00/09/22 厚生科学審議会総会・研究企画部会合同会議議事録   第9回厚生科学審議会総会 及び 第19回厚生科学審議会研究企画部会                合同会議 議事次第 ○日  時:平成12年9月22日 (金)   10:00〜12:00 ○場 所:中央合同庁舎第5号館 共用第9会議室 ○出席委員:豊島会長       (委員:五十音順:敬称略)        内永ゆか子 大石道夫 大塚栄子 軽部征夫 岸本忠三 木村利人        柴田鐵治 竹田美文 寺尾允男 寺田雅昭 西野瑞穂 矢崎義雄       (専門委員:五十音順:敬称略)        黒川清 高久史麿 東條毅 中村隆一 埜中征哉 眞崎知生 柳澤信夫 ○議  事:1.平成13年度政府予算概算要求について       2.平成12年度厚生科学研究費補助金の採択状況について       3.「21世紀に向けた今後の厚生科学研究の在り方について(答申)」の          フォローアップについて       4.厚生科学審議会改組について       5.先端医療技術評価部会における審議状況について ○資  料:1.平成13年度政府予算概算要求       2.平成12年度厚生科学研究費補助金の採択状況について       3.「21世紀に向けた今後の厚生科学研究の在り方について(答申)」に         関するこれまでの対応と今後の方針の概要       4.厚生科学審議会改組について       5.生殖補助医療技術に関する専門委員会について       6.疫学的手法を用いた研究等における個人情報の保護等の在り方に         関する専門委員会について       7.「ヒトゲノム解析研究に関する共通指針(案)」策定のための         検討委員会の設置について ○事務局  それでは、定刻になりましたので、ただいまから第9回厚生科学審議会総会及び第19 回研究企画部会の合同会議を開催させていただきたいと存じます。 本日は、石井威望委員、曽野綾子委員、三上芙美子委員、菊地眞委員、眞柄泰基委員 が御欠席でございます。  出席委員数が過半数を超えておりますので、会議は成立いたしますことを御報告いた します。  それでは、会議の開催に当たりまして、厚生科学課長・岩尾より一言御挨拶申し上げ ます。 ○岩尾課長  おはようございます。厚生科学課の岩尾でございます。本日は、お忙しいところ、お 集まりいただきましてありがとうございました。 厚生科学の現状といいますと、今年の4月からミレニアム・プロジェクトとして、ヒ トのゲノム解析研究が始まっております。来年度は予算要求の段階でございますが、ミ レニアム・プロジェクトに加えて、がん・心筋梗塞という成人の2大死因、それから要 介護の原因となる脳卒中・痴呆・骨折という病態、この5つを中心に予防と治療成績の 向上を目指すというメディカル・フロンティア戦略を重点事項として要望しておりま す。こういう厚生省の施策において、厚生科学の果たす役割はますます大きく重要なも のという認識をしております。一方、個人情報保護につきましても、現在、政府の方で 個人情報保護法の基本となる大綱について議論が進んでおります。個人情報保護や研究 に参加している方への説明と同意を含めた倫理的な問題への配慮も研究を推進する上で 不可欠と考えております。  この厚生科学審議会は、来年の省庁再編にあわせまして改組が予定されております。 厚生科学の推進におきまして、この審議の果たす役割も今以上に大きくなるというふう に考えております。今後とも厚生科学の推進のために、各委員の専門的な見地からの御 意見、御審議を賜れれば幸いでございます。挨拶にさせていただきます。どうもありが とうございました。 ○事務局  それでは、豊島会長、よろしくお願いいたします。 ○豊島会長  それでは、始めさせていただきます。本日は、残暑厳しい折から、また、お忙しいと ころ、ありがとうございました。  それでは、早速でございますが、事務局の方から資料の確認をお願いいたします。 ○事務局  (資料の説明と確認) ○豊島会長  よろしゅうございますか。それでは、議事を始めさせていただきます。  本日は、報告事項が5つございます。まず最初の議題でございますが、「平成13年度 政府予算概算要求について」、事務局から御報告をお願いします。 ○事務局  資料1をご覧いただきたいと存じます。平成13年度、来年度でございますけれども、 その予算について、8月31日、大蔵省に対して要求をさせていただいたところでござい ます。その内容について御報告させていただきたいと存じます。  まず、資料1の1ぺージ目にございますが、一般会計のところの科学技術振興費をご 覧いただきますと、要求総額が 892億 9,900万円、対前年度に比べて44億 8,200万円の 増で要求させていただいております。このうち、いわゆる公募型の競争的な研究補助金 でございます厚生科学研究費 331億 7,500万円、55億 1,500万円の増ということで要求 させていただいております。特に今回増額を図りました分野というのは、課長の挨拶の 中でも触れさせていただきましたけれども、後で御説明申し上げますメディカル・フロ ンティア戦略という、5疾患の総合的な戦略を推進する上で必要な研究経費をこの中で も増額要求させていただいております。  具体的に申し上げますと、政策科学推進研究、更に21世紀型医療開拓推進研究という ものでございまして、内容といたしましては、より効果的な保健医療技術の確立のため の臨床研究を中心とした経費でございます。また、2の(2)でございますが、いわゆるミ レニアム・プロジェクトとして今年度より始めさせていただいておりますヒトゲノム・ 再生医療等の研究につきましては40億 7,500万円、対前年度1億 7,500万円の増という ことで要求させていただいております。更に3番目でございますが、感覚器障害、目と か耳というところの障害を中心としたものでございますが、あるいは、アトピーを中心 とした免疫・アレルギー疾患、これにつきましても1億 5,200万円の増ということで要 求させていただいております。更に4番目でございますが、医療の安全体制、すなわち 医療事故がいろいろ起きておりますけれども、医療の安全体制について、人の面から、 あるいは医薬品とか医療機器、あるいはカテーテル、チューブ、そういった物の面、双 方から研究を進めるために1億 3,000万円と 7,000万円、合わせて2億円の増というこ とで要求させていただいております。 また、その他の項を見ていただきますと、保健医療分野における基礎研究出資金等と いうのがございますが、これは医薬品機構、正式に申し上げますと医薬品副作用被害救 済研究開発調査機構が、医薬品、医療用具の開発のための基礎研究を推進するための経 費でございまして、対前年度46億 2,800万円の増ということになっております。この要 求総額 139億円の中には、61億円分、先ほどのヒトゲノム・再生医療等研究と同様に、 ミレニアム・プロジェクトのいわゆるゲノム解析研究を中心とした経費として61億円が 載っております。すなわち、ミレニアム・プロジェクト全体といたしましては約 102億 円の要求ということになっております。また、後で説明申し上げますが、日本新生特別 枠として55億 4,300万円。内容といたしましては、ポストゲノムシークエンスとして、 プロテオームでございますとかそういった、たんぱく質科学の研究、あるいは医用工学 を応用した医療機器の開発、そういうものでございまして、後でまた御説明申し上げま す。 あと、国立病院特別会計、あるいは産業特別会計、これらを合わせまして科学技術関 係に関する予算といたしましては 1,227億円、対前年度約 103億円の増ということで要 求しております。特別枠全体といたしましては 123億円となっております。  2ぺージでございますけれども、日本新生特別枠について御説明申し上げます。