがでございま しょうか。 ○木村委員 私は基本的には、国際的な水準に日本も合わせて、パブリックファンドと言います か、国民の税金でいろいろな政策をつくり、また、国民の税金で今後どうあるべきかと いうことを考えるような政府機関というのは原則公開というのが、これは国際的な流れ といいますか、WHO初めそういう方向になっていますので、それが当然である。プラ イベートなお仕事の場合は、これは全然別かと思いますが、こういう政府機関というの は、これは常識的に見ても、また制度的に見ましても、今までいろんな形で憶測その他 が、閉鎖的あるということが醸し出した、いわば欠陥というのが、この数年間いろんな ところで露になってきた訳でございまして、これは本来的には公開でなされるべきもの が、そうでなかったということに国民が気がついた訳ですね。その点をきちんと踏まえ た上で、国の行政のあらゆる分野について透明度を増していくということがまず基本の 原則であり、厚生省はこういう審議会に当たって、そこのところをはっきりとしたライ ンを出していくべきだというのが私の考えだったものですから、また今もその考えは変 わらないので申し上げている訳です。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 ○柴田委員 公開というのは大変大事なことだと思うんです。原則という言葉よりは、むしろ公開 が基本だというほうがいいかなと思うんです。勿論こういう会議そのものも公開でいい んですけれども、ただ、傍聴席をつくるだとか、そういうことの制約も考えれば、何も わざわざ来なくても、会議のことは全部公開いたしますよという姿勢がきちんとしてい れば、そういう物理的な問題はなくなると思います。さっきのインターネットしかり、 場合によっては、テープだとか、ビデオだとか、そういうものをそろえたっていい訳で す。全部そういうのをお見せしますから、会議の傍聴はちょっと待ってくださいといっ てもいいんだと思います。基本はとにかく公開しますという姿勢が一番大事なんだと思 うんです。私は、公開案に大賛成ですし、特に必要なことだと思います。ですから、曽 野さんの心配も分からないではないんですけれども、公開が基本でないという印象をこ の会議が持たれることになったら大変で、基本的にそうならないほうがいいと思いま す。 ○豊島会長 ほかに御意見ございますか。 ○曽野委員 公開なんです。ただ、その過程まで全部やる必要はないということです。いささか も内容を公開しないと言っているんではないんです。 ○木村委員 公開というのは、過程を公開するから公開なんですね。そのプロセスが非常に大事な 訳です。ですから、アメリカのバイオエシックス大統領委員会の事務局長も言っており ますけれども、38回大統領バイオエシックス委員会をやりましたが、公開でないセッ ションもできるという規程にしておいて、実際は公開でないセッションはなかったんで す。私もワシントンDCにおりましたので、大統領委員会に全部行きましたが、いっぱ い来たときもありましたし、大変少ないときもありまして、公開にすれば、公開かとい うことで人がかえって来ないというときもあった訳です。公開が大原則ということが国 民への信頼への第一歩。端的に言えば、この数年のいろいろな行政の中での不祥事を見 てまいりました国民としては、厚生省がここで大きく変わった。全てを公開にするとい う原則を貫いたということが何としても大事な一歩になるのではないかというふうに 思ったので、先ほど来申し上げた訳です。これは勿論、委員会のほかの先生方の御意見 もあるかと思いますので、私だけの意見を特に主張して、私は退席しようとか、そうい うつもりはございませんけれども、国民の目に見える行政、それをやるのが国民の税金 を使っている、いわば行政担当者の大きな責任、倫理的な責任であるというのが私の見 解で、私的な業務、職業についているものとは全く違う発想に立たなければいけない時 代に今きているというのが私の見解でございます。 ○内山委員 決定的な意見を持っている訳ではありませんが、欧米の例というのはよく引かれます けれども、その生活習慣とか、社会通念に差があって、それをそのままの形で取り入れ るということが難しいケースが往々にしてあるというふうに思います。厚生省ばかりで はなくて、各省庁とも公開については非常に努力をしているように見えますし、先生に 今いろいろ御指摘いただきましたけれども、議事録ででも内容を完全公開することにな れば、これは公開しているんだという判断のもとに会をやっているということでも大改 革なんです。ですから、第一歩と言われましたけれども、第一歩としては、こういうの が第一歩じゃないかと思います。アメリカ人が会議を公開する時に人が来るか来ないか ということは、それまでに既に内容が公開されていたから、そういう状態になっている のであって、日本の場合に、2ステップ、3ステップ全部最初から理想どおりにやって しまうということは恐らく技術的には難しいだろうと思います。別にそうしてはいかん というふうに決まっている訳ではないんですけれども、やれるところからやるというこ とが一番大事ではないか。現時点では、それで十分国民の方々の期待に応えているんで はないか。