00/10/12 第8回健やか親子21検討会議事録         第 8 回 健 や か 親 子 21検 討 会               厚生省児童家庭局母子保健課             第8回健やか親子21検討会議事次第                             平成12年10月12日 (木)                             13時30分〜16時30分                             霞が関東京會館 1 開会 2 議事 (1)目標の設定について (2)関係機関・団体の役割について (3)健やか21親子検討会報告書について (資料) 健やか親子21検討会報告書(案) ○大平課長補佐  それでは、まだお見えになっていない委員もおられますが、定刻になりましたので第 8回「健やか親子21検討会」を開催いたします。  先生方には本日も大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。 この検討会も予定では本日を含めて残り2回になりました。本日も今まで以上に活発な 議論を期待しております。  それでは平山座長、議事進行をよろしくお願いいたします。 ○平山座長  それでは先生方、今日もよろしくお願い申し上げます。この間の3連休中に先生方の お手元に事務局から報告書の案が届いたと思います。お目通し願ったものと思いますけ れども、今日は最終報告に向けた検討をさせていただきたいと存じます。よろしくお願 いいたします。  それでは、まず事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。 ○椎葉課長補佐  それでは本日の資料です。まず議事次第です。それから、最終的な報告書の案になり ます「健やか親子21検討会報告書−母子保健の2010年までの国民運動計画−(案)」、 そして、横長のA4ですけれども、「各主体の寄与しうる取組として考えられる事項の 例(案)」と「健やか親子21の推進方策の体系(案)」でございます。それから、助産 婦会の岡本委員からの「助産婦の需給に関する調査報告書」を机上配布しております。  以上でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。お手元にございますね。  それでは、これもお手元にございます議事次第に沿いまして検討を始めたいと存じま す。まず、議題1の目標の設定について事務局からご説明をお願いいたします。 ○椎葉課長補佐  前回の議論などを踏まえまして事務局として整理して本日出させていただいていま す。  まず本文、報告書の23ページをお開き下さい。健やか親子21の推進方策、4つの主要 課題に関する取組でございます。これについては国民を初め保健・医療・福祉・教育・ 労働などの関係者や機関・団体などがそれぞれの立場から寄与することが不可欠な内容 を有しておりまして、単に国が補助事業や委託事業を予算化すれば成果が期待できるも のではないということで、この健やか親子21が国民運動として展開されていくための推 進方策として私どもはこの3点が大事だ考えています。1つは関係機関などの取組の内 容の明確化と推進協議会の設置。2番目は、これから議論いただく目標の設定。そして 3番目は、この国民運動計画を行う際の理念や手法の提示。この3つにつきまして重要 と考えておりまして、目標の設定につきましては29ページからです。  29ページの第3節をご覧いただければと思います。目標設定は前回の資料にも同じよ うな考えを出しておりますけれども、国民的な運動計画として推進されるために計画期 間と達成すべき具体的課題を明確にすることが有力な方策ということで、この目標の設 定を推進方策の主要な柱と位置づけておりまして、2010年を目標年次としています。そ して、ヘルスプロモーションの理念に基づきまして、この推進手法の1つであります計 画策定や事業の実施評価を一体としたプレシード・プロシードモデルの考え方を参考に いたしまして指標を3段階に分けて設定いたしております。1つは保健水準の指標であ り、2つ目は住民自らの行動の指標、3つ目が行政・関係機関等の取り組みの指標とい う3段階です。  この3段階ですけれども、まず保健水準の指標につきましては達成すべきQOLを含 む住民の健康水準をあらわすものということで、住民や関係機関などが目指すべき方向 性の指標という位置づけ、望ましいあり方でございます。2番目の住民自らの行動の指 標ですけれども、各課題を達成する上で住民一人一人が取り組むべき事項をあらわすと いうことで、親子や家庭の保健行動や生活習慣に関する指標や知識・技術など学習の指 標が含まれるということでございます。この指標につきましては、これに基づいて地域 で取り組みを進める場合に行政機関からの住民に対する強制とか押しつけにならないよ うな配慮が必要であるという認識を持っています。3番目の行政・関係機関等の取り組 みの指標は、行政や関係機関・団体がやるべきことを書いおります。  この3段階の指標ですけれども、原則的にはそれぞれ対応関係があるように選定して おりますが、定性的な対応で足りるという考えです。また、EBMに基づく量的な関連 を求めず、また努力目標に対するモニタリング的な性格としても位置づけています。し たがって、数値の設定につきましても大局的な観点から大づかみに設定しているところ もございまして、実施されたか否かという定性的指標も入っています。また、計画策定 の時点でベースラインが使用できないものにつきましては、この計画策定後に必要な調 査を行って可能な限り2000年に近い時点の数字を把握したいということです。  そして、挙げられた各指標ですけれども、これは4つの主要課題における記述に対応 していると考えられるものを広くリストアップして、指標としての鋭敏性や解釈の明確 さ、データの入手可能性、重複の排除等の観点から指標を精選いたしまして、いろいろ ありましたけれども必要最小限に絞り込んだものです。そして、主要課題において記述 されたものの中に指標として示されていないものも数多くあるということをお断りして おきます。これは我が国全体を対象としておりますので、各地域での目標や指標などは それぞれの実情に応じて独自に設定されるべきものであるという考えです。  2番目に、この指標設定のプロセスということで、前回、前々回で目標設定につきま して御議論いただきましたけれども、藤内委員の研究班で平成8年度までに全国の各市 町村で策定されました母子保健計画において収集した 2,362自治体の母子保健計画を探 りまして、保健水準の指標や住民自らの行動の指標を設定している 212の自治体をピッ クアップして、この母子保健計画の中から使えるべき指標を抽出しております。あわせ て、この検討会の中でこれまでの議論の中から指標として取り上げるべきものも抽出い たしまして今まで述べました観点から優先順位をつけまして、検討会での検討を経て資 料1に示す各課題の取組の指標を設定した。また、資料2に各指標の性格を示したとま とめています。  31ページからが資料1でして、それぞれ思春期、次の32ページが妊娠・出産、小児保 健医療、そして子どもの心の安らかな発達の促進というように表として整理していま す。  35ページ以降に資料2として各指標の性格について簡単に、その性格、設定の理由、 根拠、把握方法、関連指標という整理をしています。  各課題の取組の目標は別の横紙の資料です。健やか親子21の推進方策の体系(案)を 眺めながらごらんいただければと思います。この横長の資料は、この健やか親子21の推 進方策の体系で真ん中に指標として親と子があり、親はそれぞれのライフステージごと に分かれています。また子どもも思春期、胎児期、新生児期、乳児期、幼児期と分けて います。このそれぞれのライフステージごとに1の保健水準の指標、住民自らの行動の 指標、行政・関係機関の取組の指標と整理しております。  まず思春期ですけれども、報告書の31ページです。前回お出しした資料は先生方にお 送りした資料とほぼ同じでありますが、行政・関係機関の取組の指標の中に養護教諭の 複数配置がありましたが、これは指標として変動し得るということから目標としてはな かなか難しいということで、今回は落としおります。  その他、ベースラインと目標値が前回は入っていなかったところもありますが今回は 入れておりまして、自殺については前回の資料では「3割削減」とありましたけれど も、「減少傾向へ」と書いています。  住民自らの行動の指標の中に薬物乱用について知っている小中高の割合ということで 小学校6年、中学3年、高校3年と時点を明らかにしています。  1−7の避妊法ですけれども、これは18歳の時点で 100%と最終的なゴールという形 で設定しております。  また、性感染症につきましては高校生ということで掲げています。  行政・関係機関等の取組の指標ですけれども、学校保健委員会を開催している学校の 割合としております。  1−10ですが、「外部講師」と書いていたところを「外部機関と連携した性教育や薬 物乱用防止教育等を実施している小中学校の割合」と変えています。  そして、1−12の思春期外来は精神保健福祉センターの窓口も含めた数で、1997年に 北村先生の研究班で実際に実態調査をやっておりまして、その時点で 104施設、産婦人 科、泌尿器科などの各医療機関が思春期に向けて外来をやっているという調査結果がご ざいますので、これをベースラインとして、これを増加させるというようにまとめてい ます。  32ページです。妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保ですけれども、これは2− 3に産後うつ病を入れておりまして、これを減少傾向に転じさせるという目標値を設定 いたしました。  2−5ですけれども、母性健康管理指導事項連絡カードを知っている妊婦の割合とい うことで、「知っている」と書いています。  2−9ですが、前は生殖補助医療実施施設とあったものを不妊治療実施施設と変えて います。  33ページ、小児保健医療水準を維持向上させるための環境整備でございますけれど も、これにつきましては前回とほぼ同じです。  主な変更点ですけれども、3−10、休日・夜間の小児救急医療機関を知っている親の 割合。前回の資料では3−7ということで保健水準の指標の一番下の方に小児救急医療 体制に満足している親の割合と書いてあったのを、調査のしやすさなどを勘案しまして 「休日・夜間の小児救急医療機関を知っている」というふうに住民自らの行動の指標に 変えて入れております。  3−18ですが、前回は小児救急医療ネットワークの整備されていると書いていたとこ ろを本文中の記述に合わせまして「初期、二次、三次の小児救急医療体制が整備されて いる都道府県」と変えています。  34ページ、子どもの心の安らかな発達の促進と育児不安の軽減ですけれども、これに つきましては前回とほぼ同じです。特に変わったところが4−10と4−11ですけれど も、「常勤の児童精神科医がいる児童相談所の割合」と、情緒障害短期治療施設(情短 施設)は現在17施設あるところを都道府県、政令指定都市を含めた59施設すべてにとい う目標値を設定しています。 主な変更点につきましては以上でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。  正直なところ私も10年後の目標はどういうふうに決まるのかなと思って大変気になっ ていたのですが、定量というよりも定性という考え方でということで、今御説明がござ いましたように表の中にありますように減少傾向とか 100%とかなくすなど、いろいろ な表現でここに入っております。今日はまず御意見を伺いたいと思うのでございます。 こういう研究を参考にさせていただいたという話がありましたけれども、藤内先生、何 か補足していただくようなことはございましょうか。 ○藤内委員  検討会報告書の29ページに目標の設定の考え方を書いてございまして、こういう3段 階にすることは前回御説明させていただいたのですが、下から10行目に「これら三段階 の指標は原則的にはそれぞれ対応関係にあるように選定しているが、定性的な対応で足 りるとしている」、ここが皆さんお聞きになって定性的な対応というのがいまひとつわ かりづらかったのではないかと感じるのですが、これは少なくとも上に書いてある保健 水準の指標や住民自らの行動の指標、行政・関係機関等の取組の指標がそれぞれリンク していることが必要で、ただ、そこでリンクしているといっても、その後に出てきます ようにEBMでこれがこれだけ増えたらこれがこれだけ増えるというエビデンスに基づ くものではないけれども、これが増えれば増えるだろうという関連がある程度期待でき るという意味で「定性的な対応」という表現になっているのだろうと思いますが、ここ はもう少しわかりやすい表現の方がいいのかなと思います。  それから、「努力目標に対するモニタリング的性格と位置づけている」、これは後の 方で資料2で各指標の性格について努力目標、評価指標という表現が出てまいりますの で、そこと対応するわけですけれども、努力目標に対するモニタリング的性格というの も例えば具体的に(3)の行政・関係機関等の取組の指標は行政や関係機関にとっての努 力目標であり、これらの取組によって住民自らの行動がどれくらい改善されたか、ある いは保健水準がどのくらい改善されたかを見るのが(1)、(2)のモニタリング的な性格を 持つ指標ですという、その辺の3つのレベルの指標間の関連がもう少しわかりやすい表 現の方がいい。私自身もこのことについて前回説明させていただいたので、それをくん でいただいてこういう表現になっているかと思うのですが、お聞きになって、あるいは 報告書を読まれる方にとって少しここがわかりづらいと感じた次第です。 ○平山座長  ありがとうございました。  藤内先生、ついでにと言っては申し訳ないけれども、わかりやすい表現に直した文章 を事務局に差し上げてください。よろしくお願い申し上げます。 ○藤内委員  そうさせていただければありがたいです。 ○平山座長  それでは櫃本先生、どうぞ。 ○櫃本委員  今の点と重なるのですけれども、ちょっと気になったのが資料の方で、指標の性格の ところで例えば41ページですけれども、3−12の心肺蘇生の方法を知っている親の割合 が親の努力目標になっていますね。1歳までのBCG接種を終了している者の割合は市 町村の努力目標になっています。この違い、なぜこちらが親で、こちらが市町村なのか というあたりの混乱が少しある。  それと、表現として3ページとも関係するのですが、3ページと先ほど説明のあった 29ページになるのですが、これは藤内先生と共通して私も同じ考えでいるのですけれど も、2番の項目を住民自らが取り組むべきとか、住民自らが責任を負うみたいな表現が あるんです。そうではなくて、あくまで3番の指標はどちらかというと行政やいろいろ な関係機関のノルマ的な指標、こういうことをやることによって住民が2番の項目のよ うなことをモニタリングとして見ていく。だから、住民がやるべきではなくて、住民自 身はヘルスプロモーションからいけば取り組んで国民運動としてやるわけですけれど も、指標として住民に課するという形になると誤解を受けるので、あくまで2番目はモ ニタリング指標で、1番目は本来のアウトカム指標で、3番目がノルマ指標のような形 の整理の方がわかりやすいと思うので、2番に入れるものはどちらかというと住民に課 さないという点ではモニタリング的に見ていく。それが結果、アウトカムを生む。