99/03/12 第12回臍帯血移植検討会議事録          第12回 「臍帯血移植検討会」       日時   平成11年3月12日(金)            10:00〜12:00       場所   法曹会館「高砂の間」 出席者 (○:座長 敬称略)  青木 繁之  浅野 茂隆  有田 美智世  加藤 俊一 鎌田 薫  草刈 隆  小池 麒一郎 小寺 良尚  ○斎藤 英彦  迫田 朋子  高橋 美智  西平 浩一  陽田 秀夫   横山 繁樹   1.開 会 2.議 題   (1)「臍帯血バンク事業運営専門部会」からの報告について      (2)その他 〇事務局  定刻になりましたので、ただいまより第12回臍帯血移植検討会を開催します。最初に 本日の委員の出欠の状況でございます。古市委員、田島委員、平林委員が都合により欠 席との連絡がございました。また鎌田委員は先程連絡がありまして、少し遅れるという ことでございます。  もう一点、事務局からご連絡させていただきます。本委員会の委員でございました関 口委員が、本年1月にお亡くなりになりましたことをご報告させていただきたいと思い ます。またその後任としまして、京都府赤十字血液センター所長の横山委員が、新たに この検討会の委員となられたことを、あわせてご報告させていただきます。では会議を 始める前に資料等の確認をさせていただきたいと思います。  最初に第12回臍帯血移植検討会議事次第でございます。その後ろが委員の名簿になっ ております。その後ろが座席表でございます。続きまして第12回臍帯血移植検討会資料 一覧でございます。  資料  1 「臍帯血バンク事業運営ガイドライン」(案)  資料  2 「臍帯血バンク事業運営ガイドライン」の補足説明  参考資料1 臍帯血バンク実態調査について  参考資料2 臍帯血賠償責任保険について  参考資料3 臍帯血の年間収集見込み数について  参考資料4 提供児の6ヵ月フォローアップ健康調査について  参考資料5 平成11年度予算概算要求(案)の概要  参考資料6 患者擁護部門および患者コーディネーター設置について(要望)  以上でございます。何か資料等に不備がございましたら、事務局にお申しつけ願いた いと思います。では斎藤座長よろしくお願いします。 〇斎藤座長  おはようございます。朝早くからお集まりいただきましてありがとうございました。 では早速議題に入ります。本日の主な議題は、「臍帯血バンクの事業運営ガイドライ ン」の検討でございます。この件は第11回、昨年の11月16日に開催しました本検討委員 会で、「事業運営専門部会」と「技術専門部会」という二つの部会で具体的なことを決 めるということになっておりまして、そのうちの事業運営ガイドラインは来年度からの 来年度といっても4月のはじめですが、共同事業に参加していただく臍帯血バンクの運 営の元となるガイドラインでございます。これは、本検討会の鎌田委員に部会長をつと めていだたきまして、専門部会を4回にわたり開いていただいております。その案が本 日出てきております。  また、この専門部会では各臍帯血バンクのヒアリングも実施していただいておりま す。そのようなことも踏まえまして、本日、資料1の案が出てきております。ではまず 事務局の方から説明をお願いします。 〇山本補佐  おはようございます。お手元の資料1でございます。今、斎藤座長の方からお話があ りましたように、事業運営にかかる専門部会につきまして、このガイドラインを案とし てとりまとめていただきました。なおもう一つございました共同事業の中身を議論して いただきます共同事業技術専門部会につきましては、現在2回検討が行われております が、まだその内容についてはとりまとめておりませんので、次回以降にご議論いただく ことにしたいと思います。  では資料1です。「臍帯血バンク事業運営ガイドライン」(案)でございます。  1.本ガイドライン策定の趣旨です。このガイドラインの位置づけを書いています。  (1) 本ガイドラインは、「臍帯血移植検討会中間まとめ」(平成10年7月27日)にま とめられておりますが、これに沿って、地域における臍帯血バンク事業に関する共同事 業が円滑に実施されるよう、共同事業に参画する臍帯血バンクがその運営にあたって留 意すべき基本的な枠組みについてとりまとめたものである。  なお、各臍帯血バンクが本ガイドラインを踏まえた上で、さらに独自の取組を行うこ とを妨げるものではない、としております。  2.臍帯血バンク事業の定義です。  「臍帯血バンク事業」とは、臍帯血の採取、分離・調整、検査、保存、提供の決定、 搬送、及び情報の管理・提供、その他臍帯血移植に関する諸活動のうち、移植医療行為 を除くものをいう、ということで定義しております。  3.基本方針です。  (1) 共同事業に参画する臍帯血バンクは、安全な臍帯血を中立・公正、安定的かつ迅 速に供給することができる組織であるとともに、「臍帯血バンク連絡協議会(仮称)」 の一員として共同事業全体の運営に対しても主体的に関わり責任を負うことが求められ る。  (2) 各臍帯血バンクはそれぞれ独立し自立した組織であり、人事、組織、財政等にお いて各臍帯血バンクの自主性が尊重されるものであり、各臍帯血バンクには責任ある体 制整備と実行が求められる。ここは「自主性が尊重されるものであるが」ではなく「も のであり」です。失礼しました誤植です。 4.臍帯血バンクの事業運営上の留意点、です。  (1)組織の基本的枠組みです。  (1)組織としては、バンクの代表者が明確であること。代表者が事業運営の全てに責任 をもてる体制であること。事業運営実施要綱が書面で作成されていること。主体の異な る複数の機関が協力して臍帯血の分離・調整、保存を行っているようなバンクでは、特 に一体的責任ある運営を図るよう配慮すること。バンクの運営方針を決定する委員会等 が設置されていること。またこの委員会は年に2回以上開催され、議事録が保管されて いること。造血幹細胞移植を行っている医師等が、保存されている、あるいは保存され る予定である臍帯血のHLA等に関する情報の管理を行わない組織であること。職員の 教育、研修体制かあること。とあります。  (2)財政です。臍帯血バンク会計が独立して管理されていること。会計管理責任者が明 確であること。会計監査が行われていること。バンクを継続的に運営するための財政計 画、予算計画が策定されていること、とございます。  (3)事務(事務局)体制です。臍帯血バンク事業に係る事務を担当する職員が明確にな っていること。専用の事務スペースを有すること。バンク事業を行うことに関して、事 務局が所属する組織全体の合意があること、がございます。  (4)非営利性です。将来収益が見込まれる場合でも、臍帯血バンク事業のために再投資 さること、とあります。  (2)事業実施状況です。  (1)供給実績です。過去、一定程度の供給実績があること。但し、初期的段階において は当面の間は供給実績は問わないこととし、共同事業の進展等に合わせて基準を決めて いくこととする。  (2)収集見込みです。年間の臍帯血の収集が相当以上見込めること。  (3)情報の管理・提供です。管理責任者を置くこと。特に採取から6ヵ月後に児の健康 状況を確認するまでの間、暫定的に保存されている臍帯血に関する情報については厳重 に管理すること。保存している臍帯血のHLA等の情報については適宜適切に関係機関 に提供すること。臍帯血に関する、あるいは造血幹細胞移植に関する地域住民、医療関 係者、患者関係者等からの問い合わせに対して対応できる体制が整備されていること。 自ら供給した臍帯血移植事例の登録、移植後のフォローアップ情報の収集・管理を責任 をもって行うこと、としております。  (4)効率性の重視です。効率性を重視し費用対効果の高い組織であることです。  (5)迅速性、利用者の利便性の配慮です。利用者に対して十分かつ積極的な情報提供を 行うこと。問い合わせに対しても迅速かつ適切に対応すること、となっております。  (6)バンクの運営に関する情報公開です。事業の実施状況、財政状況等に関する情報に ついて書面で常備され、求めに応じて開示されること。  (7)その他です。地域への啓発・普及活動を行っていること。特に地方公共団体、地ボ ランティアとの連携がなされていることが望ましい。損害賠償能力があること。これは 例えば民間損害保険への加入等でございます。  (3)安全性・技術力、有効性でございます。「臍帯血移植の実施のための技術指 針」及び「基準書」これは本検討会で作成されております、それで求められる水準を満 たすこと。品質保証に関する管理責任者が明確であること。定期的に第三者による機能 評価を受けることができる体制を整備することとあります。  (1)採取です。採取に関しても「基準書」に基づく具体的な手順書が作成されているこ と。採取を他の施設に委託する場合には、施設選定委員会による採取施設の選定を行っ ていること。その採取施設の選定に当たっては年間に相当数以上の採取が見込める施設 であり、かつ6ヵ月後に行う児に対する健康調査の必要性について、十分母親等に説明 し、理解を得られた母親から臍帯血の提供を得ている施設を選定すること。児に対する 健康調査の把握率が一定程度以上あること。採取施設と臍帯血バンク間で適切な委託契 約が結ばれていること。受託採取施設において、「基準書」に基づく具体的な手順書が 作成されており、「基準書」と同程度の水準を満たしていることを定期的に確認してい ること、です。  (2)分離・保存です。分離・保存施設においても「基準書」に基づく具体的な手順書が 作成されていること。分離・保存を行う者への適切な教育・訓練が行われていること。  (3)検査です。検査についても「基準書」に基づく具体的な手順書が作成されているこ と。検査を他の施設に委託する場合には、採取施設とバンク間で適切な委託契約が結ば れていること。受託検査施設においても「基準書」に基づく具体的な手順書が作成され ており、「基準書」と同程度の水準を満たしていることを定期的に確認していること。  (4)提供の決定です。臍帯血移植の適応として予め定められている疾患、病期以外の患 者への提供を移植医療機関から求められた場合には、速やかに地域の判定委員会(仮 称)により決定がなされること。