日本 新生特別枠と申しますのは、森総理大臣の御提唱で、高齢化、環境、情報技術(I T)、都市基盤整備、この4つを柱に予算の特別の枠を設けようというものでございま して、科学技術関係につきましては、厚生省として高齢化対応の分野で 123億円要求さ せていただいているところでございます。 その中身は3つからなっておりまして、1つの柱は、より効果的な保健医療技術確立 のための臨床研究等の推進。すなわち、現在ある国内外の文献を収集・評価するという のが1つ。更に、我が国で足りない知見については臨床研究を推進する。例えばランダ マイズド・コントロール・トライアルみたいな形で、正確な信頼できる情報を収集しよ うというものでございます。  2番目の柱がたんぱく質科学・医用工学等の研究でございまして、ポストゲノムシー クエンスの一環として、たんぱく質の機能の解明、あるいは低侵襲性の診断機器・治療 機器の開発などをやろうというものでございます。  3番目が研究推進のための基盤整備ということで、後で御説明申し上げます画期的な 医薬品等の開発に関する基盤技術の拠点的研究機関の整備、あるいは、がん予防研究セ ンターの整備などを要求させていただいております。  次に、3ぺージからメディカル・フロンティア戦略の予算要求の全体像を示しておる 訳でございますが、それを取りまとめたものが8ぺージにございますので、8ぺージを ご覧いただきたいと思います。メディカル・フロンティア戦略と申し上げておりますの は、総理の「日本新生プラン」というものがございますが、この1つに位置づけられて おるものでございまして、豊かで活力ある長寿社会の創造を目指して、2大死因である がんと心筋梗塞、要介護状態の大きな原因となる脳卒中、痴呆、骨折、この5つの疾患 に的を絞って総合的な戦略を打とうというものでございます。先生方ご存じのとおり、 死因という面から見ますと、がん、心筋梗塞並びに脳卒中も合わせますと5割を超える ような現状でございますし、また、寝たきりの原因となる基礎的な疾患という形から申 し上げますと、脳卒中、痴呆、骨折、これが上位3つ。もちろん高齢化による衰弱、あ るいは原因不明というのがある訳でございますけれども、これを除きますと、この3つ で五〇数%となっておる現状でございます。そういう観点から、この5つの疾患を選ん で総合的な対策を打とうというものでございます。  具体的な予算要求事項といたしましては、まず(1)でございますけれども、ゲノム、あ るいはたんぱく質、こういった最先端の技術開発を行おうというのが1つの柱でござい まして、2番目としましては、疾病予防・健康づくり、特に心筋梗塞あるいは脳卒中と いうことになりますと、いわゆる生活習慣病、高血圧とか、高脂血症とか、糖尿病と か、これらの対策を考えるのが重要でございますので、2番目の柱として予防・健康づ くりというのを挙げております。3番目の柱といたしまして、がんにつきましては質の 高いがん医療の全国的な均てんを図ろうと。具体的には、各都道府県ごとに拠点的な医 療機関を設けて研修を行う、あるいはマニュアルを配布するなどの形で、質の高いがん 医療を全国的に均てんを図っていこうという考え方でございます。また、心筋梗塞、脳 卒中につきましては、いわゆるゴールデンタイムと言われております一定時間内に専門 医がいる整った医療機関に運ぶということが必要となってまいりますので、そういう観 点から、例えばドクターヘリの普及でございますとか、あるいは救急救命センターへ心 臓あるいは脳の専門医を24時間体制で張りつけるというような救急救命体制の確立を要 求しております。(4)といたしまして、痴呆でございますが、痴呆につきましては、1 つにはまだまだ原因究明が足りない、あるいはその対策の研究が足りないということで ございまして、研究が1つの柱になっておりますが、もう1つの柱といたしましては、 介護技術、あるいはグループホーム、こういうものの整備ということを考えておりま す。また、骨折につきましては、その原因、あるいは寝たきりに至るプロセス、こうい うものについての研究を取り急ぎ行うということを柱といたしております。  また、このメディカル・フロンティア戦略と申しますのは、厚生省が独自にやってい るものではございませんで、総理が提唱されておるという関係上から、経済産業省、す なわち現在の通産省からも要求がなされておるところでございます。  メディカル・フロンティア戦略の特徴の1つは、明確な数値目標を掲げておるという ことでございまして、一番下に書いておりますような、例えば、がんですと5年生存率 を20%改善する。あるいは、心筋梗塞、脳卒中については死亡率の25%低減を図る。ま た、自立している高齢者の割合を5年後に90%に高めて、疾病等による支援が必要な高 齢者の増加を70万人程度減らすというような明確な数値目標を掲げておるというのがそ の特徴の1つであろうかと考えております。  次に9ぺージでございますが、先ほど申し上げました「画期的な医薬品等の開発の促 進のための基盤技術開発研究等の在り方に関する研究」という資料でございますけれど も、本審議会の委員のお1人であります岸本忠三・大阪大学総長を主任研究者として、 厚生科学研究費で研究を進めていただいております。お手元の資料は、今年の8月10日 に公表されました中間報告の概要でございます。この研究班と申しますのは、平成7年 に厚生科学審議会の前身でございます厚生科学会議によって御提唱されました厚生科学 基盤技術開発研究所(仮称)、通称「基盤研」というのが提唱されておる訳でございま すけれども、その実現を図るにはどのような具体的な構想を描けばいいのかというもの を中心に研究を行っていただいて、中間報告をしていただいたところでございます。こ の中間報告も踏まえまして、厚生省としては、先ほど申し上げましたように、メディカ ル・フロンティア戦略の一環としてその実現を図るということで要求をさせていただい ております。  具体的には、11ぺージの基本的な考え方のところを御説明申し上げたいと思いますけ れども、医薬品・医療用具の開発の促進、医療への速やかな提供、こういうものを目的 に、関連する基礎研究の成果を企業で行われる開発研究に橋渡しするような研究が必要 ではないかということ。また、研究の内容については、保健医療上の必要性を基本に、 学問の進歩、あるいは12ぺージでございますが、産業界のニーズを的確に反映したもの とするべきである。特に、セル・シグナリンクに着目した技術開発に注力することが適 当ではないか。また、研究の組織については、プロジェクトチーム制、あるいは研究者 については任期制を採用するなど柔軟な組織を採用すべきではないか。更に、研究の運 営については、産官の連携、あるいは独立行政法人化への移行、こういうものも視野に 入れて検討すべきだ。更に、外部評価委員会を設置するなど、厳格な外部評価の実施が 欠かせないというようなことが書かれております。  具体的には、この計画と申しますのは、厚生科学会議から御提唱いただいたときか ら、現在の国立医薬品食品衛生研究所の大阪支所がございますけれども、これを改組し ていわゆる基盤研をつくれというのが厚生科学会議の御提唱でございまして、12ぺージ の末尾でございますが、その大阪支所を改組するという意味も含めて、いろいろな機関 が集積している。ライフサイエンスについて、例えば大阪大学、あるいは私どもの国立 循環器病センターなど、いろいろな機関が集積している北千里にございます彩都ライフ サイエンスパークにつくるのが適当ではないかというような御提言をいただいておると ころでございます。  以上でございます。 ○豊島会長  どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして、御質 問、あるいは御討論ありましたらどうぞお願いします。 ○木村委員  大変重要な内容の事柄につきまして、詳しく御説明を受けましてありがたく思いまし た。これは、予算の概算要求総額に関連する文書というのはもう決まった文書で、これ にわれわれが何かコメントして、これを変えるとか何とかということではない訳です ね。今日は御報告な訳でございますよね。 ○事務局  これは概算要求でございますから、基本的には御報告という形で取り扱わさせていた だきたいと考えておりますけれども、先生方、御承知のとおり、予算の政府原案が決定 いたしますのは12月でございますので、その間について、われわれはこういうところに 気をつけるべきだ、あるいは執行に当たってはこういうことに気をつけるべきだという ような御提言、あるいは御示唆をいただければまことにありがたいというふうに考えて おります。 ○木村委員  今、御説明いただいた文章の中の第2ぺージですが、首相の、高齢化を含めて、いろ いろな特別枠の対応で 123億円とここに明示されている訳ですが、「主な事業の内容」 というところで、これは大変有意義な内容の、極めて未来展望的なすばらしい企画で、 厚生科学研究費補助金ということでここに出てきている。最初の枠組みの中ですが、 「より効果的な保健医療技術確立」というふうに、特にここで「保健医療確立」ではな くて「保健医療技術確立」ということで読んでまいりますと、一番最後の方にいきます と、これは非常にユニークで私は大変賛成なのですが、「併せて社会科学的な調査研究 を推進する」と。そうしますと、単なる保健医療技術だけじゃなくて、非常に幅広くや ろうというユニークな方向が見えていると思うんです。上から読んでまいりますと、特 に「臨床」という言葉があって「基礎」という言葉はない訳ですが、「臨床研究等の」 と「等」が入っていますから、それはそれでいいとして、「日本人の特性を踏まえた臨 床研究」と大変いい方向が出てきたと思うんです。それで、ここに「技術」と入れた特 に深い意味があるのでございましょうか。 ○事務局 そう言われて考えますと、特段の意味がある訳ではございません。 ○岩尾課長 後で出てくるのかもしれませんが、実は昨年の5月に「21世紀に向けた厚生科学研 究」という答申をいただきまして、その折に、根拠に基づく医療というものを推進して いけということを言われた訳ですが、そこの項目にEBMの推進と情報技術の活用とい う話が入っているものですから、むしろ臨床の技術とか、そういうものをきちんと評価 して今後の医療に結びつけていこうというニュアンスで「技術」という言葉が残ってい るのかなという認識でございます。 ○木村委員  しかし、それは「より効果的な保健医療」ということの中に含まれると私は思うの で、特に社会科学的な調査ということもここにはっきりと書いてありまして、私に言わ せれば、エシィカル・リーガル・ソーシャルな研究というのが、今、国際的な用語とし て「ELSI」という言葉があるぐらいですので、むしろそういうことも含めて、特に ここで技術ということだけではなくて、保健医療全体ということでいいのではないか。 これはコメントですけれども、させていただきました。「社会科学的な」というところ も、できれば「倫理的・法的・社会科学的な」というふうに入れた方がいいのではない か。そうすると、今度は経済学的なとか、いろいろ広がってきますが、経済学は社会科 学の1分野ですので、そこら辺も御配慮いただいて、もし間に合うようでしたら、ただ いま課長から御説明もいただきましたが、いろいろな厚生省への文書その他を含めた整 合性のある文書をつくっていただきたい。「技術」というと、われわれ社会科学の専門 家から見ますと、特にバイオエシックスの専門家から見ますと、幅が狭くなるような印 象を持ったものですからコメントさせていただきました。  関連して、先ほど御説明いただきました中で、通産省の方からもメディカル・フロン ティア戦略には関連のある概算要求が出ているということですが、参考までにお伺いい たしたいんですけれども、これは管轄外ですが、通産省では例えばどういうことが出て いるんでございましょうか。 ○事務局  7ぺージをご覧いただきたいのですが、7ぺージの中ほどに参考として挙げられてお りますけれども、がん、心筋梗塞等への対応として、工学的研究と厚生労働省の補助等 による医学的研究が連携し、疾病リスクの早期発見等や機器の開発を行う。すなわち、 マッチング・ファンドと呼んでおりますが、通産省が工学畑、厚生省が医学を中心とし た畑に対して、それを一緒に研究を行うという手法を考えておるところでございます。 ○豊島会長  よろしゅうございますか。ほかに。 ○寺田委員  医療技術という問題は、「科学技術」と詩と同じで論議をやり始めますと色々問題が あると思います。科学技術会議とか、科学技術ではおかしいとか、総合科学技術会議に なって拡大して社会科学が入るのに総合科学技術はおかしいとか、いろいろあります。 それと同じでここの文章はこれでいいんじゃないかと思います。コメントでございま す。 ○豊島会長  ほかに。 ○柴田委員  昨年のミレニアム、今年の日本新生枠、いずれも非常に大事な研究に多額の研究費が 出るというのは結構なことだとは思います。ただ、最近、ある生命科学の学者の方と話 していたら、研究費は本当にどんどん出てくるようになって、正直なところ、とても使 い切れないという感じであると。この調子でいくと、いわゆる科学技術が第二の公共事 業になるんじゃないか。これはややオーバーな言い方かもしれないですけど、そんな本 音の議論を聞かされて、日本は非常に科学技術にお金が出ないと言われていたのは遠い 昔で、隔世の感があるということは確かだと思うんです。ですから、これだけ出るのは 結構ですけれども、ぜひ事後の追跡に十分な力を尽くしていただきたいというのが1 点。  もう1つは、研究費だけじゃなくて、どう研究者を育てるかだと思うので、若者の科 学離れが言われている中で、いい研究者を育てることにも力を入れていただきたい。こ れは要望として意見だけです。別にお答えは要りません。 ○豊島会長  ほかにいかがでしょうか。  今の柴田委員のことに関して、ちょっとよろしいですか。決して日本はオーバーフ ローするほど出ていないと思います。使い方をどうやってうまく使っていくかというの はこれからの問題です。そういう意味では、まだ足りないぐらいです。その意味で、科 学技術振興の社会資本が上がってきたときに初めて育つので、無理やりに育てようと思 っても育たないというのが現状だと思います。アメリカの場合は、早くからそういう資 本を投下して長く辛抱したから、あれだけの科学者が育ってきたというふうに読んでい ただきたい。これは私の希望でございますけれども。 ○柴田委員  私も、別に多過ぎるとか、オーバーフローしてあふれて無駄遣いをしているという意 味ではないんですが、ただ、研究費の増え方というのは相当なスピードで増えているこ とは事実ですし、その中には、一部にはオーバーフローしているところも当然あると思 うんです。それは、やはり人とのバランスだろうと思いますけれども。ですから、結 局、事後の追跡というのは、同時にそういうバランスをとっている1つのポイントにな る訳ですから、増えることがいけないとは思っていません。私ももっともっと力を入れ ていいとは思うんですけれども、ただ、そういうことに少し気をつけないと、第二の公 共事業というのはオーバーとしても、そういうような感想が一部に出ることは間違いな いんじゃないかという意見だけです。 ○豊島会長  ほかに何か。 ○眞崎委員  「主な事業の内容」の3番目に「研究推進のための基盤整備」とございます。その中 に予防研究センターとございますね。これは、4ぺージにがん予防研究センターという 名前も出ていますけれども、今までのものを治療と予防をはっきり区別するという意図 でしょうか。 ○事務局  4ぺージ目にございますが、がん予防研究センターということでございますけれど も、具体的な内容といたしましては、検診技術・検診技法の研究開発、あるいはそれを 普及するための標準化、全国への技術移転を目標にしておるということでございます。 ○岩尾課長  追加いたしますと、今まで築地のがんセンターを中心に、対がん10か年戦略ですと か、あるいは、がん克服の戦略ということで現在も進んでおりますが、国を挙げてがん 対策をやってまいりまして、厚生省としては築地のがんセンターを中心にやってきた訳 ですが、そこで開発されたいろいろな新しい技術がある。