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第1回 管理栄養士・栄養士養成施設カリキュラム等に関する検討会議事要旨


1 日時 平成12年10月25日(水)10:30~12:30

2 場所 通産省別館第920会議室

3 出席者(敬称略)

足達、五十嵐、小林、小山、鈴木、高橋、田中、中村、武藤、八倉巻、山崎、 山本、渡辺
(厚生省)篠崎保健医療局長、髙倉生活習慣病対策室長、古畑栄養指導官他

4 議題

(1)管理栄養士・栄養士養成施設カリキュラム等の検討について
(2)その他

5 議事要旨

小林委員が座長に選出され、事務局より資料の説明が行われた後、各委員より意見が表明された。概要は、次のとおり。

<カリキュラムについて>
○カリキュラム等の改正は、現行の枠内で行うのか、抜本的に行うのかにより議論するレベルも変わってくるのではないか。
○既存の養成施設があるという現実を踏まえた改正を行う必要があるのではないか。
○医師が卒業後、各専門領域に進むように、管理栄養士も卒業後いろいろな専門領域に進む。そこで活躍できる素地づくりとしての教育を行う必要がある。
○大学院教育も含めた教育体系を検討すべき。
○管理栄養士と栄養士の棲み分けを考えるべき。現在の栄養士養成施設がすべて管理栄養士養成施設になる必要はないと思うが、10年、20年後に管理栄養士がどこにどれくらい需要があるのかについて予測が必要。
○現行のカリキュラムの科目名をみると、○○学、○○論、あるいは単に○○とされているものがあるなど、位置づけがはっきりしていない面がある。
○現行のカリキュラムでも、いろいろな科目を詰め込んでいるが、それを統合する能力を育てていないので、現場に出てから知識を生かせない。
○医学教育も、縦割り的なカリキュラムから、科目間を横断的に教育できるカリキュラムに大きく変わってきており、参考にすべき。
○医学部併設の養成施設は病院の管理栄養士の養成に力をいれるなど、各大学の独自性を生かして養成できるよう、カリキュラムは細かく規定せず、大枠で規定する方が良い。
○カリキュラムは細かく縛らず、国家試験で評価するという考え方もある。
○対人サービスができる基本的な技術を教育すべき。知識としてではなく、実習の中で教育すべき。現場での経験のある管理栄養士が教えるのがよい。
○管理栄養士は、医療従事者の1人と位置づけるべきであり、患者のリスクを察知する能力、患者と面接ができる能力を養う必要がある。まずは、医療チームの一員として共通の言葉が理解できるヘルスプロフェッショナルとしての最低限の知識が必要。
○これからは、栄養状態の判定(アセスメント)ができ、患者の状態を把握する能力を養う必要がある。
○傷病者の多くは薬を服用しているので、薬と栄養の関わりを教育する必要がある。
○疾病治療としての栄養指導だけではなく、生活習慣病の予防を目指した栄養指導も重要である。
○介護福祉施設で働ける栄養士を育てる必要がある。実際は施設に入ってからも教育するのだが、養成施設ではその素地づくりを行う必要がある。
○食品学で言えば、食品学、食品加工学、食品衛生学と幅広くある。食品学と食品加工学は区別が付きにくく、統合しても良い。また、これからは食品の機能性といった内容も充実させるべき。
○献立づくりの栄養価計算を手計算でする時代ではなく、コンピューターができれば短時間で可能であり、効率的な教育方法を取り入れるべき。

<校外実習について>
○実習生を指導できる施設を認定する方式も検討すべき。同時に実習指導者を短期間でも養成していく必要があるのではないか。
○実習施設として認定できるような施設はまだ少ない状況ではないか。現実的には校外実習の事前事後の教育を充実する必要がある。
<施設・設備について>
○管理栄養士養成施設には動物実験室は不要なのではないか。

<教員について>
○臨床栄養学を担当する教員は、現行では「医師又は医師と同等の知識及び経験を有する者」となっているが、管理栄養士も含め検討すべきである。
○臨床栄養学を実際に臨床栄養に携わったことのない者が教えている。管理栄養士養成の充実を図るためには、教員に対する研修も必要ではないか。
○今回の改正により、医学教育面の充実を望む声は理解できるが、医師を教員として確保することの難しさも念頭に置いて検討すべき。
○現行のカリキュラムは、内容的には悪くはない。それを教える教員の資質、教育方法が問題。

6 次回の日程

平成12年11月16日(木)10:30~12:30

 問い合わせ先 厚生省保健医療局地域保健・健康増進栄養課生活習慣病対策室
    担 当 古畑(内2343)、河野(内2344)
    電 話 [現在ご利用いただけません](代)

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