地域の判定委員会において臍帯血移植の適応の決定が 困難な場合には、速やかに中央の判定委員会に図ることとあります。  (5)搬送です。適切な搬送あるいは搬送支援体制が整備されていることです。  (6)設備(施設)です。臍帯血の分離・保存を行う上で高い品質が確保できる施設を有 すること。これは( )の中で「技術指針」及び「基準書」で求められる水準を満たす 施設であることです。将来の保存容量に対応できる十分なスペースが確保されているこ と。十分な保存容量及び適正な保存環境であること。適正な情報管理が可能である施設 であること。機械の故障時、停電時の対策が講じられていること、です。 (4)その他です。  (1)個人の情報の保護、情報管理につきましては、情報管理責任者がいること。個人情 報の保存・管理体制が整備されていること。またその管理方法は「基準書」で求められ ている水準を満たしていること。そして「基準書」に基づく具体的な情報保存・管理に 関する手順書が作成されていることです。  (2)倫理性の確保です。臍帯血バンク事業を行うにあたって、倫理的事項についての基 準が定められ、事業に関わる者に対して周知が図られていること。臍帯血バンク運営に 関する倫理的事項について検討・判断する委員会が設置されていること。  以上でございます。  お手元の資料の2でございます。部会での検討の中で、ガイドラインの中に幾つか数 値目標なり数値基準を書き込むかどうかという議論もございましたが、数値については 暫定的でも、もしくは必要ならば変更可能なものにしようということで、別紙の補足説 明で述べております。  まず臍帯血バンクの事業実施状況の中にございました収集見込みでございます。保存 し利用可能な臍帯血の収集が、年間概ね400 個以上を見込めることとなっております。 その根拠となった考え方としては、一つは中間まとめで5年間で概ね2万個程度を目標 としておりますので、年間で約4,000 ということで収集が求められます。仮にですが、 全国で例えば10ケ所の臍帯血バンクが共同事業に参画するとすれば、1バンク当たり平 均400 は必要であるとなっております。  またバンクの効率化、もしくは技術の質の管理の観点からも、ある一定頻度で分離・ 調整を行うことが望ましいので、あまり数が少ないのはという議論がございました。  それから、もう一つはこの後の参考資料の中にも付けてございますが、各臍帯血バン クに対してヒアリングを行った結果、ほとんどのバンクが、財政的な裏付けがあれば、 400 は可能であるというヒアリング結果も反映されております。  2.採取です。  (1)採取見込みの数でございます。臍帯血の採取施設の選定にあたっては、年間概 ね100 個以上の採取を見込める施設を選定することとしております。これの根拠となっ た考え方ですが、臍帯血の採取については、複数の産婦人科医が勤務している、一定規 模以上の地域における中核的な医療機関が担うべきであるという考え方です。その医療 機関の産科では通常年間の分娩数は概ね500 以上はあるのではないか、そのうちの昼間 の時間帯の正常分娩のみからの採取と考えても、年間で100 以上の採取は概ね見込める のではないか。また産婦人科学会等の関係者からも、年間で1,000 個の採取は実現可能 であるという意見も頂いた上で、この数字が出ております。  (2)健康調査結果の把握率です。児に対する6ヵ月後の健康調査結果の把握率は最 低90%以上であること。この考え方ですが、まず健康状態の把握率というのは、臍帯血 バンクの効率的な運営、経済的な運営の観点から、高い数字を保つことが求められる。 そして既存のバンクでもヒアリングを行った結果、把握率を90%越えているというバン クも複数存在しているということもあります。健康調査結果の送付については、母親等 に再度お願いすることによって十分達成可能な目標であると考える。  ただ中の議論でございましたのが、母親に再度調査結果についてお願いする際には、 回答したくない母親に対しても、それが反映される十分に配慮した内容とするというこ とと、臍帯血を提供の際に、当初から児の健康調査の必要性について十分に理解してい ただいた上で、提供いただくように努めることが必要であるという議論でございまし た。  ただ、その下に参考です。既にこの検討会で一度決まっている内容ですが、事業運営 専門部会については、以下の点のご指摘がありました。  一つは、健康状態の把握が6ヵ月後だけでいいのか、より長期間把握する必要はある のではないかという点。  健康状態の把握方法が母親に対するアンケート方法でいいのか、小児科の専門医等を 介した調査が必要なのではないかという意見です。  6ヵ月後に一度調査をするとしても、その後に何か、子供の成長に応じて健康状態に 問題が生じた場合には、母親から情報提供していただくような、もしくは小児科医を介 して報告をもらうような仕組みを考えた方がいいのではないか等の意見がだされまし た。  資料の説明は以上でございます。お手元の参考資料としまして、今回のこの専門部会 で議論するのに使いました一つは参考資料1としまして臍帯血バンクの実態調査です。 これは厚生省が調査しました実態調査の全文がついております。  参考資料2で、実は中に損害賠償能力を持つこととある中で、具体的な保険が現在は ないのですが、ある民間の保険会社の方から、例えばこういう形での賠償責任保険は組 みえるということで、モデル的に提示して頂いたものがついてございます。  参考資料3です。臍帯血の年間収集見込み数というのを議論する際に、各バンクから ヒアリングした内容で、現在200 〜400 という数が出ており、非常に多いバンクもござ いますが、財政的な環境が整えば可能であるというご意見がおおございました。  参考資料4です。提供児の6ヵ月フォローアップの把握率です。70%〜90%になって おりまして、再度お願いする方法についても書いてございます。以上でございます。 〇斎藤座長  ありがとうございました。鎌田委員から何か補足はありませんでしょうか。 〇鎌田委員  ありません。 〇斎藤座長  それではこれは非常に大事なガイドラインですので1ページ目から順番にご検討いた だきたいと思います。まず1ページのところです。策定の趣旨、バンク事業の定義、基 本方針です。何かご意見はございませんでしょうか。先程のところの基本方針の(2) のところですが自主性が尊重されるものであり、ですね。わかりました。  では次に事業運営上の留意点として、組織としての基本的枠組みがありますが、そこ はいかがでしょうか。財政、事務局体制、非営利性です。ご意見がないようでしたら、 次の事業実施状況というのがありまして、供給実績については今からやるわけですから 最初から一定以上の数は難しいと思います。収集見込み、情報管理、2ページ目はご意 見いかがですか。  3ページ目にいきます。この3ページの上から2つ目の〇です。保存している臍帯血 のHLAの情報について、適宜適切に関係機関に提供することと書いてありますが、こ の関係機関とは何を指すのか分かりにくいのですね。 〇山本補佐  鎌田委員に確認した方がいいのかも知れませんが、ここでの議論では保存している臍 帯血のHLA等の情報に対して、主には移植医療機関、その他患者等に対して問い合わ せがあった場合に、適宜適切にというのは遅滞なく適切に提供できることという意味の 議論の中で出てきたと理解しております。 〇鎌田委員  それで結構であると思います。このHLA情報等について、誰がどうアクセスできる のかということは、まだ技術部会との調整もございますので、このような表現にさせて いただきました。 〇西平委員  技術部会ではまた決まってないのですが、どう公開するのかというシステムの問題で あると思います。 〇斎藤座長  効率性の重視、迅速性、情報公開、その他、とありますが、よろしいでしょうか。 〇西平委員  2ページの財政です。これは会計責任者がいるとか、監査を行うというのはいいので すが、最後の継続的に財政計画、予算計画が作成されていることですが、これは各バン クは独立して独自に行うことができるとなってますが、この財政計画は、自分たちの運 営のためのお金は自分たちで何とかしなさいという意味ですか。  今回は一応予算措置が決まりそうなわけですが、それとの関係と、この財政計画と予 算計画というのはどういうことになるのでしょうか。それだけでは足りないという場合 には、それは自分たちが集めてやりなさい。あるいは国から補助金として支給される分 でできる範囲でやりなさいということを意味するのか、その辺をお伺いしたいと思いま す。 〇朝浦室長  考え方をご説明します。各それぞれの臍帯血バンクで事業計画がまずあって、それに 見合って財政的な手当てを行わなければならないわけですが、財源としては国庫補助と いうものも当然考えられるわけですが、自ら行う事業計画に必要な財源は、国庫補助だ けではなく、それぞれ自らの力で工夫をしていただいて、その事業が達成できるような 裏打ちをしていくということが必要だろうと思っておりまして、そういう趣旨でここに 財政計画、予算計画と書かせていただいております。 〇西平委員  今議論している臍帯血バンクというそのもの自体の実態ですが、各地区は独立してい ろいろと仕事をやっていいということですが、本当の意味での公的バンクにはならない のではないでしょうか。 〇朝浦室長  委員がおっしゃっている公的という意味が、公立とか官営とか、全て公費で賄うとい う意味でおっしゃっているのであれば、それはそうではないと思います。公に開かれて つまり情報がオープンになっている。皆で利用できるものというとらえ方をすれば公的 と考えられるのではないかと思います。  先生がもし全て公の金で賄っていく、というふうに理解されているのであれば、それ はちょっと違うのではないかと思っております。 〇陽田委員  その辺の議論は、まだここでやってもあまり意味がないのではないかと思うのです。 といいますのは、臍帯血が利用されたときに、そのバンクにどういう形で財政的に還元 されるのかというのは、まだ何も決まってないわけです。例えば保険で幾らか入ってく るとか、そういうことが決まれば、それで予算計画はたつと思うのです。年間幾ら集め て、幾ら出ていく。