特に診断技術についても、機 器開発のみならず、腫瘍マーカーも含めて、さまざまなものが出ている。そういうもの をいかに一般に伝えていくかという意味では、係る早期診断の技術、あるいは正確な診 断技術というものを伝えていくということも1つの方法であろう。特に、がん対策とい うのが今度のメディカル・フロンティアの柱の1つでございますので、そういう中で、 築地の持っている力を全国に知らしめる意味で、このような早期発見を中心とするよう な予防センターを1つつくろうじゃないかという考えでございます。 ○豊島会長  ほかにいかがでございますか。 ○内永委員  これを見ていまして、いろいろな分野にたくさんの新しい研究、新しい科学的な対策 がされているのは大変すばらしいと思います。加えて、その結果は、多分お互いに相乗 効果がすごくあると思うんです。お互いの関連というものをどういうふうにつけていく のか。それから、出てきた結果というものが、研究された方、ないしはそれに近い方は 多分いろいろご存じでしょう。しかし、異なる分野の方々がお互いに情報を共有して相 乗効果を出すための仕組みはどうなっているのか。また、例えば地方の方ですとか、私 どもがしょっちゅう行くようなお医者様自身が情報をアクセスして最新の情報を手に入 れられるといったようなことができるのかどうか。このことをITの言葉を使います と、ネットワーク化し、知識や情報を共用する、すなわちデータ及びナレッジ・マネジ メントというような言い方をしますけれども、その辺の仕組み作りのところがどのよう になっているのでしょうか。その点は、新生特別枠の下の「研究推進のための基盤整 備」ということに入っているのかなと思いつつ見ているのですが、そう理解してよろし いのでしょうか。 ○岩尾課長  おっしゃる部分の一部が、要するに、正しい医療技術といいますか、最も効果的なも のが現在どうなのかというようなことを、多くの文献を集め、また、それを評価して、 判断材料として全国の医科の方、あるいは患者の方にも、今の最新といいますか、ベス トの治療がどうなっているのかということを知らしめようというようなシステムをつく ろうということは考えております。そのためのものとして、2ぺージの一番下の「研究 推進のための基盤整備」に保健医療情報収集・提供のための基盤整備ということでやっ ておりますので、おっしゃるようなものをこういう形で整備していきたいというふうに 考えております。 ○内永委員  この文章を読んで多分そうだろうなとは思ったのですが、そこのポイントはとても大 事だと思うんです。ですから、できることならもう少しフォーカスしていただけると大 変ありがたいというのが私のコメントです。やはりいろいろ研究しても、それがそれだ けで終わってしまったのではとてももったいないことだと思いますので、統合化してそ れを有効に使うというのは、口では簡単ですが、実際には難しいところもありますの で、ここに書いてはあるんですけれども、そのポイントをぜひ強化していただけたらと いうふうに思います。よろしくお願いします。 ○木村委員  この文章はわりに具体的なことがいろいろ書いてあって私も大変教えられたのです が、研究開発、資料の収集、資料の提供、それから整備、そのほかに人材の育成とか普 及とか、多方面の研修を実施するとか、啓発普及を推進するとか、具体的なことが出て きて大変いいと思ったのですが、3ぺージの、これはわりあい大事なところで、☆が付 いているというのは特別枠だと思うんですが、「医療機関における治験の推進」という ところに特別枠を示すという☆が付いていまして、地域の中核的な医療機関と診療所等 が連携して行う治験推進ネットワークモデル事業を実施するとともに、治験コーディ ネーター養成のための研修を拡充と書いてあります。拡充というのは、今までもう既に やっていらしたのを拡充というんですか。それとも、治験コーディネーターを特に養成 するために特別の研修を行うというのか。ここのところがちょっと不明なんですが、今 までこういう厚生省の認可する治験コーディネーターみたいなものがいたんでしょう か。具体的にそれはどういうイメージで、どういうふうにおやりになるのか。例えば研 修というところがございますけれども、それだけのスタッフがいるのか。どういう形で 具体的に概算要求のときにその内容を御説明したのか。  併せて、「主な事業の内容」の第2ぺージに戻りますが、社会科学的な調査研究を推 進するといったときには、具体的にどういうイメージをお持ちになっていたのか。恐ら くは事務当局の方でそういうことが頭の中にあって予算の概算要求が出てきたと思うの ですが、その2点につきまして、治験コーディネーター養成の点と社会科学的な調査研 究の具体的な内容のイメージにつきましてお伺いしておきたいと思うのですが、いかが でございましょうか。 ○健康政策局  本間課長 前者の治験についてお答えいたします。治験コーディネーターの養成は現 在既に行っておりまして、今年で3年目になる訳ですけれども、薬剤師あるいは看護婦 資格を持っている方を主にして、私どもが日本薬剤師研修センターの方に委託をして年 間40名程養成をしております。それでは足りないだろうということで、今は中央1か 所で実施しているのに対し、来年度、それを地方にも拡大をし、できれば40名から 280 名という形で養成をしようということで「拡充」という言葉を使わせていただきまし た。 ○事務局 後者について御説明申し上げます。社会科学的な研究と考えておりますのは、医療あ るいは介護、福祉、そういうものに対する制度的、あるいは経済的、あるいは倫理面も 含むのかもしれませんけれども、それらについて幅広く公募型の研究を行うというのを 考えておりまして、具体的なテーマにつきましては、この予算案の進みぐあいを見て、 また厚生科学審議会に御相談をするということを考えております。 ○豊島会長 よろしゅうございますか。今の2ぺージ目の「より効果的な保健医療技術確立…」の ところですが、エビデンス・ベイスト・メディシンというと、常にランダマイズド・コ ントロール・トライアルが問題になってきます。これは確かに重要ですけれども、それ だけでなくて、やはり医療に関する統計が非常に重要で、恐らく次の時代にはそちらの 方がむしろ重要になってくるんじゃないかと思います。それで、このことに関しても先 ほどからいろいろコメントをいただいておりますけれども、ぜひその辺をきっちり進め ていただけたらというふうに思います。  まだいろいろ御意見があるかと思いますが、かなり時間をくいましたので、そろそろ 次へ進んでいただきたいと思います。  それでは、第2番目の「平成12年度厚生科学研究費補助金の採択状況について」、よ ろしくお願いいたします。 ○事務局  資料2をご覧いただきたいと存じます。今年度の厚生科学研究費補助金の申請・採択 結果の一覧でございまして、各研究事業ごと、各分野ごとにお示しさせていただいてお ります。  総体として申請がございましたのが 2,137件。あわせて、1,082件が採択という形にな っております。件数が一番多うございましたのは、上から6番目の長寿科学総合研究359 件でございまして、金額的に見ると、ヒトゲノム・再生医療研究が申請金額としては64 億円で最大という形になっております。また、上から2番目に厚生科学特別研究という のがございますけれども、この厚生科学特別研究というのは、年度の経過の中で、当初 予定されなかったような事態が起きて、急遽研究を行わなければならないというものに 対応するものでございますので、今回、公募をいたしておりません。  以上でございます。 ○豊島会長  それでは、ただいまの御説明に対しまして、ご意見、あるいはご質問ございますでし ょうか。よろしゅうございますか。  特にないようでございますので、それでは、次の報告事項の「『21世紀に向けた今後 の厚生科学研究の在り方について(答申)』のフォローアップについて」、事務局から 御説明をお願いします。 ○事務局  資料3と、お手元に配付されております「『21世紀に向けた今後の厚生科学研究の在 り方について(答申)』 平成11年5月18日 厚生科学審議会」という2つをご覧いた だきたいと思いますけれども、昨年の5月に、今後の厚生科学研究の進め方につきまし て、その道しるべとなる答申・考え方をいただいておる訳でございます。今回、資料3 にまとめさせていただきましたものは、この答申を踏まえて、これまでどうやってきた のか、また、今後どうやっていこうと考えておるのかというのをまとめたものでござい ますけれども、何しろ大部なものになっておりますので、また、あらかじめ送付させて いただいておりますので、簡単に御説明をさせていただきたいと存じます。  まず、1番目が資料3の1ページでございますが、「健康科学研究の推進」というこ とで、基礎研究、あるいは基礎研究と臨床研究の橋渡しを行う研究を推進していくべき だということでございますけれども、今後の方針といたしましては、特別枠の中で基礎 と開発をつなげるような研究を要求させていただいておりますし、また、先ほど御説明 申し上げました、いわゆる基盤研につきましても同じような目的を考えておるところで ございます。  次に2ページでございますが、産学官の連携をより一層強化すべきだということでご ざいますけれども、創薬等ヒューマンサイエンス総合研究事業ということで、産業界と 学あるいは官と共同研究事業を実施しているところでございまして、今後ともまたその 方針でやっていきたいというふうに考えております。また、ミレニアム・プロジェクト におきましても、産学官の連携を図るべしということをいただいておりますので、今年 度から始められておりますミレニアム・プロジェクトの中でも同様の方針を模索してい きたいというふうに考えております。  3番目でございますが、臨床研究を中心に、社会に対するインフォームド・コンセン トを図るべしということでございますが、遺伝子の指針につきましては、既に御報告さ せていただいておりますとおり、ミレニアム・プロジェクトについて作成したところで ございますし、現在、関係4省庁が共同して、すべての遺伝子解析研究に適用するため の指針の作業に入っておるところでございます。2番目に書いておりますのは、疫学的 手法等を用いる医学研究ということで、いわゆる一般的な臨床研究についての指針をつ くるべく、先端部会の中で御議論をいただいているところでございます。また、研究成 果の普及についても行わせていただいております。  次に4ページでございますが、ヒトゲノム解析を中心とした点でございますけれど も、先ほど御説明しましたように、遺伝子解析の指針、あるいはプロジェクトの実施、 あるいは遺伝子治療につきましては、先端部会で御議論願っているところでございま す。  更に5ページでございますが、がん克服研究事業、生活安全総合研究について、引き 続き進めていただいているほか、6番目でございますが、生殖補助医療の適応及びその あり方に関する検討ということで、この件につきましては、先端医療技術評価部会に専 門委員会を置いて検討いただいているところでございまして、本年中に報告書を取りま とめていただくという予定になっておるところでございます。  次に6ページでございますが、「生活の質(QOL)の向上」ということで、まず最 初が、寝たきりの発生過程と予防に関する研究でございますが、これにつきましては、 先ほど申し上げましたとおり、メディカル・フロンティア戦略の中でもまた研究を推進 していこうということでございます。  次が生活習慣病でございますけれども、健康総合研究の中で取り組んでおりますし、 次の7ページでございますが、感覚器の障害、あるいはQOLを低下させる疾患でござ いますけれども、感覚器障害は、先ほど申し上げましたとおり、来年度、また研究をよ り強化したいというふうに考えておりますし、子ども家庭総合研究の中では新生児の聴 覚スクリーニングという研究も今やっていただいているところでございます。  次に8ページでございますが、末期医療・ターミナルケアの問題でございます。この 件につきましては、医療技術評価総合研究並びに長寿科学総合研究の中で取り組んでい ただいているところでございますし、特に長寿科学総合研究においては、介護保険制度 の施行という事態を踏まえて、医療と福祉を組み合わせた総合的なケアについて検討し ていただいているところでございます。  次に9ぺージでございますが、ストレス、心身症、うつ病といった精神保健の問題で ございますけれども、子ども家庭総合研究と障害保健福祉総合研究、この両者をやって おる訳でございますけれども、この両者は13年度におきましても要求1億円増というこ とで、より幅広い心の健康づくりという観点から研究を推進していきたいということで ございます。  次に10ページでございますが、「少子高齢化社会への対応とノーマライゼーション」 ということで、まず最初が、少子高齢化等に対応した保健・医療・福祉システム、ある いは社会保障制度の構築というところでございますが、先ほど申し上げましたとおり、 メディカル・フロンティアの中で特別枠に社会科学的な研究を要求させていただいたと ころでございます。  次が痴呆に対する医療と介護の研究でございますが、長寿科学総合研究の中で行って いるほか、メディカル・フロンティアでもより一層の強化を図りたいと考えてございま す。  次に11ページでございますが、いわゆる老年病学・老人医学の研究ということで、新 興・再興感染症の中で高齢者に対するワクチンの有効性について検討を行っていただい ているところですし、もちろん、長寿科学総合研究の中で幅広く取り組んでいただいて いるところでございます。  次が女性の生涯にわたる健康支援対策ということでございますけれども、新興・再興 感染症の中で性感染症について、子ども家庭総合研究の中で生涯を通じた女性の健康づ くりに取り組んでいただいていますし、今後の方針といたしましては、いわゆるドメス ティック・バイオレンス、あるいは思春期の性教育、こういうものに合わせた研究を実 施していきたいというふうに考えております。また、子宮内膜症の発症等についても、 診断治療の標準化、あるいは予防法の解明等を進めていきたいというふうに考えており ます。  次は13ページでございますが、児童の心身にわたる健全育成対策ということでござい まして、乳幼児身体発育基準、あるいは先天異常のモニタリング、あるいは小児慢性疾 患に関する研究。更に14ページにわたりまして、SIDSについては、発症とうつぶせ 寝等の関係を判明し、全国的なキャンペーンを実施するなどしてきたところでございま す。また、 (5)といたしましては、病院における子どもの支援、あるいは児童虐待につ いて研究をしているところでございます。 次が15ページでございますが、リハビリテーション技術、あるいは福祉器具の開発と いうことでございますけれども、長寿科学総合研究並びに障害保健福祉総合研究の中で 取り組んできておるところでございます。 16ページが「根拠に基づく医療(EBM)等の推進と情報技術の活用」ということで ございまして、 (1)が臨床疫学研究の推進で、ヒトにおける長期間の観察、あるいはラ ンダム化比較試験を行う疫学研究という項目でございますが、この臨床研究の推進につ いては、先ほど申し上げましたとおり、特別枠の中でも重点的に取り組むということで 考えておりますし、また、医療技術評価研究についても取り組むことと考えておりま す。 (2)が、その推進、あるいは情報技術の活用ということでございますが、データベー スシステム、情報ネットワークの整備・利用の構築ということでございますけれども、 先ほど課長の方から御説明申し上げましたとおり、データベースの構築等について必要 な予算を要求させていただいているところでございます。 次が17ページでございますが、医療を安全に提供するための手法、そのサービスの維 持・向上のための管理手法の研究ということで、先ほど御説明申し上げましたとおり、 医療事故防止に対する研究として、来年度の重点として取り組んでいきいたというふう に考えているところでございます。 