その モニタリングをしていくために、ある意味では行政や組織のいろいろなモニタリングを していくために3番のノルマ的な役割があるという形で整理した方が−−藤内先生もそ ういうことを言われているので、基本的にはそういうふうに整理した方がわかりやす い。  そうなると指標の33ページ、乳幼児の育児を行っている家庭で風呂場のドアを乳幼児 が自分で開けることのできないように工夫した家庭の割合がなぜか行政・関係機関の取 組の指標になっているのですけれども、これはどちらかというとそういうことを普及す る中で住民自身がそうしていったモニタリング的な要素があるので、本来これは自らの 行動指標になるのだろう。そういう整理の仕方をした方が3つの関係がわかりやすいの ではないかと思うんです。補足みたいになりましたけれども。 ○平山座長  ありがとうございました。その辺もひとつ御考慮いただきたいと思います。  ついでと言っては申し訳ないのですが、藤内先生にもう一つ補足していただければと 思うのは、この中にプレシード・プロシードモデルというのがあります。その説明が47 ページにあるのですけれども、これを読んでも必ずしもよくわからないのです。下にあ る図でも使って、もう一息説明していただけますか。 ○藤内委員  これは今日この場で説明というよりも、報告書の中で第4節の運動展開の理念と手法 ということでヘルスプロモーションの理念と具体的な展開手法としてプレシード・プロ シードモデル、次のページの地域づくり型保健活動、ソーシャルマーケティング等が紹 介されていくわけですが、いずれもプレシード・プロシードモデルに限らず大体5〜6 行の説明になっておりますので、このあたりはもし紙面的に許されればもう少しわかり やすい説明になるようにそれぞれの手法についても紹介してもいいのかなと思います。 せっかく報告書の構成の中で理念及び手法についても提示すると書いている以上、手法 についての説明ももう少し紙面を割いていただいてもいいのかなとは感じました。た だ、それぞれの手法についてはほかのものを参考にしてください、ここにこういう手法 がありますよというのを、名前などおおよそのことを簡単に紹介するだけという程度で 載せるのであれば、それはそれでいいとは思うのですが。 ○平山座長  そうですね。 ○櫃本委員  私自身はプレシード・プロシードモデルを直接は−−藤内先生がよく言われている勉 強はしているのですけれども、このことは結果的に藤内先生はプレシード・プロシード モデルとの共通性を出してきたと思うんです。私自身は全く違う視野からこういう視点 を見てきたので、そういう意味で本当にプレシード・プロシードモデルを参考にしたの か、形としては全然違う形になっているので、あえてプレシード・プロシードモデルを 参考にしてという言葉を入れるべきかどうかというのが私自身はあるんです。形が全く 変わってきていると思うんです。ただ、藤内先生がプレシード・プロシードモデルにつ いてよくわかられているし、それから振り返れば確かに明らかにつながっていることは 言えるけれども、プレシード・プロシードモデルは発展型でもなければ、非常に特殊性 があると思うので、その辺はどうでしょうか。これをあえて参考にというよりも、入れ ることによってややこしくなるのではないか。いろいろなものを参考にしているという ことはいいのですけれど、ここであえて特化してプレシード・プロシードモデルを参考 にした1つであることは間違いないとは思うのですけれど、余り言うと怒られるかもし れないですけれども。 ○平山座長  どうですか、確かに入れなくてよければ。 ○櫃本委員  マーケティングの話も当然入ってくるわけですね。 ○藤内委員  手法へのこだわりはこういうものを展開させるときにかえって妨げにもなりますので 最後に理念と手法の提示という形で紹介されていれば、先ほどの29ページの目標の設定 のところに、「これに基づき」というのがなくても、指標の構造がこういう3つのレベ ルというのがつながれば、かえって逆にあるとなまじ知っている人が混乱する可能性は 確かにありますので、それは除いていただいても構いません。 ○平山座長  ヘルスプロモーション関係というのは私も気になって文献を見ても、翻訳されている ものが多いものだから、日本語として非常にわかりづらいんですね。そういう感じもし ますので、これが表に出ていったときに読んだ方、例えばマスコミの方がわからなかっ たりということのないように、わかりやすい表現を考慮していただけるとありがたいと 思っておりました。  勝手なことを申しましたが、ほかにどうぞ。 ○熊谷委員  今のことに関係があるので、やっと発言するきっかけをいただいてありがとうござい ます。  実は非常に抵抗を感じるのは、過去にいろいろな先生方が母子に関することを先生方 から始まって、公衆衛生の先生もすべてそうですけれども、いろいろなものに一つ一つ 名前をつけているわけではないじゃないですか。なのに何だかこれだけがパッと、わか るのですけれども、私たちといたしましてはそれにはうんと抵抗を感じます。だから、 かえってそういうものを出さない方が私たちとしてはスムーズに考えられる。挙げた人 と挙げない人の不平等も出てくる可能性もありますし、日本というのは独特の構築をし てきたのではないかと思うんです。乳幼児健診のことが一回ここで話題になって、いろ いろな先生からもありましたけれども、そういう面ではきっと過去のさまざまなことが 藤内先生も皆さん方も頭に入りながら構築してきたと思うので、私が抵抗を感じたの は、第4節の理念と手法というのは、「健康日本21」では参考資料とか参考の考え方と 設定していますね。第4節となると、すごく大きな意味を持つのではないか。その辺は 言葉の使い方もあると思いますけれども、そうなると今までやってきた先生のものも全 部否定されるような感じも中には受けとめられるという感じで私は抵抗を感じたので、 文章を考えていただきたいと思います。  それと、47ページの「診断」という言い方は育児という観点から言うと抵抗を感じる んです。きっと訳だと思うのですけれども、医療発想がすごく強い訳に聞こえてしまう ので、そういうつもりではないと思うのですけれども、そういうところで参考資料にい ろいろな先生たちの考えを入れていただいて私たちも参考にする方が抵抗がないという のが正直なところです。 ○平山座長  ありがとうございました。  何となくわかるのですけれども、椎葉課長補佐、何か御意見はありますか。伺ってお いて考えていただいてよろしいのでしょうか。 ○藤崎母子保健課長  今の熊谷先生の御指摘はごもっともかなと思います。事務局の考えを申し上げます と、主要課題を提示する事に加え方法論を示すことも検討会の1つの役割としてお願い しようというものです。具体的には、それぞれの関係者の役割を明示することと協議会 をつくるということと目標を設定するがあります。さらに、今後議論いただいているよ うな推進にあたって有効性が期待されるもの、あるいは共通したものとして承認され得 るならば、理念みたいなものも入れて提示するのはいかがかというのがこの案です。  ただ、先生が今言われるように、もっとほかにいろいろなものがあって、これだけが 出ることが偏りになり、逆に拘束的にとられて実際の推進にマイナスになるということ であれば、先生方がそういう御意向であれば、これを参考という形にするのは事務局と して全く差し支えありません。そのあたりをもう少し御議論いただけるとありがたいと 思います。 ○平山座長  ありがとうございました。  そういうことでいかがでしょうか。 ○熊谷委員  例えば保健水準の指標とか住民自らの行動の指標という表現の仕方は理論だけではな いですね。実際に例えば私たちが公衆衛生活動を展開するときは実態を明らかにして目 標を立てて、そしてその中で(3)のように条件整備をしていくという、言い方は少し違い ますけれども、今でもそういうふうに言っていたと思ったんです。だから、私はこの理 論でというふうにはどうしても思えなかったんです。私たち自身の公衆衛生の展開も現 実にそういう結果、言ってみれば1番はいろいろな活動をした保健水準の指標というの は結果ですね。2番はそれを実現するためにはプロセスを踏んでやっていかなければい けない、それは住民自身の主体性の中でやっていかなければいけない。そして、3番は それこそ行政・関係機関がそれを支えたり条件整備したり、人材的にも経済的にもいろ いろな面でやらなければできない。1、2、3は一つの理念だと思えなかったんです。 だから、そういうところで先ほど言ったように非常に近い表現かもしれませんけれど も、考え方自身は今までとそんなに変わらないと思ったんです。  だから反対に、それを先ほど言ったように診断という形でこれをイメージ化すること がいいかどうかは、私は正直言って日本の公衆衛生の中ではまだまだ不十分だと思うん です。これからそういうのでやっていただくところもあっていい。ここにも地方自治と いうことでいろいろなやり方でやってくださいと書いてありますね。ただし、国として は具体的な目標があるのは本当に励みになりますし、必要ですし、そういうところは賛 成できるのですけれども、その間のプロセスはいろいろな地域の実情、考え方がいろい ろあると思うんです。そこだけは私の意見ですけれども、そういう意味です。 ○藤崎課長  若干整理しますと、29ページの先ほど言われたプレシード・プロシードモデルを参考 にしてというのは取ろうという御意見ですので、これは取ってしまって、あくまでも指 標の考え方は広い意味で結論としてこうなりましたということで大体御議論が収れんし ていると思います。後ろの方の方法論、理念、手法というところについてですが、理念 の場合にはヘルスプロモーションは承認されているかなという気がします。手法として 挙げたものはあくまでも参考手法であって、それぞれ実施者が選んでくださいという趣 旨ですが、ここに書かずに参考とした方がよろしいか、それともそういう性格のもので あれば検討会として手法の提示という中にこういうものを挙げて、読んだ方々が検討会 としてこういう手法もあるとして提示したものとして受けとめていただくような構成が よいか、そのあたりの問題かなと思います。 ○熊谷委員  そうでしたね。済みませんでした。  実はこれはこの中にも書いてありますが、行政の今までの上から下へという矢印が非 常に強くて、私たちの反省として保健婦自身の主体性も物の考え方も育っていないと思 うんですね。そう考えたときに、またこのように第4節と入りますと参考ではなくなっ てしまうんです。そこが一つの習性だと思うのですが、そういう面で私の意見ですけれ ども、参考にしていただいた方が考える力とかいろいろなことを生み出す力になるので はないかと、個人としては思います。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○櫃本委員  第4節の話になったのであわせて、参考にするのもあれですけれども、私はここでヘ ルスプロモーションとソーシャルマーケティングが並んでいることに対して非常に抵抗 があるので、ヘルスプロモーションというのはもっと非常に基本的な理念で、ソーシャ ルマーケティングはどちらかというとPPに近い方の話なんですね。だから、このあた りも含めてここははっきり言って語句の説明や、あとはプレシード・プロシードモデ ル、あるいは健康づくり型ソーシャルマーケティングは参考として手法としてで、むし ろヘルスプロモーションはどこかで説明しておいた方がいいですね。これは参考ではな くて、きちんとしておいた方がいい。ただ、あとの3つについては参考という格好で基 本的にこういうものをバックグラウンドに考えたということも入れてもいいと思うので すが、参考資料として入れたらどうでしょうか。  少なくともソーシャルマーケティングと並んでいるのは間違いかと思うのですが、山 縣先生、どうですか。ヘルスプロモーションとは違うと思うのですけれど。 ○山縣委員  私も特にこれだという意見はないのですが、ソーシャルマーケティングそのものは基 本的な考え方に近いのかなという気も一方ではしている部分もあります。だから明確に きちんと分けることはできないと思うのですが、こういう公衆衛生の部分で基本的にヘ ルスプロモーションに対してどういう手法があるのかと言われたときに、一つソーシャ ルマーケティング的な考え方でという中に入ってしまうような気もします。でも、ここ はなかなか難しいと思います。  だから、そういうクラシフィケーションをする必要はむしろなくて、今まで皆さんが 言われるように参考としてこういう方法論がきちんと展開されているということは、参 考であれ何であれ必要だろうとは思っています。ぼんやりとやるよりは、きちんと科学 的な根拠に基づいてやるときにはそれなりにまとめられたものがひとつ大きな参考にな るとは思っています。 ○藤内委員  先ほどの手法の話に戻るのですけれども、実際に熊谷委員が御指摘になったとおり、 ここに紹介されている手法は名前がつくようなものでもなくて、現場で本当に住民の話 を聞きながら、それからスタートして事業を展開している方々はおおむねこういう形で 展開されている。それを逆にこういう図にしたり、何となくわかりやすくしたものがこ ういうモデルであったり、○○法という手法になっているのだと思います。そういう意 味できちんとやってこられた方々にとっては別に名前をつけなくてもいいではないかと いうのがあるのですけれども、逆にそのレベルまで達している地域保健の現場のスタッ フはそれほど多くないのが現状ですので、逆にわかりやすい手法なり整理して提示する のも必要な場面だろうと思います。そういう意味で、これを第4節にするか資料編にす るのかは事務局の御判断にお任せしますが、こういう手法を提示する意義はとてもある と考えています。 ○平山座長  ありがとうございました。  いろいろ御意見が出ましたが、今のディスカッションに加わる先生はほかにおられま せんか。 ○徳永委員  私は熊谷先生の御意見に賛成ですが、この目標値の出し方で、プレシード・プロシー ドモデルで出された目標値の考え方の中でわからないというか、どう考えたらいいのか わからないものがあって御質問したいのと、私は母子保健の分野ではグレーゾーンを発 見することが非常に大事なことではないかと思っています。虐待の報告数を減少傾向に するという第4の育児不安の目標値がありますが、これは減少傾向になった方がいいの か、いろいろかかわるとどんどん増えていくと思うのですが、この辺はどういう考え方 をしたらいいのでしょうか。その辺がわからないんです。  むしろ母子保健として育児不安の問題に取り組むのであれば、それ以前のグレーゾー ンを発見する率が今はとても低いといいますか、ちゃんと発見されていない人たちがい て、健診は大事だけれども、健診で傷つけられたりしているお母さんたちもまだたくさ んいると思うので、その辺の健診の仕組みを変えるとともにスクリーニングシートを開 発してグレーゾーンを発見する率を増加するという考え方でしたら私は理解できるので すが、報告例を減少するというのはどういう理由で減少するのか教えていただきたいと 思います。 ○平山座長  今のは御質問の格好ですので、お答えくださいますか。 ○椎葉課長補佐  34ページに4−1から4−4までございますけれども、今御指摘があったのは4−3 の「法に基づき児童相談所等に報告があった被虐待児数」、これをベースラインが来年 度からで、そして2010年の目標は減少傾向へ。これについての御指摘ですけれども、い ろいろな虐待防止対策を行うことによって2010年には被虐待児が減ってほしいという願 望、本音を掲げた指標です。確かに医師や保健婦やいろいろな機関の方々が虐待の取組 をすれば報告は増えるのですが、たとえそうなったとしても2010年にはなだらかに減少 してほしいということで書いたものでございます。  