どれだけの収入があって、国庫補助がいくらあって,自主的なお金 が幾らということで、出る金と入る金のバランスで財政計画とか予算計画は決められて いくと思うのです。そのへんのことがまだ何も決まってません。  しかも例えば国庫で見るということがあったとしても、1施設あたり幾ら入るのかと いうものもまだ決まってません。その辺の議論はここでしてもまだあまり意味がないの ではないかと思います。 〇鎌田委員  陽田委員がおっしゃるように、具体的にどのように収入が見込まれるのかについては 不確定な要素があるということですが、ただここにこういう項目が上がっている理由と しては、一つは、事務局からご説明がありましたように、公的骨髄バンクというのは、 国営とか公営の臍帯血バンクではなく、民間が自主的に行う臍帯血バンクに公的な支援 をするという形ですから、国営とか公営にはならないというのが一つだと思います。  公的な支援をしていくわけですし、現実にある地域臍帯血バンクも多くは独立した臍 帯血バンク法人ではなく、全体としての大きな法人の中のある部分が臍帯血バンク機能 をもっているわけですから、会計は、全体としては予算も財政計画もありますが、バン ク部分はその中のどこかでよく分かりませんという状態では困るわけで、臍帯血バンク 事業に関しての財形計画、予算計画というのは独立して明確になっていること、これは 要求してもいいのではないかという趣旨でこの項目が入っていると考えております。 〇青木委員  陽田委員はあとからやればいいではないかという話ですが、この事業は平成11年度か ら始まる事業です。ということは後20日後から、4月から始まる事業です。そこでここ で求められているのは財政計画をきちんとしなさい。独立した会計をしなさいというこ となので、どこの組織でもそうだろうと思うのですが、来年度計画を立てないといけな い状況ですから、西平先生の心配があるわけで、私も同様の考えです。  後から質問しようと思っていたのですが、国庫補助が4億4百万円あります。その中 で共同事業やコンピューター関連で5千万円です。すると残りが3億5千万、その3億 5千万で4,000 個集めるという計画であります。  そこで厚生省にお伺いしたいのは、この補助金で4,000 個集めるのに、国の補助が何 分の一なのか、つまり各バンクがどれだけの、これを割ると8万円と幾らですが、これ 以外に10万円を準備しないといけないのか、あるいは20万円準備しないといけないのか どういうそれぞれのバンクの負担を見ていらっしゃるのか。それによってこれから手を 挙げるか挙げないかが決まってくると思います。その点がまず第一です。  もう一つは、補助金の(項)が保健衛生諸費、(目)が骨髄提供者登録事業費等補助 金、その細目だと思うのですが、臍帯血移植推進事業費、骨髄移植全体の中での臍帯血 移植ということですね。すると(目)の部分について流用が可能であるという性格の内 規があるのではないですか。もしそうであるとすれば、きちんとこれは流用はしないと いうお約束もいただかないといけないと思います。 〇斎藤座長  今の点について事務局から何かありますか。 〇朝浦室長  まず国庫補助金の配分については、まだどのくらいのバンクが対象になるのか、ある いはどのくらいの計画が出てくるのかというのが、今からでございますので、配分方式 どういう形でそれぞれのバンクに配分するのかというのは全体を眺めながら作っていく 必要があるのだろうと思います。  この予算の流用の問題というか、これはただ予算上の形式の問題で、骨髄提供者協力 事業費等補助金という(目)の中に、突っ込んだだけでして、当然臍帯血移植推進事業 費は臍帯血移植の推進のための事業として施行されるわけですので、今回新しく計上し た各臍帯血バンクの運営費及び共同事業のための費用だけに、当然施行されるというふ うに考えております。 〇加藤委員  青木委員が仰られたことと全く同じことの繰り返しになってしまいます。ある事業を 国家的な規模で行うということを考えて、そのためにどのくらいの数が必要なのかとい うことから物事がスタートしているわけです。例えば年間4,000 とおっしゃる、一つの バンクがおよそ400 という想定でおっしゃられたわけですが、今日配付されたバンクの あり方に忠実にこれを履行する、効率よく履行しようということで計画を立てますと、 私どものバンクでは年間で6,000 万円の費用が必要であるという計算になります。  これは400 を保存するためには600 ないし700 の採取をしていかないと確保できない からであります。この6,000 万円のうち、自分たちの自助努力で集められるものには当 然限度があります。  最初から民間のものにそのようなことを強いて、本当にこの事業が成り立つのかどう か、陽田委員は将来提供したときに、臍帯血に何らかの形での値段というか、そういう ものが付いていくので、それが出てこないうちに収支のことはなかなか議論できないと おっしゃいましたが、話は逆であると思います。この事業を成り立たせるためには、そ の臍帯血にどのくらいの費用を、あるいは値段を、価格を付けていくのかということを ここで議論しておかないといけないと思います。その先にまた別の場で、別の論理で、 別の理論で値段が決められて、全くの赤字のものを積み重ねていって、結果として、バ ンクは何ら機能しない初期的投資は殆どが無駄になってしまうということは、我々は絶 対にさせてはいけないと思うのです。ですから議論は後でいいとおっしゃいましたが、 議論が先だと思います。  それで、厚生省が11年度で4,000 ということを目標にされて、この予算が出てきたと すると、1/3 以上は各バンクが自助努力をしなさいということです。これは当然皆はや っているわけですが、さらにそれを強いる形の予算ではないかというふうに大変に懸念 します。今更予算を増やしてくれというのは難しいわけです。ですから、段階的な年度 計画というものをはっきりとさせておかないと、スタートはしたが、その先が続かない ということが起こるのではないかということを大変に心配しております。 〇陽田委員  私の発言に対して、後でいいというふうに取られたようですが、決して私はそういう 意味合いで申し上げたのではないのです。これは鶏と卵の議論です。あくまでも今はこ のガイドラインを議論しているわけです。ここの表現の仕方が財政計画、予算計画が作 成されていることという表現のところで、各論でいかに詳しく表現するのかという議論 は、ここでは必要ないのではないかということを申し上げたのであって、この検討会の 中でいかにそういう仕組みを作るのかというのは、当然議論をしないといけないので す。  小林局長が第10回目だったかのときに発言されて、保険で見るのだということをおっ しゃってましたので、それは約1年後になるのだと思いますが、ではその間はどうする のかという議論も全くなされておりませんので、それは今日なのか次なのかわかりませ んが、しっかりこれは議論をしないと財政計画、予算計画は立てられないと思うので す。だからそれは後でいいという意味ではなくて、このガイドラインの議論の中でして も、しょうがないのではないかという意味で申し上げたわけです。 〇有田委員  陽田委員のご意見は、私は理解しました。もう一つ言わせていただければ、専門部会 のときに、私はお願いしたのです。加藤先生や青木さんや西平先生の方から、こういう ご意見が出されるのは当然のことです。ですから出されている予算の要求の中の一つず つの明細というか、そういうものを出してあげないと、計画を立てられないでしょうと いうことで、今回の会議はその明細をだしてくださいとお願いして了解をしてくださっ たはずですが、鎌田先生そうでしたね。出てないのです。一つずつ検査の項目いくら、 それには幾らくらいのお金が補助金として出ます、加藤先生の今のご発言では1/3 は自 分のところが自助努力しないといけないとおっしゃった。  私があちこちいろいろ聞き歩くと、2/3 は自助努力しないといけないのではないかと いう情報が入ってくるわけです。そこをきちんと数字として見せてあげないと、ここで 財政計画、予算計画を作成すると書いてあっても、4月からのことで、今しないとなら ないのにできないではないですか。  出せないなら出せない、ないならないでいいのですが、私はそういうものが、一つ一 つの明細がないと、予算要求として全体の数字は出ないわけでしょう。元になる数字が あるわけでしょう。それがどのくらいのものかというのを、バンクをしてもいいですよ というところには教えてあげないと、計画を立てられないのではないですかということ をずーといっているのです。私の言っていることはご理解していただけてませんでしょ うか。 〇朝浦室長  予算を立てるときの積算基礎と実際に執行する際に、どのバンクに幾らいれるのかと いうのは全く別と考えていただきたいと思います。積算基礎は当然ありますが、それを 全て執行の段階で一つひとつその通りにやらないといけないということではなく、全体 として3億数千万の金が、国庫補助として各臍帯血バンクにそれぞれ配分されるという ことでございます。  それが全て全額国庫補助で、臍帯血バンクで集める費用を賄わないといけないという ことではないのだろう。基本的には各臍帯血バンクが行ってる事業を、国が支援をする という形をとってますので、それぞれ各バンクの事情はあると思いますが、国としては これだけの金目を一応は今は用意しているということでありまして、幾つのバンクが手 を挙げていただけるのか、どのくらいのバンクがこのガイドラインを満たして国庫補助 の対象になるのかによっても、各バンクに行く金が違ってくると思います。10バンクに なるのと5バンクになるのでは随分違ってくるので、その辺は総合的に考えて、我々と しては金目の配分を考えていきたいと思っています。 〇山本補佐  追加です。有田委員が前回の専門部会でおっしゃったことは十分に理解しておりま す。それでちょっと説明が後先になりましたが、お手元の参考資料の5のところに今ず ーと議論しております予算がございます。2ページ目の(2)です。臍帯血移植の対策と いうことで4億ちょっとのお金がございます。(1) 連絡協議会経費というのは、事務的 なお金と、後は会議費です。会議費というのは通常は旅費とか会場のお金等を考えたお 金です。