98/08/28 第5回クロイツフェルト・ヤコブ病等専門委員会議事録 第5回公衆衛生審議会成人病難病対策部会 クロイツフェルト・ヤコブ病等専門委員会 議事録 日 時:平成10年8月28日(金)午前10時〜12時 場 所:厚生省別館1階 特別第一会議室 1 開 会 2 議  事  (1)CJD及び類縁疾患調査研究結果について (2)その他 3 閉  会 ○佐藤委員長  ちょっと時間が早いのですが、第5回公衆衛生審議会成人病難病部会のクロイツフェ ルト・ヤコブ病の専門委員会を開催させていただきたいと思います。きょうは、交通の 便の非常に悪い中、委員の先生方、どうもありがとうございました。  では中谷課長から、人事異動などを含めてお話をお願いいたします。 ○中谷課長   エイズ疾病対策課長の中谷比呂樹でございます。ただ今、委員長からお話がございま した通り、大雨のために大変足元が悪い中をご参集いただきまして、まことにありがと うございます。  本日は、平成9年2月から発足しておりますこの委員会の第5回目の会合になります ので、本年6月までに新たに報告されました症例のレビューをしていただくことが主眼 でございます。  また併せまして、今、この調査を取り巻く環境がちょっと変わってきております。そ の理由といいますのは、難病対策の中で今、クロイツフェルト・ヤコブ病につきまして も、公費負担の対象としまして受給者証を出すときに、臨床調査個人票と称しまして患 者さんの情報をいただいております。これについて、今までは都道府県レベルで止まっ てしまっておったのですが、難病対策の治療研究事業でございますからその調査票をぜ ひ活用させていただきたいというので、来年度から患者さんの同意をいただくようにし ております。ですから将来、そういう調査票もまた利用可能になってまいります。  もう一つは、感染症の新たな法律というのが今、国会で審議されておりまして、それ が通った場合にはクロイツフェルト・ヤコブ病につきましてもサーベイランスの対象の 疾患として位置づけるという方向で事務局は思っているわけでございます。  こういう新たな環境の中で、この委員会でやっていただいているサーベイランス機能 をどのように発展させていったらいいのか、きょう結論を出す必要は全くございません が、お時間があればこのようなことにつきましてもフリーディスカッションを一度して いただけたら、事務局としては大変幸いに思っております。  また、委員長からお話がございましたが、事務局で若干、7月付の人事異動がござい まして、加藤という技官の方が就任しております。ただ今、他の会議に出て、そこから 回ってまいりますので、遅れております。後ほどご紹介させていただきますが、どうぞ よろしくお願いをいたします。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。今、中谷課長のお話にありました一つは、調査票を活用で きるということ、それから感染症のサーベイランスで情報が今度は確実に挙がるという ことから、日本の罹病率が正確に把握できる手立てができたと思いますので、非常にす ばらしいことで、これから日本での実態が明らかになると思います。  会議に先立ちまして、委員の出欠状況について事務局からご報告をお願いいたします。 ○三丸補佐   本日は祖父江委員、端委員の2名の先生がご欠席されていることをご報告いたします。  また、今回も特定疾患調査研究事業における遅発性ウイルス感染研究班の中村自治医 科大学助教授にご出席いただいておりますことを、併せて報告いたします。  引き続き、お手元の配布資料の確認をさせていただきます。配布資料は、資料が3点 で、参考資料として3点用意いたしました。  まず一番上から、本日の議題、それと委員名簿等がありまして、資料1として、中村 先生にまとめていただいております「類縁疾患調査の解析結果報告」をつけております。  資料2としまして、先ほど話題に上がりました「類縁疾患調査の把握率を向上するた めに」をつけております。  資料3としまして、血液対策課から情報を提供いただきました白血球除去フィルター のことについて、後ほど血液対策課からお話しいただくことになっております。  次に参考資料に移ります。参考資料1は、厚生省のインターネットのホームページ上 で公開しております前回、第4回の議事録をつけております。これは保留例がどういう 理由で保留になったかというのを、先生方も半年前のことですので、一応記録としてお 出ししております。  参考資料2としまして、類縁疾患調査の実施要綱をつけております。  参考資料3、これも医薬安全局の安全対策課からの情報提供として、25%のアルブミ ン投与後でCJDが発症したという症例報告があったので、参考としてつけております。  本日の会議資料はこの6点でございます。足りない分がありましたら、事務局までご 報告ください。  もう一つ、調査票につきましては別の綴じで、本日、会議終了後に回収させていただ きますが、前回保留分と新規報告分に分けて2点用意させていただいております。  以上です。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。資料、ご確認いただきましたでしょうか。  では、調査結果について、事務局から順次ご説明をお願いいたします。 ○三丸補佐   まず、前回保留分の4例についてご説明させていただきます。これにつきましては、 参考資料1の最後のページに要約としてまとめておりますが、症例20番については進行 が遅いというように書いてあります。 それと前回保留分の4例の理由を、真ん中ぐらいの段落に私の発言として最後にまと めさせていただいております。  症例20番は、進行が遅いということで、2年後ぐらいをめどに再調査の必要がある。  72番につきましては、症状の記載が抜けている部分があるので、そこの部分を確認す る。 82番については、硬膜使用例ではありますが経過が非常に長いので、無動・無言の状 態がいつから始まったかの確認の必要がある。 86番につきましては、発症の時期が不明なので、そこを確認する必要があるという認 識で保留になっております。 ○佐藤委員長  今回の保留分の4例を、この票で1例、1例、ご説明をお願いいたします。 ○三丸補佐   まず20番につきましては、議事録の中で2年後ということですので、今回、情報提供 はいただいておりません。従いまして、残りの3例について今回は検討していただきた いと思います。 3ページになりますが、前回保留分の72番の個人票から始めさせていただきたいと思 いますが、よろしいでしょうか。 ○佐藤委員長  はい、お願いします。 ○三丸補佐   72番、女性です。昭和30年生まれで、1枚めくっていただいて、ファクス送信票とい うところに新たに情報をいただいております。この症例につきましては症状の記載が抜 けている部分があるということでしたので、その抜けている症状について意見をとって おります。  まず症状欄で、ミオクローヌスがあるかというところは「あり」になっております。  小脳症状、視覚異常については「寝たきりで反応がなく、確認ができなかった」とい う答えをいただいております。  PSDは、緊張が強く、筋電図の混入があり「判断不能」。  遺伝子異常の検索は「していない」。  低ナトリウム血症の記載がありましたが、現在はどうですかということは、「経鼻栄 養で食塩の付加により改善している」という返事をいただいております。  肝機能障害の記載につきましては、現在、プロヘパールを投与のため、正常化してい る。  鑑別診断で、パーキンソン痴呆症候群及びその他、病因による老年期痴呆疾患との鑑 別がつかないということでしたが、現在は、昨年末よりアマンタジン・l−ドーパを投 与し、軽度反応が改善した。「ただし、春以降は再び下降線をたどっており、さらにC JDにしては進行が遅いように思われ、現在も鑑別は困難」という返事をいただいてお ります。  以上です。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。前回は低ナトリウム血症とか肝機能障害との鑑別のデータ が不明でしたので問い合わせていただいたのですが、これに関してはいずれもデータは 改善しておるというお答えをいただいたのですが、2年数カ月の進行でパーキンソンの デメンチア・コンプレクスが前景に出ていて、この受け持ちの先生は現在も、最終的に 診断については他疾患の鑑別の必要はあると答えておられますが、ご意見をたまわりた いと思いますが、いかがでございましょうか。「疑い例」にするか、もう少し保留にし て、この後の経過をいただいてから最終診断するかということだろうと思いますが。  Neurologyのいちばん新しいので、2年間、はやりパーキンソン症候群とデメンチアで 経過をして、その後に典型的なクロイツフェルト・ヤコブの経過をとって剖検所見をつ けてあって、それではきちっとプリオンの沈着が証明されておりますが、そういう例も ありますから、クロイツフェルト・ヤコブ病の「疑い例」としては残す必要があると考 えられますが、現段階で疑いに組み入れるか、もう少し経過をみるかという問題だろう と思います。  きょうは祖父江先生がお休みですので、どなたかご意見ございませんか……。主治医 の先生も「鑑別困難です」と書いておられるので、その後のたとえば半年とか1年たっ てからの情報をいただいて、それで最終的に診断をご検討いただくということでいかが でございましょうか。それでご異論なければ、次の症例に進みたいと思います。 ○三丸補佐   次は82番の症例です。これは前回の検討では、硬膜使用例でありますが、経過が非常 に長いので、無動・無言の状態がいつから始まったかの確認が必要であるということで した。 1枚めくっていただきまして、この症例について無動・無言になった状況は「意識状 態の変化が平成3年の2月ごろからで、その後、ミオクローヌスが続き、無動・無言に なったのが平成3年4月ごろより」という返事をいただいております。  本症例について何か追加情報があればということも情報提供いただきましたが、「追 跡の調査のCTでは、萎縮進行性で現在に至っている。全身状態は小康状態にある」と いう返事をいただいています。 ○佐藤委員長  この方は、発症してから既に6〜7年経過しておるのですね。