グレーゾーンを見分ける指標といたしましては4−1、4−2が虐待のグレーゾーン の親の1つの指標で、乳幼児健診で傷つけられる人がないような指標として4−4の満 足している者を増やすという基本的な考え方は先生と同じなのですが、ここが誤解され る点も若干あろうかと思います。  以上でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。  徳永委員が言われたグレーゾーンというのは虐待に関するグレーゾーンですか、それ とも発達などを含めた健康面でのグレーゾーンですか。 ○徳永委員  グレーゾーンというのは、特に母親の感じている育児不安とか虐待危機にある人たち のグレーゾーンということでございます。 ○平山座長  グレーゾーンという言葉は私は個人的には余り好きではないのですけれども、気にな る子や親が気にしていることと理解していいのですか。 ○徳永委員  そうですね。親も子も気になるという、育児がしづらいというか子育てしにくい人た ちということです。 ○平山座長  わかりました。  今の関係で何か御発言はございますか。 ○清水委員  こんなに具体的な問題に進んでしまってよろしいのでしょうか。 ○平山座長  基本的な問題も含んでいますので、お願いいたします。 ○清水委員  私も徳永委員と同じ疑念を今日参るまで持っておりまして、この会議で関係機関と書 いていただきました子どもの虐待防止研究会の私は運営委員で、隣に事務局長もおりま すが、先ほどからこんなことはあり得ないという話をしておりました。  まず、被虐待児は今の10倍ぐらいになるのではないか。御存じのように一昨年の発見 数が 6,600で昨年が約1万 2,000ですから、この線でいきますと目標値に示された願望 は非常に甘いということになってしまいます。それから、日本は性的虐待の発見が非常 に難しいから、これが加わってくると恐ろしい数字になる可能性があります。ここでは 児童相談所で発見、保護した数となっておりますけれども、徳永委員の発想、私も半分 そうですけれども、乳幼児健診でどう見つけるかということもあると思います。  それから、指標としては発見数ではなくて、例えば1歳半健診でどれだけ見つかった か、あるいは児相来談者の中でどれだけ被虐待児の数が増えていったかというのは指標 になるし、発見された子どもがどれだけ保護されたか。結局、一時保護所で預かって4 週間たって行き先がないからというので「もう絶対にしません」という親のもとに帰し ては同じことが繰り返されるという悲劇がたくさんある。きちんと保護された子どもの 人数であれば、これは指標になるのではないかと思います。ただ、とらえ方が難しいの でしょうけれども。 ○平山座長  ありがとうございます。 ○櫃本委員  この指標に関する混乱はどうしてもあると思うのですが、基本的に増加した方がい い、減少した方がいいとはっきり言えないものについてはモニタリングということで、 なおかつ子どもを虐待していると思う親の割合はアウトカムというより自らの行動、学 習の指標の方がむしろモニタリングとしてあって、いろいろな施策をした中で虐待とし て、自分は例えば勉強したくない子どもに勉強しなさいと言って机の前に座らせている のもある意味では虐待しているかなと思うという感じで意識を持っていれば、必ずしも それが減ればいいというものではなくて、自分が意識しているという点ではいいという 点からいくと、こういうモニタリング部分についてはなるべく最終的な保健水準という かアウトカムのところに無理やり入れない方がいいのかなという気がするんです。むし ろ表現を少し変えて、自らの行動指標のような表現にして2番目の項目に落とした方が 誤解を招かないのではないかと思います。  ただ、児童相談所の報告、被虐待児数については先ほどの御指摘ももっともでそうで すけれども、最終的には減らしたいという気持ちがこういう統計数にあらわれるのです けれども、もっときちんとアウトカムとするのだったら虐待ということで本当に死亡や 大きな事故になるものが減るなど、いわゆる結末の悪いものが減るということであれば まだしも指標、アウトカムにはなるだろう。  だからその辺は、先ほど言いましたように自らの行動とか保健水準ということにこだ わるとしんどいので、行政・関係機関の方はあくまで行政・関係機関がやるノルマ的な ことであって、間のものはむしろモニタリングしながら経緯を見ていって、アウトカム として一番上のものをつけていくということで整理していった方が、あとは言葉をそう いうふうに変えればいいわけですから、むしろわかりやすいのではないかと思うのです けれども、いかがでしょうか。 ○平山座長  健診や何かで気になる子ども−−今の気になるというのは虐待絡みで話が出ておりま すが、そういう意味で「グレーゾーン」でも「気になる」でもいいのですが、小児科で 健診を担当するお立場ではどうですか。巷野先生、何か御意見はありますか。 ○巷野委員  プラスの方向で考えるのかマイナスの方向で考えるのか、私も頭の中が混乱してまい りました。 ○平山座長  もう一つは虐待の把握の仕方等も含めて前橋専門官はおられますか。何かお考えがあ りますかしら。 ○前橋専門官  突然のお話なので整理したお話はできないのですけれども、私自身もこれを拝見させ ていただいたときに清水先生と同じような印象を持ったのは確かです。ただ、行政がか かわって願望として何とか減らしたいという思いでやっているところをどう表現するの かというのも非常に大切なのではないか。社会的なアピールとして大切な部分で、そし て実態をどうとらえて対策を講じていくのか、そこがきれいに分かれていないためにこ ういう形になっているのではないか。それは下のところ、4−10、4−11、4−12等も そういう印象を感じました。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○小林委員  虐待のことですが、児童相談所に今通告されている数の10倍ぐらいは今後、通告され るようになるのではないかと推測されることと、地域で保健機関が予防的に援助する対 象はその数倍ぐらいになるのではないかと、大阪の実態から推測いたします。そうしま すと、今の通告数はこれからどんどん増えないとおかしい。けれども、10年先にはそれ が減ってほしいなという気がします。そういう意味では地域の活動をモニターする意味 で、虐待数を挙げていただくことで虐待の問題にきちんと取り組めるのではないかと思 いますので、虐待の数はぜひ残していただきたいと思います。  それから、保健水準の指標に入れていただきたいのは虐待死亡をなくすということで す。指標にぜひ入れ下さい。 ○平山座長  ありがとうございました。私も小林先生がおっしゃったことには賛成ですけれども、 とにかくまだしばらくは把握される虐待数が増えるのは間違いないと思います。10年た ったらそれがピークを超えて本当に減る方向にいくのかなという印象を私も持っていた のですが、34ページの表の中で言えば指標の表現をうまくしていただければ願いはよく わかりますので、椎葉課長補佐、その辺は検討していただければと思いますが、よろし くお願いいたします。  先ほど来問題になった第4節の資料にするかどうかという議論は、ヘルスプロモーシ ョンそのものがWHOの方針ですから、これはきちんと大上段に書いていただく必要が あると思いますけれども、その他の部分は確かにいろいろな御議論がありましたよう に、資料的な扱いをするとか参考資料としてつけていただくとか、その辺の扱いをもう 一遍検討していただければありがたいと思います。大体そのようにお願いしていかがで しょうか。よろしゅうございますか。 ○前川委員  字の表現が違っているのですけれども、33ページの「極小未熟児」という言葉は今使 っていませんので、「極低出生体重児」に直しておいてください。多田先生が御出席に なったら当然おっしゃることだと思うのですけれども、極小未熟児は昔の言葉で、今は 極低出生体重児でございますので、これはお気をつけになった方がよろしいかと思いま す。 ○平山座長  わかりました。よろしくお願いします。 ○柳澤委員  こまごました訂正はほかにもいろいろあると思いますが。 ○平山座長  後で最後にお願いしようと思ったのですけれども、こまごました部分は何かメモで も、あるいはこれを赤で直したものを事務局へ送っていただきたいと思います。後でま たお願いしますが、それはよろしくお願いいたします。 ○中野委員  何せ働きが悪いので、目が覚めたらこんなにすばらしいものができたのでびっくりし て今日は感動を持って、いろいろなお話も伺いましたし、例えば重心施設の病床の拡充 とか重心施設と病院と機能の合体施設とかクロニクルNICUの社会的認知と給付とか つまり2010年に向けて新しい仕掛けをやろう、仕切り直しをやろうというスタンスはい いのですが、テールが起こった場合はどうするか。それを抱えているわけですね。その あたりはこの中でどこか読み取れるのか、あるいは置いておいていいのか、また違う話 なのか、その辺を確めておきたいんです。完成したものに対する漏れがないかという気 がかりから発言しております。例えば1例としては今言いましたように重心施設のサー ビス向上、それで結構ですけれども。 ○櫃本委員  これはここで議論することと思っていたのですけれども、清水先生が療育センターぐ らいは各都道府県にきっちりしたものができるという、これはどこかでうたうべきかと 思うんです。こういうものは行政のノルマとして、しかも地方自治体の役割としてきち んとしたらどうか。いきなりもっと大きいものということになるとあれですけれども、 療育センターは非常に印象的に残っているんです。実はうちの県でも考えていて、そう いうものをきっちりうたっていただくとありがたいと個人的には思いますけれども、も う少し盛り込めるものはどんなものなのでしょうか。再度盛り込んでもいいのではない かと思うのですが。 ○平山座長  新エンゼルプランの目標値、5年計画ですけれども、あれはいろいろな施設の数が出 ていますね。あれとのすり合わせがどうなっているのかは私もチェックしていないので すが、いかがですか。 ○椎葉課長補佐  先ほどの重心施設や療育施設につきましては本文の16ページの(イ)や(ウ)に若干 記載されております。新エンゼルプランでの重心施設等の目標値などは設定されており ません。 ○平山座長  その辺も御考慮いただいて、お願いいたします。 ○清水委員  発達障害児という項目が抜けてしまったのは悲しいことです。例えば今の中野委員の 重心施設云々ということに並んで発達障害児の施設がどうということではなくて、日本 が世界に誇る乳幼児健診を拡充するという形でそれを表現しておく方法はないものか。 これも申し上げたことですけれども、例えば1歳半健診の未受診者の数、市町村の保健 婦が訪問した数とか、これはつかまえ得るわけで、それが高くなれば被虐待児の早期発 見に必ずつながるという副産物もあるわけですし、何かそういう形で発達障害児のこと はぜひ項目として挙げていただきたいと思います。 ○平山座長  ありがとうございました。よろしくお願いいたします。 ○岡本委員  小児保健の水準では小児人口に占める小児科医、新生児科医あるいは児童精神科医の 割合がきちんと入っているのですけれども、妊娠・出産に関する安全性の項目にも、今 は産科医もなり手が非常に少ないということも聞いておりますし、助産婦も施設の中だ けでも 3,700人ぐらい足りない実態がございますので、今日配って説明はしませんけれ ども、そういう意味でぜひ32ページにも妊産婦の人口に占める産科医、助産婦の割合と いう形で入れていただけたらと思っています。 ○平山座長  ありがとうございます。  ほかにございましょうか。 ○雪下委員  前回も申し上げているわけですが、36ページと37ページをごらんいただきますと、ス クールカウンセラーを配置している中学校の割合と思春期外来の数にこだわるようです が、スクールカウンセラーを配置するというのが今、文部省のモデル事業でやられてい ると理解しておりますが、スクールカウンセラーを配置してほしいという学校の努力目 標という、これはスクールカウンセラーが学校の職員なり何なりとして全部に配置する ということになっているのかどうか。今日、文部省の方がいらっしゃるかどうか、私は まだモデル事業としてしか理解しておりませんし、スクールカウンセラーの効果の反 省、モデル事業の結果についても報告を受けていないということから、これは学校医・ 養護教諭によるものを含め、スクールカウンセリングをしている学校という形にすべき ではないかと思うこと。  もう一つ、これも言葉の問題で細かいことになりますが、思春期外来を医療機関の努 力目標にすることは、思春期外来というものをどこでもつくってほしいということにな ると外来の機能面でいろいろ考えていかなければならない問題が起こってくる。それが まだ具体的なものとしてとらえられておりませんので、これは思春期の相談の数という ような形にしていただく方がいいのかなという気がします。  もう一つ、これはこだわるようですが、学校保健委員会についての資料は今日、美濃 輪委員からもらいました。小学校における学校保健委員会はほぼ 100%やっているとい うことで学校医の先生が、その中でも年3回以上やっておられるのが半分以上あるとい うことで言われたのですが、それでも学校医にいろいろ相談しても役に立たない、余り 相談に乗ってくれないというのはどこから出てくるのかなという気がします。  この学校保健委員会を調べますと、御承知と思いますが、学校保健委員会は法的にき ちんと整備してくれということを随分前から言っているのですが、それが整備されない まま文部省の体育局通知でもって根拠として昭和47年からだと思いますが、やられてい るわけです。これに出席するメンバーは学校の養護の先生、体育の先生、保健の先生、 あるいは学校医の先生、歯科校医、薬剤師、地域の保健所の方々、あるいは地域の関連 者、父兄の人たちを含めてやれということになっているわけですが、実際は子供たちが 先生方や時々は親を呼んでやっているのが大部分で、指定されている人数を集めてやっ ているのは極めて少ないということから、学校保健委員会の開催を平成13年度に調査さ れるということが書いてありますが、その辺のことをはっきりさせていただいて、調査 していただきたい。今、その辺に一番問題があると思っているからです。  以上です。 ○平山座長  ありがとうございました。  先生、早く御退席と伺っておりますが、ほかにありましたら、ついでと言っては申し 訳ありませんが、今の議題から離れて結構ですけれども、お気づきの点が何かございま したらお願いいたします。 ○雪下委員  あとは結構です。 ○平山座長  それでは、またメモでどうぞよろしくお願いいたします。いろいろありがとうござい ました。  ほかにございますか。 ○安達委員  先ほど岡本委員がおっしゃっていただいたので、私もまとめの経過のところでいつも 思っていたのですが、母子保健ですから私は特に妊娠・出産の快適さと安全性の一番大 切な点において人材の確保が大切なことかと思います。今、産婦人科の認定医は1年間 で 380人ぐらいの者が出ておりますが、実際に母子保健に携わる者はどんどん減少して きております。開業している地域診療型の方も妊娠・出産を扱わない施設がどんどん増 えてきておりますし、女性医師も産婦人科に非常に増えてきているのですが、実際には 妊娠・出産・育児やその他のことも含めてやめていったり離職したり、そういう傾向も あるわけです。小児保健のところにはしっかり人材の確保という項目があり、女性医師 に対する支援という項目が入っているのですが、産婦人科のところには全く入っており ません。