(2)からは各バンクに必要な経費として考えるわけです。  考え方としては一つはHLA等の検査等に係るお金、これは幾つかの検査が右に書い てありますが、検査管理従事者、検査等のお金でこれくらいのお金、これをほぼ4,000 で割っていただいたら、一個の単価が出るのですが、考え方として数で割っていくのか 例えば基礎的なお金は各バンクにいって、プラスそれ以上というのはスケールメリット が働くことがあるので、プラスαが出た部分について、そこにプラスしていくのかとい う考え方はこれからでございます。  同じように採取検体、輸送費というのがございます。単純に考えれば、これを 4,000 で割るのか、加藤先生のお話を聞くともしかしたら 6,000で割らないといけないのかも 知れないのですが、 4,000で割ったときに、それも今のように基礎的なベースがあって プラスαで考えるので、単に1検体平均して幾らとするのか、その考え方はこれから整 理していかないといけない問題がございます。  同じことで、協力医療施設の経費につきましても、これも1件とってくれたら幾らと いうふうに産婦人科にお支払いするのか、協力施設には基本的に幾らかいっていると考 えるのか、そこの問題です。  (6) につきましては情報管理費ですので、これはコンピューターの基本ということで す。ですから詳細と申しましても、なかなかそこの部分がこれから議論しながらやって いく部分もあるので、その意味で先程も室長が予算を積み上げたときのお金と、実際に やっていくときのお金は、いろいろな方とこれから協議会で話し合っていって、現実に 合うもので、足りないかも知れませんが、やれることでやっていこうという考え方であ ろうと思うのです。  もう一点です。フラストレーションはよく分かるのですが、どのバンクが国庫補助対 象になるのかは、確かにまだ決まっておりません。もしかしたら全然補助対象にならな いバンクさんもあるかも知れませんので、それはこちらの方で通常ですと補助要綱を作 り、申請をしていただいて、国として補助対象者を選定し、そこには補助をしていくと いうプロセスがこれからになると思います。以上です。 〇陽田委員  今の説明は説明になってないんですね。バンクのシステムの基本的な理念の問題だと 思うのですが、財政的にどういう仕組みを作っていくのかということです。ぼくがこの 検討会の当初から、国庫補助は入れるにしても、今の予算で 4,000というのは、誰が、 どこで、どうやっても、できないのですよね。だから、ある一定の規模になるまでは国 庫補助で見て、あとは保険を付けていかないと回っていかないだろうと、僕は当初から そういうご提案をしてました。その辺について事務局として、そういう方向でいくとい うことを、きちんと打ち出さないと、恐らく各バンクの方々は計画を立てられないとい うことだと思うのです。 〇斎藤座長  問題が二つあると思います。いずれにしてもこれは先程陽田さんが言われたように、 事業運営のガイドライン上の表現なので、これはこれでいいと思うのです。今の問題は どうやって臍帯血バンク事業を財政的にやっていくのかということで、いままでにも何 回も出たことだと思うのです。国庫補助もあるし、保険からのお金もあるし、民間の努 力もあると思います。  恐らく保険の場合には、勿論、臓器移植対策室でそのように希望しても、支払い基金 側の相手側があるわけで、そのまま全ての要求が認められるとは限らない。しかし努力 はしていただけると理解しているのです。ここでそれを決めたからといって全てそれが 通るわけではないですからね。 〇有田委員  座長がなぜそういう話をここで言わないといけないのか、私は理解に苦しむのです。 医療保険は付けるとおっしゃったのですから、これは来年には付くのです。それでどの くらい付くのかというのが、この1年間の臍帯血がどのくらいの値段になるのかという のは、その中で決まっていくのでしょう。私が申し上げているのは、どこのバンクにど れだけいくということではなく、計画を立てるため、どれに、どのくらいのものがつけ ば、自分のところはどのくらいのお金を準備すればいいのかというのが出てくるでしょ う。このHLAの検査が幾ら、感染症には幾ら、という一つひとつについても数字が出 ているのですよね。そうしないと積み重ねていけないわけですからね。だからそういう 一つひとつの単価のようなものを出して差し上げれば、今バンクをやっているところが 目算というか、どういう計画をたてたらいいという、大体の要領が出てくるのかなと言 っているのです。  西平先生、加藤先生、青木さん、私の説明はわからないでしょうか。 〇西平委員  これてあまり時間を取るのもなんですが、恐らく僕の想像ですが、これは小寺班ので 大体の値段というのを積算を計算して出しましたよね。先生の報告書にもあるのですが 恐らくそれが基本になっているのかなという感じがします。それでいくと、大体1臍帯 血あたり、12〜13万でしたかしら、そういうのが恐らく基本になって、1検体あたり10 万ちょっとというのが計算されているような気がします。その計算の仕方が正しかった のかどうかは別として、そういう資料があったから、それを元にしてやったのではない かという気がします。今回はもう今年度は終わりですし来年度の4月からやるので、し かたないとしても、今後は増やすような努力をしていただければ、それでいいのではな いかということです。  来年度はどういう配分でいくのかは分かりませんが、使い方については、各バンクの 方に任せるということになるわけですね。例えば検査費用に全部いってしまうのか、人 件費と半々にするのかとか、そういうことについては、各バンクが独立しているという ことですから、そこの運営委員会なり理事会なりで、それについては検討してやるとい うことになるのですか。 〇朝浦室長  予算の執行の具体的な話で、あまり今のところは詰めてないのですが、恐らくは人件 費と事業費は別々でないと、事業費に使うものを人件費に回して、集めようと思ってい る臍帯血が集められないということはなかなか飲めない話ではないか。しかし、事業の 中ではある程度、それぞれのバンクによって費用の配分とか考え方は違ってくるのだろ うと思いますので、そこは工夫の余地はあるのではないかと思っております。 〇小寺委員  先程の西平委員の説明にちょっと誤解のないように補足しておきます。僕は報告書は ここにないので幾らというふうに試算したのかわかりません。これも研究班としての試 算、他のいろいろな試算も大体そういうところになったと思うのですが、単価としては それくらいであるといっているのであって、使用効率が、例えば10検体保存して1検体 使われるということになったら、実際にはそれの10倍の値段になる、そういうこととし て書いてあったと思いますので誤解のないように。 〇青木委員  そうすると今回の補助金の算定基礎は、小寺先生の研究班のに基づいてなさったとい うことですか。 〇朝浦室長  積算基礎は別に厚生省の方で積み上げて、いろいろな方のお話とか、あるいはいろい ろなところの情報とかを総合的に勘案して積算の中に盛り込んだ、それが全て正しいの かどうかわかりませんが、一応一定の考え方で盛り込んだということです。  ただ、それはあくまでも積算基礎で、結果的に3億数千万の額が計上されております ので、それをこれからいかに配分するかということだと思います。それはどのくらいの 数の臍帯血バンクが対象になるのかということでもかなり違ってきますので、今の段階 で各バンクにどれくらい行くのかというのは、なかなかいいずらい面があります。  ただ一方で先生方がおっしゃるように、大体どのくらいの額が来るのかわからないと 財政計画も立てられないではないかという面は、それは十分に理解できるわけでして、 大体3億数千万ですので、 4,000集めれば、大体1検体当たり幾らというのは、単純に 出てくると思いますので、そういう推測で、当面は考えていただいていいのではないか と思っております。 〇浅野委員  厚生省が頑張って今年度予算をとっていただいた。しかしながら十分ではなかった、 ですから、この1年間はテストランニングとして可能であれば、民間資金は導入してい ただきたい。しかしながらテストランニングの結果をみて、公的であるからには国で全 額を何とかするように努力しますという発言があればスムーズにいくのではないです か。 〇朝浦室長  それは全然違う話だと思います。つまり全額国庫負担ということを皆さんはおっしゃ っているわけではないわけですよね。  つまり今回の議論の出発点としては、各地域バンクが自主的に活動をする、それを国 が支援するという形をとっておりますので、全て国庫補助という形になりますと、各バ ンクの自主的な取組というのは全くなくなってしまうわけです。財政的にはね。それは 議論の前提は全く覆ってしまうのではないでしょうか。 〇陽田委員  今の朝浦さんの発言にはちょっと反論をしておかないといけないのです。各バンクの 自主性とか自立性というのは、僕はこの検討会で強く申し上げたことなんですが、それ はそれだけの議論では駄目なんです。さっきいったように、保険なりできちんと財政的 に回っていく裏付けがワンセットでないと、野放しで自立性とか自発性といっても、そ ういうのは成り立たない。その片方を議論からスポンと抜け落として、国庫補助金をも っと潤沢に出してあるのなら別ですが、それはちょっと違うと思います。当初の議論の 方向性をちょっと変えてしまっているのではないかと思います。 〇浅野委員  わからないのは公的という先程の定義です。僕は正しいと思うのです。公的であると いうのはね。ただ、僕思うのだが、基本的にはノンプロフィットなんですよね。各バン クはね。通常やっている通産省なとがやっているPFYとは違うのです。だからこれは 医療に関して、できるだけの努力をしていって増やしていくのだという姿勢を示してい ただきたいのです。今は確かに予算は難しいときだと思います。その予算の難しいとこ ろを言い訳をするのではなく、やはり医療とはこうならないといけないという方向性で 増やす努力をするといっていただきたいのです。できるだけ公的である限りにおいては 民間にやっても援助はする。どういう形であってもやるという形をしていただきたい。 バンクもそういうことを理解して、それができるまでの努力はするというところは、ま ず確認しておいていただきたい、それだけです。 