それで少し慎重に問い 合わせていただいたのですが、画像上で脳の萎縮は進行性であるということは、おそら く他疾患は除外できるのだろうと思いまして、調査票にも「すべて他の疾患を鑑別でき る」と丸がついておりますが、無言・無動状態になってからの経過が6年たっておられ るわけですから、無言・無動状態になるまでの経過は必ずしもクロイツフェルト・ヤコ ブ病として矛盾しておりませんので、いかがいたしましょう。  その後のおそらく全身管理の問題等でかなり生命予後には個人差がございますので、 いかがでございましょうか。この方は硬膜使用例ということで、診断には十分ご検討い ただいたほうがよろしいと思いますが。プリオンの遺伝子の変異があるかどうかが未施 行なのですね。北本先生、どちらにしましょうか、プリオンの遺伝子変異だけ確認した うえで、ということで。 ○北本委員   これは、ひょっとすると亡くなってはいないですかね。 ○三丸補佐   いや、現在も小康状態で。 ○北本委員   つい最近、北海道大学から硬膜使用例の剖検があると聞いて、そして、これを調査し たのは8月の6日ですよね。 ○三丸補佐   そうです。 ○北本委員   だからその後……、ひょっとしたらこの症例ではないかもしれませんが、というのが。 それはもう剖検されているはずなのです。 ○佐藤委員長  では、北本先生にニュースがあった剖検例と同一症例かどうかということと、もしそ れと違っておりましたら……。 ○北本委員   問い合わせましょうか。 ○佐藤委員長  はい。念のために血液のほうの遺伝子変異があるかどうかだけは確認してもらったほ うがよろしいですね。 ○三丸補佐  遺伝子変異がなくてもCJDなのですね。 ○北本委員   もちろんそうです。 ○佐藤委員長  もしあると家族性のCJDがありますので、スポラディックとは違ってきますから。 ○三丸補佐   「疑い例」、それともまた保留ですか。 ○北本委員   これは「疑い例」でいいのではないですか。 ○佐藤委員長  では「疑い例」にして。そのデータと剖検例と同一かどうかをご確認いただくことだ け、よろしくお願いいたします。  では、次の。 ○三丸補佐   次に86番の症例は、発症の時期は記載がなくて不明ということで、そこを確認をする 必要がある、というご指摘で保留になっておりました。また、髄液所見等をとる必要が あるということでした。 発症の年月日は平成9年2月、初診が4月になります。前医の髄液検査は9年の5月 に行われて、蛋白、細胞数は正常という返事をいただいております。ここは「確実例」 という診断をいただいておりますが、生検等はやられていないそうです。  以上です。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。発症の時期と髄液のデータに異常がないということで、主 治医の先生は確実例にしておられますが、基準からは「ほぼ確実例」になると思います が、よろしゅうございましょうか。この症例は「ほぼ確実例」に入れたいと思います。 ○三丸補佐   以上で、前回保留分4例の検討を終わります。  繰り返させていただきますが、20番は今回はやっておりませんので、72番については 今回も保留ということで、半年あるいは1年後に現状の調査という形でやらせていただ きたいと思っています。  82番につきましては「疑い例」、86番については「ほぼ確実例」ということで結論を いただいたということでよろしいでしょうか。 ○佐藤委員長  はい、委員の先生、よろしゅうございましょうか。 では、新規分に移ってください。 ○三丸補佐   これからは、平成10年の1月から6月末までの症例についてプレゼンテーションをさ せていただきます。 88番の症例です。大正8年生まれの女性です。特記すべきことはございません。主治 医の先生は、ほぼ確実例という診断を下されております。医師の意見としましては、一 側上肢のSynkinesiaで、血管障害様に発症した1例である。亜急性の経過で、痴呆等、 四肢の強剛が進行、脳波でPSDを認め、MRIで4ヵ月以降、全般の脳萎縮が進行と いう返事をいただいております。 ○佐藤委員長  この症例は、年齢、経過、それからいろいろな検査データは問題ないと思いますが、 発症が不随意運動で始まったということですが、そういう症例もありますので、主治医 の先生のご診断どおり、「ほぼ確実例」としてよろしいでしょうか。  ご意見なければ、ありがとうございました。次の症例に移ってください。 ○三丸補佐   次は89番です。昭和13年生まれの男性です。事前のチェックでは特にひっかかってお りません。「ほぼ確実例」という診断をいただいております。 ○佐藤委員長  この方も経過2年で、今、60歳の患者さんですが、他の疾患はすべて鑑別できるとい うことと、検査データでも矛盾したデータはございませんので、主治医の先生の診断通 り「ほぼ確実例」としてよろしいと思いますが、ご意見はございませんでしょうか……。 では、次の90番に進みます。 ○三丸補佐   90番です。大正14年生まれの男性です。手術歴、外傷歴、それと胃潰瘍の手術を受け ております。輸血、鍼治療、慢性肝炎の既往をお持ちです。脳波についてはPSDあり ということで、「ほぼ確実例」の診断で報告が上がっております。 ○佐藤委員長  この方は現在73歳で、症状してから1年数カ月で、まだ無動・無言状態ではないとい う記載なのですが、前の疫学班の調査でも、1年過ぎますと約80%が無動性の無言とい うご回答をいただいておりますので、必ずしも1年でならないから否定できるという症 状ではないと思いますし、「他疾患がすべて鑑別できる」となっておりますので、この 方も調査票の主治医の記載どおり「ほぼ確実例」としてよろしいと思いますが、ご意見 はございませんでしょうか……。 ございませんでしたら、次の91番にお願いいたします。 ○三丸補佐   91番、昭和14年生まれの男性です。手術歴があり、乾燥硬膜の使用があります。54年 の11月に前頭骸骨髄膜腫の手術を受けております。輸血歴がございます。画像CT・M RIでおのおの萎縮がないという返事をいただいております。「ほぼ確実例」というこ とです。  この症例につきましては、画像上の初診の年月日が発症よりも古いので、初診年月日 を問い合わせました。それについては、平成10年1月が今回の初診となっています。ま た、CT・MRIで「脳萎縮なし」との所見を平成10年2月の時点ではいただいており ますが、7月の時点で「あり」という返事をいただいております。  以上です。 ○佐藤委員長  この症例は59歳ですが、年齢的にも問題ないし、この前「脳萎縮なし」が、その後に 脳の萎縮の所見が加わってきたということでございますし、それから巨大髄膜腫の手術 を受けておられるのですが、「平成3年9月まで外来受診」と書いてありますので、お らそく術後はいったんその症状はとれて、また新たにクロイツフェルト・ヤコブの症状 が始まってきたと考えられる症例ですが、主治医は「ほぼ確実例」と診断しておられま すが、よろしゅうございましょうか……。  ご意見がなければ、次の92番に進みたいと思います。 ○三丸補佐   92番、昭和5年生まれの男性です。手術歴がございまして、急性虫垂炎の手術があり ます。既往歴としては、その他に痔の手術を受けておられます。 ミオクローヌスではないが、企図振戦様の動きがあるという報告をいただいておりま す。また脳波のPSDがなく、その他の異常があるという記載です。 CT・MRIで脳の萎縮はなく、プリオン遺伝子の異常の検査は施行されております が、検索中ということです。  脳脊髄液については、蛋白量増加65mg/dlです。 あと、老年痴呆、それと痴呆を伴う運動ニューロン疾患、代謝性脳症・低酸素脳症、 その他の病因による老年期痴呆性疾患との鑑別ができないということで、「疑い例」と いう報告をいただいております。  髄液中のNSEは88という値がございます。 これにつきましては、追加情報をいろいろとっております。発病から現在まで、既に 1年がすぎていますが、現在の症状ではミオクローヌスがございます。錐体路症状はな く、錐体外路症状もなし。無動・無言状態はございます。  現在、PSDはあり、なお画像上でもCT・MRIはあります。プリオンの遺伝子の 異常は、コドン129がバリンのhomozygousという変異だそうです。蛋白量については、再 検しても増加の61mg/dl。ワッセルマンは陰性。そして、他の疾患とは鑑別できると今 回はなっております。 それと、脳波所見と画像検査所見のコピーをいただいております。 ○佐藤委員長  この方は、その後の事務局からの照会でかなり病態が明らかになってまいりまして、 一つは、髄液の蛋白が軽度に増加しておりますが、これはスポラディックCJDでも10 数%は蛋白やや多いデータが出ておりますし、矛盾はしないと思います。それから、N SEが88ということで、経過がほぼ1年たって、これは測定の時期は書いてありません が、たとえば急性のヘルペス脳炎とか急性の血管障害による脳の神経細胞の崩壊を反映 した上昇は否定できると、よりCJDの診断が強くなってくると思いますが、主治医の 先生は「疑い例」に丸をつけておられますが、これは主治医の診断どおりでよろしゅう ございましょうか。 ○北本委員   「ほぼ確実例」に。 ○佐藤委員長  少しランクを上げてもよろしいでしょうかね、NSEのデータ。 ○三丸補佐   PSDはあとから出てきておりますので。 ○佐藤委員長  そうですね。それでは、この症例は「ほぼ確実例」にランクを訂正していただきたい と思います。  他にご意見はございませんでしょうか。 ○三丸補佐   お聞きしてよろしいでしょうか。この遺伝子異常はコドン129バリンというものは、こ れは……。 ○佐藤委員長  北本先生、ご説明ください。 ○北本委員   普通、日本人では大体8%ぐらいの人がバリンとメチオニンのヘテロです。ほとんど の人がメチオニン/メチオニンです。バリン/バリンというのは1万人に数名というぐ らい少ないのです。ただし、ちょっと経過がおかしくなるのです、バリンタイプを持つ と。だからちょっと長くなるみたいですね。それからバリンのホモというのは、立石先 生、日本では2例目ではないですか。 ○立石委員   2例目です。 ○三丸補佐   この場合はGSSにはならない。 ○北本委員   ならない。 ○三丸補佐   では「ほぼ確実例」ということで。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。 ○三丸補佐   次は93番、昭和3年生まれの男性です。手術歴がございます。腰椎ヘルニアと白内障 の手術を受けています。また、髄液所見で蛋白量の増加を認めております。鑑別診断は できるという判断で、「ほぼ確実例」という報告でございます。 ○佐藤委員長  この方は現在69歳ですね。主治医は他の疾患をすべて除外できるとしてありますので 調査票どおり「ほぼ確実例」としてさしつかえないでしょうか。 ご意見なければ、次の症例に進みたいと思います。94番です。 ○三丸補佐   94番の症例です。大正10年生まれの男性です。  手術歴は、脂肪腫の手術を受けています。他に特に事前チェックでは問題にひっかか っておりません。すべての疾患を鑑別できるという形で、「ほぼ確実例」の報告をいた だいております。 ○佐藤委員長  この方は77歳で、約1年の経過で典型的な経過をとっておって、他の疾患すべて鑑別 できて、主治医は「ほぼ確実例」とされておりまして問題ないと思いますが、ご意見は ございませんでしょうか。  ございませんでしたら、95番をお願いします。 ○三丸補佐   95番、昭和7年生まれの女性です。  左の中耳炎の手術あるいは虫垂炎の手術の既往がございます。  画像、CTで脳の萎縮はなし。  他の疾患はすべて鑑別できるということで、「ほぼ確実例」というご報告をいただい ています。  画像検査につきましては、10年8月現在では「脳の萎縮あり」という追加情報をいた だいております。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。この方も確認していただいて、1年後には脳の変化が所見 がつかまっておりますし、経過、それから他疾患すべて鑑別でき、主治医の先生は「ほ ぼ確実例」としており、問題ないように思われますが、いかがでございましょうか。  ございませんでしたら、96番に移りたいと思います。 ○三丸補佐   大正6年生まれの男性の症例です。  既往歴としまして、胃潰瘍、尿管結石の記載がございます。  NSEは 110と増加でございます。 平成10年2月に死亡されておりますが、剖検はできなかったということです。  他疾患はすべて鑑別できるということで、「ほぼ確実例」として報告が挙がっており ます。 ○佐藤委員長  この方は、私どもの国府台病院の症例でして、私も診察しておりますし、最初、精神 症状とか視覚異常で紹介されてきて、クロイツフェルト・ヤコブ病を疑われておらなか ったのですが、その後、典型的な経過をとってまいりましたので、診断上は主治医の 「ほぼ確実例」として問題ないと思いますが、何かご質問はございますでしょうか。こ の方はNSEも測定しておりますが、増加しておりますし。  では、次の97番に移りたいと思います。 ○三丸補佐   97番の症例、昭和11年生まれの男性でございます。  手術歴があり、乾燥硬膜の使用があると記載されております。58年の2月に脳動脈瘤 破裂で手術を受けております。  輸血歴。  既往歴として高血圧がございます。 画像上は、報告時点ではCT・MRIで脳萎縮なしというという返事です。  髄液検査については、所見が書いておりません。 他疾患との鑑別はできないとされております。  そして「ほぼ確実例」との報告でございます。 これにつきましては、追加情報をいただいております。  まず初診年月日が間違っておりましたので、平成10年1月と訂正がしてあります。脳 萎縮については、10年の7月現在であるという報告をいただいております。脳脊髄液に ついては未施行。すべての判別診断を今回はできるという報告をいただいております。  そして、今回は「確実例」といわれておりますが、剖検等はしておりません。そこで 「ほぼ確実例」としたという形です。 ○佐藤委員長  剖検していないというのは、死亡されたのでしょうか。まだ生存中の人であるのか。 ○三丸補佐   入院です。 ○佐藤委員長  この調査票からは現在の状況の把握がちょっと難しいですね。剖検していないという ことは、死亡されたのか生存中なのか文章がはっきりいたしませんが、いずれにしろ経 過は問い合わせていただいて、他疾患がすべて鑑別できるということと、髄液が情報が ありませんが、比較的早い時期にもう既に無動性の無言状態に陥っておりまし、主治医 の診断のように「ほぼ確実例」に入れて問題ないと思いますが、ご意見はございません でしょうか。  では「ほぼ確実例」として、次の症例に進みたいと思います。 ○三丸補佐   98番の症例、昭和9年生まれの女性でございます。  他のCJD患者との接触歴は不明で、職業が看護職員として勤務した経験があるとい うことですが、それが消化系の病院で、接触の可能性は少ないという記載がございます。  手術歴がございます。乾燥硬膜の使用もあり。62年の9月に左中大脳動脈瘤破裂で手 術を受けております。 輸血歴がございます。 脳脊髄液の所見は記載がございません。 PSDはありません。 他疾患は鑑別できるという返事をいただいております。 「疑い例」でご報告をいただいております。  この症例につきましては、追加情報をいただいております。62年の9月の症例ですが 硬膜はアルカリ処理につきましては不明という返事です。PSDについては依然として なし。プリオン蛋白の異常は不明。脳脊髄液についてVPシャントががあるために施行 をしていないという返事をいただいています。 ○佐藤委員長  この方は63歳で、1年前に発症して、現在は既に無動性の無言状態に陥っているそう ですし、主治医は、他の疾患はすべて鑑別できるとして「疑い例」として診断しておら れますが、ご意見はございませんでしょうか。硬膜使用例ですので、特に診断について は慎重でなければならないと思いますが。それから、左の中大脳動脈領域の梗塞像があ りとなっておりますが、現在の状態は無動性の無言状態ということで、巣症状によるも のでないと考えられますし、私自身は、受け持ちの先生の診断どおり「疑い例」でよろ しいと思いますが、よろしゅうございましょうか。  では次、99番に進んでください。 ○三丸補佐   99番、昭和11年生まれの女性でございます。 手術歴は、昭和40年ごろ、子宮筋腫。同じ時期に乳房腫瘍の摘出を受けております。 既往歴としましては、喘息、骨粗鬆症、内分泌疾患という記載がございます。 鑑別診断では、8番の「その他病因による老年期痴呆性疾患の鑑別ができない」とい うご返事をいただいております。  「ほぼ確実例」の報告で、本症例は平成10年2月ごろ行動異常があり、ミオクローヌ スがみられたという記載でございます。  現在、無言・無動状態が進行しているというコメントがございます。 ○佐藤委員長  この患者さんは、主治医は一つだけ鑑別診断のところに「その他の病因による老人年 期の痴呆疾患が鑑別できない」と丸をつけてきておられ、診断は「ほぼ確実例」として おられるのですが、現在、無動性の無言状態にあって、髄液所見は異常がなくて、プリ オン蛋白の遺伝子異常は「なし」に丸がついていますね。画像、PSDが出て、画像上 も萎縮があって、画像上も他疾患が鑑別できるとすると、その他の老人期痴呆とあまり 該当するのがないのですが。  この方は、鑑別診断のところだけがあれですが、これだけの記載ですと他の疾患すべ て除外できると思いますので、主治医の診断どおり「ほぼ確実例」に入れてよろしいか と思いますが、いかがでございましょうか。  では、ご意見がないようですので、次の100番の症例に進みたいと思います。 ○三丸補佐   100番、昭和17年生まれの女性でございます。 特に事前のチェックではひっかかっているところはございません。鑑別診断はすべて できるということで、「ほぼ確実例」の報告でございます。 ○佐藤委員長  この方は、現在56歳で、ことしの2月の発症ですでに無動性の無言状態になっており ますので、「他疾患はすべて鑑別できる」となっておりますが、ただ、その他の所見の ところで、MRIで左右対称性でなくて、尾状核、レンズ核は右、頭頂葉、後頭葉は左 がハイインテンシティという記載になっておりますが、画像上、非対称性の画像を呈す る症例もありますので、このデータそのものは否定する根拠にならないと思いますが、 主治医の診断どおり「ほぼ確実例」としてよろしゅうございましょうか。  ご意見なければ、次の 101番の症例に進みたいと思います。 ○三丸補佐   101番の症例、昭和17年生まれの男性です。 手術歴、硬膜の使用歴がございます。昭和60年の1月に、脳髄膜腫で手術を受けてお ります。 輸血歴がございます。 髄液の免疫ブロット法による14−3−3蛋白解析においてはシグナルがあるという記 載がございます。 鑑別診断はすべてできるということで、「ほぼ確実例」との報告でございます。 ○佐藤委員長  この方も、他疾患がすべて鑑別できて、髄液中の14−3−3蛋白も証明しておられま すし、診断上、主治医の記載どおり「ほぼ確実例」として問題ないと思いますが、ご意 見はございませんでしょうか。 ○北本委員   これは「プリオン蛋白遺伝子の異常あり」になって、検索は施行で、内容は書かれて いないのですが、これは、14−3−3がということでしょうか。 ○佐藤委員長  内容については記載していなくて、たとえばよくコドンの129の多型性を調べていただ いても遺伝子異常ありで、検査で誤解しておられる先生があるので、非常に重要であれ ば照会の必要がありますが、全体の診断には影響ないみたいですね。 ○北本委員   その家族性のものが、もしこの記載だけを信じるのであれば、認定上のケースがあっ た場合に問題になるかと思いますので。 ○佐藤委員長  そうですね。では、そのデータを照会していただきましょうか。プリオン遺伝子の異 常がありと記載しておられますが、どういう異常があったのでしょうか、ということと それからコドン129の多型性はどのタイプだったでしょうかということを問い合わせてい ただいて、もし遺伝子変異がなければ、孤発例として扱ってよろしいと思いますが。 ○北本委員   それでは、これは現時点では保留ということに。 ○佐藤委員長  保留ではなくて、孤発例か家族性かどちらかということですので、一応CJDとして そのデータだけは確認していただくということ。 ○北本委員   これは硬膜例ですので。 ○佐藤委員長  確認がどうしても必要ですね。 ○北本委員   はい。 ○中谷課長   かなりここは大切な問題でありますので、一つの案は、今のご指摘のことがクリアに なるまでペンディングにしておくというのも一法だと思います。委員会のご決断に任せ たいと思います。よろしくお願いいたします。 ○佐藤委員長  それでは、その返事を確認したうえで、私か北本先生に一回確認していただいて、こ こで除外しなければならないのは、遺伝子変異があって家族性のCJDであるかどうか ということを鑑別しないとだめなので、そのうえで最終診断ということになると思いま す。 ○三丸補佐   いずれにしろCJDですか。 ○佐藤委員長  はい。 ○北本委員   ということは間違いないと思いますが。 ○佐藤委員長  診断上はよろしいですが、孤発例か家族性か。 ○三丸補佐   その区別のために追加情報が要るということで。 ○佐藤委員長  はい。 ○三丸補佐   では、情報はとらせていただきますが、診断は「ほぼ確実例」ということでよろしい ですか。 ○佐藤委員長  情報をとったうえで私にご連絡をいただいて、そこでどちらの症例に分類するか。た とえばこの分類ですとGSSという分類がありますから、もし遺伝子変異があればこち らに入る可能性もありますので、その分類の区分の問題になりますね。 ○三丸補佐   ただ、今回、終わるまで、記者レクをやりますが、保留になるかカウントしてしまう かの問題だけなのです。 ○佐藤委員長  どういたしましょうか。 ○北本委員   硬膜使用例ですので、ぼくは慎重にしたほうがいいのではないかと思います。 ○三丸補佐   では保留にして、次回またきっちりとやっていただく。 ○佐藤委員長  その情報を追加してからです。  この調査票が、プリオン遺伝子の検索が施行・未施行で、そしてコドンの多型性を問 い合わせていただいて、遺伝子異常の欄が三つ目にくると、わりに誤解がないかもしれ ません。調査票の改定の機会がありましたら、ご検討をお願いします。  では、次の102番に移ってください。 ○三丸補佐  102番、昭和42年生まれの女性の症例です。 代用硬膜を使用したと考えられるという記載がございます。  手術歴ありで、「乾燥硬膜の使用がありと考えられる」と丸をされております。 昭和58年の5月、小脳髄芽腫で手術を受けています。 輸血歴があり。 既往歴は、小脳髄芽腫の記載がございます。 ミオクローヌスは不明。 その他検査所見は特に書いてありません。 コドン129はメチオニン/メチオニン。すべての疾患が鑑別できるということで、「ほ ぼ確実例」という診断になっております。  また、58年の5月、手術が施行され、その際、代用硬膜が使用されたと思われます。 硬膜形成術施行したとの記載があり。ということです。                  以上です。 ○佐藤委員長  この方は追加情報もあるのですね。 ○三丸補佐   追加情報は、プリオン蛋白の解析がありまして、ここに書いてある通りです。 ○佐藤委員長  この方は、遺伝子変異がないということで北本先生に測定していただいたので、硬膜 移植例で孤発型と考えてよろしいと思います。「ほぼ確実例」として主治医は調査票に 記載しておられますが、ご意見はございませんでしょうか。  ございませんでしたら、以上で各症例の検討を終えたのですが、一応、問題になった ケースだけ、事務局でもう一回ご確認をお願いいたします。 ○三丸補佐   今回、新規報告例につきましては、101番の症例がプリオン遺伝子異常の記載が「あ り」になっておりまして、内容が書いていない。コドン129の多型についても記載がない ということで、この情報をとるという形で保留になりました。この1例だけです。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。全体を通じてご意見あるいはご質問はございませんでしょ うか。 ○中谷課長   えらくナイーブな質問をして申し訳ないのですが、今の症例101番が保留になったわけ でございますね。その理由としては、これは硬膜移植で非常に慎重に判断しなければい かんし、この検査結果について不明なところがある、こういうことで保留になったわけ でございます。もしそういうクライテリアを使うとすれば、症例91番の症例、たまたま 気がついたものですからお教えいただきたいのですが、この91番の症例をみますと、こ れも硬膜を移植されておって、プリオン蛋白遺伝子の異常が不明とか未施行となってい るわけです。 そうした場合は、先ほどの101番の非常に厳しい姿勢をここに応用するとしたら、少し 矛盾が生じてしますので、再度お手間を取らせて申し訳ないのですが、そういう観点か ら硬膜例につきましてもう一度ウォークスルーしていただいて、整合性のとれたご意見 をいただけたらと思うわけでございます。ちょっと的外れな質問でしょうか。 ○佐藤委員長  いいえ、これは課長のおっしゃるとおりでして、特に硬膜移植例は孤発型なのか、プ リオン蛋白遺伝子の異常があって家族性のCJDに属するのかどうか非常に重要ですの で、91番の症例については、北本先生、どういたしましょうか。 ○北本委員   もしそれを広げるとすれば、たとえば孤発例で「ほぼ確実例」とわれわれが呼んでい るところの中で未施行というのは、ほんとうの厳密な意味でいえば孤発例に入るかどう かということは、施行しないとわからないわけです。  ぼくはびっくりしましたのは、遺伝子解析をしているパーセンテージがやはり少ない ということからして、ただ、私の先ほどの硬膜例の場合は、この記載上からは「遺伝子 異常あり」となっていましたので、それは確認すべきだろう。そして未施行という場合 は、委員会としてというか、われわれはしてほしいのですが、だけど未施行ですから、 それは不明と一緒なのです。だから、確実に「遺伝子異常があり」いう例を硬膜例とし てプレゼンテーションするのは、やはりかなり問題あると思います。ただ、不明のもの はしょうがないのではないか。今のところはこう考えたいのですが、いかがでしょうか。 ○佐藤委員長  2年前の疫学調査班の43例の中にも、北本先生がおっしゃるようにプリオンの遺伝子 変異の検索が終えている症例は少なかったのですが、記載の中には、遺伝子変異につい ては、北本先生がおっしゃるように「未施行であるけれどクロイツフェルト・ヤコブ病 である」と診断しておりますので、これを全部また遺伝子検索を求めてから診断という ことになると時間がかかりますので、今のこの取り扱いは、クロイツフェルト・ヤコブ 病の「疑い例」としておいて、生存例ですと、できたら調べていただきたいということ になると思いますが、よろしゅうございましょうか。 ○三丸補佐   私ども、このあと、報道関係に報告をさせてもらいますが、このときはすべてGSS もCJDも含めた形で数をカウントさせてもらっていますので、その中で動く可能性が あるということで101番は言われていましたが、そこから外に出ないのであれば、そのま まカウントという形でもかまわないとは思います。追加情報だけはとるという形もでき ますが。 ○佐藤委員長  保留が多くなるよりは、今までの診断基準との整合性もありますので、今の三丸先生 のご意見のように、広義のCJDの中に入ることは問題ないという判断で、含めてよろ しいと思いますが、いかがでございましょうか。 ○三丸補佐   では、確認させていただきます。101番につきましては、追加情報をとるという形で今 回はカウントという形で処置させていただきたいと思います。  そうしますと、今回の15症例につきましては保留はなしという形でございます。 ○佐藤委員長  今のご議論でよろしゅうございましょうか。 ○中谷課長   今、硬膜移植のことは大変われわれはセンシティブになっているものですから、私の 理解を深めるという意味で、今ここで言っている硬膜移植例の中では、硬膜移植によっ て確実にCJDになっているものと思われるものと、家族性のものが否定できない症例 も入っておるけれども事実として硬膜移植を受けたというがある、こういうものが混在 しておる、こういう理解をしてよろしいのでしょうか。 ○佐藤委員長  北本先生、それでよろしいのですね。 ○北本委員   不明の欄に関しては、ぼくはそういう理解でいいと思います。もうちょっと言うなら ば、硬膜移植を受けたけれど、孤発例のCJDとも区別できないケースがあると思うの です。だから、受けたという事実が大事でして、そういうものも含んでいると考られた ほうがいいのではないでしょうか。 ○中谷課長   わかりました。 ○佐藤委員長  これは補足しますと、硬膜を受けてCJDが発症した症例は、たとえば発症年齢の分 布でみますと、孤発例の発症年齢のピークは非常にきれいなガウスの直線をとっており まして、63歳にピークがあるのです。ところが硬膜移植例は、50から40歳代のところの ピークと63歳のピークと、ピークがきれいになっておりませんので、おそらくたまたま 硬膜とは関係なしに発症した孤発例は当然混じっているわけですが、それは現在の診断 技術では因果関係は特定できませんので、そういう集団であるけれど、既往としては移 植を受けているという取り扱いになると思いますが、よろしゅうございましょうか。 ○山内委員  参考までに、蛋白遺伝子の変異ですが、これはコドンのどことどこ。要するに孤発型 と家族型を区別するときに、遺伝子変異は何をマーカーとしておられますか。 ○北本委員   数は、今は10カ所ぐらいあるのではないでしょうか。 ○山内委員 今までわかっている家族性と考えられるコドンは、ひと通り全部。 ○北本委員   はい、それはほぼ全部みるということです。 ○佐藤委員長  他にご質問ございませんでしょうか。 ○立石委員 硬膜移植例すべてのケースに追加の質問票を送っていらっしゃいますが、これにライ オデュラの硬膜のアルカリ処理をしたか・しないかという項目がありますが、これは患 者さん、あるいはドクターはわかりますか。 ○三丸補佐   今回、対象になる症例としましては、87年の遅い時期の症例が1例あります。あれに ついては不明というのは、たぶんどちらの製品を使ったかという記録が残っていないと いうことだと思います。 ○立石委員 その製品にそれを書いていますかね。