勿論、将来は会議自体が公開されるという方向に向かうのかもしれません が、内容を公開した上で、それで会議公開に踏み切るか踏み切らないかということを決 めるべきではないかという感じもいたします。 ○寺田委員 議事録の公開は必ずするということに賛成です。会議の公開の問題は、現在、審議会 と部会しかない訳で、これらの会の公開は、原則賛成です。しかし、この厚生科学審議 会で審議する内容に関しまして、例えば会社のパテントの問題、あるいは患者さんのプ ライバシーにかかわる問題、これはどこで審議するのか考えなくてはいけません。それ は会議自体を全部公開にすると、この厚生科学審議会では、このような問題は、審議の 対象にしないということになります。 アメリカにおきましても、その下のワーキンググループとかで論議され、そこではプ ライバシーを守ってきちんとやっている訳です。今まで出てきたところでは部会まで で、専門委員会もありません。大変大事な問題だと思いますので、事務局のほうももう 少し詳しいことを書かれたらいかがかなと思います。 それから、もう一つは資料の公開の問題です。提出資料をどうするかということで、 公開して見て帰るのと、コピーがとれるかどうかということです。これまた会社の資料 とかは問題が出てくると思いますし、公開についてという案に関しまして、この文書で ここで決定するのはなかなか難しいのではないか。それでも決めるとしたら、審議会と 部会はどうする、そこぐらいのことまでで、あとの細かいところは保留の状態にしてお くということなら賛成できる。 ○豊島会長 事務局のほうからお願いします。 ○西沢研究企画官 今、寺田先生から御指摘のありました、特に遺伝子治療臨床研究計画のようなものに つきましては、従来から個別の患者さんのデータが取り扱われたり、先端技術に関しま す企業等の開発技術の、いわゆるノウハウ部分が出てきたりということの審議も含まれ ておりましたことは御発言のとおりでございます。これにつきましては、遺伝子治療中 央臨床評価会議の事務を継承いたしますのは恐らく先端医療技術評価部会ということに なりまして、部会ですべてを賄うかどうかという点については、従来の中央評価会議で も、さらに計画ごとに作業部会を設けたという経緯がありますので、恐らく具体的な生 のデータを取り扱う部分につきましては、部会の下に専門家による委員会を設けて御審 議をいただき、その御審議の結果を最終的に整理されたものを部会で審議することにな るのではなかろうか思っております。 ちなみに、遺伝子治療臨床研究中央評価会議におきましては、作業部会はそのような 形で非常に微妙なデータを使いますために非公開、ただし、議事要旨は公表として、そ の上で中央評価会議、即ち今回できます部会に相当するものにつきましては、議事録の みならず会議についても可能な限り公開ということで運営をさせていただいておりまし た。 このような形で、委員会につきましては、今後、設置について部会でそれぞれまた御 審議があるということで、今回の審議会及び部会については、あくまで議事録、あるい は議事そのもののいかんにかかわらず公開を基本とするということを御了解いただける かどうかという点で整理したものでございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。 今のお話も踏まえまして、今日議論していることは、厚生科学審議会そのもの本体に 関する公開問題であるということがまずポイントかと思います。 それから、その資料は、先ほどからの事務局の御説明ですと、一般の方も持って帰っ てもいい資料である。したがいまして、逆に申しますと、その資料につきましては、個 人名とか、企業のパテントの内容にかかわる問題とか、そういうのは省かれているとい うふうに考えさせていただいてよろしゅうございますね。事務局のほうはそのようなこ とでございます。 今までいろいろ御議論ございましたけれども、基本線は全公開である。この会議に関 する議事記録は全部公開である。原則は貫くということで、会議そのものの公開という ことは、必要と考える場合のみ公開させていただくということで御了解いただけますで しょうか。大体の皆様方の御意見としては、そのようなことで御了解いただけるかとい うふうに考えますので、原案に沿いまして御了解いただくということにさせていただき たいと思います。よろしゅうございますでしょうか。 ○木村委員 もう1点だけお伺いしたいんですが、国民の立場に立ちますと、どこに何をどういう ふうに言ったらいいか分からないという点があるんです。私はよく存じあげませんが、 いろんな事件が起こるたびに、厚生省にもいろんな部局がありまして、そこにファック スが来たりということに恐らくなっているんだろうと思うんです。こういう案件につき まして、先ほど内山委員から、外国と日本とは違うからというお話でしたが、確かにそ れは一理あるんですが、明治以来いいものは取り入れて、私たちの国はやってきた訳で す。いいものは学んでいかなければいけないと私はかねがね思っている訳でございます けれども、日本の文化のいろんな問題もございますが、どういうふうな形でインプット できるのか。