〇青木委員  全くその通りで、財政補助をするわけですから、これを手を挙げてやるところは、来 年度もし補助金をいただけるとすれば、それを無にしないで継続してやっていかないと いけない責任があるわけです。それが先の見えない状況であっては、頑張りがきかない わけです。もう一年これで何とか自分たちが努力をしてやれば、その後、保険適応にな って、回る分だけは保険でカバーされるということがあれば、その短い間の1年2年を 努力していけるわけです。  当然約束はできないと思います。それに向かって努力をするというお話を伺えれば、 それまで何とか歯を食いしばって頑張ろうということになるので、その辺をおくみとり いただきたいと思います。 〇山本補佐  こちらの歯切れが悪いのかも知れません。ただ基本的に臍帯血移植というのは非常に 将来性があって取り組むだ、そのために臍帯血バンクはわが国において必要なので、今 あるバンクの力を結集して良い体制を作っていこう、それに対して国としても出来るか ぎりのことをしていこうという前提は全く覆ってないと思います。そのためにどういう システムがいいのかということを随分議論して、中間まとめをいただき、初期的な段階 では、それぞれのバンクの力を生かしながらも国としては支援していくということを明 確にして、我々も支援としては足りないというご意見もある中で、こういう予算が出て きた  ですから是非協力してやりたいし、国としても、今後も引き続き検討してできる限り のことはしていくということは間違いないと思います。ただ、保険の点数をいくらにす るとか、それを必ずということを今ここで保証するというのは、今後の議論を積み重ね ていく中で方針を出していただき、我々としてもそれに向かって努力するということに ついては間違いないと思っております。 〇有田委員  努力するというお話は確実に承りました。 〇斎藤座長  では次にいきます。3ページの(3) の安全性・技術力、有効性の項ですがいかがでし ょうか。  4ページ、分離・保存、検査、提供の決定、搬送、設備。5ページ、その他として個 人情報の保護、倫理性の確保があります。どうぞ 〇山本補佐  ワープロの誤植がござます。4ページの(3)の検査のところで〇の2つ目です。検査を 他の施設に委託する場合には、「採取施設」ではなく「検査施設」と委託契約が結ばれ ているということです。 〇斎藤座長  そうですね。それ以外のところではどうでしょうか。 〇陽田委員  私は運営部会で検討しておきながらこういうことをいうのはおかしいかもしれません が、4ページの提供の決定というところで〇の1番目と2番目にそれぞれに、地域の判 定委員会(仮称)というのと中央の判定委員会(仮称)というのが出てくるのですが、 これは位置づけがこのガイドラインでは全く触れられてなくて、ここで唐突に出てきて 中央という表現はこれは連絡協議会の中の判定委員会という意味だと思うのですが、こ れは技術部会の方でも、恐らくこういうものを置くとか置かないという議論がなされて いると推測できるのですが、その辺の整合性を言葉の使い方と共に検討していただけれ ばと思います。 〇斎藤座長  そこはどういうふうにすればいいでしょうか。 〇山本補佐  今の時点では専門技術部会の方がまだまとめておられませんが、そこでの今までの議 論では、各バンクごとの判定委員会に重きをおいて、迅速性を発揮するために、そちら で基本的なことは決めていく。どうしても難しい問題があった場合には、協議会全体の 判定委員会にもってくる、全部中央にもっていくという議論にはなってなかったように 思いますが、そちらの検討を待ってこの軸を整理させていただきます。ここでは各地域 のバンクにある判定委員会において困難な場合には、協議会全体における判定委員会と いう言い回しでいいのでしょうか。  小寺先生・浅野先生がいらっしゃるので、これまでの議論の範囲で、今のでよろしけ ればそのように直します。 〇浅野委員  そういう議論は技術部会の方ではまだやってないのではないでしょうか。ディスカッ ションはしてないと思います。 〇朝浦室長  技術部会においてはそういう議論は進んでいると思います。中央というのはどこの組 織かよく分からないということであろうと思いますので、そこは臍帯血バンクの協議会 の中の判定委員会という位置づけを、ここできちんと書けばよろしいのではないかと思 っております。 〇斎藤座長  陽田さんそういうことでよろしいですか。 〇陽田委員  技術部会の中でこういうものを置くということがあれば整合性はとれると思います。 〇浅野委員  この運営部会のこの報告書ですが、あとでいおうと思っていたのですが、実は連絡協 議会の運営に関してのことがないのです。組織的にどういうふうにです。それがないと また作業部会は技術部会の方もディスカッションできない状況であると思います。です から運営、どういう形の組織なのかということがはっきりとわからないとね。それが出 てないからその議論はディスカッションしても作業部会の方ではなかなか進まないとい うことです。 〇小寺委員  技術部会の方は別に我々が怠けていたわけではなく、諸々の事情により、ちょっと回 数がまだ少ないので、本当は今度検討するはずであったところだと思うのです。一応こ れは出ているのです。ではここの役割はどのくらいの重さがあるのかということは、も うちょっと煮詰める必要があるので次回くらいに検討したいと思います。 〇草刈委員  ぜひそのようにお願いしたいと思います。臍帯というのは相当に地域を越えて供給さ れることがあり、そういう場合には、地域のでいいのかなと思ってましたのでよろしく お願いします。 〇斎藤座長  そこの表現は少し考えさせていただくということで、その他はいかがでしょうか。 〇青木委員  今いろいろなことを決めていく途中ですから、いろいろと不明な点もあると思いま す。このバンクにおける委員会の名称、判定委員会とか運営委員会というのは何となく よくわかるのですが、採取施設を選定する施設選定委員会、これは大体どういうこと を、どういうメンバーで、どういうふうに決める、ということを想定されているのか教 えていただきたいと思います。 〇山本補佐  この言葉は確かに唐突のようではありますが、一つはこの委員会でおまとめいただき ました技術指針の中に、今の青木委員のお話でいくと、採取の臍帯血の採取方法という ことで、「採取施設選定委員会が選定を行うこと」と書いてあります。その中には採取 施設の認定は産婦人科関係の団体や、臍帯血の提供側の医療機関の関係者の理解協力を 得て、採取施設選定委員会が行うことと技術指針で書いてありますので、採取側の関係 者等が入った委員会というイメージなので、その言葉をそのまま使っております。  また先程の中央・地方の判定委員会も、技術指針の中の判定のところに、移植実施施 設及び保存機関から独立した判定委員会を設置し、それについての検討判定を行うこ と。それに対してはこの判定委員会は、患者、主治医の利便性を勘案し、地域毎に設置 すること。その地域ごとの連絡調整を行うために、全国的な規模の中央判定委員会(仮 称)を設置すること。このように技術指針に書いてあったものですから、その言葉をそ のまま引いてありますが、わかりずらければ少し整理させていただきます。 〇浅野委員  今の作業部会ではまだ議論してません。 〇山本補佐  第一回作業部会で資料等で出させていただきまして、地域判定委員会、中央判定委員 会の役割についてということで議事に上がっております。その際の議論の中身としまし ては、機動性を生かすために地域地域に重みを置いて、どうしても調整が困った場合に 中央判定委員会が行うということで、その時の検討で、先生のご発言も残ってます。 〇浅野委員  混乱しました。私は忘れてました申し訳ありません。よく見直します。 〇斎藤座長  その他、ガイドラインでのご意見はよろしいでしょうか、もしよろしければ、本日の ご意見を取り入れて事務局で軸を修正して、最終的に私が確認するということで、ガイ ドラインとさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。 〇陽田委員  先程の財政的なことでの議論の中で、ふと思ったのです。このガイドラインはあくま でも共同事業に参画する一つの資格というガイドラインですが、例えば、一旦共同事業 に参画したが、「どうもこれは大変である、止めたい」というところが出たときに、既 に保存した臍帯血をどうするのかといったところを議論しておかないといけないのでは ないでしょうか。そういうことも十分にありうるのかなとふと感じました。このガイド ラインに入れることという意味ではないのですがね。 〇斎藤座長  わかりました。協議会のどこかでそれは必要ですね。では今度は参考までに厚生省の 方で今度のスケジュール、これで技術運営ガイドラインをお認めいただきましたが、簡 単に説明をおねがいします。 〇青木委員  ちょっと教えていただきたいのです。3ページの上から4つ目の〇です。「自ら供給 した臍帯血移植事例の登録、移植後のフォローアップ情報の収集・管理を責任をもって 行うこと。」ということは、移植を受けた患者のフォローアップということでよろしい のですね。 〇朝浦室長  はい。では今後の作業スケジュールとして、こうあったらいいなというところをお話 したいと思います。本検討会でご議論いただいて、このガイドラインが仮にもし了承い ただくということになった後、私どもとしては、このガイドラインを踏まえて、国庫補 助の対象となる施設の選定というか、その作業に移りたいと思っております。  したがいまして、あまり日を置かない時期に、国としての考え方をお示しして、それ を受けた形で各臍帯血バンクの方から、申請をしていただく。その申請をしていただい た後、当然書面による申請になると思いますが、その書面をみると同時に、各臍帯血バ ンクの方に厚生省の専門職員を派遣しまして、現地を見させていただくと考えておりま す。安全性の問題、保存能力問題等々、現地を見ないとわからない部分がありまので、 その現地調査と書面審査と合わせて行って、総合的に判断させていただいて、国庫補助 の対象となる臍帯血バンクを指定をさせていただくという段取りになると思います。  連絡協議会も一方で立ち上げる必要があると思います。