あの当時、切り替えのとき。 ○三丸補佐   そこまではもっていません。ただ、なんらか変えたはずですから、ロット番号などが 残っていれば、問い合わせでわかるかもしれません。 ○立石委員 これは聞いてもわからないと思います。ブラウン社に聞いてもわからないし。 それと、質問票に関しては、死亡したかどうかがぜひ知りたいのです。 ○三丸補佐   それにつきましては、たぶん今まで登録されたのは、ある時期にフォローアップの調 査をする必要があると思います。これは報告時点での現状を今はいただいていますので 生きている人が多い形になりますが、そのフォローアップの時点で「経過がどうです か」という質問になるのではないかと思います。 ○柳川委員 今の硬膜移植と発症との因果関係は、これは個人単位では、今いわれたように断定は できないけれども、重要なことは、ここにあります4例の手術の時期を見ると73年、83 年、85年、そういう時期に集中していることと、手術から発症までは、8年、10年、13 年、14年と、いずれもそういう期間のあいだにあるということは、その因果関係を推定 するうえで非常に重要な所見であるということがいえるのではないかと思います。 ○佐藤委員長  いくつか硬膜移植例が孤発例として少し集団としては特徴が、たとえば初発症状が小 脳症状で始まる人が多いとか、それから何例か既に剖検例が出始めておりますが、小脳 の変化が強いし、北本先生がおやりになっている免疫染色で、他の疾患では少ないフロ リートプーラクが多いとか、いくつかの特徴を集団としては有していることは報告書に 書いてありますが。 他にご意見はございませんでしょうか。 ○品川委員 硬膜移植のような場合は、感染ということを考えると、中枢以外の、たとえばトーン シルのようなところは確実につかまるか否かということですね。これは、もしもつかま るということであれば、区別するために、これはあまり催促はそんなに大変ではないと 思いますので、検査の項目ということを考える必要があるのではないかと思うのですが。 ○北本委員   われわれはおそらくまだ硬膜移植で3例ぐらいしかみていないと思うのですが、特に リンパ節、リンパ装置の3胞樹状細胞の適性でたまっているかどうかというのを検索し て、その3例の中ではネガティブなのです。たまってはいない。ただ、ひょっと1例で もたまっていると、これは大事なことですので、硬膜移植例に関してはオートプシーま で含めて、今後、このフォローアップが大事かなという気がしています。 ○佐藤委員長  時間の関係もありますので、次の中村先生のご報告もありますので、そこでまだご質 問を承りたいと思いますが、次に進んでよろしゅうございましょうか。  それでは、解析結果について、中村先生、ご説明をお願いいたします。 ○中村先生   お手元の資料の1に基づきまして、解析の結果をご報告いたします。  なお、最初にお断りしておきたいのですが、これは7月の段階でまとめたものでござ いまして、ただ今の審議の結果、若干「保留例」が「ほぼ確実例」に上がるとかそうい ったことはございましたが、その辺のことはまだ含まれていないことをご承知おき願い たいと思います。  6月末までに102例の調査票が厚生省に届いておりまして、前回までに87例まで検討し ております。このうち、先ほどまで4例保留、3例が除外ということで、80例がCJD 及びその類縁疾患ということで本委員会で認められております。 今回、新たに先ほどまでご議論いただきました15例の報告がありましたので、これに 焦点をあててそこに報告させていただいております。 まず1ページの表は、102例のうち、先ほどまで保留でありました4例、それから除外 された3例を除きました95例の全体の性・年齢・発症年の分布が、表の左のカラムに書 かれております。 男が55名、女が40名。 年齢をみますと、30歳未満の若い方が4名挙がっておりますが、その他は50代から80 歳ぐらいに患者さんが集中しております。 発症年は、95年が10例、96年が37例、97年が28例、98年が4例でございます。 その次のカラム、重複例とございますのは、これは96年に佐藤先生が班長をされまし た全国調査と重複している例で、こういう分布になっております。 新規15例が、この中の今回新たに挙がってまいりました先ほどご議論いただきました 15例で、男が6例、女が9例となっております。 年齢分布は、30歳代が1名、若年で入っております。 発症年は、96年が1名、97年が10名、98年が4名となっております。 これらの分布につきましては、数が少のうござまして詳細な検討ができるところまで はいっておりませんが、一昨年度実施されました全国調査で明らかになりました疫学像 と矛盾しているものではないと考えられております。 それから40歳未満で、30歳の女性という報告が1例ありました。これは、硬膜移植の 既往がある例でございます。本日ご検討いただきましたいちばん最後の例でございます。 次の出身都道府県、生活都道府県、現在の居住都道府県でございますが、これにつき ましては、特に特定のところに集中しているという傾向はみられておりません。 職業歴につきまして、看護職員として1例報告されておりますが、これは主治医の報 告から、消化器系の病院の勤務で職業的なCJDの患者との接触の可能性は低いという ご報告が出されております。 その他、患者との接触歴、動物との職業的な接触歴をもつ者はおりませんでした。 手術の既往がある者が11例ありまして、そのうち5例で硬膜移植歴が報告されており ます。 次の2ページの上に表にまとめておりますが、男が3例、女が2例でございます。 101番につきましては、先ほどから議論されている通りでございます。 移植の年月日でございますが、アルカリ処理との関係が問題になりますのが、3番目 の、87年9月ということでございますが、先ほど事務局からもご報告がありましたよう に、照会の結果、アルカリ処理については不明ということでございます。それ以外は、 すべて85年以前に移植を受けておりまして、アルカリ処理はされていないものと思われ ます。 発病までの期間でございますが、硬膜移植から発病までの期間が、全国調査の結果か ら比べまして延びている傾向がみられます。これは、特に80年代半ばの硬膜移植がリス キーであった。それからずっと潜伏期と申し上げていいのでしょうか、それが続いてい て出てくるとすれば、新たに出てくるものの硬膜移植から発病までの期間は延びる傾向 にあるということは、当然考えられることでございます。 これにつきまして、私の個人的な意見でございますが、今後とも発生動向を確認して いく必要があると考えております。 主要な症状につきましては真ん中の表に書いてあるとおりでございまして、ミオク ローヌスが15例中11例、進行性の痴呆または意識障害が全例でみられております。その 他は、そこに書いてあるとおりでございます。 先ほどの101番で問題になりました遺伝子の異常につきましては、そこに書いてあると おりでございますが、これにつきましては、後日、事務局から照会するということでご ざいました。 剖検については、報告はございません。 診断については、主治医の報告はすべてCJDということで挙がっておりまして、先 ほど1例「疑い例」からグレードアップしておりますので、「ほぼ確実例」が14例、 「疑い例」が1例ということでございます。 付記のところはあとでまた議論するということで、以上でございます。 ○佐藤委員長  どうもありがとうございました。私から一つ確認したいのですが、先ほどの98番の症 例で、硬膜移植時期が1987年の9月で、アルカリ処理が不明であるという調査結果だそ うですが、これはB−ブラウン社のライオデュラに関してなのでしょうか。ティトプラ ストもそこの病院には入っておったのでしょうか。2社入っておったのでしょうか。 ○三丸補佐   これはつけていると思いますが、ライオデュラというデータになっています。 ○佐藤委員長  ライオデュラですね。それでは、新しいものか旧のものか不明ということですね。あ りがとうございました。 中村先生のおまとめについて、何かご質問ございませんでしょうか……。  私から一つ、中村先生にお伺いしたいのですが、硬膜移植を受けてCJDを発症した 期間が1985年ぐらいを中心にして非常に多く出ているのですが、延びるのは、そうする とある程度一連の因果関係の中で、当然ですが、18年たっても発症している可能性のほ うがむしろ強いという、そのサポートするようなデータと考えてよろしいのでしょうか。 硬膜との因果関係について、そこまではまだ言えないという。 ○中村先生 難しい質問ですが、通常、感染症の場合、曝露を受けてから発病までの潜伏期間は、 普通の場合は対数正規分布するというふうに考えられているわけです。ですから、同じ 時点で曝露を受けても時間がたつにつれて次第に発症患者数が減っていくというのが、 普通の感染症の常識なのは皆さんご存じの通りですが、この場合には、実際問題として 硬膜移植によってプリオンを受けて、それからどういう形で発症するのか、それが通常 の感染症と同じような潜伏期間なのかどうかということも実はわかっていないのが現状 だと思います。 そういう意味で、新たに患者が出てきていることについて、これが硬膜との因果関係 をどうこうするということについてはほとんど情報を提供しない、否定もしないし肯定 もしないというふうに私自身は現段階では考えておるところでございます。 ○佐藤委員長  汚染された時期をストップしてからこのフォローアップできるのは、一つはクールに おいてカニバリズムをとめたのと、それから下垂体由来の成長ホルモンもある程度、汚 染の時期がわかって、それから何年たって発症したということがありますので、そうい うデータが参考になるかもしれませんね。どこかで自然発生の症例が混じってきている のだろうとは思いますが、大体いつまで注意したらよろしいかということについて関心 があったものですからお伺いしたのですが、ありがとうございました。 他に、中村先生のご発表についてご質問はございませんでしょうか……。ございませ んでしたら、またあとでふり返ってでもご意見をたまわりたいと思いますが、次に進行 したいと思います。 では、資料2のご説明をお願いいたします。 ○三丸補佐   「クロイツフェルト・ヤコブ病及びその類縁疾患調査の把握率を向上するために」と いう形で、資料2を用意させていただきました。  