これは見たときからずっと思っていたことでなかなか言うチャンスがなかった のですが、岡本委員が言ってくださったので、もちろん助産婦も含めて人材の確保とい うところもしっかり入れていただけたらと思います。 ○平山座長  お願いいたします。 ○大場室長  文部省体育局の大場といいます。スクールカウンセラーの話が出たわけでありますけ れども、現在、調査研究という形で中学校を中心に各学校に配置しているわけでござい ます。これは来年度の予算要求で制度化する方向でおりまして、来年度からは順次中学 校に配置していきたいということで今、大蔵省と折衝中でございます。そういうわけで 調査研究は今年度でおしまい、来年度からは正式な配置を目指していくという方向で、 以上でございます。 ○雪下委員 モデルとしてやられていたわけですが、その効果については何か集計されたものはご ざいますか。 ○大場室長  各学校にアンケートを行いましたし、あるいはスクールカウンセラー、臨床心理士の 団体等を通じて行ったもの、あるいは父兄に聞いたもの等、こちらの手元にはいろいろ ございます。今日は持ってきておりませんが、文部省では持っております。 ○雪下委員  もちろん後で結構ですので、それを見せていただければと思います。よろしくお願い します。 ○北村委員  思春期外来の話が出ましたけれども、とりわけ婦人科の領域などでは大変古い以前か ら、一般の婦人科と同じような場で思春期の子供たちを診察することは思春期の子供た ちの将来にとっても非常に問題があるということで思春期専門外来の必要性を説いてお ります。私どもは17〜18年前から思春期専門外来をずっとやってきているのですけれど も、確かに主役変われば雰囲気変わるで、思春期の子供たちのたまり場に母親なりおば あちゃんなどがついてきたりしますと、とてもいたたまれないというのが実態です。同 様に例えば妊婦さんが居座っているような待合室に制服姿の中学生、高校生などが診察 に向かったりしますと、非常に厳しい目線が向けられていたたまれないという声もあり まして、そういう意味でそういうことを意識した思春期専門外来をそれぞれの立場で設 置することが重要であることは広く世界的に言われていることです。  ただ、この調査は厚生省の心身障害研究でやらせていただいたのですけれども、実は もちろんいろいろ問題がありまして、日本思春期学会に所属している医師に対して思春 期専門外来を設置しているかどうかという問い合わせに対して「設置している」と答え たデータがわずか 104施設です。小児科医からしてみれば我々は当たり前のように思春 期の子供たちを診ているので、あえて思春期外来を設ける必要はないという意見も確か にあるわけでございます。そのあたりはいろいろ議論していかなければいけないことだ ろうと思いますが、婦人科的な立場でいきますとそういう現実がございますので。 ○平山座長  わかりました。ありがとうございました。この 104の根拠がわかりまして、そういう 意味なので表現などはまた考えていただきたいと思います。 ○小林委員  2点ほど追加していただきたいと思います。  1つは小児の保健医療水準のところですが、どちらかというと予防の項目が非常にた くさん並んでいます。議論の中では障害の子ども、病気の子どものことがいろいろあっ たと思いますので、障害の子どものことについては先ほど議論があったのですが、病気 を持っている子どもの子どもとしての生活権利を守る、QOLを守るという項目は10年 後を考えるとどうしても目標の中に入れなければいけないと私は感じます。院内学級や 院内保育士等のことを明確にこの目標の中に入れていただきたいと思います。  もう1点は4つ目の柱の子どもの心の安らかな発達の促進と育児不安の軽減のところ ですが、行政・関係機関の取組指標に情短施設、児童相談所等についてはあるのです が、子どもの心の健康については医療の中できっちり取り組む体制がもっと整備されな いと心の問題を持ったときに身近に治療できないと思いますので、ここにもう一つ児童 精神科並びに小児心身症を標榜する病院の数というのを入れていただきたいと思いま す。  以上です。 ○渡辺委員  小林先生やほかの先生方と同じだと思うのですけれども、私は特に2点お願いしたい と思います。  31ページの10代のいろいろな指標の数を見てみましたら、改めてこういう数よりもも っと多い問題として摂食障害の問題があるんです。神経性食欲不振症、過食嘔吐症はイ ギリスのロンドンの15歳の15人に1人と言われていますけれども、日本の東京の私立の 偏差値の高い学校は15%から25%が小児科学的に病的なやせに該当するんです。小児科 学的に病的なやせということは、将来、骨粗しょう症、子宮や卵巣のやせによる萎縮の ために不妊症、不育症、拒食症、摂食障害の治療の体の部分だけしかいっていない、精 神的に未熟なまま体が治った人たちは周産期障害が高率だと言われていて、特に周産期 の再発と育児不安の高さ、あるいは育児障害と言われて、子どもの離乳食などのところ で食べさせられなくなるという深刻な問題があって、私もうっかり発言することが少な かったのですけれども、改めてこういうふうに指標に出してみますと最新の幾つかの データは、日本の15歳の子どもの少なくとも10%か20%ぐらいが病的やせ、拒食症とい う病気の診断名がつく人たちはもう少し少ないのですけれども、10代の診断基準をつく ればもう少し引っかかってくると思うんです。これは広く二次虐待などとも関連してい て、将来の乳児虐待の母子関係をつくるだけではなくて、思春期における一種の自己破 壊で自分の体に対する虐待なんですね。ですから、近代社会、現代社会の疎外が自己破 壊を招きやすいという社会病理とすごく関連しているので、どこかに10代の摂食障害の 率を減らしていくということを入れていただければと思います。  それと関連して、小林先生がおっしゃったことと全く同じですけれども、心身症を扱 える小児科医、あるいは小児精神保健医の欧米の下限、欧米の水準の一番少ない数のと ころまで10年後は持っていきたい。1998年の小児科で行ったアンケート調査では小児科 医10年医の 840人のうちの1人だけが小児精神保健をちゃんと専門にしているという数 ですごく少ないんです。行政ノルマは比較的明確に達成できると思うので、欧米の一番 低い水準並みに10年後には持っていきたいという数を出していただければと思います。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○小野委員  乳幼児健診につきましては母子保健計画で1つの指標を持って市町村を含めてみんな その達成に努力しておりますが、ここにひとつ隘路がございます点は、今までの調査と か意見の中の課題と同じですが、健診の快適さまたは制度管理と申しますときにいつも 現場で戸惑うことは、このレポートにもございましたように小児科医というか、それに 内科医ということも含めますが、そういう医師のローテーションで市町村を支援してい ただくと大変うれしいのですが、実態は小児科に類似する先生方の応援がありません で、あらゆる先生が毎月変化しながらローテーションを組んでいるのが実態です。  ですから、できましたら4の中に、何としたらいいでしょうか、健診における医師の 配置。小児科医だけでは地域ではとても少ないと思いますが、そういう配置をして健診 をやっているかどうかということをぜひ入れていただいて、特にこの段には制度管理の 問題を私たちは健診ではずっと目標に持ってフォローしてきまして、今回はその視点が 余りにも抜けているものですから、制度管理がなければせめて専門医の配置という現状 と目標を盛っていただくと助かるのですが、意見としてお願いいたします。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○美濃輪委員  31ページの1−10の外部機関と連携した性教育の目標値のところですが、薬物乱用防 止教育も含めてですけれども、 100%という目標値を掲げておりますが、性教育は生き 方教育で、毎日学校で日々やっているわけで、皆さんが一番心配なさるのは性感染症と か10代の妊娠中絶だろうと思うんです。全国を対象とした場合に小中高、盲聾養とさま ざまな校種があるわけで、学校間差や地域差、児童生徒の学習状況等を考えますと、こ こに 100%とはっきり掲げることがどうなのかなと疑問に思います。学校の取組の中で 連携していくとか協力していくとか、資料の開発や提供は十分できるかとも思います し、今後2002年から総合学習とかチームティーチングでもよろしいかと思いますし、体 験学習等の中でやっていけることだろうと思っています。一般の先生方も教育に関して はプロですので、資料さえいただければ十分やっていける部分だろうと思いますし、私 たちも養護教諭として協力もしますし一緒に学習もできますので、ここはぜひ違う表現 の仕方をしていただけたらよろしいかと思います。私たちもこれから教育の方では外部 の先生方からしっかりやっていると見えるように頑張りたいと思いますので、よろしく お願いいたします。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○中野委員  実はこの会の最初からうつうつしていた部分がありまして、妊娠・出産は私の専門領 域としていろいろなことを責任をとらなければいけないと思ってきました。ただし、こ れは安全と快適という視点ですので、あくまで親の世代、Pから切り込むということだ ろうと理解しておりまして、それが生産するF、次の世代は小児の中に入るという理解 でずっときていました。  要するに胎児を入れてほしいということなのですけれども、確かに胎児というのは保 健医療の意味から見てもほかの意味から見ても社会認知がまだ完成していないし、人権 も確立していないという存在です。そうすると、3でもう1回見直しますと、ふってわ いたように新生児死亡でしょう。つまり生きて生まれた子どもからスタートするとい う、1,000分の2出生ですけれども、胎児の死亡を入れると周産期死亡がこの2倍から 3倍くらい。死んで生まれるものは放っておけという、この10年間歩くという格好で動 き出しては大変困るなと今改めて思い直しました。したがって、33ページで仮に申し上 げれば、3の小児保健医療水準を維持向上させるための環境整備の保健水準指標の3− 1の前か後ぐらいに周産期死亡率を入れていただく。そうすると現状も出ますし、2010 年の目標値は世界最高水準。もし必要な文章がどうかと言われましたら、12ページ以降 は私が責任をとって若干のキーワードぐらいなら入れさせていただいて罪ほろぼしをさ せていただきたい。どうぞよろしくお願いします。 ○平山座長  ありがとうございました。  いろいろ出し出すときりがなくて、それぞれおありだと思うのですけれども、恐れ入 りますけれども、先ほどお願いしかけましたように、この目標に限らず気になるところ を赤字で入れたもの、書き足したり注文を書いていただいたものをぜひちょうだいし て、それをもとにして整理させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたし ます。今までにここで御発言いただいた部分はメモしていただいてあるとは思います が、それも含めましてよろしくお願いいたします。  次の議事がございますので、次に移らせていただきます。2番目の議事が関係機関・ 団体の役割についてでございます。この資料の御説明等をお願いしたいと思います。 ○椎葉課長補佐  それでは、関係機関の役割です。資料は本文中の23ページを御参照いただければと思 います。  先ほども申しましたけれども、23ページの健やか親子21の推進方策の1つの柱が今御 議論いただきました目標の設定ですが、もう一つが関係機関・団体の寄与しうる取組の 内容の明確化と推進協議会の設置です。前回、役割という書き方は強制的な意味合いも あるということで、今回、書き方は変えまして、各主体の寄与しうる取組の明確化とい う「寄与しうる取組」ということで整理させていただいております。  第2節に各主体の寄与しうる取組ということで、まず基本的な視点ですけれども、ヘ ルスプロモーションの理念に沿って国民が主体となった取組を一義的なものとしていく ことと、地方自治体が地域の実情に応じた取組を展開していける。それから、関係者・ 関係機関などがそれぞれに貢献できる取組を認識して日常活動に組み込んで展開してい くということで、国の押しつけではなく、関係者の自主的な取組が重要であるというこ とです。  そして、最終的な目標といたしまして各先生方からいただいた御意見をまとめます と、子どもの健康が優先され、思春期の子どもに対する適切な応援、妊産婦や不妊の夫 婦に対する優しい配慮がなされ、健康な子どもと障害や疾病を持つ子どもの育ちやその 親を支援できる地域社会の実現のための取組を国民一人一人が行えるようにすることが 重要だという国民一人一人が行えるような取組がなされるように関係団体・機関などが いろいろ寄与しうる取組を課題ごとに記述しています。  基本的にこれまでの課題の中での問題認識や取組の方向性、具体的な取組の記述をも とに整理していますけれども、各課題に共通した基本的事項は主として国の役割という ことで記載しております。そして、23ページの下の方の (1)からそれぞれの役割の総論 的な部分を書きまして、その後に個別の課題ごとに整理しています。  まず、総論的には国民の役割ですけれども、各課題に関する認識を深める活動に参画 していただく。それから、自分たちが直面する健康上の諸問題について、自らの健康は 自分で守る力を向上させる。そして、地域の問題として受けとめて関係機関と連携し て、共同してその解決に向けて努力を重ねていくと整理しております。  先ほども申しましたけれども、地方公共団体は地域特性を重視して住民が各課題を地 域の課題として解決に取り組めるような支援を行う。次のページですが、また関係部局 が連携して地域の各課題の目標の設定や評価などを行って、地域における関係者の研修 や関係団体等の支援を推進していく。  国ですが、国は国民が地域の課題として共同して解決に取り組めるように、あわせて 地方公共団体、関係機関が積極的に支援できるよう必要な情報の収集、調査研究などに よる科学的知見の集積、また健康教育・学習教材の開発や関係者への研修などに努めま して、国としての目標や方向を提示し、啓発普及や広報・情報提供の実施、また各種の 制度や基盤の整備などの取組を行うとともに、関係団体の積極的な参加を図り、国民運 動として展開されるよう推進するということです。  専門団体でありますけれども、その専門性を生かしまして、各課題に関する相談、治 療、調査研究、啓発普及、人材の育成などにかかわる。そして、専門性を活用し、住民 の支援を行う。また、国や地方公共団体の政策に協力していただくということでござい ます。  そして、専門団体の例でございますが、前回お示ししたものに各先生からいただいた ものを含めて三十数団体を括弧にまとめておりますけれども、それぞれの課題ごとにピ ックアップして整理しています。この4つの課題につきましてほぼ網羅しているのでは ないかと考えております。  (5) 民間団体につきましては国民や地方公共団体などのコミュニケーションを円滑に するといった広域的支援から組織的な活動を行っていただく大きな役割があることと、 自主的・積極的な活動を行うということです。例ですが、24ページの表2となります。 母子保健に関する4つの課題につきまして、これも各先生方からいただいたものを中心 にまとめております。かなり幅広に例として挙げています。  そして、検討会においては各主体の寄与しうる取組として考えられる事項を表3から 6に整理したと書いていまして、これまでにも提出していただいた意見をそれぞれ個別 の課題ごとにまとめております。