共同事業の具体的な内容につ いては、先程も申しましたように、まだ作業部会の専門部会の方で検討中でございます ので、できるだけ早く具体的に中身を固めまして、もう一度、親委員会の方に検討をし ていただきまして、その後ただちに協議会の発足という形を取らせていただきたいと思 っております。 〇斎藤座長  ありがとうございました。ここまでのところで迫田委員、高橋委員何かご意見はござ いませんか。よろしいでしょうか。 〇西平委員  実際的なこととして、今、臍帯血移植は移植そのものは保険で認められて、保険医療 行為ということになってますが、我々の施設の話になるのですが、採取とか保存とか、 そういう保存までの移植する前の過程はまだ公認されてないということで、その部分に ついては倫理委員会を通さないと駄目ということなんです。ようするに採取施設と契約 書を見せろとか、どういう手順でやっているのかとか、そういうのをちゃんとやらない とその部分については倫理委員会をその都度通す必要があるというふうに言われていて ちょっと移植をするに実際に時間がかかるわけです。  その辺を、もしそういう前の部分は国として共通の基準書に基づいているのだという ことでやっていれば、臍帯血移植をやる場合に、いちいち倫理委員会はいらないのでは ないかというふうな意見を言われたものですから、その辺で、基準書そのものを、厚生 省の作ったガイドラインに基づいてやったということですから、それをはっきりさせて ほしいという気持ちがあるのです。  これは全国共通の契約書とか基準書は勿論ですが、そういうところを厚生省はこうい うことはガイドラインとして認めているのですということを、はっきり決まった段階で いっていただきたいということです。そういうことでは皆さんは他はお困りはないので しょうか。 〇斎藤座長  他の施設は、倫理委員会との対応ではいかがでしょうか。加藤先生のところはどうで しょうか。 〇加藤委員  これは国営のものではないから、各バンクが独自にやるしかないという論理ですね。 〇西平委員  今、技術部会などで検討している採取とか保存に関わる基準書は、あくまで各バンク の独自のものではないわけです。厚生省の検討委員会の下部組織として検討して、しか もここで更に最終的には認めるのですから、これは国のガイドラインとして位置づけて もらわないと、いつまでも倫理委員会を通さないといけないという施設も出てくるので す。保存とか採取のところを認めてもらわないとね。その辺は認めていただけるのでし ょうか。 〇山本補佐  私は先生が何をおっしゃっているのかよく分からないのですが、この基準書は間違い なく厚生省が設置した検討会でオーソライズして、わが国においての臍帯血バンクが守 るべき基準というのは、ここは満たそう、安全のために今考えられる基準はこれである そのための手順書はこうあるべきである、というのはオーソライズした。それは間違い ないと思います。それに則って守っていたら、その施設における倫理委員会を通さなく てもいいのかとか通すのかというのは、我々はノーコメントというか、ノーコミットメ ントだと思います。  そこはその施設の見識で、その上でもなお施設内での理解を得るための倫理委員会を 通すという施設もあるでしょうし、そのことについては違う考え方を持つ大学なり施設 もあるので、そこはそこの自主性であり自治です。例えば我々がこの基準書を満たせば 全国どこの大学でもどの施設でも、倫理委員会を通さなくてもいいとか、よくないとい う立場にはないと思ってます。 〇西平委員  これは国の厚生省のガイドラインですということでいいわけですね。それが出来まし たということであれば、うちの倫理委員会は認めてくれると思います。 〇青木委員  この会議は検討会であって、最初の時の局長の話は検討会で検討した結果が、そのま ま決まるものでもないかも知れないという前提があるから、西平先生のお話があったの ではないでしょうか。だからここで検討した結果、このガイドラインであるという厚生 省の通達か何かがあれば、できるという意味ではありませんか。 〇朝浦室長  検討会というのはあくまでも両局長の私的諮問機関でありまして、国ではないわけで すので、その検討会の重みをどう各施設の方で考えられるのかということであると思い ます。国がガイドラインを決めても、各バンクの方であまり信用できなというのであれ ば、また倫理委員会でもう一度かけないといけないということになります。国のガイド ラインがあれば、全て倫理委員会が開かれないという保証もないので、そこは先生のと ころの倫理委員会の自主的な判断によるのではないかと思っております。 〇西平委員  そうです、だから厚生省としてこれは、こういう検討会を通して決められたガイドラ インであると厚生省が認めるというのは必要があるのではないでしょうかね。  これは技術部会とか基準書とかいろいろ作ってます。採取・保存方法とかね。もう案 が殆ど出来上がっているのですが、それはあくまでも、各地域バンクが作ったものでは なく、出来上がった段階では厚生省としてこれは厚生省のガイドラインですということ を、認めないのですか。厚生省としては。 〇朝浦室長  検討会の中間まとめも検討会の名前で出していただいてまして、それを踏まえて、そ れを尊重して国としてもその趣旨に則って予算計上を行っているわけですので、まさに 国としては検討会での議論を尊重しているということには間違いないわけです。 〇斎藤座長  だからこれは国のガイドラインでも各施設によって倫理委員会を通す必要があるとい うところもあると思います。しかし国として、国で決めたガイドラインだからというよ うな通達は今まで出したことはありますか。他の場合でもね。 〇西平委員  例えば今までは、例えば浅野班で出した自主ガイドラインというのがあるわけです。 そういう自主ガイドラインではなく、一応公的なガイドラインであるという裏付けがほ しいということです。 〇青木委員  しつこいようですが、とにかく予算要求された。これは厚生省が局長かどなたかが意 思決定をされて予算要求をされたわけです。これは中間まとめを取り入れて、国として 決定して予算要求されたわけです。今度のこのガイドラインについては、さっき申しま したように、こういう検討会でこういう報告がなされた、これを政策として実施します という決定がなければ決定ではない。つまり、これは私的諮問機関で局長さんが意見を 求めているわけですから、それを取り入れるかどうかは国の決定が必要ではないか。過 去にそういうことがないというお話ですが、担当局は違いますが、平成元年に薬務局の 新血液事業推進検討委員会、これは第1次報告をだしたわけです。薬務局長名で各都道 府県知事にこれを政策で実施しますという通知を出しているわけです。これはまさにそ の時点で政策になっているわけです。現状ではいろいろとご意見もあるようですがね。 そういう手続きが必要ではないかということをおっしゃっているのではないかと私は理 解します。 〇鎌田委員  事務局からご説明いただいた方がいいと思うのですが、私が理解する限りでは、これ は仮にここでの諮問に基づいて局長がこういう方針をとった、それが実現するとしても 補助金実施要領のようなものに反映するのであって、これこれの基準書に従って行った 事業については、補助金対象にするというような形のものはあり得ると思うのですが、 それが逆に移植医療の一環を担う臍帯血バンク事業の手順はこうでないといけないとい うように医療行為の基準を、そういうものの中で厚生省が決めたということの方がかえ って問題があって、西平先生が直接ご期待されていることとはちょっとずれがある。で も半公的であるのは間違いがないので、曖昧ですが、その曖昧さの上に乗らないと、か えって別の問題を引き起こす感じがするのです。その辺はいかがでしょうか。 〇斎藤座長  ありがとうございました。 〇陽田委員  朝浦室長からスケジュールのご説明があったのですが、先程出ていた連絡協議会のイ メージというのか、枠組みをこういうものにしようという議論は、恐らくこの検討会で ある程度進めていくのだと思うのですが、それは大体どういうスケジュールでしょう か。 〇朝浦室長  共同事業の具体的な作業が若干遅れぎみで非常に申し訳ないと思っております。でき れば3月中くらいには専門部会を一回開かせていただいて、それを受けた形で、親委員 会は4月にずれこむ可能性があるのですが、4月の早々に開かせていただいて、そこで 協議会の運営の方向性を是非ご議論いただきたいと思っております。 〇陽田委員  するとこの共同事業が4月からスタートというのは現実的に無理ですね。 〇朝浦室長  そこは何とかできるだけ早い段階で立ち上げたいと思っておりますので、ぜひ皆様方 のご理解とご協力をお願いしたいと思います。事務局としても精一杯頑張りたいと思っ ておりますので、よろしくお願いします。 〇陽田委員  待っている患者さんがいらっしゃいますので、できるだけ速やかにスタートできるよ うにお願いします。 〇斎藤座長  その他のところです。参考資料6です。「患者擁護部門および患者コーディネーター 設置について」という要望書が来ておりますが、それについて説明をお願いします。 〇山本補佐  お手元の参考資料の6でございます。全国骨髄バンク推進連絡協議会の会長様から斎 藤座長それから鎌田専門部会長に宛てて要望書が出されております。患者擁護部門およ び患者コーディネーターの設置について、ということでございまして、前段のところで 患者さんが治療の過程の中で様々な不安や心理的もしくは肉体的苦痛等を味わっていて その際に患者本人や家族が、いろいろな必要な情報を得たり、いろいろな相談をしてい くということが非常に必要である。ただそれが医療現場で、医師その他看護婦等が担う のは非常に難しいし、病院のソーシャルケースワーカーも必ずしもその分野だけの専門 とも限らないということも踏まえまして、以下の点の要望が出されております。  一つ、臍帯血バンクに患者擁護部門を設置して、適切なコーディネーターを設置して ほしいということ。  二つ、その部門において患者が必要とする情報を提供し、相談に適切にのれる体制を とってほしい。  三つ、運営にあたっては患者の不利益やプライバシーの侵害がないような配慮をして いただきたい。  