現在の類縁疾患調査につきましては、都道府県及び日本医師会に対して調査協力を依 頼しております。これは参考資料2としてつけております。全医療機関に対し、平成8 年1月以降の発症例の報告を依頼して行っているものでございます。  この類縁疾患に関する現象分析としましては、平成9年1月からクロイツフェルト・ ヤコブ病が特定疾患の治療研究事業の対象疾患となったことから、医療受給者証が交付 されることになりました。それの平成9年度の交付件数がまとまりましたところ、 147 件という報告をいただいております。 また、都道府県から性別・生年月日の情報をいただきまして、非常に大ざっぱな形で すが、該当症例の可能性を把握したところ、約52%の報告があるということであります。 問題点としては、以前から把握率が低いところが問題ではないかと考えております。 現状としましては、冒頭に課長があいさつの中で申しあげましたように、先ほどの特 定疾患の治療研究事業の医療受給者証申請のための臨床調査個人票というものをとって おります。これは大体類縁疾患調査と同じようなフォーマットになっております。この 個人票につきましては、患者さんに同意を得た分については、臨床調査研究班のほうに 送付して、解析をしてもらうデータとして使いたいということを、来年度の更新時から 始めたいと考えております。 従いまして、この類縁疾患と同じようなデータが調査研究班に集まってくるという動 きが一つございます。 もう一つ、これはまだ審議の途中ですのでわかりませんが、プリオン病、クロイツフ ェルト・ヤコブ病についても感染症予防法の一つのサーベイランスの対象として挙げて いただきたいという要望をしております。 そういった観点もございまして、現状でまずできるところはやっていこうと考えまし て、対策としては、今回もこれが終わったあとに報道機関にコメントを出しますが、そ こで佐藤委員長のコメントとして、調査に対する協力要請を再度やっていただく。それ と、平成11年度の受給者証で同意をいただいた個人票のデータの活用の方法を検討する という対策は、現時点でもとれるかと思いますが、この点につきましては、他にどのよ うないい方法があるかお智恵を拝借という形で、フリーディスカッションで話していた だければと考えております。 なお、この調査を始めて1年半になりますが、すぐに大きくガラッと変えるつもりは ございませんが、そういった検討を通しまして、改善できるところは改善していきたい と考えております。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。事務局でご努力されて受給者票で把握された数が平成9年 度になっていますが147件と、疫学調査班で78%の回答率で、大体年間100例ぐらいだっ たと思いますので、中村先生、これですと非常に正確に把握しているのに近いと推定し てよろしいでしょうか。 ○中村先生 95年の発症患者数が109例でしたか、100例をちょっと超えておりました。この治療研 究事業では、必ずしも新規の患者ではなくて、罹患している者すべてに当たっていきま すので、前からかかっていて平成9年度もCJDであったという方も入ってきていて、 それで147ということで、CJDの生命予後等も考えながらもかなりの把握率ではなかろ うかと、これはあくまでも憶測でございますが、考えております。 もう一つは、私も昔、保健所におりまして、当時、特定疾患治療研究事業の公費負担 の担当などをしておったのですが、医療費の負担ということで金銭的な問題が絡んでま いりますので、特別な理由がない限り、申請しないというのはなかったように思います。 特別の理由と申しますのは、これは国民健康保険あるいは健康保険の自己負担分を公 費で負担するという形ですので、たとえば生活保護の方については対象外という理由は ありますが、受けられる方は多くの方が申請されておりましたので、委員長のおっしゃ るように、把握率についてはかなりのところをいっていると私自身は推測しております。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。厚生省の事務局のご努力で、これからは有病率がほとんど 正確に毎年把握できるのではないかと期待しております。 他にご意見はございませんでしょうか。 ○三丸補佐   先ほど中村先生に私が舌足らずのところを説明していただきましたが、今、説明があ りましたように、交付件数自体は継続申請の分が入っております。  それと、これは毎年申請になりますので、医療費の自己負担に対してメリットが生じ ないと漏れているというところがございます。 あと、今回集めさせていただいたうち、8都道府県については難病の改革と同じ時期 の調査でしたので、報告いただいていない部分もあります。  また、これは転居するとダブルカウントになる可能性もございます。それは都道府県 事業になっていますので、そういった意味はあります。 ○柳川委員   この52%という数字、もう一回確認させていただきたいのですが、医療受給者証があ る人が147人いて、そのうちの52%がサーベイランスで加わったということですか。 ○三丸補佐   前回の全国調査のデータも調査研究班のほうでお持ちですので。 ○柳川委員 それを合わせて。 ○三丸補佐   それについては中村先生のまとめていただいた資料に、右側の横表に全国調査でご報 告が2番、3番。あと、サーベイランスで報告というのが、今回の類縁疾患調査で報告 された分です。  それぞれがこういう形で分布されていて、空白というのは「該当なし」というのを県 からきていますので、そこが空白になっているだけでございます。 ○中村先生   そうではなくて、この空白というのは生年月日の記載がないのです。 ○三丸補佐   生年月日の記載がないところは、鳥取県の「なし」というのは、これはCJDの患者 がいなかったということなのです。青森県の「なし」というのもそれと同じでありまし て、山梨県の「なし」もそうです。 ○中村先生   そういう意味ですか。誤解していました。そうすると、右の表は110ではなくて107で すね。 ○三丸補佐   はい。 ○佐藤委員長  これは、柳川先生がおっしゃるように、受給者票には申請が出ていても、実際のサー ベイランスのほうには、主治医の先生が忙しくてお忘れになるか、あるいはしょっちゅ う繰り返してそういうことが必要だということを申しあげないと、現場ではなかなか徹 底しないことが多いのですね。予防法に報告義務ある疾患として入れていただくのが、 非常に期待できると思いますが。 ○中谷課長   フリーディスカッションだから申しあげるのですが、非常に割り切った考えをすれば 受給者証を毎年リニューアルするので、そこには個人の名前も入っております。もちろ んそこはディスクローズしないという原則でわれわれのところへ記述してもらうわけで すが、必ずアイデンティファイできるわけですね。そうすると、そこを毎年毎年やって おけば、今のような形で医療機関から出してもらわなくてもいいのではないかという割 り切り方もあると思います。 ただし、ここの場合には、先ほど中村先生がおっしゃった生保の人が漏れてしまうと か、また、形上は70歳以上の方は老人医療でかなりベネフィットがありますから、わざ わざこんな手続きをしなくても、少しぐらいの負担はいいという方は漏れてしまう。 次に漏れてしまうとしたら、同意をしなくて研究に協力しない、そういう意思表示を 明確にされたら、その方の部分は出てきません。こういう漏れがあると思うのです。 ただし、CJDの場合には、今回、難病自己負担を一部導入したわけですが、CJD は全員、全額公費負担を継続という形にしておりますので、財政的なインセンティブは 引き続き効いておるのではないかと思っています。 ただ、協力をしてくれないという部分については、どれだけの方が協力をしてくれな いかというのは、まだよくわからないのですが、基本的には皆さん、これは難病の原因 究明とか治療法の開発で自分も協力するから公費で一応負担があるのだ、こういうご理 解をしていただけると思っておりますので、大部分の方は協力していただけるのではな いかという期待を込めて考えています。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。 ○立石委員 生保と老人医療が漏れるのが、やはりちょっと問題でしょうね。特に老人医療、あれ は65歳。 ○中谷課長   65歳の70歳とランクを分けておって、70歳以上は非常にフェバラブルにみられるわけ です。ですから、たぶんCJDの場合はよく私たち断言をできないのですが、他のさま ざまな公費負担対象の疾患、65歳までは大体伸びていくのですが、65歳を超えるとわり と山が減るようなパターンの病気が多うございます。そこからみて、いきなり山が減る わけではありませんので、たぶんそこは申請をされないのではないかと想像しているわ けであります。 ○立石委員 それと、個人票はかなり詳しい情報が入っているのですか。 ○中谷課長   個人票につきましては、この類縁疾患調査の調査票とほぼ同一のフォーマットになっ ております。というのは、個人票のほうが先に出て、それの個人情報を抜いて類縁疾患 のほうがとっているような形になっております。 ○立石委員 そうしたら、非常にたくさんの情報が得られるのですね。 ○中谷課長   もうちょっと申しあげますと、受給者証は毎年更新でございます。従いまして、調査 票についてはギリギリ詰めれば、受給者証をもらうことは病気が継続するのだというこ とでもらうものですから、毎年毎年調査票を出さなければいかんということになるわけ ですが、たとえばCJDにしてみても、詳しい検査について毎年毎年するのかと。たと えば遺伝子の問題にしろ、一度してしまえば毎年する必要はないと普通は理解できます ので、完全な調査票については3年に一度出していただこう。その中間年は自己申告制 で、はたして状況はどうなっているのかというような簡便な方法を導入しようと思って います。  ですから、3年に一度はフルスケールの調査票が出てき、その中間年は、生きている か・死んでいるか・どんな具合か、というようなことだけがフォローアップできる、こ んな体制に平成11年以降は移ってまいります。