私が諸外国の例で大変いいと思っているのは、公開の日時、場所、議題そ の他のほかに、何月何日までに意見のある人は文書で提出せよというようなことで、そ の文書が全部記録として残って、いろんな意見を言ったということで、いわば国民も自 分も参加しているということが感じとして、また実際にそれが残るということで、政府 の部局のファイルの中にそれが入るというようなことがあるんですが、いわば、そうい う新しいあり方、国民の参加のあり方もこれから考えていく必要があるというふうに思 うんですけれども、その点、事務当局側としてはいかがお考えなんでございましょう か。 ○豊島会長 それでは、今の国民のほうからの意見をどういうふうに汲み上げるかという問題につ きまして、よろしくお願いします。 ○事務局 その点につきましては、私どもとしても、厚生科学審議会において、どのような議論 が行われているかということの情報発信に加えまして、広く国民の考えを聞くような場 合については、先ほどのインターネットの活用によりまして、そうした御意見を厚生省 にお寄せいただくとか、今でも一部やっている分野もございますけれども、是非そうし たことに関する御助言もいただきながら、審議会の検討に資するような、御意見の集約 といったようなことについて、事務局としても検討してまいりたいと思っております。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 よろしゅうございますでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○豊島会長 それでは、議事の公開につきましては、原案どおり決定いたしたいと存じます。どう もありがとうございました。 次に、今後の審議の進め方につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。 ○下田厚生科学課長 本日お決めいただきました内容に基づきまして、早急に2つの部会に所属をしていた だく委員、専門委員の方々の選任を会長の御指示のもとに進めてまいりたいと考えてお ります。 特に研究企画部会につきましては、先ほど資料で御説明いたしましたように、新たな 6つの大きな研究が推進されることとなっておりますので、6月早々にも研究企画部会 を開催しまして、研究事業内容等々につきまして御論議を早速進めていただきたいと考 えておるところでございます。 また、先端医療技術評価部会につきましては、現実的に治療につきましての中央評価 会議等をなるべく早く継続をするという観点で、この分野につきましても、委員の選 任、専門委員の選任について会長に御相談をしながら進めてまいりたいと考えておりま す。ただ、全体的な問題といたしましては、この分野はいろいろな範囲がございます。 どのような問題を議論するのか、議論の進め方をどうするのか、枠組み自体をどうする のかといったような基本的な問題が相当重要になってまいりますので、部会をつくった 上で、各委員でいろいろ御議論をいただきながら、この部会も立ち上げてまいりたいと 考えているところでございます。 以上でございます。 ○豊島会長 どうもありがとうございます。 それでは、ただいま事務局から御説明がありましたように、まず部会をつくり、本格 的な審議は次回から始めていただきたいということでございます。委員の皆様方につき ましては今回最初の会合でもございますので、ただいまの御説明も踏まえまして、何か 特に御意見がございましたら、今日承っておきたいと思いますが、何か特にございます でしょうか。 ○柴田委員 雑談的な問題提起なんですけれども、ここのところ、厚生省に大変社会の関心が集 まっているんですが、そのうちの、やってはいけないことをやった不祥事のことについ ては論外として、そうではない問題、いわゆる政策面の問題点というのは、最近で言え ば薬害エイズとか、ハンセン病とか、もうちょっと遡れば水俣病とか、サリドマイドと か、そのどれもやるべきことをやらなかったケースばかりだと思うんです。しかも、そ れはだれも知らなかったとか、気づかなかったということではなくて、専門家は知って いたのに、やらなかったというものばかりだという気がします。それはなぜなのか、勇 気がなかったのか、あるいは別の圧力があったのか、何となく遠慮してしまったのか、 そんな風潮が厚生省にあるのかどうかよく分かりませんけれども、多分、今厚生省に一 番必要なのは、意識改革の問題なんじゃないかと思うんです。意識改革というのは、こ の審議会のテーマかどうかちょっと疑問もありますが、ある意味で危機感があるという のは改革へのチャンスの時期と見ることもできる訳で、危機の時にできた審議会という ことで、意識改革の問題を何らかの形で議論をしていっていただけたらいいな、という のが私の希望を含めての問題提起なんです。多分、この意識改革のキーワードの1つが 公開ということだと思うんです。敷衍しませんけれども、先ほど議論した公開というの はものすごく大事なことなのだと私は考えております。 ○豊島会長 どうもありがとうございました。 それでは、まだ御意見もたくさんあるかと思いますが、予定しておりました時間がそ ろそろ過ぎるころになってまいりました。 一応これで今日の会議は終わらせていただきたいと思います。よろしゅうございます でしょうか。 それでは、皆様お忙しいところありがとうございました。  問い合わせ先 厚生省大臣官房厚生科学課    担 当 岡本(内3806)、坂本(内3804)     電 話 (代)03-3503-1711     (直)03-3595-2171