4つ、日本骨髄バンクとの共同事業をするなど、連携をもって総合的に情報提供がで きる体制にしてほしい。  5つ、新しいそういうサービスをはじめるには、患者の経済的負担が発生しないよう に検討してほしい。ということの要望が出されております。以上でございます。 〇斎藤座長  これについてご意見はいかがでしょうか。今後共同事業をやっていく中で、考えてい くことの一つであると思います。今、ご意見がありましたらお願いします。 〇鎌田委員  この要望書は専門部会の座長としての私にも宛てられていたのですが、専門部会の検 討事項は事業運営ガイドラインを「中間とりまとめ」の枠内で作ることですから、専門 部会で論じるべき事項ではないだろうということで、この場でご議論いただくべき事項 として、専門部会では議論しないでこちらにお回しした次第です。  個人的には、患者コーディネーターと言われておりますが、狭い意味でのコーディ ネートを意図しているよりも、ここに書かれている内容を見ますと、もっと幅が広い。 患者さんは、いろいろな不安をお持ちでしょうし、情報源も限られている。全国どこに でも先生方のように非常に血液病に通じたお医者さんがいるわけではないので、そうい う方々の相談を受けたり、あるいは移植というものに対するいろいろな理解を深めるた めに、私はこういう患者擁護部門のようなものは、ぜひ作っていただきたいというふう に思っております。それがあって初めて公的臍帯血バンクだといえると思います。  今後は連絡協議会が中核になるのでしょうか、その中に作っていくのか、あるいはこ こで提案されてますように、骨髄バンク事業とも共通なので、できるだけ共通のものと してそういう患者の広い意味でのケアを図るような部門を今後作っていくのか、という ような議論を、是非していただきたいと思います。  それはどこで議論をするのが最も適しているのかというと、協議会の中でやっていく あるいは骨髄バンクの中でやっていく、ということも必要だろうと思いますが、今の時 点では、それよりももっと広い視点で議論できるのは、この場かも知れないと思います ので、この場での議論ができるだけ早めに行われることを期待したいと思います。 〇陽田委員  一番最初の検討会であったと思うのですが、今ワンストップサービスという、一か所 でいろいろなサービスが受けられるという概念があると申し上げました。同じ患者さん が、患者擁護、国際協力の分野で、骨髄バンクと臍帯血バンクが、共同事業としてサー ビスを受けられるということが、極めて重要ではないかと思いますので、そういう方向 性を検討会で出すことによって、臍帯血バンクの協議会が、できるだけ早い時期に骨髄 バンクと同じ席で、そういう検討ができるような道筋だけはつけてあげないといけない と思っております。 〇加藤委員  話題がそちらの方に来たので、今日は是非申し上げておきたいと思ってまいりました ことを申し上げます。  当面の形態として、滑走から離陸に今は差しかかっているのだと思います。それを作 ったのはいいのですが、当面の後の恒久的な形態のあり方というものの議論がないまま あまりそっちに議論をもっていっても、当面のものができない限りはということで道筋 としてはわかるのですが、この当面のものが一体どういう将来像があるのかとのは、委 員の中でもかなり違う認識の間で物事が進んでいって、こういうものが出てくると大分 違うという印象をお持ちの方も随分おられると思うのです。  当面のものは当然やっていかないといけないのですが、それと平行しながら、かくあ るべきという議論もしていかないといけない、そして鎌田先生がおっしゃったこの場が 一番適当と私もそう思っていたのですが、これは飽くまでも臍帯血移植検討会であるか ら、もっと広い立場の審議会なりなんなりが必要だということを、厚生省からもおっし ゃられた、あるいはそういう委員の方も多数おられたので、ぜひそういうことを議論で きる場を作っていただいて、骨髄バンクと臍帯血バンクが、全く無関係に、それぞれの 事業計画をたてていって、無秩序に不必要な軋轢を起こすようなことがあってはいけな いと思うのです。  骨髄バンクが10万人から30万人という目標を掲げてますが、この20万人の増加によっ て得られる患者さんへのメリット、それはHLAの合わない人達をできるだけ合うよう にしていこうという努力なわけです。その合わない人達をもう少し別の形で、治療の道 を開けるのが臍帯血移植であると位置づけて、一方では来ているわけです。両者の全体 像としてのゆるやかなもので結構ですから、政策なり我々の医療のあり方を議論しなが らいかないと、あまり良いものが出来上がらないのではないかと心配します。ぜひ今後 のスケジュールとして、そういうことを位置づけていただければと思います。 〇斎藤座長  ありがとうございました。他の幹細胞移植、特に骨髄移植との調和というのは将来は 大きな流れであると思いますが、それをどこでやるかは今後の検討課題と思います。本 会は臍帯血の検討委員会ということです。他に何かございますか。 〇浅野委員  将来の造血幹細胞移植のあり方というのは、これから少しずつ分かってくると思いま す。今の患者窓口の問題というのは、それを今ある権威、ある機関で云々するというよ りは、むしろ相談窓口のような形で今は盛んに動いています。ダイアル110 番とかもあ ります。そういうものでボランティア活動をやられた方がむしろよろしいのではないで しょうか。自己決定権であるとかも、そういう形で動かしながら学会の方もしっかりし ていくというスタイルです。  ご承知のように日本造血細胞移植学会には、ちゃんとボランティアにも入っていただ くということになっておりますから、これをわざわざ組織体系化すると、かえって固く なってしまうのではないかと思います。私の意見でして当分ということです。 〇有田委員  陽田委員からもお話があったのですが、患者さんを見ている末端のお医者さんのとこ ろに、いろいろな情報がいってないというのも確かにあります。患者さんが主治医に相 談して、見当違いの返事をもらって移植医療を断念するということは巷に沢山あるわけ です。ここの検討会でこういう話は、一つの情報として出してもいいと思うのですが、 そうであるなら、移植学会、骨髄移植学会とか造血幹細胞移植学会は何をされているの かということをまずお聞きしたいです。  骨髄バンクのこの患者擁護部門、では骨髄バンクは昨年の検討会から改革しないとな らない問題が山ほどあるという話がどんどん出てきました。ではこの1年の間に、何が どれほど改革されたのか、そういうことも出してください。  私はここで骨髄バンクのことを話をしてはいけないということではなくて、臍帯血の ことを検討していることに、骨髄バンクの話が沢山出てくるのです。では骨髄バンクを 今まで7年やってきて、その中で何をどうされているのか、私たちは何も知らない、問 題は山積み、どういう問題があって、この1年間に小寺先生なり浅野先生なり加藤先生 なり、陽田さんもそうですが、改革しないといけないということを盛んに昨年の初めこ ろからおっしゃっておられた。どのくらい何が改革されて、骨髄バンクの運動を一生懸 命されている運動体の会長は、臍帯血バンクに何を望んで、骨髄バンクに何を落胆して ここにこういうものを出しておられるのか。同じものも骨髄バンクにも出しておられる のか。その辺のこころをハッキリさせていただきたいと思います。 〇鎌田委員  おっしゃることにももっともな部分はあると思うのですが、逆に全くこういう動きと は関係なしに、患者さんというのは突然患者になるわけです。そういう人にとってみて 骨髄バンクが一方にあり、今度は臍帯血バンクが全く別組織として動きはじめる。この 2本だてになっていることも、患者にとってあまりよくわからないことです。それで臍 帯血で自分は移植を受けるのか、骨髄で移植を受けるのかということについても、十分 な情報提供を得られない。  ところが自分の病気について移植医療というものがあるらしいというときに、それを どこにいけばそういうことについての正確な情報が得られ、自分の不安についてきちん とした説明が得られるのか、良い病院にいらっしゃれば、そこの主治医で対応できるが 突然病気になった人はどこが良い病院なのかということも分からないと思うのです。  そういうものについてのケアをするということだけを、まず素朴に考えたときに、現 在の体制の中でどこが受入れ窓口になるのか、これは相談を受ける側も一定の資質をも って、きちんとした情報をもっている人でないといけない。そのためには場合によって は一定の財政的な支援も必要になってくる。だとしたら、ここでの議論は主として移植 医療のハード的な部分は非常に充実しているが、患者にとってのソフトの部分というの は、これまでの移植医療あるいはバンク事業の中で不十分ではなかったのかというご指 摘であると、そう受け止めたいです。  この要望自体も、臍帯血バンクの方でそれを引き受けろといっているわけではなく、 両バンクが共同でし、共通にそういうものを発展させていこうというご趣旨なので、そ のご趣旨を、浅野先生のご指摘も現状に照らして一番現実的なのかも知れませんが、そ ういうものを少し検討していきたい。そしてそれは、全部引き受けるかどうかは別とし て、臍帯血バンクにとってもそういう部門を、どういうふうにして充実させていくかと いうのは、骨髄バンクと共同であるかないかは問わず、臍帯血バンクにとっても一つの 課題になるだろうと思いますので、ぜひこの場で、あるいは協議会の場で、議論の中に 入れていっていただきたいと思います。 〇斎藤座長  そうですね。これはいずれにしても対象となる患者さんも同じですし、移植医も同じ ですから、協力できるところは協力していくということだと思います。 〇陽田委員  先程の有田委員のお話に対してです。私は全国協議会の代表ということになってます ので。これは厚生省大臣宛てと、骨髄移植推進財団の理事長宛と、検討会の座長宛と、 それぞれに同じ趣旨のものをだしているはずだと思います。したがいまして厚生省に対 してましては、こういうものを作れば予算的な措置もこれからお願いしていかないとい けないのではないかと思います。ですから、完全な外野席からではありますか世論の一 部としての、そういうお願いをそれぞれに出したはずでございます。 