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。それでよろしゅうございましょうか。 では、時間の関係もございますので、用意された資料の議事に進みたいと思いますが 次に資料3、Government Accepts Advice On Leucodepletion From SEACというのを事務 局で用意しておられますので、ご説明をお願いいたします。 ○伊藤係長   では、資料の3につきまして説明させていただきます。こちらは、1998年7月17日付 で英国保健省が新型CJD対策として、すべての輸血用血液製剤に対して白血球除去処 理を行うことを決定した、という内容のものです。 この決定は、英国ヤコブ病専門委員会の血液製剤によって新型CJDが感染すること は確認されていないが、仮に新型CJDが血液によって感染するのであれば、白血球の 関与が最も考えられ、白血球除去は新型CJDの理論的な危険に対する実行可能な予防 措置であるとの意見を受けたものです。 また、白血球除去については、頻回輸血者の発熱防止や骨髄移植を受けた患者への輸 血時の拒絶反応の軽減、あるいは1歳未満の子どもに対する輸血による感染の予防にも 役立つとしています。  なお英国の医薬安全委員会は、1998年2月に予防措置として血漿分画製剤の原料は英 国以外からの血液とするように提言しています。  こちらの内容を受けた諸外国の新型CJDについての対応を現在、相手国のアタッシ ェを通じて調べてようとしているところで、まだ白血球除去を輸血用血液製剤に用いる という方針を打ち出した他の国があるかどうかとかという情報は、まだこちらでは得て おりません。  それから、日本における血液製剤に対する対策についてですが、わが国においては新 型CJDの患者の報告がまだ1例もないことから、ただちにすべての輸血用血液製剤に 関して、フィルター処理等によって白血球除去を行う必要はないと現在のところは考え ておりますが、国内にけおる新型CJDの発生状況を監視するため、保健医療局におい て引き続き疫学調査が実施されていますが、諸外国の動向につきましても引き続き情報 収集評価を行うこととしております。  また、血液製剤における新型CJD対策については、9月中に中央薬事審議会の伝染 性海綿状脳症対策特別部会を開催いたしまして、血液製剤による新型CJD感染の可能 性に関する情報の収集と評価、それからわが国の血液製剤に関する新型CJD対策につ いての検討を行うことにしております。  以上です。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。ただ今のご説明について、ご質問、ご意見はございません でしょうか。英国では、白血球除去を行ったうえで血液製剤のいろいろな製品化をリコ メンドしているという内容と承りましたが。 ○北本委員   自国の血液を使わないというふうに声明を出しましたね。 ○伊藤係長   原料血漿としてです。 ○北本委員   Leucodepletion というのは、他の国のということですか、それともイギリスのという ことですか。 ○伊藤係長   輸血の血液製剤については、自国のものについて白血球除去を行うということで、分 画製剤をつくるための原料は他国のものを輸入するということです。 ○北本委員   ということは、このLeucodepletionというのは輸血ですね。 ○伊藤係長   はい、輸血です。 ○北本委員   そして先ほどの自国のを使わないというのは、血液製剤。 ○伊藤係長   血液製剤の原料です。 ○中谷課長   自国の血液ではなくて、輸入して血液製剤をつくるのですか。 ○伊藤係長   原料血漿の原料は輸入のものにするという。 ○中谷課長   なかなか大胆ですね。 ○北本委員   大胆というか、それぐらい危ないということがあるのでしょう。 ○佐藤委員長  おそらくイギリスで自国の血液を使わないということは、100パーセント安全とは言い 切れないという慎重性があらわれているのだろうと思いますが。ご意見はございません でしょうか。 ○立石委員 どんな方法でLeucodepletionをやっているのですか。 ○伊藤係長   英国がどのようなやり方を導入するかというのを、実は今、うちのほうも調査をして 調べているところで、どんなやり方をとろうとしているのかはまだわかっておりません。 ○佐藤委員長  これは、たとえば日本で私どもは白血球除去とかリンパ球除去を使うときには、セル セーバというポリエステルの繊糸でぐるぐるとうず巻きにした中へ血液を通すのですが そこに白血球とリンパ球が全部吸着されて、赤血球と血漿だけは抜けて出てきまして、 大体3リッター処理しますと、全血で50%のリンパ球と白血球が減るのです。おそらく これは海外でやっているのですね。 ○三丸補佐   白血球除去については、英国の除去はわかりませんが、遠心分離で除去する分と、あ と、フィルターを通して除去するのが、今、日本では行われています。 ○中谷課長   難病研究班でいえば、潰瘍性大腸炎の研究班、これは潰瘍性大腸炎の患者さんの白血 球除去をすると臨床症状が改善をする、というようなアサンプションのもとにトライア ルをされておって、それなりのことが出ておるようであります。 ただ、ここについてはもう少し私たちはエビデンスをつくっていかないと、なかなか 技術評価という意味で難しいのかなと。これが一つ。第2の腎透析と同じように、医療 経済上のインプリケーションが非常に大きい技術であろう。こういう考え方で今、研究 をしていただいておる状況でございます。これが臨床という面での話であります。 ○三丸補佐   先ほど、個人票のところで確認し忘れたのですが、今回のように英国でも非常にニ ューバリアントについては、新変異型についてはセンシティブになっていると思うので すが、今まで確認した17例、今回いただいたのですが、あれには新変異型はないという 認識でいいかと思うのですが、それでよろしいでしょうかというのが一つです。 もう一つは、なぜ英国とかがニューバリアントについて非常にセンシティブになって いるかというところで、ちょっとコメントをいただければと思います。 ○佐藤委員長  最初のほうは、30歳の発症の症例は硬膜移植歴はあるので、因果関係としてはむしろ そちらのほうの可能性のほうが高いので、30歳発症だからニューバリアントの可能性が 高いという短絡的な診断ができないという理由で、ニューバリアントは確認できないと いうまとめでよろしいと思います。 第2の質問については、北本先生にご説明いただいたほうがよろしいと思います。 ○北本委員   彼らがいちばん問題にしているニューバリアントの第一義的な問題は、リンパ装置中 に異常プリオン蛋白がたまる。わかっている限り、孤発例のCJでも家族性のCJでも そこはかなり世界じゅうで調べられていますが、ミューテーションのあるケースでもな いケースでも、リンパ装置中にはたまっていない。人のプリオン病でたまっているのを 確認されたのは、今のところ、ニューバリアントだけです。  なぜそれが問題になるかといいますと、これは立石先生がされているマウスの実験、 それから品川先生がされているヒツジを使った実験では、怖いことに、発症する以前に リンパ装置中に異常プリオン蛋白がたまる。そうすると、症状は出ていないのに、プレ クリニカルにもリンパ装置中にはたまっている可能性がある。それは血液に出てくる可 能性がものすごくあったりする。実際、動物ではバイレミアといわれる血液に出てくる 感染因子がありますので、イギリスで、まだ発症していない子どもたちの血液ないし成 人の人たちの血液が、もしか発症はしていないのにリンパ装置中にたまっていれば、こ れは大変な問題であるという認識です。 ○三丸補佐   ありがとうございました。  それともう1点、年齢は若いけれども、最後の症例だと思うのですが、ニューバリア ントは経過が遅いという認識をしていたのですが、この症例は半年ぐらいでもう無動・ 無言になっていますが、やはりそういうのもあるのでしょうか。 ○佐藤委員長  そうですね。決定的な鑑別手段、ニューバリアントの除外基準ではないのですが、ニ ューバリアントのほうは少し経過がゆっくりだという傾向がありますので、そういう意 味からも、この症例はニューバリアントとする根拠がないということになってくると思 います。 ○三丸補佐   私たちのこの調査の一つの目的は、ニューバリアントがいるかいないかが非常に大き な目的なので、現在のところはいないということでよろしいですね。 ○佐藤委員長  はい。ただ、2年前の疫学調査班では、何例かまだ生存症例についてはフォローアッ プ中の症例がありますので、完全に100%除外できているかどうかということについては それはまた話が別なのです。 ○三丸補佐   はい、わかりました。 ○山内委員 北本先生の今のお話に関連してなのですが、たしかにスポラディックとファミリアル の場合に、リンパ組織に異常プリオン蛋白がみつからないというのはいいのですが、イ アトロジェニックなものの場合はどうなのでしょう。 ○北本委員   それも今、かなり積極的にされていまして、今のところニューバリアントしかないの です。一つは、まだ症例数が少ないのです。たとえば日本でいうならば、ドゥーラの ケースでわれわれは調べたのは3例だけです。だから、3例でネガティブだからといっ て、しかも扁桃までは調べていませんので、ネガティブとはいえない。日本の、硬膜例 に関しても、まだまだそういう意味ではリンパ装置中を調べないといけないと思ってい るのが1点です。  それから、イギリスのデータでグロースホルモンを注射でやっているのは、当然、ホ リクラデンドロティック細胞でリンパ装置中に異常なプリオン蛋白がきていいわけです ね。末梢投与ですから。ただこれも彼らは、私の記憶では、ことしのWHOの会議で1 例だけ調べた。それはネガティブ。それも、ほんとうのことをいえば、確実にネガティ ブかはわかりません。  ニューギニアのクルーをぜひ調べないといけないという話になっていますが、これは 材料がもうほとんどなくなって、ちょっと今からでは無理ではないかというのが、私の 聞いたデータです。  ただ、ことしの2月の時点です。その後、どれぐらい症例数が増えたのかは知りませ んが、デフィニットにいえることは、ニューバリアントだけでは今のところつかまって いない。