それを一覧表にしたのがA4の大きな表でございま す。そちらをごらんいただければと思います。  A4の各主体の寄与しうる取組として考えられる事項の例(案)として整理していま す。これは前回お示ししたものはかなりでこぼこがありましたので、でこぼこをなくし て、国民の役割の中にそれぞれの課題に特化したものをかなり網羅しています。内容的 には国民、地方公共団体、国、専門団体、民間団体として整理は前回と同じですが、そ れぞれに若干つけ加えております。  以上でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。  それでは、今の御説明の部分につきまして御質問でも御発言でもお願いいたします。 ○戸田委員  推進協議会や国民運動ということで書いてある内容はよくわかるのですけれども、取 組として挙げられているものと目標値として挙げられているものとをアウトカム指標あ るいはモニタリング指標をチェックしていくという責任の最終的な所在とか、妊娠・出 産期の快適さや満足さというと、例えば病院でいっぱいお土産を渡して、ブランド物の スリッパをつけて、豪華なお祝い膳を出すということでも満足する方はたくさんいるか もしれない。ですから、この検討会で話し合われた内容がきちんと普及してなされてい るかどうかをチェックする人とか団体とか場所の所在がわからないのですけれども、そ の辺はどうでしょうか。 ○椎葉課長補佐  すみません。説明し忘れておりますが、29ページの一番上に健やか親子推進協議会を 設置いたしまして、先ほど述べました取組を効果的に調整推進するために関係者などの 団体にそれぞれ自主計画などをつくっていただいて、2010年までの行動計画なとして、 その進捗状況を報告したり、各団体でこういった経験をしたという報告をしていただ く。そういうものを統括する場として「健やか親子21推進協議会」を中央に設置いたし まして、ここで進捗状況を管理していくという段取りでございます。また、この協議会 を通じてインターネットなどを使った情報提供や意見の聴取、全国大会などを開催いた しまして、国民運動計画推進の機運を高めていくような活動を行うこととしておりま す。 ○平山座長  ありがとうございました。  ほかにございましょうか。 ○櫃本委員  まさにこれができ上がって、これからどう推進していくかということで役割をはっき りさせることが非常に重要ですが、我々の地域保健といいますか、行政の中ではこれま でエンゼルプランの問題、市町村母子保健計画の問題という現存するものがある中でど うリンクしていくかということが非常に大きい。11月10日には藤崎課長にも来ていただ いて健やか親子をテーマに地域保健大会を行うようにしているのですが、その中身は市 町村母子保健計画とどうリンクさせていくか、どう普及させていくか、そこで評価、チ ェックしていく市町村レベルでの評価を統合した広域的な県の役割、これは地域保健医 療計画にも響いてくるのでしょう。その辺についてはどこかで計画とリンクして、書い てある中身はそういう目標設定を云々とか評価を行うと書いてあるのですけれども、そ の辺を具体的に出してはいかがかと思うのですが、いかがなものでしょうか。 ○平山座長  これは課長からお答えいただけますか。 ○小野委員  私も意見を言わせてください。私も本当にそれだけは願って、この委員会で意見を言 えればと思っておりました。というのは、私も母子保健委員会の委員として随分プラン ニングしてきましたけれども、それがもし神奈川県だけの誤解であってはいけないと思 いまして他県の情報も仕入れてまいりましたら、すこぶるいいプランニングをしている 市町村がたくさんあるんですね。その努力と、そしてそこに対する厚生省の指導の指標 の出し方も本当にごまかしのないもの、例えば皆さん方はシンクタンクに投げて計画し ているところが多いという御意見もいただいたのですが、私の見るところでは保健婦が すごく努力して、それにのっとって大変いい母子保健の指標をつくって今日まで努力し ておりますので、そのリンクをぜひこのプランニングで評価してあげて、それによって さらに21世紀は心の発達にもっと重点を置くという21ですよという激励を含めて、ぜひ リンクを考慮していただきたい。  エンゼルプランはある意味では分野は少し低いかもしれませんが、母子保健計画は絶 対に市町村の評価の指標にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○平山座長  課長、お願いします。 ○藤崎課長  御指摘の市町村母子保健計画は非常に重要な役割を果たすと思いますし、私どもも、 平成13年中に各市町村で見直していただいて平成14年から実施ということで、この報告 書をもとに健やか親子21をにらみ各市町村の御判断で計画をつくっていただきたいとは 思っております。各自治体の自主的な取組という中に概念的には含んでいたものであえ て書いていなかったのですが、考えてみますと御指摘のように、最後は住民に一番近い のは市町村になりますので、計画がある意味で一番基本になる部分かなという気もいた します。そういう意味ではどこかに文言として「市町村母子保健計画」を入れて、そこ がある程度計画の基盤になるような記述があるのもいいのかなという感じがいたしま す。各論の各主要課題ごとにどのように入れていくのかを考えてみたこともあるのです が、全部にかかわりますのでうまくいかないと思っていたのですが、23ページに第2節 で地方公共団体とありますけれども、ここあたりに総括的に地方公共団体のところで、 市町村母子保健計画の中にこれを織り込んで進めていくという記述を入れていくことは 最低限できると思います。もしそれ以外に具体的な記述の仕方で御指摘があればこちら にお届けいただいて、そういうものを含めて今の御趣旨を体現するようにしたいと考え ております。 ○平山座長  ちょっと伺いますが、市町村母子保健計画は厚生省が全国の分を把握しているわけで はないんですね。県ごとでしょうか、どこが把握できているのですか。 ○藤崎課長  これは法的根拠はないのですが、1997年4月から母子保健法が変わりまして母子保健事 業は市町村に移譲されました。その結果でますます市町村の役割が大きくなっていきま すので、計画をつくってくださいと通知でお願いしております。いただいたものは二千 幾つあって大変数が多いわけです。我々も全ては見られませんので、これは研究班の方 で藤内先生、櫃本先生たちにお願いしていますが、そういう研究班として研究ベースで 分析していただいて研究報告書として見やすい形でまとめられたものが現在把握されて いるという状況ということになります。また、各計画の作成過程で都道府県あるいは保 健所等がいろいろな形でかかわっておられまして、その濃淡は地域によって若干違うと 思いますが、そういう形で市町村と広域的な都道府県型保健所あるいは都道府県が連携 しながら作成していただいているという状況でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。藤内先生、何か補足あるいは……。 ○藤内委員  課長の発言に補足というのは変ですけれども、今、話の中に出ましたように平成9年 度、10年度と2年にわたって平成8年度に全国の市町村で策定された母子保健計画の定 量的な分析をさせていただきました。平成8年度末に厚生省母子保健課に提出されてお りました 2,849自治体のすべての母子保健計画書を、例えば首長の挨拶がきちんと最初 に載っているかというところから始まって30項目を定量的にチェックいたしました。あ るいは平成10年度は 2,362自治体から回答いただいて、策定プロセスについても調べさ せていただきました。  その中ではっきりわかったことは、今回の健やか親子21のように母子保健事業を通じ て一体何を達成するのか、達成すべき目標なり指標なりを明確にした自治体ほど計画を 策定した後の母子保健事業に質的な変化−−どうしても平成9年度の市町村への事務移 管の後でしたから量的にはどこも増えているのですけれども、例えば健診の体制なり今 までの母親に対するいろいろな教室なりの中身がどう変わったかというところで評価さ せていただきますと、こういうことを議論して、そういう目標を母子保健計画に策定し た自治体が 212ほどあったのですが、そういう自治体ではほかの自治体と比べて明らか に後の変化、関係機関との連携等も推進されていると考えられました。  そういう意味で、この健やか親子21を来年度の市町村の母子保健計画見直しにどうつ ないでいくかということがとても重要だと考えます。この検討会での議論がまたそれぞ れの市町村で関係者を集めての議論につながり、そこでまたそれぞれの市町村での課題 なり、あるいはそれをどう解決していくか、どういう姿を目指すかということを共有す るプロセスが必要だろうと思います。実は今年度も研究班を引き続きさせていただいて おりますので、健やか親子21が10月末にできた後、来年度の母子保健計画の市町村の見 直しに向けてちょうど半年間ほどの時間がございますので、それをいかにつなげていけ るのか。そこで県というか保健所なりがどんな役割を果たせるのかということについて もうちの研究班の方で研究させていただいて、来年度の市町村の母子保健計画の見直し が健やか親子21を踏まえてできるような支援をさせていただければと考えております。 ○平山座長  ありがとうございます。大変大事なところでございます。 ○小野委員  とてもありがたく思います。そのときにもし計画が、今お話ししたマイナスのところ もあるかと思いますので、その辺を見直しの時期に喚起していただくのも行政の仕事か と思いますので、ぜひこの21をPRして指導していただければと、厚生省の仕事ではな いかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○櫃本委員  藤内先生と活動を一緒にしているのですけれども、健康日本21も同じで、あれをあの ままに置いておいても何の役にも立たない。そういうことを言ったら怒られますが、要 は市町村でどう展開されるかということと、それを支援するための県や国の広域的な役 割という位置づけにしないと、国はこういうことをしますけれどもあとは御勝手にとい うのでは実現しないと思うんです。特に3番目の指標については地域においてさまざま な資源を活用した地域ごとのノルマ指標がかなりあるはずです。今日は各関係の代表が 来られているわけですけれども、その団体からも市町村の計画に盛り込めということを きっちり、あるいは都道府県の広域に盛り込めということを各地域レベルで頑張らない 限りは、ここに書いたからオーケーとはならないということです。そういう意味では各 関係機関の役割としても市町村の計画にどう絡んでいくかということを非常に重大な役 割として位置づける、そこまで入れていくと非常につながっていくのではないか。ただ 単に地域保健の関係者だけが関係機関と連携して書きなさいではなくて、あれはどうな っているのだということでそれぞれから入っていただく。  ただし、国レベルではないとできないものはここにはっきり入れておいてほしい。し かも、それをやることによって市町村や県レベルが非常に助かるという部分については 入れておいてほしいのですけれども、最終的にはそのノルマを市町村に課すのではなく て、付加する、押しつけるのではなくて、市町村の自主性をつぶさない程度の押しつけ が要る。例えば思春期相談をやる、教室を持つというようにすると完全に押しつけにな るわけですけれども、そういう形ではなくて、その受け皿になるセンター的なものをつ くっていくであれば非常にありがたい。あるいは、そういう専門家を確保していくとい うことになると市町村レベルではできないことで、その役割分担をはっきりした上で市 町村の特に3番目の指標、そしてより住民に近いところですからモニタリングできるも のがもっとあると思うんです。そういうものをきちんと確保していくということ。特に 保健水準の一番トップのアウトカムについては全国オールマイティでかなり共通のもの にしていこうという国レベルの指標の整理、それと市町村レベルの指標の整理が必要で はないかと思っています。 ○平山座長  ありがとうございました。  これができ上がったときに全国に流す流し方も非常に大事だなというのもわかります が、ありがとうございました。  ほかにございましょうか。  もしよろしければ、3番目の議題でございますこの検討会の報告書、これができ上が ったらばということでございますので、これについての御説明をいただいて、今日の今 までの部分を振り返って結構ですが、議論いただいて、この報告書の完成に向けてまた 資料、御意見を送っていただくお願いまでをさせていただくことになろうと思います。  それでは、報告書(案)につきまして御説明をお願いいたします。 ○椎葉課長補佐  それでは、報告書の全体構成、最終的な形を今日初めてお出しいたしましたので、簡 単に御説明いたします。  まずタイトルでございますけれども、母子保健の2010年までの国民運動計画という形 でまとめさせていただきたいと思います。日付は10月で出したい。それから、健やか親 子21検討会の名前で出すということです。  次のページ、目次をごらんいただければと思います。基本的には「はじめに」という 構成があって、第1章に健やか親子21の概要を示します。第2章に21の主要課題という ことで、これまで4つの課題について議論しましたけれども、そのまとめを書かせてい ただいております。そして、第3章がそのような課題に基づいてどう推進していくかと いう推進方策をまとめさせていただいております。そして、先ほど御議論いただきまし た第4節の運動展開の理念、手法については事務局の方でもう一度検討いたしまして、 資料とするものについては資料ということでまとめさせていただきたいと思います。一 応、3章構成になっております。  「はじめに」ですけれども、ここは健やか親子につきましてこれまでの母子保健の成 果を踏まえた、なぜこの検討会が始まってどのような検討を経てどういうことが望まれ るか、この検討会で議論した報告書のみならず資料集も別途つくったものであります。 検討会自体は全部で9回行う予定ですけれども、3時間休憩なしに議論を尽くすという ことで、その議事録もすべてホームページに公表されておりますので、この報告書本体 とともに議事録も参照していただければ幸いであると結んでおりますが、この「はじめ に」についてこれはよくないというものが何かありましたら、もしくはこれを入れてほ しいということがありましたら、後ほど事務局の方にお知らせいただければと思いま す。  そして、次のページからですけれども、第1章となります。まず、この健やか親子21 の概要でございます。  第1節に健やか親子21とは何かということを単刀直入に言っておりまして、21世紀の 母子保健の主要な取組を提示するビジョンである。そして、関係機関・団体が一体とな って推進する国民運動計画であると述べております。そして、これは少子化対策として の意義も持っておりますし、健康日本21の一翼を担う性格も持っています。名前は主と して行政的な母子保健が対象でございますけれども、目指すものが広く父親も含めた親 と子が健やかに暮らせる社会づくりということで、象徴的な意味を込めて健やか親子21 としたということを記載しております。それから、計画の期間は10年間で中間年度に見 直しを行うということを記載しております。  そして、第2節では、健やか親子21の基本的な視点を4つ掲げております。1つ目は 20世紀中に達成した母子保健の水準を低下させないために努力する。母子保健システム の量と質の維持を行う。2つ目は、20世紀中に達成し切れなかった課題を早期に克服す る。