〇小寺委員  これは骨髄バンクの場合は、今まで患者さんではなくドナーを中心に動くということ で、こういう部門がなかったのですが、研究事業としまして、患者擁護部門というのを 1年前に設置して、造血幹細胞を受ける方たちのいろいろな声を聞くという目的でやっ たのです。セカンドオピニオンを求めるという人が、半分くらい。あとは財政的な問題 ということに大きく二つに別れます。特に後者は非常に難しいのですが、セカンドオピ ニオンを求められたときに、適切に医師を紹介していくという、それだけの作業でもこ れは非常に重要であって、患者さんはそれによって納得し、移植を受けるか受けないか は別として、最終的には移植までのスピードアップに繋がってくるわけです。ですから これは、どういう恰好であるにせよ、これは必要であると思います。  ただこれは、今はいろいろなものが他にもできてますので、これを臍帯血バンクで作 るということと同時に、今既成のいろいろなものの、相互の乗り入れというかネット ワークシステム、それも作った方がいいのではないかと思います。 〇加藤委員  今日の配付資料の資料1の1ページです。その中に、臍帯血バンク事業の定義が書い てございます。それの3行目に、「移植医療行為を除くもの」と明確にうたっているの で、ここの表現を少し変えておかないと、今のような相談事業というものを組み込むこ とに、将来障害になってしまうのではないかと心配します。  このバンク事業というのは、確かに保存事業についてはこの定義でいいのですが、広 い意味で我々が検討してきたものの大きな事業の中には、患者さんの相談とかも当然含 めていかないと、片手落ちなわけですので、除くと書いてございますが、これは別に何 かそういうものを設置するものという恰好にしておいた方が、これからの発展性のため にはいいのではないかと思います。 〇斎藤座長  加藤委員が言われるのは、移植医療行為を除外すると相談にも乗れないという意味で すか。 〇加藤委員  医療行為というのは、実際に医療をした後のことについては狭義の意味ではそれで構 わないのです。医療を行うためには、それの前の段階からの情報の提供から全て医療行 為です。この中で、言っていることは実際の移植という手技ですので、皆さんがそのよ うに理解していれば一向に構わないのですが、ひょっとしてこの言葉が将来邪魔になっ てしまうことがないかということを心配します。 〇迫田委員  要望書の患者擁護部門というのは、臍帯血バンクにある人をおいて、コーディネー ターを配置すると限って書いてあると私は理解してなくて、つまり骨髄バンクと臍帯血 バンクと両方に関わる、跨がる人が、臍帯血バンクに誰かが所属してコーディネーター をするという意味ではないと思うのです。両方に関わる、まったくバンクというよりは 患者さんのためのコーディネーターということで、その意味ではバンク事業そのものに コーディネーターを置けということではないという理解を私はしました。その場合です と、このままでよろしいのではないかと思います。加藤先生いかがでしょうか。 〇加藤委員  迫田委員のおっしゃる通りで結構です。ただ我々が今ここで検討しているのは、狭義 のバンク事業のみに限定しているのではなくって、もう少し広い意味での臍帯血移植医 療、(この検討会は臍帯血バンク検討会ではありませんので、)臍帯血移植検討会です ので、そういうことまでを含めて議論をしているのだということを確認しておきたいと 思います。 〇鎌田委員  今加藤委員がご指摘になりました、臍帯血バンク事業の定義について、こういう文書 を出した側から一言釈明させていただきます。  ここでの定義は、臍帯血の採取、分離・調整、検査等々個別具体的な事項を並べてあ りますが、主眼は、その他臍帯血移植に関する諸活動です。これも包括的に全部含むの だ、できるだけ臍帯血移植に関するものは全部活動範囲に取り込みたいという趣旨でご ざいます。ただそれで切ってしまいますと、直接的な移植行為それ自体までバンク事業 であると、文言上は読めてしまうわけで、そこは医療そのものの直接の移植医療行為ま でバンクはやるわけではありませんということで、除外の文書をおいたわけでございま す。  その意味では除かれる部分というのは、狭義の医療機関、医師に任される部分だけで あって、それ以外の周辺部分は、むしろやりたいという趣旨でこの文書ができておりま すので、そういう趣旨のものであるというご了解を皆さんにいただければ、またそうい うふうには読めないというご指摘があれば直す必要がありますし、そういう趣旨として 読めるとすれば、これで了解をいただきたいと思います。 〇浅野委員  とにかく患者さんたちは公正な判断をほしいということです。公正で正しい判断がほ しい。それに対して、日本造血細胞移植学会では、皆さんが入っているわけです。それ でデータをそれぞれの個人が集めるのではなくて、全ての移植データ、医療行為に対す るデータは、斎藤先生の名古屋においてある。それで皆さんが登録して、それがオープ ンにできるようにしてある。そういう努力をしてます。  もう一つは学会自体が医療スタッフ、看護婦さんも含め、会員になれるようにしてあ るし、恐らく、ボランティアの人も入ってください、入っても構いませんということで 会員にオープンにしております。できるだけ患者、社会に向いた学会にするように、学 問的にも理解していただけるように努力はしているはずです。  ですから今のこの会の要望というのは、学会に向けられた方がよろしいのではない か。その中で組織化の必要があればやるべきではないかと思っております。その方が公 正であると思います。 〇加藤委員  簡潔に申し上げます。学会だけが担うべきものでは全くないと思います。市民も参加 した形で、純粋に学問的なものと、社会的なものを含めて、そして行政も関わるべきこ とだということをここでいっておられるわけです。浅野先生がおっしゃっていることも 踏まえた上で、我々としても取り組むのだという姿勢を打ち出すということではないで しょうか。 〇陽田委員  ここに書かれていること以外に、患者擁護部門の中で、臍帯血バンクなり骨髄バンク に対する利用者側の意識をバンク事業にフィードバックするということが非常に重要な ポイントであると思います。ある意味で今、第三者評価とかを取り入れようという考え 方になってますが、一番大きなものは、管理運営する側の意識と利用する側の意識にギ ャップがあることが一番困るのであって、いかに利用者の立場にたったバンク事業にす るのかという意味では、こういうところからフィードバックされて、常に組織を改革し ていく、事業の内容を変えていくということも重要であると思いますので、これは非常 に重要であると思います。 〇斎藤座長  その他、全体を通してご意見はございませんでしょうか。ないようでしたら、本日は 皆様方のご協力によりまして、事業運営ガイドラインがほぼ決まりまして、さらに事務 局で本日のご意見も踏まえまして必要な修正をして、成案としていきたいと思います。 事業運営部会の鎌田委員長をはじめ委員の方々ありがとうございました。  なるべく早くこの共同事業をはじめるために、ぜひ厚生省の方も作業を進めていただ きたいと思います。その他事務局から何かございますか。 〇山本補佐  お手元の資料です。一つは講演会のご案内ということで配らせていただきました。3 月16日火曜日に医科研の方で米国とわが国の臍帯血移植の状況ということで講演会で す。これは高橋先生から資料をいただきました。高橋先生は日本語ですから前半部分は 日本語で、後半は英語ですから堪能な方は後半も皆さんに聞いていただきたいというこ とです。非常に最新の向こうの情報も入ると思いますので、ご参加をということです。  もう一つです厚生科学研究の方の臍帯血移植の研究の現状ということで、55例の非血 縁者間、同胞間25例、80例の報告、成績等の資料もいただいておりますので、これも合 わせて配付させていただきました。 〇西平委員  通称、小寺班ですが、そこで全国調査が行われて、昨年の10月31日現在の国内におけ る非血縁者間の各バンクで行われたものを主に集計してます。同胞間については、その 前の班と、私自身の個人的な情報も含めたはずです。  もっとあるかも知れないのですが、まだ1年と10カ月程度ですが、既に55例の非血縁 で臍帯血移植が行われて、移植成績もこれは一番右下の生存曲線ですが、これはカプ ラーマイヤ法というので計算したものですが、1年の段階で60%ということで、骨髄移 植に劣らない成績ではないかと思います。  外国の成績も症例数が違いますが、外国の成績に比べても決して劣るものではない。 日本のドクターはじめ医療関係者はよく頑張っているという印象です。 〇浅野委員  二つのことをご報告申し上げておきたいと思います。一つは今お話があった来週の会 の他ですが、今日本学術会議の方で、ネットコードの1・2・3回と一昨年頃から開い ているのですが、それを主催してインターナショナル、・・・・・シンポジウムという のを、世界各国の人が来て話をすることになる予定でございます。またご案内を差し上 げるつもりです。7月1日を予定してますので、ご報告まで申し上げておきます。  もう一つは、これは患者さんのことが話題になりましたので、アダルトのその後の経 過について一言だけ申し上げておきます。その後患者さんは非常に順調で再発の兆しは 全くないということです。大変ありがとうございました。 〇有田委員  西平先生の資料ありがとうございます。これは昨年の10月31日現在ですが、今一番新 しい数字はどこかで出てませんか、あったら教えてください。 〇西平委員  全国的なものはまだ集計されてません。これは小寺班に毎月月齢報告をするというこ とになっているのですが、全国のバンクが必ずしも小寺班に入っているわけではござい ませんので、それがないのです。 〇小寺委員  3月31日でもう一回班としてまとめようと思ってます。 〇有田委員  そうしたら今は全然わからないということですね。わかりました。失礼しました。 〇斎藤座長  丁度時間になりました。他にないようでしたら終わりたいと思います。ありがとうご ざいました。                              −終了− 問い合わせ先  厚生省保健医療局エイズ疾病対策課臓器移植対策室    担 当  山本(内2361)、眞鍋(内2364)    電 話 (代)03−3503−1711