次が疫学情報等の提供・利用の推進、あるいはプライバシーと人権の保護等の問題で ございますけれども、政策科学推進研究の中で行っていただいているほか、先端部会の 中でガイドラインの策定を目指した検討を今やっていただいているところでございま す。 次が18ページの保健・医療・福祉政策の総合的評価指標の関係でございますけれど も、これは統計情報高度利用総合研究の中でいろいろな研究を続けていただいていると ころでございます。 次が19ページでございますが、情報化の推進ということでございます。政策科学推進 研究の中で、医療システム、あるいは健康管理システムが地方公共団体の医療・福祉に 対する影響等について研究を進めていただいているほか、社会保障の情報化、IT化が 社会に及ぼす影響等について研究を行っていただいているところでございます。  その次が在宅医療、へき地医療の向上に関する情報システムということで、医療技術 評価総合研究の中で研究いただいているほか、メディカル・フロンティア戦略の中で も、へき地、あるいは在宅患者と結ぶための情報システムについて要求させていただい ているところでございます。  20ページが障害者の社会参加の関係でございまして、障害保健福祉総合研究の中でや っていただいております。また、介護につきましても、同様に長寿科学の中でやってい ただいているところでございます。  21ページ、「健康への脅威の対応と生活の安全の確保」。まず最初が新興・再興感染 症でございますが、これについては、インフルエンザでございますとか、住血吸虫でご ざいますとか、いろいろな形で検討していただいていますし、また、22ページ、ワクチ ン開発という観点からも研究を進めていただいているところでございます。 23ページが耐性菌の問題でございまして、耐性菌の問題についても、院内感染対策に ついて総合的なガイドラインを策定するような必要な研究を行っていただいているとこ ろでございますし、24ページ、化学療法剤についても、同じようにガイドラインを検討 させていただいているところでございます。 次が25ページでございます。食品の問題が25ページから出てまいる訳でございますけ れども、まず、微生物学的なリスクについて、リスク評価、あるいは26ページ、いわゆ る組み換えDNA食品の安全対策、あるいは食物アレルギーの安全対策について、慢性 毒性試験の実施等をしているところでございます。  次が27ページ、化学物質の関係でございますが、室内空気、いわゆるシックハウス対 策というのが1つの柱として今後取り組んでいこうと考えておりますほか、いわゆる内 分泌かく乱化学物質、あるいはダイオキシンについての研究も引き続き行っているとこ ろでございます。  次が29ページでございますが、5「画期的な医薬品及び医療機器の開発と安全性の確 保」ということでございまして、副作用の防止について、医薬安全総合研究の中で実施 していただいていますし、ゲノム、あるいは31ページでございますと薬物依存の形成、 更に32ページは再生医学、あるいは人工血液等についても、ミレニアム・プロジェク ト、あるいは高度先端治療研究事業の中で取り組ませていただいております。  33ページの中ほどにございますのが、先ほど研究開発課長の方から御紹介いただいた 治験コーディネーター等養成事業でございます。  6が「厚生科学の国際的展開」ということでございますけれども、社会保障国際協力 推進研究の中で取り組ませていただいていますし、34ページの一番下、医薬品医療機器 等、あるいは食品等の制度の国際的な調和につきましても、HACCPでございますと か、あるいは35ページにございます国際ハーモナイゼーション推進研究の中で取り組ま せていただいているところでございます。  次に36ページ、化学物質の安全性評価につきましては、OECD、あるいはWHOの 場に資料を提出すべく生活安全総合研究の中でやっていただいておりますし、また、ヒ トゲノムの解析、あるいはそういった分野について知的所有権の保護に関して、バイオ テクノロジー特許関連5省庁連絡会に参加するなど、厚生省としての考え方を示してい るところでございます。  大部でございますので駆け足で説明させていただきましたけれども、あらかじめお送 りさせていただいていることもあって御了承いただきますようお願い申し上げます。あ りがとうございます。 ○豊島会長  どうもありがとうございます。それでは、御質問、あるいはコメントをお願いいたし ます。 ○木村委員  これも、これまでの対応と今後の方針ということで、きちんと文章にして、こういう 形で明確に私どもにお示しいただいて大変ありがたかったと思うのですが、今御説明い ただいた2ページを見ますと、「研究成果の活用」というところで平成10年から12年ま での3年間のいろいろな報告その他がここに出ておりまして、これは大変明確でいいと 思うんです。本来的には、私の考えでは、ここに書いてあるようなことが、例えば17 ページをご覧いただきたいんですけれども、今、社会的に大きく問題になっている医療 事故でございますけれども、ほとんど毎日のように新聞に事故が出、そしてまた厚生省 でもいろいろな対応をしていただいていると思うんですけれども、今までの成果の方の 左側を見ますと、事例を約1万 1,000例ぐらい収集して、いろいろな調査をして、分析 結果から具体的な改善策を提案したというんですけれども、一番最初に書いてあるよう な、例えばどういう内容の文書で、どういう形で提案したのか。括弧して、何年度の 何々班の何々というのが本当はあればいいと思うんです。恐らく膨大になるかもしれま せんが、今、念のためにお伺いしますが、改善策を一体誰が、どこで、どのような形で 提案したのかというのが質問の内容でございますけれども、来年度の報告においては、 そういうことも含めて、読んでいる人が「そうか、この文書を見ればこれがわかるな」 というようなことがあった方が内容的にはよりいいレポートができるのではないかとい うふうに思うのですけれども、いかがでございましょうか。具体的に改善策の提案はど のような形でなされているのでしょうか。 ○事務局 まず、書き方の問題を私から申し上げます。先ほどから恐縮しておりますように、非 常に大部にわたっておりますので、できるだけまとめるように指示を出したのは厚生科 学課でございますから、そういう意味でこういう書き方になっておるところも多々ある んだろうと考えております。また次回に向けて工夫をしたいと思っておりますが、個別 具体的な医療事故の関係につきましては、健康政策局の方から答えさせていただきま す。 ○事務局 健康政策局総務課でございます。 医療事故につきましては、昨年度、特に看護業務に関するいわゆる「ヒヤリ」「ハッ と」事例を1万 1,000例ほど集めまして、それについて、医療プロジェクトの中の起き た場所と、原因についてマッピングをしてございます。その成果につきましては、特に 今年は1万 1,000例の中の 3,000例を占めておりました注射の投薬に関するものについ て詳細な分析を行いまして、その結果の表につきましては6月の末に行われました医道 審議会で公表し、また、その成果物につきましては、各都道府県等に送付をしてござい ます。言葉足らずでそういうことを書いてございませんで申し訳ございませんでした。 ○豊島会長  ほかにございますでしょうか。 ○軽部委員  一番最後の36ページに、いわゆるヒトゲノム解析とか、それ以外に係わる知的所有権 の保護のための検討ということで、ここを読ませていただきますと、特許庁にずいぶん 依存するというか、日米欧の特許問題に依存するような書き方がしてあるのですが、実 は創薬とか遺伝子治療なども含めて、あるいは、それ以外の臓器の再生とか、ES細胞 の問題なども含めて、医療関係に特化した特許の専門家がかなり議論しませんと、正直 言って、特許庁ではわからない訳ですよ。