事故、妊産婦死亡率、予防接種率などについて、これは世界最高の水準の達成をめ がけて行う。3つ目に20世紀終盤に顕在化し、21世紀はさらに深刻化することが予想さ れる新たな課題に対応する。思春期保健や育児不安、子どもの心の発達の問題、虐待な どについて書いております。4つ目が新たな価値尺度、国際的な動向を踏まえた斬新な 発想や手法により取り組むべき課題を探求するということで、QOLの観点からの慢性 疾患児、障害児の療育環境の整備、妊娠から出産に至る環境の整備、ヘルスプロモーシ ョンの理念、方法など、保健・医療・福祉・教育・労働などの連携ということを書いて おります。この4つの視点で構成しています。  第3節から、この健やか親子21の報告書全体の説明です。主要課題が第2章、推進方 策が第3章となっています。  主要課題は次のページです。主要課題につきましてはこの4つの課題ですけれども、 それぞれの課題ごとに問題認識や取組の方向性、具体的取組を記載しております。そし て問題認識でありますけれども、現状に対する見解と主要課題に選定した理由を示して おります。取組の方向性では取組に当たっての基本的な方向性、枠組みを提示し、具体 的な取組では可能な限り具体的な形で方策を提案しておりますが、ここはちょっとあれ なのですが、実施可能性を必ずしも厳密に担保したものではなく、各課題の解決に寄与 すると期待されうる方策を厳選したということで、これを参考に関係者等が可能な範囲 の自主的な取組を行って課題解決に貢献していくことが期待されるとまとめさせていた だいております。  各課題の対応ですけれども、各課題の性格と内容の相違によって必ずしも均一ではな いことと、実践的な目を重視したという記述にしております。ここはお断りでございま すけれども、この4つの課題に含まれないものが重要でないということではない。総花 的な取組を避けて国民運動として集中的に取り組むべき課題を精選したものがこの主要 課題ということで、いろいろな御要望があるのですが、例えば小児の歯科保健、栄養な どの分野については特に取り上げておりません。また、アトピーなどの個別疾患対策も 対象していないということでして、これら主要課題に含まれていないが重要なものにつ いては従来の母子保健事業の中で着実に取り組んでいくということでございます。ここ でこの報告書の性格などを記載しております。  2の推進方策は先ほど御説明いたしましたけれども、この課題達成に向けて国民を初 めとして保健・医療・福祉・教育・労働関係者などがそれぞれの立場から寄与するとい うことで、重要な推進方策が3つある。それはまず関係団体が寄与しうる取組の内容の 明確化と協議会の設置。次のページでありますが、目標の設定。3番目の理念、手法の 提示。この3つがこの推進方策の柱だということです。  そして、4ページから第2章ですけれども、思春期保健のこれまでのたたき台などを まとめめました。先生方にお示ししたものと若干変わっているのが4ページの下から3 行目ですが、学校保健の養護教諭の重要性をうたいまして、1人の養護教諭が担当する 生徒の数が適正であることが求められるというくだりを書かせていただいております。  あと、基本的な枠組みはほとんど同じですが、7ページをご覧下さい。思春期の心の 問題について最後から2行目から3行目に、思春期の心の問題に対応できる医師や児童 精神科及びその他の医療スタッフの育成とその他の医療スタッフを入れております。  訂正ですが、7ページの下から2番目のパラグラフの「自殺年慮への」が「年」にな っておりまして、「念」に訂正をいただければと思います。  続きまして、8ページからが第2節、妊娠・出産の安全性についての取組です。これ も基本的な枠組みは変えておりませんが、10ページの分娩のQOLの確保に関してバー スセンター方式の導入が唐突であるという御指摘などがありまして、バースセンターの 前にバースセンターとはどういうものであるかという説明の文章を若干加えておりま す。「正常分娩において、助産婦が中心的な介助・ケアを提供し、必要がある場合に医 師のコンサルテーションを受ける病院内のバースセンターの導入は」ということでバー スセンターの定義づけといいますか、説明を加えております。  11ページですけれども、キの不妊治療のくだりでございます。これは前にお送りした ものと少し変えておりまして、不妊治療については安全性の確保のための治療の標準化 や相談体制等に関するガイドラインを作成する。治療を受ける前に治療への不安や子ど もができないことによる家族や社会からの精神的圧迫などに対する十分な心のケアを提 供する。また、不妊治療に伴う処置、検査、予後等について適切な情報提供がなされた 上で治療方法の選択・決定ができ、治療中の不安に対しても十分に対応できる相談体制 を整備すると、日本語を整理しております。  11ページの下の方ですが、イの職場の問題で、下から3行目の「今後、働く女性が不 妊治療を受けやすくなる」ということでありましたけれども、不妊治療は男女も受ける のではないかということで、女性だけではないということで「男女」に変えています。  第3節の小児医療の項は12ページでございます。これも基本的な枠組みはほとんど変 えておりませんで、先生方に前回お配りしたものとほぼ同じです。  18ページですけれども、第4節、子どもの心の安らかな発達の促進と育児不安、これ も基本的には同じでございまして、前回とほぼ同じような形でまとめさせていただいて おります。  そして、第3章は23ページからですが、推進方策ということで第1章で若干述べてお りますけれども、それを詳しめに説明いたしまして、健やか親子21の推進方策の重要な 3点と取組の明確化と推進協議会の設置について整理させていただいております。  そして、29ページからは目標設定ということで、これは先ほど御意見いただきました ので変えたいと思いますけれども、この設定をどのようにしたかという考え方を示して おります。  そして、資料1が各取組の目標ということで表にまとめております。資料2は性格と いうことで35ページからです。簡単に整理しておりますけれども、これは文章化する か、もしくはこのような形でまとめるかは事務局の方でまた検討したいと思っておりま す。  そして、45ページは第4節ということで運動展開の理念と手法と書いておりますけれ ども、これも先ほどの御議論を踏まえましてヘルスプロモーションの部分は前の部分に 残して、プレシード・プロシードモデルなどについては参考資料ということでまとめさ せていただきたいと考えております。  最後の50ページですが、「おわりに」ということで事務局の方でこういうことではど うかということで案を出しておりますけれども、幅広く検討して、会議に当たっては特 に制約を設けず、自由にかつ濃密な検討を行った。報告書をまとめるに当たっては抽象 的な表現をなるべく避けて、母子保健の観点が具体的なものとなるよう心がけたけれど も、この4つの主要課題に焦点を絞って検討を行ったため、各委員から出された母子保 健に関連した貴重な意見を割愛せざるを得ないところもあると、多少弁解的なところも 入れております。もう一つ、具体的な取組についてはすぐに実施できないものについて も母子保健分野の資源や環境を10年の間に整備していくという観点から、努力目標とし て幅広く取り入れた。先ほどの虐待などはこれに入るかもしれませんけれども、そうい うことを書いております。  そして、健やかな親子はそれぞれの家庭にとっての希望ではなく、社会全体の希望で ある。本報告書に基づき、子どもの健康が優先され、思春期の子どもに対する適切な応 援や、妊産婦や不妊の夫婦に対する優しい配慮がなされ、健康な子どもと障害や疾病を 持つ子どもの育ちやその親を支援できる地域社会の実現に向けた国民運動が展開される よう希望するとともに、皆様の今後の御理解と御協力を心からお願いしたいと結ばせて いただいております。  最後に開催状況と委員名簿をつけております。全体的な構成としてはこういう形でま とめさせていただきたいという案でございます。  以上でございます。 ○平山座長  ありがとうございました。大変御苦労をおかけいたしました。  それでは、今の御説明の報告書全体、その中には先ほど御議論いただいた目標の設定 やら関係機関・団体の役割等も含まれておりますので、そこに戻っても結構でございま すけれども、御自由に御発言をお願いいたします。 ○中野委員  理念ですね。これは「はじめに」からスタートするわけです。「はじめに」の中で1 章が起こってきて、健やか親子21の字句の説明ですね。ホワイ健やか親子21と命名した か、基本的視点という非常に実務的な話に展開していって、問題の解決ということから 言いますと、これは皆様の御意見をいただきたいと思って申し上げるわけですけれど も、文化論みたいなことはタッチしなくていいのですか。余りに仰々し過ぎますか。  なぜこう申し上げるかというと、例えば平等や博愛。なぜ申し上げるかといいます と、実は主体事項というのが文章の中にずっと流れ続けているのです。これまでの行政 とこれまでの市民とのスタンスが若干変わりつつあるということがこの中に入っている んですね。中に流れるのは自己管理であり、自己決定であり、自己責任といった文章が 中に流れていく思想になっていて2010年が来るだろうと思うんです。そういうことで「 はじめに」のあたりに何か入れるきれいなまくらことば、平等と博愛でいいのか、ある いは自己決定でいいのか知りませんけれども、保健医療が持つ文化性のようなことにタ ッチした方がいいのか、あるいはそんなことはしなくてもいいのか。これは皆様の御意 見をいただいて、私は格別どちらがいいとは思っていません。ただし、指摘したいのは ずっと流れている脈絡はそういうものであろうと思いますので、それだけですけれども お教えいただきたい。 ○平山座長  ありがとうございます。  今の中野先生の御意見に何かございましたらお願いします。 ○櫃本委員  私としてはヘルスプロモーションの話が結構入っているのでありがたいなと思いなが ら見ていたのですけれども、中野先生のお話はヘルスプロモーションの部分がかなり根 底にあるというか、自己選択、自己支援をしていくというヘルスプロモーションという 言葉の説明ではなくて、根本的にそれを象徴していると思うんですね。それをもう少し 前倒しにすると中野先生がおっしゃられた部分がもう少し見えてくるのではないかとい う気はするんです。ヘルスプロモーションは十分入っているのですけれども、最終的に ヘルスプロモーションの説明が一番最後になってしまっているので、その辺がもう少し 表に出てもいいのではないかとは思っています。  もう1点、不妊の問題について、特に「おわりに」には不妊の夫婦に対する優しい配 慮がなされと書いてあるので、これは北村先生も随分指摘されたところですけれども、 実際に本来の不妊の部分については治療ばかりが書かれているので、なぜこちらにそれ をうたっていただけないのかなというのがあるんです。8ページの不妊への支援、11 ページの不妊治療のところに少し入れているのですけれども、いつも治療がベースにあ り過ぎるので、確かに少子化という点では治療が強いのかもしれませんけれども、基本 的に不妊の社会の理解みたいなことですね。母性・父性、親に対する理解が根本にある 中で治療が展開されていかなければいけないことで、治療を先に出す前にそちらに触れ た方がいいのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ○平山座長  ありがとうございます。 ○矢内原委員  前にも少し意見を述べさせていただいたので、32ページの具体的な目標を少し書き変 えさせていただいて意見としてまとめてあります。その中に根本に流れるのは治療の具 体性ということだけではなくて、総括的な患者のカウンセリングを非常に強く出してお りますし、そういう発言を一番最初にさせていただいたと思いますので、その点を含ん だ意見を事務局に提出させていただきます。 ○平山座長  ありがとうございました。  ほかにございましょうか。 ○巷野委員  第4項目の子育てというところですが、乳幼児の3分の1ぐらいが保育所で育てられ ておりまして、その問題がこの中で触れられていないのではないかと思います。という ことは子育てを社会がどう受け入れているかを大所高所から考えたときに、1つは専業 主婦が家庭で育てているという形式があり、もう一つは働く女性のために保育所ができ ている。その辺を整理して、子どもの立場から考えたとき、例えば子どもが病気になっ たときどうするか、社会がそれをどう受け入れているかということです。私は病気のと きこそ家庭でお母さんが見ることを原則にしておりますけれども、そのために社会が、 働くお母さんに対してどういうことをやっているかといったことも子育ての中で非常に 大きな部分があると思います。ただし、これはすべてが家庭でできないわけで、その場 合には保育所が受け入れるわけですから、保育所がどういうふうに受け入れているかと いうところがいい悪いという問題よりも、その辺が10年後どうなっていくかを毎年チェ ックしていくことが大事ではないか。それはいずれも各家庭によって違いますし、また 時代の流れがありますが、子どもの立場から見たときには、親子というものを中心に社 会が子育てを支援するというように持っていきたいと思います。  また追加して書く機会があるようでございますので、その辺のところをまとめて意見 を述べさせていただきます。 ○平山座長  保育所のあたりは大変大事な部分だと思います。確かに入っていませんので、どの辺 のところにどんなことを入れたいというのをメモしたものをよろしくお願いいたしま す。 ○藤内委員  最初の1ページに健やか親子21とは何かの中で父親も含めた親と子というのが明記し てあるのですが、先ほどの指標の議論の中で父親に関する指標が見当たらなかったよう な気がします。例えば4番目の課題である子どもの心の安らかな発達のところには子育 てに自信が持てない母親とか、4−2の子どもを虐待している親には父親のことも入る のでしょうけれども、4−1に対応するといいますか、子育てを楽しいと感じている父 親の割合というような父親の指標をどこかに入れていただくことが、最初に父親も含め た親子と設定しているので必要ではないかと感じるのですけれども。 ○平山座長 ありがとうございます。  確かに父親が欲しいですね。 ○古平委員  45ページのヘルスプロモーションの12行目ですけれども、突然、「地域社会の構成員 が一緒に『子どもの育ちの玉』」という言葉ですけれども、これは言葉的に受け入れづ らいのではないかと思います。これは次のページの坂を押して登る玉ですけれども、 「子どもの育ちの玉」は日本語として余りこなれていないもので、最近は「老人力」と いうことを言っておりますので「育児力の玉」など、全体で考えていただいて、もう少 しスマートな玉の名前をつけていただきたいと思います。 ○平山座長  ありがとうございます。  藤内先生、何かございますか。 ○藤内委員  これは、私の方で以前用意したのは「妊娠・出産・子育て」という玉だったんです。 「妊娠・出産・子育て」という玉では妊娠しない人とか子どもを産まない人は玉を押せ ないという話になって、それも変だということで清水先生が「子どもの育ち」とすれば 実際に子どもを持たない人も地域の子どもたちを支援するという形でしっくりくるでは ないかということで、それではということで「子どもの育ちの玉」が生まれたわけで す。これが次のページにあることはあるのですけれども、これを読んでいると確かに 「子どもの育ちの玉」が唐突な感じは否めないと思います。 ○平山座長  この次までに……。 ○清水委員  発言者なので責任をとりまして、45ページの文章は極めて初歩的国語力の問題ですけ れども、閉じるかぎ括弧を「玉」の後ではなく、「子どもの育ち」の後に入れて「の 玉」をかぎ括弧から外せばいかがでしょうか。 ○平山座長  ありがとうございます。 ○小野委員  途中からの委員として恥ずかしいのですが、16ページにございます(イ)の女性医師 対策が私はどうしても気になってずっとつまづいているんです。女性のお医者さんがい らっしゃるところで部外者から申し訳ないのですが、こういう文章があってもいいでし ょうか。差別の反対、逆差別を言われているような気がいたします。全体の子育てをし ている医師ということで、男の医師も女の医師も含むような印象で書いていただければ きっと女性のパワーから文句を言われないのではないかと思いますが。 ○柳澤委員  これについては私も、いろいろなところに出てくる女性医師対策という言い方はいか にも適切でないので、女性医師が活動しやすい環境の整備というようにした方が良いと 思います。ただ、この内容については小児科医の確保という脈絡といいますか、小児科 医のマンパワーという観点であって、これから小児科医になろうとしている医師の約半 数は女性になる。これは数年後にはそうなると思います。そういう状況で慶應大学の松 尾教授などの調査によると、小児科医で卒業後7年目から10年目という一番の活動時 期、中堅として働く時期になると、女性の場合は約30%が実際の臨床から外れていると いうデータがあるわけで、そういうことが小児科医のマンパワーの確保という点で非常 に重要な問題であるということを申し上げたわけです。それとの関連でこういうことが 書かれていて、実際に小児科学会でその点を問題にしたときに女性の小児科医で活躍し ておられる人たちの意見を直接伺ったりもしたのですが、そこで出てきたいろいろな要 望のうちの一部がこの中に具体的に書かれているということです。  この内容は皆さんが反対と言われるのでなければ、入れておいていただきたいと思い ます。ただし女性医師対策というのは、事故防止対策など「対策」という言葉は響きが 悪いと思いますので、先ほど言ったように働きやすい環境整備などにしたらいいかと思 うのですけれども。 ○平山座長  ここには書いてありませんが、議論として例えば女性医師が育児休業なさる1年間と いうのは研修していると見て研修期間に含めるべきだという御意見も聞いたことがあり まして、確かにそういう面では大変いい御経験の期間に当たるのだなと思ったことはあ りますが、女性小児科医師のお立場で気になるでしょうか、どうでしょうか。 ○小林委員  女性の医者の労働条件は世間一般の女性の労働条件の保障に比べて余りにも保障され ていません。その中で個人の努力でいろいろと工夫していたり、一時期やめたりという 形になっています。世間一般で言われる女性の労働の権利保障としては、一歩遅れた逆 差別の内容にはなりますけれども、現状からするととりあえずはこれがぜひ欲しいと思 います。 ○渡辺委員  私も同感です。ここで女性医師の労働条件の問題で仮にネガティブな議論が起きても ちゃんと焦点を当てないと、実際に死亡率や疾病率、流産、死産がすごく多いんです ね。本当に苛酷です。私自身も子育てをしながら医者を続けてきましたけれども、こん なことは後輩に絶対にさせられないというくらい非常に苛酷です。目の前の我が子を置 き去りにしてポケベルで深夜に行くんですね。私は自らの赤ん坊をしょって深夜のタク シーに乗りましたらば「奥さん、どこに行くんだ」と言ったのですけれど、病院に駆け つけると言ったら後ろの寝ている子どもが病気だと思って、タクシーの運転手がすごい 勢いで着けてくれる。そういう残酷な物語がありますから、ぜひお願いいたします。 ○安達委員  小児科医ももちろんですけれども、先ほどから強調しておりますように、妊娠・出産 をした産婦人科医は研修しているのと同じことになります。日本母性保護産婦人科医会 の方で3〜4年前でしたか、女性医師の有する諸問題の検討というアンケートをとって まとめて冊子になっておりまして、やはり独身の女性も将来、妊娠・出産したときの不 安がいつもあるということも申しておりますし、女性医師が活躍する場の整備も必要と いうことになっておりますので、ぜひ小児保健のところだけではなくて母子保健の方に も入れていただきたい。あるいはどこかでまとめるような形でも結構ですが、添えてい ただきたいと思います。  先ほど病気の子どもを誰が見ていくのか、社会が育てるということから保育園の問題 についても意見が出ていました。子どもが病気になったらば母親が見るということを当 然原則として入れていらして、確かに母子保健ということで子どもに対するきずなとい う面では母性、そして母子の関係は大切ですが、これからの時代は保育園に迎えに行っ たり、あるいはケアする者が父親であっても当然の話ですので、母子の関係といわず親 子の関係としていただきたいです。実際に保育園は働く女性が子どもを預けていること が多いわけで、父親が送り迎えしているケースも大変多いという実態もありますので、 そういうことを踏まえて盛り込んでいただけたらと思っております。 ○平山座長  ありがとうございました。  こういう内容はぜひ必要だという女性医師の方々の御意見ですので、表現等は先ほど 小野委員が言われたような誤解を招かないように工夫していただければありがたいと思 います。  ほかにございましたらどうぞ。何でも結構でございますが、時間的にはまだ少し余裕 がございます。 ○藤内委員  20ページの地域の育児支援の(2)の高リスクアプローチと集団アプローチはポピュ レーションアプローチのことだとは思うのですけれども、実際にポピュレーションアプ ローチを集団アプローチとすると、集団アプローチそのものが個別ではなくて集団に対 してという形で誤解を招く。むしろ片仮名でポピュレーションアプローチで説明してい ますから、その方がいいのかなと感じたのですけれども。 ○椎葉課長補佐  これにつきましては各委員から片仮名が多いという御指摘もあって、それでハイリス クアプローチやポピュレーションアプローチについて日本語はないかと探しましたら、 健康日本21がこういうふうに書いていましたので、それを踏まえて今回はこのように整 理しております。 ○中野委員  全く関係ないですけれども、今ちょうど平成13年の予算を作成する、行政の方でそう いうことですね。この中では平成13年度の概算要求事項とか予算事業という候補はどれ でしょうか。あるいは平成14年度でも結構ですが、結局そういう形で実現していくだろ うと思うんです。もう一つ、理念を国民運動的展開でやるというのはまた別のやり方が 必要だろうと思うのですけれども、予算事業化するとなるとどれが先行されるべきかと いう話はこの委員会の中でございましょうか。 ○平山座長  課長からお返事いただけますか。 ○藤崎課長  若干逆説的な言い方になるかもしれませんが、私ども実はこの健やか親子21を推進し ていくときの新しいアプローチの仕方が国の補助金などを余り考えずに、むしろそれぞ れの関係者のいろいろな努力を中心に組み立てていくという手法なのかなと思っており ます。ただ、そのことは国が何もしないという意味では当然ありませんし、診療報酬の 整備などの問題もありますし、人材養成の問題といろいろなことがありますので、そう いう横断的な形で役割を果たしてまいります。そういう意味では何か一つの事業を予算 化して、これをやると進む、全体がいくということではなくて、今ある事業を活用しま した必要な幾つかの点については何年かかけながら国も予算化していくという視点でご ざいます。  もう少し具体的に申し上げますと、平成13年度予算要求についてはこの事業全体の推 進費ということで本庁経費の方で、健やか親子21推進費ということで全国大会の経費、 推進協議会の運営経費あるいはPR経費を要求しております。事業予算として特に関与 するものは1歳6カ月と3歳児の健診があります。今は予算上5名分の人件費の手当が 国の負担金としてついているのですが、これに加えて心の問題にこれから力を入れてい くということで心理相談の方と保育士を2人上乗せして要求しております。より時間を かけて相談に対応できるように、あるいはグループプレイのようなものを展開できる体 制をとるために、その部分については具体的に予算要求をいたしております。それは虐 待予防・早期発見としての対策ということにもなっていくわけですけれども、より広い 意味での心の問題に着目した健診のあり方ということで考えております。  それ以外は特に個別に要求しているものはございませんが、今までに私どもで持って いる地域保健関連の予算で都道府県あるいは市町村に補助する幾つかの事業がありま す。思春期の問題あるいは虐待防止の問題など、これまでの取組に深くかかわっている もので既に予算化されているものがあります。こういうものについては国の予算が細分 化されてなかなか使いにくいという声もございますので、これを要綱上、平成13年度は もう少し使いやすいような汎用性のあるような形で組みかえられないだろうかという検 討をいたしております。  もう少しつけ加えますと、医療施設・設備整備のための補助事業がございます。こう いうものは従来も医療機関の整備、小児医療機関あるいは産科医療機関の施設整備等々 をやっていくときに活用できていたわけですが、この間提案された各種の施設・整備の 整備事業について大いに各自治体等あるいは医療機関から申請して活用していただきた いと考えております。例えば産科施設の環境改善のような形、LDRのようなものや母 子同室のようなものは近代化整備という事業の中で、一定の要件がございますが、ある 程度使えるものもございますので、そういうものを大いに活用していただきたいという 感じで考えております。 ○平山座長  ありがとうございました。  今のお話は、委員の先生方がこれまでいろいろ議論したのがどうなるのかというのが 御心配だったと思いますので、とりあえずは大変いいお話を伺いました。推進協議会も できるようでございます。 ○前川委員  今、課長がおっしゃったことで1歳6カ月と3歳に2名加えていただくことは大変あ りがたいのですけれども、それと並行してぜひ未受診者の家庭訪問をしていただくと、 先ほど皆様がおっしゃったすべてのグレーゾーンやそういう可能性のある子どもも全部 ピックアップできます。ですから、それも並行しておやりになっていただきたい。ぜひ よろしくお願いいたします。 ○平山座長  課長、お願いします。 ○藤崎課長  おっしゃるとおりで、事業として大変大事だと思います。今の仕組みでいきますと、 特にその部分の中心的な活動といいましょうか、訪問指導等が一般財源になっているの ですけれども、場合によっては既存事業の中の虐待対策のような形で読めるかと思いま すので、既存の予算をうまく使っていただくような手はあるかなと考えております。 ○平山座長  その辺のアイデアをうまく流していただけるとありがたいですね。 ○櫃本委員  今のような形で、必ずしも市町村が予算を立てないといけないような形で促すことも 一部必要だと思うのですけれども、市町村に押しつけずにそういうアイデアをどんどん 出していくのが基本的なスタンスだろうと思います。そういう意味では健やか親子を推 進していくときに先進地域のいろいろな具体的な方法論を紹介していく、そういうもの を提供できる−−従来から厚生省は自分たちのことを地域に広げることは上手にやられ るのですけれども、地域のものを集めるのは基本的には少ない。一部研究モデルはある にしても自動的に入ってくる部分は非常に少ない。その辺を集めていく仕組みを母子か ら始めていったらどうかということが1つございます。  繰り返しになるのですけれども、指標の資料2、各指標の性格のところです。先ほど 申し述べたのですけれども、私が申し上げたかったのは保健水準の指標の次の住民の行 動の指標に「自ら」という言葉が入っているので、その中に例えば妊婦の喫煙率が、40 ページでは妊娠中の喫煙率は妊産婦の努力目標と書いているんですね。これは当然、妊 産婦も努力はするのですけれども、基本的にはそういう環境をどうつくっていくかとい うことがヘルスプロモーションの基本的な考えなので、なるべく住民自らの行動指標に 妊婦の努力という言葉を入れずに、あくまでここはモニタリング指標として位置づけて いく方が説明として誤解がないのではないか。こちらから押しつけているようなイメー ジを抱かせない方がいい。つまり、どの分野にもわたってですけれども、住民自らの行 動指標については心肺蘇生については親の努力目標で、1歳までのBCGについては市 町村の努力目標と混乱しているように、ここは努力とするよりもモニタリングにして市 町村や関係機関がいろいろな施策をして住民とともにやっていく中で結果的にそれがモ ニタリングとしてどうなっていったかを2番に位置づけた方がいいのではないかと思う のですけれども、その点はどうでしょうか。 ○平山座長  ありがとうございます。  確かにおっしゃるとおりですね。住民に押しつけてしまうと目標が達成できなかった ときに自分が悪いのだと言われても困りますので、よろしくお願いいたします。 ○藤内委員  それと絡むのですけれども、それぞれの役割の中で国民の役割には意図的なのか、ほ かのところは「何々の推進」「○○の充実」という表現ですが、国民のところはすべて 「努力」で終わっているんですね。A3の表でもそうですし、25ページなどそれぞれの 役割の国民の役割を見ると努力という言葉で結んであるので、これが同じように少し気 にはなったのですが、こういうことに対する関心を国民に持っていただき、応分の努力 をしていただくのも当然必要なことであると思うので、ここはここでちゃんと努力と書 く。そのかわり、櫃本委員が指摘されたように目標値のところに努力目標と書くのはや めようという、その辺の整理が少しあった方がいいのかなと感じるのですけれども。 ○平山座長  ありがとうございます。  ほかにございますか。 ○山縣委員  少し全体的にかかることですけれども、櫃本委員が言われたように例えば地域でやら れていることは基本的に他の地域がわからない。例えばどこで情報が収集されているか というシステムが必ずしも十分ではないという部分があると思うのですが、そういった ことも含めて母子保健に関する情報がきちんと収集されて、それが活用できるような形 のシステムを私たちは必要としていると思うんです。ちょっと手前みそになりますけれ ども、柳澤先生の班でそういうものをつくっているときに本当に埋もれている重要な データがたくさんあると少し感じたことと、それが母子保健にかかわる専門家だけでは なくて、地域住民自身が正確な情報として得られるような情報を活用できるデータベー スをつくる必要があるということが1点。  もう1つは、実際の数値だけの情報ではなくて、どういう活動がされているかという 情報を収集して、それを活用できる新しいデータベースのようなものをつくることによ って、これを実際に運営していくときに各市町村が自分たちに合ったものをつくるとき に似たような地域のものを使えたり、自分たちがしていることを評価するときの大きな 資料になるような気がして、実は資料になるかもしれないというマーケティングの重要 なポイントではあると思うのですが、そういうことを加えて資料の提供としていければ いいなと考えております。 ○平山座長  ありがとうございました。  ほかにございませんでしょうか。 ○櫃本委員  まさにそのとおりで、これまではそういうデータは基本的に国の方で集約されて、国 が補助金という形で各地方に促してきたことでレベルを上げてきたのですけれども、今 後ともそういう部分は一部必要ですけれども、今度は市町村レベルで、まさに健やか親 子の大きな−−藤崎課長が当初から言われていた市町村レベルの力をつけるという点で は山縣先生がおっしゃられたような仕組みを一方でつくっておくことが健やか親子の推 進になるのだろう。