それから、医原性のCJの場合はやはりリスクがあると考えたほうがよろしい のではないでしょうか。 ○品川委員  北本先生にお伺いしたいのですが、調べたという方法はどういう方法で。 ○北本委員   2種類の方法です。ウエスタンブロットと免疫染色です。 ○品川委員   うちで今、NSテクニシーとウエスタンの感度を比較、実際に同じ材料を使ってして いますと、かなり大きな違いがあるのです。 ○北本委員   どちらがどうですか。 ○品川委員   ウエスタンのほうがはるかに高いのです。といいますのは、調べるための目的の組織 があれば、組織の量を増やすことが可能だと思うのです。そういうことで患部を検出す ることができるわけですが、それでみてみますと、これはヒツジの材料なのですが、リ ンパ節も調べてみますと、リンパ節によってかなりバラツキがあります。そして、パイ エルパッチとトーンシルはわりに信頼性が高い感じなのです。 ○立石委員   ヒツジの話のついでに、たしかアメリカでヒツジのリンパ節を調べるのに目の瞬膜、 あれはどんなですか。 ○品川委員   残念ながら瞬膜を材料にとらなかったのです。あれは非常に簡単にとれますので、次 には瞬膜を調べてみようと思っているのですが。 ○立石委員   あれでヒツジの全部のチェックができるのではないかというような話がありますよね ○品川委員   そうですね。人間は、偏っているかどうかわからないですが。 ○山内委員   ウエスタンブロットをやるだけの材料にならないでしょう。 ○品川委員   いや、十分。怪しいヒツジがいるから調べてほしいといわれて、それで瞬膜を送って もらったのです。比較的簡単にとれました。そして、実際に調べる際、数十ミリグラム 単位であれば、大体それでつかまりますので。 ○北本委員   品川先生の部位によって違うというのは、実はニューバリアントに報告されていまし て、トーンシルの検出率はほぼ100%なのですが、スプリーンとなるとガクッと下がる。 ○佐藤委員長  まだご議論がおありと思いますが、用意した資料をご説明いただいたうえで、時間の 余裕があれば承りたいと思いますので、次に進みたいと思います。  では資料3の、25%アルブミン製剤投与後のクロイツフェルト・ヤコブ病の発症症例 についてのご紹介をお願いします。 ○三丸補佐   参考資料3になります。医薬安全局の安全対策課から情報提供をいただきました。  25%アルブミンでCJD患者さんからつくった同一プールの25%アルブミンを使用し た症例でCJDが発症したという症例報告のペーパーで、ニューロロジーの98年に載っ ております。既にご存じの先生もおられるとは思いましたが、一応情報をいただきまし たので、情報提供という形で出させていただきました。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。この症例は、このサマリーにもありますように、血液製剤 のドナーの中にCJDが1例入っておったということですが、発症までの期間が8から 10カ月で非常に早いので、たまたまで因果関係は薄いだろうと、この著者そのものも述 べておられるように思いますが、何かこれについてご質問なりご意見はございませんで しょうか。 ございませんでしたら、きょうご議論いただいたのは以上の通りですが、まとめてま だご議論が足りないところとかご意見が不十分なところはございませんでしょうか。 今、配られた資料はご説明されるのですか。では、三丸先生からお願いします。 ○三丸補佐   今、お配りいたしましたのは、先ほどから言っておりますように、本日、この会議終 了後に報道機関に対して、こういう結果でしたということを発表するためにつくってお ります。本日も保留例が出ておりますので、数自体が確定しておりませんので、そこの ところは?をつけた形でまとめております。一応、先生方にご確認をいただきたいと思 い、お配りしております。  まず、読み上げさせていただいてよろしいでしょうか。 ○佐藤委員長  はい、お願いします。 ○三丸補佐   クロイツフェルト・ヤコブ病専門委員会第5回の開会について。  1.本日、公衆衛生審議会成人病難病対策部会クロイツフェルト・ヤコブ病等専門委 員会(委員長:佐藤猛 国立精神・神経センター国府台病院名誉院長)が開催されまし た。  2.クロイツフェルト・ヤコブ病及び類縁疾患調査(平成9年2月13日から実施) の 平成10年6月末現在の集計結果が報告・検討されました。その概要は、以下のとおりで す。  平成10年1月1日より6月末日までに報告された15例及び前回の専門委員会で保留と された4例のうち3例(1例は2年後を目途に再調査との結論のため)の計18例を検討 しました。 新規報告の15例のうち、昨年度の全国調査との重複例はありませんでした。 検討された18例(保留例3例を含む)のうち −除外はありませんので、ここの記載 はとります− 1例が保留と判定されたため、新たに確認された症例は17例でした。 若年発症者は、39歳以下に1例でした。また、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病 と判定された症例はありませんでした。 手術既往歴をもつ症例は12例、−保留例は手術既往はありません− そのうち、ヒト 乾燥硬膜移植の既往をもつ症例は6例でした。  1枚目はそのように訂正をさせていただきたいと思います。  2枚目が症例の一覧でございますが、この全体は、前回までにご確認いただきました 62例と、今回の新規報告例の15例を足した形でやっておりまして、保留例の4例の数は 入っておりません。従いまして、今回保留例のうち、2例については確認されましたの で、全体にプラス2例になりまして79例となります。そして保留が2例残る形になりま す。 訂正箇所を申しあげます。 性別でいいますと、女性のところの2例の症例が入りますので、32例になります。そ れで保留が1例。 次に年齢のところですが、40歳から49歳のところの1例の症例が減りますので、ここ が2例。それで全体が1例増えて4例になります。60歳から69歳までの1例が減ります ので、ここはゼロになりまして、ここは33例から34例になります。 次に発症年ですが、91年の1例、97年の1例の症例が確認されましたので、ここがゼ ロになりまして、それぞれ91年が2例、97年が29例となります。 乾燥硬膜移植歴をもつ症例一覧につきましては保留は出ませんでしたので、ここはこ のまま、やりたいと思います。 それと、ここに書いておりませんでしたが、中村先生の移植年月が入っておりまして 87年の症例等もありますので、月だけの情報は入れさせていただきたいと思います。 もう1枚めくっていただきまして、これは全国調査から類縁疾患調査までをまとめた 表を下につけております。ここに、今回の調査では1例保留が出ましたので、いちばん 下の欄、98年6月末までの報告例としまして、CJD患者としては18例から17例。若年 発症例は1例確認されましたので、これは保留は全部確認されたと考えて4例と考えて おりましたが、まだ2例残っているので、2例です。乾燥硬膜の部分は6例。そして総 計は908例 (11例)と20例(60例)という形になります。 もう1枚めくっていただきまして、これは佐藤先生のコメントとして発表させていた だきたいと思います。文案については、昨日、佐藤先生に確認していただいております。 本日、クロイツフェルト・ヤコブ病専門委員会を開催し、18例の報告例を検討しまし た。このうち1例の保留があり、現在までに本調査において把握した症例は79例になり そのうち、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病と判定された症例はありませんでした。 本調査にご協力いただいた各関係医療機関への感謝の意を表したいと思います。また この調査では医療機関のご協力は不可欠であり、私どもも今後とも症例把握の努力を続 けていきますので、よろしくご協力をお願いします。 本調査は、今後も半年ごとに結果をまとめて報告してまいりますとともに、今後、本 調査を報告していただいた症例についてのフォローアップ調査も考えておりますので、 その際は、再度ご協力をお願いします。 そして、日付と佐藤先生のお名前。 この4枚を報道機関に出したいと考えております。以上です。 ○佐藤委員長  ありがとうございました。事務局でまとめられたまとめと、その資料、最終的な記者 へのコメントに、何かご意見はございませんでしょうか。 ○中村先生   1ページ目の2の2)、全国調査は「昨年度」ではなくて「一昨年度」だと思います。 ○三丸補佐   すみません。直します。ありがとうございました。 ○佐藤委員長  3枚目の参考資料で、若年発症者の中には、たとえばGSSとかは入っているのだっ たでしょうか。孤発例だけではなかったかと。 ○三丸補佐   ここは年齢だけでカウントしています。 ○佐藤委員長  そうすると、GSSとか入っているわけですね。 ○三丸補佐   確認してみます。 ○佐藤委員長  今回は間に合いませんが、次回からは孤発例で若年発症者として数を出していただい たほうが。 ○三丸補佐   では、次回からはそういう確認をしておきます。 ○佐藤委員長  よろしくお願いします。  他はご意見はございませんでしょうか。  では、きょうの議事はこれで終了してよろしいでしょうか。 ○中谷課長   きょうの記者発表の様子でございますが、委員長には所用があると伺っておりますの で、私から対応させていただきたいと思っております。ただしこれは記者クラブとの関 係上、レクの要請があれば、そのように対応いたしますし、レクの要請がなかったら、 これを記者さんたちに配布をする、こういう対応になってまいります。  それから、先ほど名前だけご紹介いただきました新任の課長補佐の加藤がきておりま すので、顔をみせます。 ○加藤補佐   課長補佐の加藤です。どうぞよろしくお願いいたします。 ○中谷課長   どうもありがとうございました。以上でございます。 ○佐藤委員長  では、ありがとうございました。以上できょうの委員会は終了させていただきます。                                     −了− 照会先 厚生省保健医療局エイズ疾病対策課  担当:三丸 内線2355  直通:03−3595−2249