もちろん第4部というのがありまして、そこ がバイオの特許を扱っているんですけど、やはり医療の問題に入りますと非常に特殊な 問題でありますし、例えばES細胞ひとつにいたしましても、訳のわからない44個の塩 基配列ぐらいで特許が下りてしまう訳ですね。ああいうものに対して日本とヨーロッパ はかなりクレームをしているんですけれども、やはり厚生省がもう少し積極的にこの問 題に関わっていかないと、将来、日本の治験とか創薬でものすごく大きな特許障害が出 てくる訳です。ですから、この書き方ですと、たった三、四行で書かれていて、しか も、一番最後のどん尻に付いているんですが、これからの医療を考えていきますと、こ の問題は一番大きな問題なんです。ですから、ここら辺は厚生省としてももう少し積極 的に対応していかないと、特許庁任せという訳にいかない問題だと思うのですが。 ○事務局  特許に関する御指摘というのは、御指摘のとおり、非常に重要な問題と考えておりま すし、特許庁が医療問題に絞った検討班を立ち上げて、厚生省にもその参加の要請がご ざいましたので、われわれもいろいろなアイデアを出しておるところでございます。  なお、この並び順につきましては、いただいた答申の並び順でございますので、これ を変えるというのはいかがなものかと思われます。 ○豊島会長  よろしゅうございますか。それではほかに。  例えばターミナルケアなどは、今までがんぐらいしかなかったのをちゃんと全体に広 げていただくとか、それから統計の問題とか、そのあたりも着実に触れていただいてい るので、私どもとしては、ありがたいというか、この方針で進めていただければという ふうに思っておりますが、ほかに何か御意見ございますでしょうか。多分、今の特許の 問題は、アメリカの国益の問題がかかっているので非常に難しい政府間交渉の問題にな るかと思うんですけれども。 ○軽部委員  日本の特許庁は、欧州と一緒になりましてかなりがんばっているんです。ただ、アメ リカ自身がすごく戦略的ですから。 ○豊島会長  よろしゅうございますでしょうか。  それでは、次へ移らせていただきます。「厚生省科学審議会改組について」、事務局 から御報告をお願いいたします。 ○事務局  資料4をご覧いただきたいと存じます。資料4が厚生省関係の審議会の整理・合理化 について、まず最初のペーパーで全体像を示しておる訳でございますけれども、来年の 1月、御承知のとおり、省庁の再編・統合が行われまして、厚生省は労働省と一緒にな って厚生労働省という形になる訳でございますが、その機会に、審議会についても整 理・合理化が行われることになっております。  厚生科学審議会はちょうど真ん中にございますけれども、公衆衛生審議会の予防接種 被害認定、あるいは生活環境審議会におきます議論、あるいは中央環境衛生適正化審議 会、これらと合わせて新しい形の厚生科学審議会と、名前としては全く同じ名前でござ いますけれども、中身としては大幅に変更となる。すなわち、それこそ新生になるとい うことでございます。  具体的には、2ページをご覧いただきますと、ちょうど真ん中の参考のところに書い ておりますが、昨年の4月に中央省庁等改革推進本部の御決定で、審議会等の整理・合 理化に関する考え方が示されております。  この考え方に基づきまして、2番の「厚生省関係の審議会について」のところでござ いますが、22の審議会を8つに整理・合理化するということでございまして、その基本 的な考え方としては、(1)、(2)でございますが、(1)新省の所掌に係る基本的な政策を審 議する審議会を2つ設けまして、1つが社会保障審議会、もう1つが厚生科学審議会。 すなわち、科学技術、公衆衛生、保健医療、こういうものと社会保障の2つに分けてお る訳でございます。  3ページでございますけれども、では具体的に厚生科学審議会はどうなるのかという ことでございますけれども、3ページ目の下の図のところをご覧いただきますと、公衆 衛生審議会、厚生科学審議会、中央環境衛生適正化審議会、生活環境審議会、その他の 審議会での科学技術に関する重要事項を合わせて、すべて厚生科学審議会の中で御審議 をお願いをする。  具体的には4ページでございますけれども、去年の7月につくられました厚生労働省 設置法の関係のところを抜粋しておりますが、厚生科学審議会の事務といたしまして は、1番から4番まで大きく4つに分けられております。まず最初の1番が、厚生労働 大臣の諮問に応じて次に掲げるような重要事項を調査審議する。中身としては、従来か ら行っていただいております科学技術に関する重要事項、これが今の厚生科学審議会だ と考えていただければよろしいと思いますけれども、これに加えて、ロの公衆衛生に関 する重要事項。更に2項でございますが、公衆衛生に関する重要事項に関して意見を述 べるということ。更に参考でございますが、保健婦、助産婦、看護婦等の学校、あるい は養成所、あるいは養成施設の指定・認定に関する事項。あるいは4項でございます が、感染症予防法、あるいは検疫法、生活衛生関係営業の適正化及び振興に関する法 律、こういった規定に基づく事項を御審議いただくということになっております。  4ページの一番下にスケジュールを書いておりますけれども、来年の1月、厚生労働 省の発足とともに組織が変わる。新しい組織としてどういうことを考えているかという ことでございますけれども、5ページをご覧いただきますと、厚生科学審議会の下に分 科会、部会を設置することができるということがまず決められております。また、 (2) でございますが、審議会の委員は30名以内、ほかに議決権のある臨時委員、更に議決権 のない専門委員、この三者からなるということでございます。  組織図といたしましては、最後の8ページをご覧いただきたいと思いますけれども、 厚生科学審議会の中に分科会として2つ、すなわち感染症予防法の関係、あるいは検疫 法の関係を中心に御審議願う感染症の分科会というものが1つ。感染症の分科会の中に また部会をつくることができるという形になっております。もう1つの分科会が生活衛 生適正化分科会でございまして、生活衛生関係の営業に関する重要事項を審議するとい うものを中心に議論をお願いする訳でございますが、これが生活衛生適正化分科会で、 これも同様に、この中に部会をつくることができるということでございます。また、部 会に属さず、直接審議会の中に部会をつくることもできることになっておりまして、現 在の厚生科学審議会の機能、すなわち科学技術関係の機能というのは一番右にございま す部会という形で恐らく残っていくだろうというふうに考えております。  以上でございますけれども、来年の1月に向けて、今の厚生科学審議会というのは一 旦廃止になって、新しい厚生科学審議会が設立されるということでございますので、よ ろしくお願いをしたいと考えております。以上でございます。 ○豊島会長  どうもありがとうございました。それでは、御質問、あるいは御討論をお願いしま す。 ○木村委員  今御説明いただいてわかったんですが、要するに「審議会の機能については、政策審 議・基準作成機能を持つ審議会は原則として廃止する」ということで、参考のところの イの線の引いてあるところ、「基本的な政策について審議するものを数を限定して存置 する」ということから、したがって、この厚生科学審議会は基本的な政策を審議する2 つの審議会のうちの1つであるというふうに理解してよろしい訳ですね。 ○事務局  はい。 ○木村委員  わかりました。 ○豊島会長  ほかに何か御質問ございますか。よろしゅうございますか。  それでは、次へ移らせていただきますが、次の報告事項「先端医療技術評価部会の開 催状況について」、これも事務局からお願いいたします。 ○事務局  先端医療技術評価部会の最近の動きについて御報告させていただきます。  まず資料5でございますけれども、先端医療技術評価部会の中に生殖補助医療技術に 関する専門委員会を設けまして、その中で御議論をいただいているところでございま す。内容といたしましては、生殖補助医療というのが普及してきておる。