もしこの中でそういうことがうたえるのであれば非常にいいことだ と思うのですけれども、推進方策の中にはそういうものが常時集まって提供できるとい うスタイルを−−こんなことを言っては変ですが、最近一番役に立つのは国からの情報 よりは近県との情報交換の方がむしろ役に立つケースが随分あるということが出てきま した。当然それは国の情報があってこそですけれども、それだけでは動けなくなってき ている現状があるので、そういう仕組みを母子の分野からつくっていくのは非常に大き いのだろうと思います。 ○平山座長  ありがとうございます。  ぜひこういう文章が入っているとやりいいということがありましたらメモを送ってい ただければ、厚生省で困らないものなら採用していただけると思いますので、先生に限 らず皆様によろしくお願いいたします。 ○小野委員  その回答に一部なるかと思います。市町村で母子保健計画を立てるときは必ず市民団 体を入れまして、特に育児をしているお母さん方を大体入れております。その後、立ち 上げてから委員会を継続して、今は折り返し地点なので評価をしようとする努力を委員 会をつぶさないでやってきているところが結構あります。そしてまた、保健所において は母子保健委員会が位置づけられておりますので、自分の区域の母子保健のデータを全 部そろえて、そこで医師会または市民団体、そして民生委員なども入れながら母子保健 の状況を報告し合って、どうしてこの地域についての母子保健のこの状況が悪いのか、 なぜ家庭訪問が 100%達成できないのかという、批判ではなくてテーブルを囲みながら の市民参加によって運営しているのが今の仕組みでございます。今後それを拡大する と、また健やか親子21も入れながらそれがもっとと膨らむといいと思います。 ○平山座長  ありがとうございました。  ほかにございましたらどうぞお願いいたします。  特にございませんようでしたら重ねてお願いですけれども、この報告書(案)に訂正 ないしは追加等々してほしいものを赤で入れてぜひ事務局へ送っていただきたいと思い ます。来週の初めぐらいまででしょうか。今週いっぱい、週末が終わりましたらぜひ発 送していただくというぐらいのタイミングでお願いできますと、それを踏まえて修正を 加えて、最終報告案を10月25日に再度提出させていただきたいと存じております。検討 会も残すところあと1回になりました。どうぞよろしくお願いいたします。  なお、最終回においでになれない先生のお話を伺っておりまして、まず清水先生がち ょうどそのときに第41回日本児童青年精神医学会総会を、先生が会長でお開きになると いうことで次回はお休みなさいますので、一言御挨拶を兼ねましてお願いいたします。 ○清水委員  勝手なことをいろいろ申し上げて、最終回は失礼するということで本当に申し訳ない と思っております。  渡辺委員の拒食症が気になって、それを目標に入れたいというお考えは私どもも納得 できるのですけれども、それをいたしますと、これだけ多くの利益代表がそれぞれの要 望を出してしまうとまずいかなと思って、セコンドするつもりはなかったのですけれど も、思春期のところが一番最初の会議に出たときに気になりまして、翌日、椎葉課長補 佐に指針としてファクシミリを入れました。あの思春期対策ではまるでホモセクスアリ スではないか、性の問題ばかりであるということを申し上げました。最終案でも性が中 心になっておりまして、添え物のように心がついているような気がしてなりません。  例えば思春期外来がどれだけ増えるかということも今日のお話で産婦人科、泌尿器科 の思春期外来という表現がはっきりととられましたけれども、私は昭和40年7月に精神 科の思春期外来を初めて開きまして、そこでも心の問題を引っかけなければいけない。 今日のお話では思春期外来というのは望まない妊娠対策という方向につながってしまう ものとして、第4項の子どもの安全な育ちということもそうですけれども、安全な思春 期というのはないわけですから、人格存在としての思春期を大きな破綻なく通り越せる 手段は何か、それに対する項目を設定していただければと思います。  いろいろ勉強させていただいてありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。  もう一方、渡辺先生もこの会にいらっしゃるのでしょうか、次回はお休みと伺いまし たもので一言お願いいたします。 ○渡辺委員  この会ではなくて、ちょうど私の講義の時間がどうしても外せないので、同じ時期に 学会も行きたいと思うのですけれども、大変申し訳ないのですが失礼させていただきま す。  日々の臨床に追われている身としましては、子どもたちの切実な疎外感を聞いていな がら、こういう社会的な討論の場の中でそれをもう少し生きた形できちんと子どもたち を代弁していく役割を果たさなければいけないのだなと改めて思いました。私にとって はこのような大きな会は本当に不なれなものですから偏った発言しかできなかったので すけれども、次回までには子どもの対応として、子どもが認めてくれるかどうかはとも かくとして、もう少し子どもたちの生きた言葉が社会をつくっていく、クリスティメー カーの先生方のところに届くように努力いたします。大変勉強になりました。ありがと うございました。 ○平山座長  大変ありがとうございました。  ほかにこの次、最終のときにお休みの先生がおられましたらお願いします。 ○前川委員  小児科医という狭い分野からこれだけの先生方と一緒に会を持ちまして、非常に勉強 になりました。  これからは総論の時代ではなくて、各市町村でいかにお互いの団体が連携、システム をつくって健やか親子21の実現に向けることがこれからの課題ではないかと感じており ます。  長い間、どうもありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○櫃本委員  地元の方で実は思春期をテーマにした精神保健大会を前から組んでおりまして、何と その講師が北村先生ということで彼まで巻き込んでしまいまして、ちょうどその日にや ることになってしまいました。恐らく今回の健やか親子で検討したことを北村先生から も発言していただけるのだろうと思いますけれども、そういうことで大変申し訳ないの ですが。  ただ、随分言わせていただいたような、物足りなかったような、いろいろあるのです が、小児科の専門でもない者が勝手なことを言いまして先生方にどこかで謝らないとい けないと思いつつも、こういう性格ですからついつい謝らずに失礼なことばかり申し上 げまして恐縮です。  ただ、私としてはすごく勉強になったし、ヘルスプロモーションということをこうい う中で議論ができたことは私の仕事をする上で大きな起点になったといいますか、新た なスタートになったということで、おわびと感謝を申し上げて、またお会いできること を心から期待しております。ありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。  北村先生も御欠席ですか。 ○北村委員  そういうことでございまして、私はかつて群馬県庁で母子保健係長をしていたことが あるものですから、そういう立場で今日は事務局側に立って、いやあどうなるのだろ う、10月25日にこれがまとまるのだろうかという不安を感じながらおりました。きっと 恐らくどこかで手を打たなければまとまらないものでしょうし、あるいはこれがすべて 十分だとはとても思えない。これをどう生かしていくのかという課題を我々は国民ある いはそれぞれの関係者に向けるのだという思いでおります。  実は私の今年の厚生科学研究は思春期総合保健対策に関する研究が3年目を迎えてお りまして、その課題が私の場合には全国各地に若者の組織をつくって、ユースコミッテ ィというのですけれども、そして今日ここで議論された思春期問題について若者の立場 で種々語ってもらおうという計画を立てておりまして、昨日その第1回目をしました。 昨日はたまたま慶應大学のゼミの連中に集まっていただいてこの思春期の数ページを見 てもらい、議論したわけですけれども、「君たちが当事者だ、どうだ」と申し上げまし たら、言葉にならない言葉が種々返されました。当事者から見るとおじさん、おばさん のつくった文言だろうなということをその場でつくづく教えられたわけでありますけれ ども、そういう問題提起を改めて今年度の研究でさせていただいて、先生方にお示しさ せていただこうと思っております。思春期の当事者の立場で我々は今後も仕事をしてい くというこの考えを忘れずに進めていきたいと思っております。  長い間、いろいろありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。  それでは、美濃輪先生。 ○美濃輪委員  感謝したいと思います。現場から出てきて、現場のことをいろいろ申し上げましたけ れども、本当にわかっていただきたいという一念だけで申し上げたような気がいたしま す。  学校をあけるということは、今日も学校の職員と生徒の理解があってこそ私がここに 来られたわけで、休みますと「先生、昨日はどこに行ったんだ。おれが来たのにいない じゃないか」と翌日聞かれるような状態で毎日仕事をしております。子どもたちの健康 づくりのために頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。  ほかの先生方は次回の最終回は御出席いただけますね。その席でまた御発言いただき たいと思います。次回はちょっと静かな会になりそうでございますね。またよろしくお 願いいたします。  それでは、事務局にお返しいたします。 ○椎葉課長補佐  長時間にわたる御議論、ありがとうございました。  それでは、本日いただきました御意見と、もう一つ御意見を出したいという先生方が おられましたら来週17日(火)に必着という形で、具体的なこの部分にこういう内容を 入れる、その理由なども書いていただきますとこちらも整理しやすいので、よろしくお 願いいたします。ファックス、メールもございますけれども、電話でも構いません。10 月17日までに何とか送っていただければと思います。  次回の最終回の検討会でございますけれども、10月25日(水)、時間は1時半からで ございますが、この場所ではなくて、はあといん乃木坂(健保会館)となっておりま す。申し訳ございませんが変わりましたので、お間違えのないようによろしくお願いい たします。 ○平山座長  ありがとうございました。 ○北村委員  もう1点、次回はいわゆる手打ちですね。どこかでさらにまた議論が沸騰して、この 部分を修正加筆ということにならないように。 ○平山座長  ことを願っています。 ○北村委員  そのためには17日なのか、あるいはその直後なのか、一たん修正した案を改めて我々 に送っていただいて……。 ○平山座長  時間的に可能ですか。 ○藤崎課長  できればそうしたいと考えております。25日までというとスケジュールがかなりタイ トなのでお約束はしかねるのですが、努力はいたします。  ただ、次回は必ずしもシャンシャンとは思っておりませんので、御議論いただいて、 最終的に会議そのものは次回で締めとさせていただきたいと思うのですが、座長預かり の形でお認めいただければ、そこで出た修正の提案をさらに加えた形でもう一度練る。 そのプロセスを経て報告書の最終の形とすることを御承認していただければありがたい と考えております。 ○平山座長  つまり、次回の後で即表へ出るものではないということですね。 ○北村委員  私も幾つかかかわっているのですけれども、私の経験では座長預かりの部分を今の時 点でしてしまって、それを25日の最終日に出してもらうという形ではないでしょうか。 最後はすべての人たちが同意した中でこれが出されていく形をとることがいいのではな いかと思います。今の時点で17日の段階ですべての委員たちから出たものを座長の立場 ですべてを総括して、そして25日には全員が納得いくというか、全員がここで同意する 形がよろしいのではないかと思いますけれども、そうではないでしょうか。 ○藤崎課長  そうしていただければ、もちろん事務局としては大変にありがたいのですが、御承知 のように今回はかなりハードスケジュールでやってまいりまして、この案も次回お示し するのはかなり修正されて、また御意見を入れて練っていいものにしてお示ししたいと 思うのですが、さらに文章をリファインする必要があるので、次回お示しするものが最 終のものになり得るかどうかがお約束できにくいのです。いわゆるリファインするとい う意味において最終的にもう少し手を加える必要があるかと思っておりますので、その あたりは平山先生にむしろお任せしたいと思います。 ○平山座長  今日いろいろ御議論いただきましたし、17日までに赤を入れたものを送っていただけ れば、それをもとに整理していただくということで25日にはお示しするわけですけれ ど、今日の御議論のぐあいだとそう大幅な根本的な変更はないと思います。多少文章の 上での手直し等は残って、その分を預からせていただくことになるかと思っていますけ れども、非常に大きな変更を今の時点で思っていらっしゃる委員がおられましたなら ば、特に17日までに間違いなく送っていただかないと、これは締め切りで見切り発車に なってしまいますので、その辺だけではどうぞよろしくお願い申し上げたいと思いま す。  そういうことで今日のところはよろしゅうございますか。どうぞ御協力のほどよろし くお願い申し上げます。  場所が乃木坂に変わっておりますが、最終回だから乾杯でもするかというわけではあ りませんで、時間どおりに始まって時間どおりに終わるということでございますので、 御欠席の方は御安心してください。余計なことを申し上げました。  それでは課長、お願いいたします。 ○藤崎課長  最後に一言お礼申し上げます。  本日は、報告書の取りまとめに向けまして大変建設的な御議論をいただきありがとう ございました。たくさん御意見をいただきましたけれども、最終報告に向けて建設的な 御提案でございますので、何とかまとまる方向で我々も今後の作業をさせていただきた いと考えております。また、先ほど何人かの先生にお別れの御挨拶をいただきまして大 変名残惜しいと申しましょうか、既に終わってしまったような気もするわけですけれど も、その先生方には改めてこの場で御礼を申し上げたいと思います。  また、次回は最終回ということで私どもの児童家庭局長も同席させていただく予定に なっております。国会の具合がございますので、国会質問に当たりますと出席はできま せんけれども、可能であれば出席させていただいて委員の先生方とで意見を交わせれば と願っております。そういう意味で次回の最終回には局長の方から皆様に最後の御挨拶 をさせていただいて御礼申し上げるということになりますので、私は毎回こうして最後 にしゃべってまいりましたが、今日で最後でございます。もちろん出席させてはいただ きますが、そういう意味でこの場をおかりいたしまして少し早目に、この報告書の取り まとめに当たりまして先生方に御協力いただいたことに厚く御礼申し上げます。また、 平山先生、座長をお勤めいただいき本当にありがとうございました。 ○平山座長  ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。(了) +-----------------------------------------------------+ |照会先:児童家庭局母子保健課  椎葉(内線3173) | +-----------------------------------------------------+