また、それに ついては学会を中心とした自主規制がなされてきたところでございますけれども、近年 において自主規制に違反する者も出てきたというようなことから、第三者の配偶子提供 による生殖補助医療に対する有効な規制の制度等が指摘されている。それらのものを踏 まえて一昨年の10月から御議論いただいているところでございますが、本年10月を目途 に、各々の生殖補助医療の実施の是非、あるいは認める場合の実施条件など、我が国に おける第三者の配偶子提供等における生殖補助医療のあり方について報告書を取りまと める予定ということでございます。  その裏、2ページでございますが、委員の名簿が掲げられております。  次が資料6でございますが、同じく専門委員会が設けられておりまして、疫学的手法 を用いた研究等における個人情報の保護等のあり方に関する研究ということで、個人情 報保護を含めて、人権保護のあり方について、研究者・研究機関が遵守する指針を策定 すべく検討を行っていただいているところでございます。  主な検討課題として挙げられておりますのは、インフォームド・コンセントのあり 方。あるいは個人情報保護と適切な利活用のあり方。カウンセリング等、被験者への対 応。倫理審査委員会の問題。特殊な症例を報告する臨床研究・症例研究等を考えており ますが、それらにおける人権の保護というようなことを考えておりまして、3月31日に 開催されて、これまで4回御議論をいただいております。  また、この専門委員会における議論を整理するために、研究班における検討も並行し て行っていただいている訳でございまして、今後、専門委員会として指針の案を詰めて いただいて、パブリック・コメントも行った後に、今年度中に成案をいただきたいとい うふうに考えております。  2ページに、同じように専門委員の名簿を掲げております。  最後が資料7でございますが、ヒトゲノム解析研究に関する共通指針案策定のための 検討委員会を御報告させていただきたいと思います。  ヒトゲノム解析研究につきましては、先端医療技術評価部会の方でミレニアム・プロ ジェクトにおける遺伝子解析研究を対象とした指針を本年4月におまとめいただいたと ころでございますけれども、また、厚生科学審議会における議論とともに、科学技術会 議の方でも議論が行われて、ヒトゲノム解析研究に関する基本原則というのが本年の6 月に制定、まとめられたところでございます。この基本原則と先端医療技術評価部会で 議論いただいた指針というのは、ある先生の言葉を借りると、基本原則というのは憲法 的な文書、指針というのはそれを具体化したものであるというふうに整理されているか と思うんですけれども、この基本原則と指針と2つあるということではございません で、この指針を守っておけば、自然に基本原則もお守りいただけるという形になってお る訳でございます。  ただ、指針の方が、先ほど申し上げましたように、ミレニアム・プロジェクトにおけ る遺伝子解析研究を対象とするということになっておりますので、それ以外、例えば民 間で行われるもの、あるいは大学で行われるものなど、ミレニアム以外の遺伝子解析研 究についても指針をつくるべきだという観点から、文部省、厚生省、通商産業省、科学 技術庁、この関係4省庁が共同で、できるだけ早く、遅くとも今年度末を目途に、そう いう指針をつくるべく検討委員会を開催しておるところでございます。この検討委員会 でできた原案について、各省庁で必要な手続、例えば我々ですと厚生科学審議会に御意 見をお伺いするということが必要になってまいりますので、各省庁そういった手続を し、齟齬がないよう、一言一句同じものを、各省庁で齟齬ができると末端に御迷惑がか かりますので、そのようなことがないように配慮した上で共通の指針をつくりたいとい うふうに考えておるところでございます。  2ページ目に委員の名簿が載せられております。  以上、3点、御報告させていただきます。 ○豊島会長  どうもありがとうございました。それでは、御質問、あるいは御意見をどうぞ。 ○木村委員  今、2つの専門委員会についての御報告をいただいた訳ですが、生殖補助医療技術に 関する専門委員会を読みますと、いろいろな専門家を含めて、これまで20回会議をやっ て、ヒアリングも行った、集中的に検討してきたということで、これは大変いいことだ と思うんです。ところが、疫学的手法の方の専門委員会を見ますと、個人情報の保護に ついては、国民の間に極めて深い関心がある訳ですが、3の (3)を見ますと、今後、専 門委員会としての指針案を策定、1か月程度の国民からの意見聴取(パブリック・コメ ント)を行い、それらの意見も参考に今年度中に成案を得るということですが、ここで は、ヒアリングといいますか、実際に有識者の方が来られて、国民の率直な疑問をぶつ け、あるいは法律的・社会的・倫理的な問題に取り組んでいる集団なりグループの方々 から直接話を聞く機会というのがここにはないように見受けられるのですが、1か月程 度の国民からの意見聴取(パブリック・コメント)というのは、原案では何を意味して いたのでしょうか。 ○事務局  この専門委員会の中で、例えばがん登録をやっておられる方、あるいはコホート研究 と言われる集団的な研究をやっておられる方からの意見は聞いておりますし、また、こ こに書いてありますいろいろな整理のための研究班ということで、丸山先生を中心とし た研究班がある訳でございますが、いろいろな場に出かけていってヒアリング等をやっ ていただいたと聞いております。 (3)にございますパブリック・コメントというのは、 ミレニアム・プロジェクトの遺伝子解析研究の指針をつくったとき、先端医療技術部会 で行ったパブリック・コメントと同じことを考えておりまして、案を、例えば厚生省の ホームページでございますとか、あるいは記者クラブでございますとか、そういうとこ ろにお示しをして、それを通じて意見を聴取するということを考えてございます。 ○木村委員 そうしますと、これは、厚生省がときどきやっていますように、インターネットに載 せるということまでは考えていない訳ですか。 ○事務局 先ほど申し上げましたように、インターネットと申しますか、厚生省のホームページ に掲載をするということを考えております。 ○木村委員 私の提案は、極めて重要な個人情報の保護等については関心を持っているグループが 活動している段階にございますので、先端医療技術評価部会につきましても、いろいろ なパブリック・コメント、あるいはパブリック・ヒアリングをやった訳ですが、できれ ばこういう重要なことにつきましては、少なくとも数回にわたる、実際にそういう方々 をお招きしてのいわばパブリック・コメントも必要ではないかということを私は考えて おりますので、一言述べさせていただきました。 ○豊島会長 ほかによろしゅうございますか。今のパブリック・コメントの問題ですけれども、本 当に一般の方というのはわりと関心がないというか、ご存じない方が結構多いんです。 確かにご存じの方、それを研究しておられる方というのはあって、そういう方からのコ メントはかなりいただけるだろうと思っていますし、さっきおっしゃった3つのグルー プでもそれぞれある程度はやっていると思うのですが、何に必要であって、どういうこ とのためにこれをしているかというふうな、ある程度教育的な一般に対する発表という ものがもう少し頻繁に行われてもいいような気がするのですが。 特にコメントございませんでしょう。よろしゅうございますか。 それでは、これで本日予定の議事はすべて終わりましたけれども、事務局の方から何 か連絡事項がございましたらお願いできますでしょうか。 ○事務局 どうもありがとうございました。この後、簡単な食事を用意させていただいておりま すので、お時間が許していただくようであれば、そのまま御着席いただいてお召し上が りいただければと思います。 ○豊島会長  それでは、本日はお忙しいところありがとうございました。これで終わりとさせてい ただきます。 問い合わせ先 厚生労働省大臣官房厚生科学課 担 当 野口(内線3804) 新木(内線3806) 電 話 (代表)03-5253-1111 (直通)03-3595-2171